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あのころ、花見 【石神井公園 石神井池】

2024.03.10

 「豊島屋」を出てそのまま道を渡り、石神井公園の石神井池エリアへ。


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前々記事に書いたように、石神井公園は三宝寺池エリアと石神井池エリアに分けられ、三宝寺池が天然の湧水の池であるのに対し石神井池は人工の池。
もともと三宝寺池から石神井川に注ぐ三宝寺川流域の田んぼ地帯であったところをせき止めて池としたらしい。


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自然と歴史を感じる三宝寺池エリアに対し、石神井池エリアは明るく開けた都市公園的。
池をめぐる散策路と水面の高さが近いのが特徴で、より身近に“水”を感じられる文字どおりの親水公園である。


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石神井池といえばこの季節、学生時代の花見の思い出がよみがえる。
以下、思い出話。


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たしか大学3年か4年のころ。
高校時代の同級生(仮に友人Aとする)がこの近くに下宿していて、同級会を兼ねて石神井公園で花見をしないかと、東京に出てきている同窓に呼びかけた。
集合時間が夕方で、夜桜である。
僕は当時住んでいた吉祥寺からバスでやって来た記憶がある。

参加者は10人もいなかったかな。
石神井池の右岸側の一角に陣どり、サクラは覚えていないが、その場所にはコブシが咲いていた。
北国出身の僕ら、〽こぶし咲く あの丘… と郷愁に誘われたかというとそうでもなく、その花の名前を誰も知らなかったという💦

そんな感じで酒盛りで盛り上がり、盛り上がりすぎて誰かを池に落とそうという流れに。
ターゲットとなったのが友人Aで、取り押さえられ池に放り込まれ… そうになったが、身をよじってギリギリかわし、片足は水に漬かったものの入水を免れ、そのまま脱兎のごとく闇の向こうに走り去った。

まぁ、野球の早慶戦のあと歌舞伎町に繰り出してコマ劇場前の池に飛び込むとか、そういう時代である。
水面の近い石神井公園ならではといいましょうか (〃 ̄ω ̄〃ゞンー

A君もいつの間にか宴会の輪に戻っていて、何事もなかったかのように一緒に飲んでいるのであった。


〈石神井池の鳥〉
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左上より、アオサギ、カルガモとオオバン、オオバン、カイツブリ、エナガ、ハシブト? ガラス、キンクロハジロ


A君はのちに出世した。
驚くほど出世した。

末は博士か大臣か… と昔の人は言ったものだが、いまの時代、博士なら掃いて捨てるほどいるけれども、大臣なんてものは昔も今も、なろうったってそうそうなれるものじゃない。
「友人が大臣やってまして」と言ったことのある人、どれくらいいます?

いまテレビ越しにAの姿を見るにつけ、あのとききっちり石神井池に沈めておけば… と、モヤモヤするとかしないとか。

石神井公園編おしまい)


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[DATA]
石神井公園
東京都練馬区石神井台1-26-1
https://www.tokyo-park.or.jp/park/shakujii/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/B60QQtA2vGI?si=PI5k5bQS7YwHMzuk



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茶屋のある風景 【豊島屋】

2024.03.10

 石神井公園 三宝寺池のほとりにある「豊島屋」は歴史ある茶屋で、ここまで石神井公園編の記事を書くにあたってほかの調べ物をしていてもときどきに名前を目にする。

――三宝寺池バス停の近くには「ひょうたん池」がある。三宝寺池の南東端の排水溝の水路を通った水は、途中ひょうたん池に引き込まれた後、井草通り下の暗渠を通って石神井池に注いでいる。
同池の北側は大正期に創業した茶屋「豊島屋」、石神井公園サービスセンター、高い木立がそびえるアスレチック(遊具あり)・おべんと・くぬぎ(遊具あり)・さくらの各広場、A地区野球場などになっている。同池の北西には豊島氏の伝説に因んだ殿塚、姫塚があり、同池の西はフェンスで囲われた野鳥誘致林、広場(無名)、同池南西は小さな宇賀神社上広場(通称)になっている。
「石神井公園」Wikipediaより、最終更新 2023年12月29日09:57)


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上の記事の“沿革”によると、「豊島屋」の創業は1910年代。
その歴史に恥じぬ? 年季の入りようで、名湧水の池の端というロケーションと相まって、これほどレトロな趣深い茶屋というのも首都圏ではなかなかお目にかかれない。

東京西部在住の茶屋好きとしては真っ先に訪れるべきお店だが、これまで取り上げてこなかったのは撮影禁止店だから。
なのでこの記事も、写真は遠巻きの外観のみ。


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ざっと、三宝寺池に面したテラス席(というのかな…)と、その奥の座敷席からなる。
座敷は意外に広い。
まず席を決め入り口の食券売り場に戻って席番号を申告のうえ注文するという、フードコートスタイル? の前払い制。

座敷席を確保し、注文は基本のラーメン700円とカレーライス750円。


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ラーメン来る。

「撮影禁止ってあるけど、これもダメなの?」
「あ、いいですよー♪」

と、ごく軽やかに許可をいただきました。


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ということで、料理写真を追加掲載。


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こちらは皆さん接客が丁寧かつ親切で、禁止の張り紙の多さとのギャップに驚く。
禁止事項には客側に問題… ということも多いのかと。
聞けばなんとかなるというケースは少なくない。


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実は昔、一度入ったことがあって、どれくらい昔かも覚えていないくらい昔の話だが、住んでいた場所との位置関係から35年ほど前のことではなかったかと思われる。
それほど昔にもかかわらず、漠然と記憶がある。


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やはりラーメンとカレーだったような気がする。
ビールも頼んだかもしれない。
たぶん昼どきだったと思うが、夕方だったらどれほど趣があることか… と考えたことを覚えている。
35年前の時点ですでに特筆もののレトロ物件だった。


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三宝寺池は“鳥と水と樹々の音”として環境省「残したい日本の音風景100選」に選ばれているが、このお店も「茶屋のある風景100選」などとして後世に遺していっていただきたい。

(つづく)


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[DATA]
豊島屋
東京都練馬区石神井台1-27-19





[Today's recommendation]


https://youtu.be/YM7wH8VS00M?si=cRDeBABbYsAIwPk_



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次号予告


武蔵野の自然と歴史を伝える 【石神井公園 三宝寺池】

2024.03.10

 石神井氷川神社の鳥居の手前を右に折れ細道を下ると都道444号下石神井大泉線(井草通り)に出る。
石神井公園はこの道を挟んで三宝寺池エリアと石神井池エリアに分けられる。


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時刻は11時半近くで、まず昼ごはんということで三宝寺池エリアの茶屋に行ってみたが、営業時間は12:00~。
茶屋が開くまで公園を散策することに。


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三宝寺池は古来よりこの地にあった天然の池で、井の頭池、善福寺池と並んで武蔵野三大湧水池と称される。


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ただし、湧水量は年々減少しており、現在は景観維持のため人工的に地下から揚水しているらしい。


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ちなみにもう一方の石神井池は、三宝寺池一帯が風致地区に指定された1930年代、景観を保護する目的で人工的につくられたもの。


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前記事に書いているように、当地にはもともと南武蔵に勢力のあった武家・豊島氏の居城である石神井城があった。
三宝寺池の名称の由来であり豊島氏の祈願寺として城とともに築かれたものと考えられている三宝寺は、池の南、氷川神社の隣にある。


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池の南側には、厳島神社、穴弁天(宇賀神社)、水神社が並ぶ。
三宝寺池は古称を弁天池といい、厳島神社はかつて三宝寺配下の弁天社だったという。



厳島神社

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穴弁天(宇賀神社)

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水神社

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◆ ◆ ◆

池には1935年に国の天然記念物に指定された三宝寺池沼沢植物群落があり、中央の浮島を中心に、ミツガシワ、カキツバタ、コウホネ、ハンゲショウなど親水性植物が群落をなしている。


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浮島


1996年、「三宝寺池の鳥と水と樹々の音」が環境省選定の「残したい日本の音風景100選」に選ばれている。


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たとえば井の頭公園のようにオーバーツーリズム的でなく、武蔵野の自然と歴史に触れることができる。


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三宝寺池をぐるっと1周してちょうど12時。
腹が、減った……

(つづく)


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[DATA]
石神井公園
東京都練馬区石神井台1-26-1
https://www.tokyo-park.or.jp/park/shakujii/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/nmUbHSymDtY?si=keROdV8rdPaqcgUr



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次号予告


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