fc2ブログ

門前のにぎわいをしのばせる 【薬師 但馬屋】

2022.02.17

 前記事の続きで“薬師あいロード”商店街。

商店街HPによれば、新井薬師 梅照院はかつて“東の浅草寺、西の新井薬師”と称されるほど参詣寺として人々の信仰を集め、縁日には大変な人出があった。門前につきものの三業地も栄え、その需要を賄う商店街も必然的に潤ったと。


20220217 tajimaya-11-220220217 tajimaya-12


その名残で商店街にはいまも老舗商店が点在している。
前記事の「冨士見野」が1934(昭和9)年、その斜向かいには1925(大正14)年創業の「薬師 但馬屋」。前記事に煎餅屋と書いているが、正確には豆菓子屋さんだ。


20220217 tajimaya-1320220217 tajimaya-14


店頭でザルに山積みの菓子や豆の中で目を引いたのが、ひなあられ。
前日、ちょうどそういう話をしていた。

うちは女子を2人育てたので、子どもが独立しても桃の節句は祝いたい。
大安の昨日、ささやかながらひな人形を飾った。


20220217 tajimaya-15-16


ひな祭りの定番の地元「豊島屋酒造」の白酒は、江戸時代より続く逸品。
ひなあられは毎年西荻窪の煎餅屋さんで買っていたが、数年前に閉店してしまった。
江戸の白酒にスーパーマーケットのあられじゃバランス悪すぎるし、どうしようかな… と。


20220217 tajimaya-17-18


さすがに江戸とはいかないが、大正なら文句あるまい。


20220217 tajimaya-21


「豊島屋」は1596(慶長元)年創業で426年、「但馬屋」は97年。
足して2で割れば260年もの歴史あるお供え物。割らんでもいいとは思うが。


20220217 tajimaya-22-23


薬師あいロード商店街ではいまも薬師縁日の八の日特売(毎月8・18・28日)が行われるようだ。
「但馬屋」では八の日だけの煎りたて“赤えんどう”などと。
赤えんどう好きには見過ごせない情報である。


20220217 tajimaya-3120220217 tajimaya-32


[DATA]
薬師 但馬屋
東京都中野区新井1-30-9





[Today's recommendation]

wachat220217-22.jpg




https://youtu.be/i27_nlb66eU



20220217 tajimaya-24
「豊島屋」の白酒。行事食としても欠かせません ( ̄▽ ̄)b

ラーメンも自家製にこだわる… 【甘味喫茶 冨士見野】

2022.02.17

 中野に用事があって、そのまま昼ごはんを食べる計画だったが、駅~ブロードウェイエリアの人の多いこと。
めったに三多摩を出ることのない人間にとって23区の繁華街はキビシイものがある。

中野の行き帰りは新井薬師前駅を使う。
道すがら昼ごはんのお店を探すことに。

早稲田通りを過ぎて“薬師あいロード”という商店街に入ると、中野駅から離れるほど、すなわち新井薬師 梅照院に近づくほど、趣あるお店が増えてくる。
古い門前町の名残ではないかと勝手に想像している。


20220217 fujimino-1320220217 fujimino-14


実は行きに古い煎餅屋さんを見て帰りに寄ろうと思っていたんだが、そちらは創業大正14年だそうだ。
その斜向いに、やはり古そうな和菓子屋さんがある。
この道はけっこう通るのでこれらの店の存在自体はインプットされているが、ちゃんと見たことはなかった。


20220217 fujimino-3020220217 fujimino-31


和菓子屋さんのショーケースにおにぎりのサンプルがある。
1時半近くで空腹の極みであり、こういうところでいいんじゃないの…? と近寄ってじっくり見てみると、なんとラーメンのサンプル。


20220217 fujimino-1520220217 fujimino-16


こちら「冨士見野」はお休み処を備えた和菓子屋さん、すなわち甘味処らしい。
かつ、軽食も提供する。
ラーメンの食べられる甘味処という、僕のいちばん好きなスタイルなのだった(「伊勢屋」「あづま」参照)。


20220217 fujimino-17


あとで調べると、創業昭和9(1934)年、実に3代続く老舗であった。


20220217 fujimino-1820220217 fujimino-19


注文は玉子入ラーメンとお雑煮。

せっかくだから待っている間におだんご食べようと、外に出てショーケースで吟味。
みたらしとあんだんごを頼む。


20220217 fujimino-20


――おにぎり・お団子・おまんじゅう! ラーメンのスープに焼き豚さえも手作りなんです?! ラーメンの麺は、自家製スープにピッタリ合うものを、吟味して取り寄せています。お団子は生地もタレもこだわって作っています。生地の歯ごたえを大事にし、タレは甘すぎず辛すぎず、微妙な加減が自慢です。小豆100%北海道産で、お鍋でコトコト、グツグツ煮ています。薬師あいロード商店街HPより)


20220217 fujimino-21


おだんご1本食べたところでお雑煮が来る。


20220217 fujimino-22-23


ノリの香りがいい。ナルトとカニカマが昭和の味わいを醸す。
そしてお餅。変な言い方だがフレッシュである。
家では個包装の真空パックしか食べられないので、これは違うなぁと思った。


20220217 fujimino-24


玉子入ラーメンは、てっきりゆで卵と思っていたが、こうきたか。


20220217 fujimino-25-26


ポーチドエッグのほかに、チャーシュー、メンマ、ノリ、水菜、そして大量の刻みネギ。
いくらなんでもネギ多すぎないか? ひと口目からがっつりネギ臭が来て、スープの味がわからん (;^_^A


20220217 fujimino-27-28


麺はコシがあって伸びにくいストレート麺。
上の自己PRにあるように、チャーシューもメンマも手づくり感いっぱい。
昔ながらの素朴な味わいのラーメンだ。


20220217 fujimino-29


見ているといろんな人がひっきりなしに訪れておだんごなどを買っていく。
90年変わらずにこうしてあり続けてきたのかもなぁ…。


20220217 fujimino-1120220217 fujimino-12



[DATA]
甘味喫茶 冨士見野
東京都中野区新井1-31-5





[Today's recommendation]

wachat220217-1.jpg




https://youtu.be/TzqRKnMZwP0
1934年のヒット曲?



20220217 fujimino-32
豆大福とかのこも買う


Latest Articles
見どころいっぱい 【国立天文台―その2】 Sep 29, 2023
日本の天文学研究の中心 【国立天文台】 Sep 28, 2023
王道! 大衆食堂 【三喜食堂】 Sep 27, 2023
見て、触れて、体感できる広報施設 【陸上自衛隊広報センター りっくんランド】 Sep 26, 2023
古河名物といえば 【田村屋 西口店】 Sep 24, 2023
手淹れコーヒーと地元野菜のプレートランチ 【Sane cafe & gallery】 Sep 23, 2023
古河城遺構の観光拠点 【お休み処 坂長】 Sep 22, 2023
古河藩重臣のための屋敷 【鷹見泉石記念館】 Sep 22, 2023
ハーバルライフ提案型施設 【生活の木 薬香草園】 Sep 21, 2023
わらじタンタンとは? 【中国味界 海燕】 Sep 19, 2023
東村山最高の! ――どんこい祭 2023 Sep 17, 2023
本格讃岐うどんの立ち食い店 【おにやんま 吉祥寺店】 Sep 16, 2023
Ranking
          
          
Category
Category-2