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陰陽五行の五色にまつわる ――五色不動めぐり 前編

2024.01.07

 正月の恒例イベントとしてコロナ禍の2年を除き10年以上続けている七福神めぐりだが、そろそろネタ切れというか、残っているのが東京の東のほうだったり南のほうだったりで、はっきり言って遠い。去年の「雑司が谷七福神」のように2回目でもかまわないが、それもいまひとつモチベーションが上がらない。
そんななか、ふと思い出したのが「五色不動」。

駅名や地名としておなじみの目黒や目白の名前の由来が不動尊であることを知っている人は少なくないかもしれないが、この「目◯不動」、ほかに目赤、目青、目黄と全部で5色あることをご存じだろうか。


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五色不動(江戸五色不動)は、陰陽五行思想の五色(白・黒・赤・青・黄)にまつわる不動尊で、3代将軍・徳川家光が天海僧正の進言により江戸府内から5カ所の不動尊を選び天下太平を祈願したことに由来する、と伝えられる。
五眼不動とも呼ばれる。

――一方で五色不動を歴史的に研究したいくつかの報告によると、実際に「五色不動」という名称が登場するのは明治末または大正始めであり、江戸時代の史実とは考えにくいとしているが、伝説自体は江戸時代から伝わる噂話に原型が見られるという。「五色不動」Wikipediaより、最終更新 2024年1月1日11:52)


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© OpenStreetMap contributors



◆ ◆ ◆

ということで、五色不動めぐり。

五色不動は具体的には、目黒不動 瀧泉寺(目黒区下目黒)、目白不動 金乗院(豊島区高田)、目赤不動 南谷寺(文京区本駒込)、目青不動 教学院(世田谷区太子堂)、目黄不動 永久寺(台東区三ノ輪)、目黄不動 最勝寺(江戸川区平井)の6カ所。
目黄不動と伝わる寺院は2つあるが、シンプルに一筆書きでめぐる計画の都合上、目黄は永久寺に参ることとした。


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三軒茶屋駅地下連絡通路


スタート地点は東急田園都市線・三軒茶屋駅。
いちばん西に位置する目青不動尊からめぐる。


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キャロットタワーと東急世田谷線



目青不動 教学院
東京都世田谷区太子堂4-15-1
https://kyogakuin.or.jp/

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1311(応長元)年、江戸城紅葉山に創建と伝わる。
1604(慶長9)年、青山に移転し“青山の閻魔様”として親しまれる。
1882(明治15)年、近くにあった観行寺の廃寺に伴い不動明王像がもたらされている。
1909-11(明治42-44)年、世田谷に移転、現在に至る。


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本尊は阿弥陀如来で本堂に、目青不動は不動堂(閻魔堂)に安置されている。


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◆ ◆ ◆

目青不動から目黒不動までは徒歩で。
ルートは👆の地図を参照いただければと思うが、幹線道路もスマホ頼みも嫌いなので朝出かける前に歩きやすそうな道を調べて暗記してきた。


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三軒茶屋交差点

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目黒通り



目黒不動 瀧泉寺
東京都目黒区下目黒3-20-26
https://megurofudo.jp/


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808(大同3)年、開山。

――目黒不動尊縁起によれば、「慈覚大師が少年時代、現在の地に宿をとったとき、神人の夢をみた。その後大師が青年になり、唐に留学して、ある日長安の青竜寺を訪れ不動明王を拝んだところ、それが少年のころ霊夢に感じた神人と同じ姿であった。大師は奇異に感じ、帰朝後さっそく不動尊像を彫刻し、これを目黒の地に安置した」とある。「歴史を訪ねて 目黒不動(瀧泉寺)」目黒区HPより)

また、堂宇建立の敷地を定めるに当たり、慈覚大師が法具の獨鈷(とっこ)を投じたところ、そこに泉が湧出。泉は“獨鈷の瀧”と名づけられ、この泉にちなんで名称を「瀧泉寺」とした。
2条の銅製の竜口から注ぐ清水は1年中枯れることがない。


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獨鈷の瀧


瀧泉寺には「江戸最初・山手七福神」の恵比寿神が祀られており、2020年の七福神めぐりで参っている。
境内は山あり瀧あり、門前町もにぎわっており、江戸期における近郊有数の参詣行楽地の面影をいまに伝える。


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◆ ◆ ◆

目黒不動をあとに、山手通りを中目黒駅へ。次のお不動さんまで電車移動である。
目黒不動~中目黒間はおよそ2.3kmで、どうせ電車を使うなら目黒駅のほうがぜんぜん近いが、中目なら目的地・三ノ輪まで乗り換えなしで行けるというシンプルさにこだわった。


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中目黒アトラスタワー


東京メトロ日比谷線・中目黒~三ノ輪の所要時間40分。
後半の10km近い行程に備え、車中でじっくり体力回復。

(つづく)


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中目黒駅


[DATA]
目黒不動 瀧泉寺
東京都目黒区下目黒3-20-26
https://megurofudo.jp/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/DqwIgy8ByFo?si=4LcMZVOj7KA3TfDG



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次号予告


26の寺院が軒を連ねる ――烏山寺町

2022.11.27

 食べ物ブログのつもりではあるが、食べ物以外の行動全体を書き留めてみてはどうかと最近考えるようになった。
コロナ禍でマイクロツーリズム(近場観光)が注目されるなか、自分の行動はもともとそれに近いのではないかと。
発信情報の幅を広げることで近場観光情報サイト的に有用性を高めていければと、ひそかに企てているわけである。

観光といったら寺社仏閣だが、先月の「十二社熊野神社」の記事で取り上げている“大正末期の京王線沿線案内”という観光ポスターには多くの寺社が掲載されており、それらを一つ一つ現在の地図上でチェックしているうちに、異常に寺院が密集しているエリアを発見した。
1本の道を挟んで両側にお寺が連なっており、道の名前を“寺町通り”という。

そこを歩いてみることにした。
吉祥寺に車を止め、井の頭線~京王線で千歳烏山まで行き、歩いて吉祥寺に戻るという計画。


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千歳烏山駅北口の“烏山交番横通り”というアーチの掛かった道がそのまま寺町通りになる。


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その先のクランクのところにでっかい寺院の案内図が。…と思ったら石材店の広告看板というあたり、いかにも寺町っぽい。
この石屋さんでは散策マップも配布しているのでありがたい。


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――北烏山2丁目から6丁目にかけて、寺町通りを中心にみどりにつつまれた26もの寺院が軒を連ねる烏山寺町。小京都と呼ばれるように、ここが東京かと思うような、白壁の連なりが落ち着いた雰囲気をかもしだしています。それぞれの寺院は長い歴史がありますが、寺町のおいたちは、関東大震災(1923年・大正12年)の後、浅草、築地、本所、荒川など都心部から移転してきた寺院が集まったのが始まりです。世田谷区HP


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高速下の案内看板


甲州街道を越え、中央道と交差するあたりから寺院エリアとなる。


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最初の寺 妙高寺。バス停の名前が札所っぽくて面白い。“寺院通五番”まである

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乗満寺では土曜日に「お寺ねこ茶房」が開かれるらしい

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多聞院

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称往院

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永隆寺(左手前)と妙祐寺(右奥)

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妙寿寺山門

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世田谷区指定有形文化財・妙寿寺客殿(旧蓮池藩鍋島家住宅)

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浮世絵師 喜多川歌麿の墓がある専光寺。門前に“都旧跡 喜多川歌麿墓”石碑

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高源院の弁天池(鴨池)。“せたがや百景”および“東京の名湧水57選”に選ばれている


寺町には喜多川歌麿をはじめ歴史上の人物の墓が多くある。
ただ、雑司ヶ谷や谷中といった共同墓地ならともかく、一寺院の墓所はプライベートゾーンである。
昔、三鷹の禅林寺に森鴎外と太宰治の墓を見に行ったことがあるが、寺院裏手の墓所から戻ってくるとちょうど法要を終えて本堂から出てきた人々と鉢合わせになり気まずい思いをした。

そういう経験もあって、お寺めぐりとなるとどうしても表面的になってしまうが、街歩きというだけでも魅力的なコースである。
墓を参りたい場合は、世田谷区頒布の散策マップに個々の墓所見学の可否など注意事項が記されているので、事前にチェックするのがよいと思う。


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ラーメンマークのようにぐるっと回って松葉通りから東八道路の岩崎橋へ。
そのまま玉川上水沿いに吉祥寺に向かう計画だが、そのルートに飲食店などはありそうにない。
時刻は12時を回り、腹が、減った……

(つづく)


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左に行けば玉川上水沿いに井の頭公園・吉祥寺、正面が久我山駅へ続く商店街


[DATA]
烏山寺町
世田谷区北烏山
https://www.city.setagaya.lg.jp/theme/kanko/003/002/d00006124.html





[Today's recommendation]


https://youtu.be/-D8zh8N3KWM



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次号予告


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