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エピローグ~下山のあとのお楽しみ 【奥武蔵美晴休憩所】

2023.04.23

「子ノ権現」の二本杉を少し下ると立派な駐車場があって驚かされる。
その先、立派な舗装道路が続いていて、さらに驚かされる。


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先日の高尾山がそうだが、下りルートが整備された道だと、正直ホッとする。
疲れてガクガク言う足で悪路を下りたいとは思わないから。

…と思ったら吾野駅方面はすぐ道をそれ、上りと同じようなスギ・ヒノキ林のつづら折りだ (;^_^A


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たしかに事前にざっと調べたところでは、向かっている「浅見茶屋」までは山道のはず。
舗装の車道は西吾野駅方面に向かっているもよう。


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けっこう下って右手に沢が近く感じられるようになったころ、道は石の階段に。
階段を下ると小さな橋。
降魔橋である。


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子ノ権現開山の際、山に放火して子ノ聖の入山を妨害しようとした鬼たちがこの地で降伏したと伝えられる。


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そこからが吾野駅方面へ下る舗装道路で、今度こそ山歩きは終了。
まもなく「浅見茶屋」が見え、この先は一昨年歩いたルートのおさらいである。
(浅見茶屋は5組待ちだったので立ち寄らず)


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「浅見茶屋」

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不動滝


で、舗装道路はホッとすると(笑)。
そこから吾野駅まで3.5kmもあるんだが…。


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〈子の山の花々〉
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チゴユリ、キランソウ、ナガバノスミレサイシン? ヒナスミレ? モミジガサ、ヤブレガサ、オカタツナミソウ? カンアオイ、キケマン、ミヤマハコベ


14:50、西武池袋線 吾野駅到着。


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今回、ぜひやってみたかったことがある。
“下山のあとのお楽しみ”
いいなぁ、吉田類… と、『にっぽん百低山』いちばんのツボ。
今日はこのあとクルマの運転がないから、いくらでも飲めるのだ (≧ω≦)b


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駅前の「美晴休憩所」でビールとアテの柿ピー・海苔ピーを調達。


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「一番搾りはこれが最後の1本」と、お店のおかあさん。
えー!? いくらでも飲めると思っていたのに… というか、危なかった。(←スーパードライ回避派)


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実は2日間、酒断ちをしている。
3日前に所沢のけやき台まで歩き、往復13kmと距離こそあるが平らなところでかなりヘロヘロになり、こんなことでは山登りはムリ、何か手を打たなければ…! と。
「竹寺」に食事の予約も入れてしまい、いよいよ引くに引けなくなったというのもある。
アルコールを抜くのは、実に4年ぶり。


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3日ぶりの般若湯。
いやー、染みる!!

竹寺・子ノ権現編おしまい)


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[DATA]
奥武蔵美晴休憩所
埼玉県飯能市坂石町分326-1





[Today's recommendation]


https://youtu.be/IcrbM1l_BoI



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足腰守護の神仏 【子ノ権現天龍寺】 

2023.04.23

「竹寺」で食事をしたあと、再び山歩き。
次の目的地は「子ノ権現」。

事前に調べた感じでは、この関東ふれあいの道「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」コースでいちばん上りがキツいのははじめの小殿バス停―竹寺間で、この先は2つの寺院を結ぶ尾根道となる。


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竹寺本堂上の分岐点には“子の権現2.9km”とある。
竹寺は海抜490m、子ノ権現は640mで、標高差150m。
数字だけ見れば、たやすいようにも思えるが…。


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実際、埼玉県のサイト「自然歩道(関東ふれあいの道など)」のコース図面には、“趣のある植林地が続く”“スギ、ヒノキ(西川材)の美林が続く”とあって、のんびりしたハイキングコースを連想させる。
一方、西武鉄道のサイト「西武鉄道で行くハイキングコース24選」のマップには、同じ箇所に“道が狭く、谷側の斜面が崩れかけているところがあるので注意が必要です”“道が狭いので注意しましょう”と書いてある。

さて、どうなることでしょう… ( ̄- ̄;) ンー


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はじめスギ・ヒノキ林を緩やかに上るのんびりした道だが…

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尾根を越えると急斜面伝いの狭い道が続く

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崩れかけているところも何か所か。けっこうヒヤヒヤものである (・Θ・;)

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やがて前方に掘っ立て小屋のようなものが…

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豆口峠の「神送り場」


――峠は隣りの村との連絡路であると共に、そこはふつう村境であることが多い。峠の近くには神送り場というところがあった。むかし悪い流行病などがはやると、村人たちは、夜中大ぜいで鐘や太鼓をたたいてここに駆け登り、頂上で疫病神を追い払うという習わしがあった。(説明看板)


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豆口峠を過ぎるとアップダウンが激しくなる。上って…

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下る(振り返って撮ってる)。…これの繰り返しで、かなりキツい

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やがて開けた場所に出る

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眺望も開ける

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「子ノ権現」と書いてある。ちょっとイメージと違うが…

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お寺の裏なのであった


13:45、子ノ権現到着。
竹寺から1時間とちょっとの行程であった。


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子ノ権現 本坊


竹寺同様、裏からの参拝となってそのままではわかりづらいので、実際とは逆順に表からの参拝ルートを掲載してみた。👇


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県指定天然記念物、樹齢800年の「二本杉」

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「子の山売店」(左)と「子ノ権現 茶屋」(右)、鳥居は神仏習合のなごり?

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石灯籠の先に黒門(山門)

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黒門

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仁王像。奥に先ほどの本坊が見えてくる

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本坊の前を右に折れ、坂を上ると…

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子ノ権現天龍寺本堂


――子の権現 天龍寺(ねのごんげん てんりゅうじ)は埼玉県飯能市にある天台宗の寺院である。武蔵野三十三観音霊場32番札所。(中略)縁起によると、延喜11年(911年)6月13日、子ノ聖が初めてこの地に十一面観音を祀り、天龍寺を創建した。その後、弟子の恵聖上人が子ノ聖を大権現と崇め、子ノ聖大権現社を建立した。「天龍寺(飯能市)」Wikipediaより、最終更新2023年3月8日00:41)

子ノ聖の由来は、生誕が子年子月子日子刻であったため人々に子ノ日丸と呼ばれたことによる。


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子ノ権現にはだいぶ前に登ろうとしたことがあったが、子どもが小さかったこともあって途中断念。一昨年「浅見茶屋」に行ったときも、勢いで子ノ権現まで… とのもくろみもあったが、やはり断念。
3度目の正直である。


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本堂にものすごいオブジェが…!

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境内には鉄のワラジ(右)と夫婦下駄

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重さ2トンの鉄ワラジ


そうです。子ノ権現は“足腰守護の神仏”。

――聖は昇天の折、「我、化縁につきぬれば寂光の本土に帰るべし。然れども、この山に跡を垂れて永く衆生を守らん。我登山の折、魔火のため腰と足を傷め悩めることあり。故に腰より下を病める者、一心に祈らば、その験を得せしめん。」と誓いをたてられました。以来、足腰守護の神仏として信仰されています。「縁起」子ノ権現天龍寺HPより)


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本堂の後ろに小高い場所

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階段を上ってみる

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地蔵菩薩

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奥の院(左)と鐘楼堂(右)

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鐘楼堂


奥の院は子ノ権現最高点。
竹寺の鐘楼に続き、てっぺんに立てた。


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竹寺では遠慮したが、今度は鐘をついてみた


てっぺんが、クセになりそう。

(つづく)


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[DATA]
子ノ権現天龍寺
埼玉県飯能市大字南461
https://nenogongen.jp/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/VEh-SF3-Nzo



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次号予告


竹林に囲まれ旬の筍… の贅 【竹寺本坊隣 お食事処】 

2023.04.23

 前記事の続きで昼ごはん編。

「竹寺」境内に精進料理&そば・うどんの食事処があることは前々から知っていた。
門前の茶屋好き的には気になる案件なのである。


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筍めし販売開始という情報をSNSで見つけ、事前注文販売とのことで電話で予約してあった。
ちなみにその電話でバスのりばや発車時刻、降車バス停など前々記事参照)、懇切丁寧に教えていただき、計画のベースになっている。ありがとうございました。


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食事の予約など普段することはまずないが、筍めしはぜひ食べたかったし。
この普段と違う行動が、いろいろとピンチを救うことになる。


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前日朝、ニュースを見ながらご飯を食べていると、ちょうど「竹寺」のことをやっていて、たけのこ料理も取り上げられていた。
その10日前にも昼飯どきのテレビで「竹寺」をやっていた。
(☝どちらもお寺Instagramにポストあり)

これは混むんじゃないの…? という不安は的中し、境内はけっこうな人出で、特に食事処が大変なことになっていた。


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なんと、僕らが行った時点で“そば・うどん終了”の張り紙。
予約していなかったらメシ抜きで9.5kmの山道を踏破しなければならなかった💦


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そして食事処を取り仕切る副住職がテンパっておられる (・Θ・;)


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食事処は本坊の右手の趣ある建物。
名前を告げ、畳の部屋に案内していただく。
その間もそわそわと落ち着かないご様子の副住職。


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部屋の一角には本物の竹が生えている。“竹優先”で天井にも穴を開けてある


「なにしろ30人の団体予約が入ってまして…。アルバイト雇ってもらいたいです、ほんと」
「あの、たとえば追加でそばを注文するということは…?」
「でき… ますが、ちょっとお時間を…。というか確約もできないんです。3人でやってるもので、ここ。ほんとアルバイト雇ってもらいたいですよ、2人ぐらい」

おだんごは…? と聞くことはさすがにできなかった。
副住職というより雇われ店長の悲哀のごときものが…。


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まず焼き筍のお吸い物。
すっきり優しい味で疲れた身体に染み渡る。


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筍めしは竹皮弁当箱入り。
掛け紙の牛頭天王のスタンプがかわいらしい。
ふたを開けると、筍めしにたくさんのおかず。


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筍めしは炊き込みご飯だと思っていたら酢飯で、筍のほかに干ししいたけやにんじんなどを混ぜ込んだ五目ずしである。
酢飯の華やぐ香りにハレの日感が高まる。


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おかずは筍の煮物、もみじの天ぷら、わらび、がんもどき、にんじん、ごぼう、こんにゃく、いんげん、青菜のごまあえ…。
揚げ物は前日の『おはよう日本』の「土曜すてき旅」コーナーでもやっていた筍フライで、筍を大葉で巻いてパン粉をまぶして揚げてある。
緑の練り物は竹笹ようかん。


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基本、精進料理だと思うが、揚げ物や甘いものなどでしっかり腹にたまった感が得られる。
この先の行程も大変らしいが、十分活力チャージをさせていただいた。


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お会計で、なおバタバタしておられる。

「なんか大変そうですね…」
「ほんと、アルバイトを…」

と、念仏のように繰り返す副住職なのであった。

(つづく)


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[DATA]
竹寺本坊隣 お食事処
埼玉県飯能市南704
https://takedera.net/
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[Today's recommendation]


https://youtu.be/bofU5SGRNG8



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次号予告


東日本唯一の神仏習合寺院 【竹寺(八王寺)】

2023.04.23

「竹寺」は奥武蔵の人気スポットである。
正式名称「医王山薬寿院 八王寺」、神仏習合の寺として知られる。

前記事に書いているように、今回のルートでは本堂の裏(上)側からの参拝となる。
それだとわかりづらいので、実際に歩いたのとは逆順に、表側から説明しようと思う。


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竹寺駐車場


境内のいちばん低いところに駐車場があり、そちらからのルートがお参りコースだと思うが、それだと少し味気ない。


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駐車場の手前で車道から分岐していると思われる、竹林の中を歩いて上る参道が素晴らしい。
これぞ竹寺!
いままさに竹の成長期で、瑞々しい気に満ちている。


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竹林の尽きるところに石柱門が立つ。


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竹林にクマガイソウが咲いていた


石柱門の先、右手には「竹寺本坊隣 お食事処」。
左に下ると駐車場になるが、その間に牛頭明王などいろいろ見どころがある。


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「竹寺本坊隣 お食事処」(次号予告)

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牛頭明王

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竹めがね

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竹めがねを通して見たわけではないが、あれはスカイツリーのような気がする


本坊前の広場の先、稲荷神社風の竹の鳥居をくぐって進むと…


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左手に茅の輪が見えてくる。


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先の竹の鳥居やこの茅の輪の掛かる鳥居などは、明治維新の神仏分離を免れた神仏習合の寺としての当山を象徴する。
東日本で唯一、神仏習合の原型をとどめている寺院なのだそうだ。


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茅の輪をくぐると本殿(牛頭天王社)。
本尊は牛頭天王である。


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本殿(牛頭天王社)


――牛頭天王(ごずてんのう)は、インド祇園精舎の守護神ともいわれ、中国に入り、密教、道教、陰陽思想の習合があり、日本に伝わったとされています。さらに陰陽道との関わりを深め、また蘇民将来伝説とも結びつき、スサノオと同体とされています。当山では、疫難消除、除災招福、出世開運の「天王さま」として信仰されています。竹寺HPより)


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牛頭天王社は1999年焼失したが2003年に再建された


本殿には、木造の牛頭天王坐像と八王子(牛頭天王の八人の童子)が祀られており、12年に一度、丑年に開帳される。
次回の開帳は2033年。


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その先、前記事末尾写真の本堂を見下ろすあたりに“⇐鐘楼”の立て札があり、実は最初に鐘楼まで登っている。


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これがけっこうキツい行程で途中後悔したが、登ってみると周囲最高点で、いわゆる360度のパノラマ(樹木が邪魔をするが)


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最高点というものに到達した経験があまりなかったので… ヒャッホー!! ヾ(*>∀<)ノ ヒャッホー!!

(つづく)


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名栗方面

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都心方面


[DATA]
竹寺(八王寺)
埼玉県飯能市南704
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次号予告


プロローグ ――関東ふれあいの道~奥武蔵の古刹を訪ねるみち

2023.04.23

 高尾山に続いて1500m峰三頭山の登頂も果たし、調子に乗って「奥多摩三山ぐらい登っておかなきゃね」とか大それたことを口走ってる人がいる。

奥多摩三山とは、大岳山(1267m)、御前山(1405m)、三頭山(1531m)のこと。
山のレベルでいえば低山の部類だが、山登りのレベルが低級なわしらからすればオオゴトで、登山上級者の3000m級にも匹敵する。
ノリやイキオイで実行できるものでもないのでその件は白紙としても、山登りの楽しさに目覚めつつあることは確か。


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三頭山に登った2週間前、当初予定していたのは別の山で、奥武蔵の竹寺~子ノ権現コース。
竹寺まで車で行き、そこから子ノ権現までを歩いて往復するという非登山的計画だった。
しかしGoogle ストリートビューで車ルートを確認すると延々狭い山道でストレスがキツそうで、計画はいったんペンディングに。

竹寺まで麓から歩けばいいんじゃないの…? と、ふと思った。

その線で計画を組み直してみると、麓(名栗)―竹寺―子ノ権現… のあと、名栗に戻ってくるより山向こう(吾野)に下ったほうが楽そうだ。
となると名栗に車を置いておくわけにはいかないので電車・バスということになる。

電車・バスを乗り継いでの山登り。
なんか本格的なことになってきた ♪(* ̄∇ ̄)/


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西武鉄道 飯能駅

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飯能駅北口3番のりば


西武新宿線東村山駅08:14発―所沢乗り換え―西武池袋線飯能駅08:49着―飯能駅北口3番のりば 国際興業バス「飯01-2 ノーラ名栗・さわらびの湯経由湯の沢ゆき」09:13発―小殿バス停09:57着


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小殿バス停(飯能市上名栗)下車。
このバス停は入間川河川敷の名栗ふれあい公園駐車場に隣接し、公衆トイレもあって便利。


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コースは関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の埼玉県コース②「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」にあたる。


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――関東地方、一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1,800kmです。東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。『首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)』環境省「国立公園に、行ってみよう!」より)


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バス停の150m先に竹寺登山口がある。


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県道ぎわの取り付きからいきなり急な上り。
そのままジグザグにひたすら上る。


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登り口に備え付けてある“なぐりづえ”。殴打用のつえ… という意味ではない、たぶん


一帯は飯能市特産品「西川材」のスギ・ヒノキ林。
上りはキツいが、フィトンチッドによる森林浴効果は高そうである。


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15分ほど上ると、送電線に沿って樹木が伐採されている場所に出る。


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視界が開けて眼下に入間川沿いの集落が見渡せ、上ってきた高さを実感できる。


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その先、しだいに傾斜がゆるくなってつづら折りは少なくなるが、ひたすら上ることに変わりはない。


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上り始めから40分ほどで峠に至る。


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峠の先は下り… って、当たり前か。


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最初のポイントの竹寺と次の子ノ権現の標高差は約150mで基本上りなわけで、ここで下るのはせっかく稼いだ高さがもったいない。
それでも容赦なく下る。
そういえばどこかのサイトで竹寺へのアプローチとして屋根を見下ろすアングルの写真を見たことを思い出した。


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やがて眼下にお堂の屋根が。

(つづく)


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[DATA]
関東ふれあいの道 竹寺登山口
埼玉県飯能市上名栗





[Today's recommendation]


https://youtu.be/48s3iG5uR8E



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次号予告


そうだ ○○、行こう。 【浅見茶屋】

2021.10.03

 観光します的な宣言をしてはいるが、仕事は普通にあるわけだし、ちゃんとした観光をするには日程調整をはじめ準備が必要だ。
もう一つ、東京都民的には例のGo Toトラベルの顛末をいまだ根に持っており、次に発動される場合、都民は2倍よけいに恩恵にあずかれる仕組みとなるべきと考えているので、その動向を注視する必要もある。
なので、まずは日帰りで近場の観光地めぐりというのが現実的なところ。

近場の観光地で真っ先に思い浮かぶのが高尾山。
先日の御岳山と違い、高尾山は登山コースがいくつも整備されており、これまで5回ほど行ったがケーブルカーを使ったことはない。いま行ってもたぶん歩いて登ることになると思うが、はたして登れるだろうか…?

「ということで、山登りの練習しといたほうがいいと思うんだ」
「じゃあ車で山のほうに行くんだね♪」
いや、まずは八国山くらいで… という言葉をのみ込んで、おもむろにGoogleマップを検索するワタシ。


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御岳山を眺めながらのドライブになる


「ここなんかどうだろう?」
と、話が持ち上がって行き先が決まるまでトントンと早いが、そもそも朝起きてひと仕事してからの話だから、出発時点で10時を回っている。
そんなんで日帰り観光なんてできるわけないでしょ ヾ(・ω・o)


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で、やって来ました飯能市坂石。
11:40到着と、優秀優秀。

西武秩父線吾野駅の先、東郷公園横の参道から子ノ権現をめざすという計画だ。


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登り口にあるカフェも気になるが…


ここを選んだ最大の理由が、途中に茶屋があること。
というか、茶屋まで登って余力があれば子ノ権現に向かってみようかと。
それだと茶屋目当てみたいでアレなので、(公表)目的地は茶屋の近くの青葉戸不動滝ということにして… (〃 ̄ω ̄〃ゞ


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参道は高麗川の支流の権現川に沿って緩やかに上る舗装道路。
一帯は植林の杉林で下層植生が貧弱だったりするが、渓流の美しさには目をみはるものが。
湿気の多い谷あいに苔むした石や切り株が並ぶ、まるで『もののけ姫」の世界である。


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「すごいね! すごいね!!」
「京都の某寺で3000円払うのばからしいね!」とは、前日のテレビネタ。

徐々に勾配がきつくなる上り道もさほど苦にならないのは、絶え間なく聞こえるせせらぎがもたらすヒーリング効果によるかも。


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青葉戸不動滝


「浅見茶屋」は創業1932(昭和7)年。
子ノ山(子ノ権現)旧表参道の門前の茶屋である。


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建物は1855年江戸末期建造の古民家だそう。
山の雰囲気に溶け込んだ趣ある外観は昔の山小屋を彷彿させるものがあり、わずか40分で訪れるまさに別天地。
逆に言うとその40分が大事で、車でここまで来る人も多いようだが、歩いてこそ得られるぜいたく感だと思った。


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建物内部も手入れが行き届き、言うことなしの雰囲気。


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参道の看板は“うどん甘味処”となっていたが、ほぼうどんのみのメニュー構成。甘味要素は田楽くらいだが、茶屋好きの田楽好きとしてはそれだけでテンション上がる。
肉汁うどん、いなか汁うどん、味噌田楽を注文。


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「ビールもいいんじゃない?」
「なに言ってんの。クルマでしょ」
歩いて登ってきた充実感で、麓に車があることを忘れていたという。


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うどんは熱いのと冷たいのがあり、どちらもつけ汁ということで、熱いのは釜揚げタイプかと思う。僕らは両方冷たいのに。


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古い門前の茶屋ということで田舎っぽいうどんが出てくると思ったら、いまふうのスタイリッシュなビジュアル。
ガツンとコシがあって小麦の風味の強い、われわれの地元のものによく似たタイプのうどんである。


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多摩地区・埼玉南部のうどんをすべて“武蔵野うどん”とくくる風潮があるが、飯能には“武州うどん”という呼び名のうどんがあるらしいということを、以前「指田屋」のおばちゃんに教わったことを思い出した。


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どちらの汁も具だくさん。肉汁は豚肉と油揚げ、タマネギ、いなか汁はナス、ぶなしめじ、油揚げ、こんにゃく。なぜかいなかのほうだけ薬味ネギがあらかじめのってくる。

これだけのクオリティで観光地価格どころか街の物価尺度で測っても決して高くないところは特筆されよう。


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茶屋を出て“この先車行き止まり”の標識の横に、“子ノ権現45分”の棒杭。
「うん。無理かな(笑)」

ぶらぶらと水音を聞きながら参道を下る。


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[DATA]
浅見茶屋
埼玉県飯能市坂石1050
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