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竹林に囲まれ旬の筍… の贅 【竹寺本坊隣 お食事処】 

2023.04.23

 前記事の続きで昼ごはん編。

「竹寺」境内に精進料理&そば・うどんの食事処があることは前々から知っていた。
門前の茶屋好き的には気になる案件なのである。


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筍めし販売開始という情報をSNSで見つけ、事前注文販売とのことで電話で予約してあった。
ちなみにその電話でバスのりばや発車時刻、降車バス停など前々記事参照)、懇切丁寧に教えていただき、計画のベースになっている。ありがとうございました。


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食事の予約など普段することはまずないが、筍めしはぜひ食べたかったし。
この普段と違う行動が、いろいろとピンチを救うことになる。


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前日朝、ニュースを見ながらご飯を食べていると、ちょうど「竹寺」のことをやっていて、たけのこ料理も取り上げられていた。
その10日前にも昼飯どきのテレビで「竹寺」をやっていた。
(☝どちらもお寺Instagramにポストあり)

これは混むんじゃないの…? という不安は的中し、境内はけっこうな人出で、特に食事処が大変なことになっていた。


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なんと、僕らが行った時点で“そば・うどん終了”の張り紙。
予約していなかったらメシ抜きで9.5kmの山道を踏破しなければならなかった💦


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そして食事処を取り仕切る副住職がテンパっておられる (・Θ・;)


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食事処は本坊の右手の趣ある建物。
名前を告げ、畳の部屋に案内していただく。
その間もそわそわと落ち着かないご様子の副住職。


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部屋の一角には本物の竹が生えている。“竹優先”で天井にも穴を開けてある


「なにしろ30人の団体予約が入ってまして…。アルバイト雇ってもらいたいです、ほんと」
「あの、たとえば追加でそばを注文するということは…?」
「でき… ますが、ちょっとお時間を…。というか確約もできないんです。3人でやってるもので、ここ。ほんとアルバイト雇ってもらいたいですよ、2人ぐらい」

おだんごは…? と聞くことはさすがにできなかった。
副住職というより雇われ店長の悲哀のごときものが…。


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まず焼き筍のお吸い物。
すっきり優しい味で疲れた身体に染み渡る。


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筍めしは竹皮弁当箱入り。
掛け紙の牛頭天王のスタンプがかわいらしい。
ふたを開けると、筍めしにたくさんのおかず。


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筍めしは炊き込みご飯だと思っていたら酢飯で、筍のほかに干ししいたけやにんじんなどを混ぜ込んだ五目ずしである。
酢飯の華やぐ香りにハレの日感が高まる。


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おかずは筍の煮物、もみじの天ぷら、わらび、がんもどき、にんじん、ごぼう、こんにゃく、いんげん、青菜のごまあえ…。
揚げ物は前日の『おはよう日本』の「土曜すてき旅」コーナーでもやっていた筍フライで、筍を大葉で巻いてパン粉をまぶして揚げてある。
緑の練り物は竹笹ようかん。


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基本、精進料理だと思うが、揚げ物や甘いものなどでしっかり腹にたまった感が得られる。
この先の行程も大変らしいが、十分活力チャージをさせていただいた。


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お会計で、なおバタバタしておられる。

「なんか大変そうですね…」
「ほんと、アルバイトを…」

と、念仏のように繰り返す副住職なのであった。

(つづく)


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[DATA]
竹寺本坊隣 お食事処
埼玉県飯能市南704
https://takedera.net/
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次号予告


東日本唯一の神仏習合寺院 【竹寺(八王寺)】

2023.04.23

「竹寺」は奥武蔵の人気スポットである。
正式名称「医王山薬寿院 八王寺」、神仏習合の寺として知られる。

前記事に書いているように、今回のルートでは本堂の裏(上)側からの参拝となる。
それだとわかりづらいので、実際に歩いたのとは逆順に、表側から説明しようと思う。


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竹寺駐車場


境内のいちばん低いところに駐車場があり、そちらからのルートがお参りコースだと思うが、それだと少し味気ない。


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駐車場の手前で車道から分岐していると思われる、竹林の中を歩いて上る参道が素晴らしい。
これぞ竹寺!
いままさに竹の成長期で、瑞々しい気に満ちている。


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竹林の尽きるところに石柱門が立つ。


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竹林にクマガイソウが咲いていた


石柱門の先、右手には「竹寺本坊隣 お食事処」。
左に下ると駐車場になるが、その間に牛頭明王などいろいろ見どころがある。


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「竹寺本坊隣 お食事処」(次号予告)

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牛頭明王

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竹めがね

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竹めがねを通して見たわけではないが、あれはスカイツリーのような気がする


本坊前の広場の先、稲荷神社風の竹の鳥居をくぐって進むと…


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左手に茅の輪が見えてくる。


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先の竹の鳥居やこの茅の輪の掛かる鳥居などは、明治維新の神仏分離を免れた神仏習合の寺としての当山を象徴する。
東日本で唯一、神仏習合の原型をとどめている寺院なのだそうだ。


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茅の輪をくぐると本殿(牛頭天王社)。
本尊は牛頭天王である。


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本殿(牛頭天王社)


――牛頭天王(ごずてんのう)は、インド祇園精舎の守護神ともいわれ、中国に入り、密教、道教、陰陽思想の習合があり、日本に伝わったとされています。さらに陰陽道との関わりを深め、また蘇民将来伝説とも結びつき、スサノオと同体とされています。当山では、疫難消除、除災招福、出世開運の「天王さま」として信仰されています。竹寺HPより)


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牛頭天王社は1999年焼失したが2003年に再建された


本殿には、木造の牛頭天王坐像と八王子(牛頭天王の八人の童子)が祀られており、12年に一度、丑年に開帳される。
次回の開帳は2033年。


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その先、前記事末尾写真の本堂を見下ろすあたりに“⇐鐘楼”の立て札があり、実は最初に鐘楼まで登っている。


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これがけっこうキツい行程で途中後悔したが、登ってみると周囲最高点で、いわゆる360度のパノラマ(樹木が邪魔をするが)


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最高点というものに到達した経験があまりなかったので… ヒャッホー!! ヾ(*>∀<)ノ ヒャッホー!!

(つづく)


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名栗方面

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都心方面


[DATA]
竹寺(八王寺)
埼玉県飯能市南704
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次号予告


プロローグ ――関東ふれあいの道~奥武蔵の古刹を訪ねるみち

2023.04.23

 高尾山に続いて1500m峰三頭山の登頂も果たし、調子に乗って「奥多摩三山ぐらい登っておかなきゃね」とか大それたことを口走ってる人がいる。

奥多摩三山とは、大岳山(1267m)、御前山(1405m)、三頭山(1531m)のこと。
山のレベルでいえば低山の部類だが、山登りのレベルが低級なわしらからすればオオゴトで、登山上級者の3000m級にも匹敵する。
ノリやイキオイで実行できるものでもないのでその件は白紙としても、山登りの楽しさに目覚めつつあることは確か。


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三頭山に登った2週間前、当初予定していたのは別の山で、奥武蔵の竹寺~子ノ権現コース。
竹寺まで車で行き、そこから子ノ権現までを歩いて往復するという非登山的計画だった。
しかしGoogle ストリートビューで車ルートを確認すると延々狭い山道でストレスがキツそうで、計画はいったんペンディングに。

竹寺まで麓から歩けばいいんじゃないの…? と、ふと思った。

その線で計画を組み直してみると、麓(名栗)―竹寺―子ノ権現… のあと、名栗に戻ってくるより山向こう(吾野)に下ったほうが楽そうだ。
となると名栗に車を置いておくわけにはいかないので電車・バスということになる。

電車・バスを乗り継いでの山登り。
なんか本格的なことになってきた ♪(* ̄∇ ̄)/


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西武鉄道 飯能駅

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飯能駅北口3番のりば


西武新宿線東村山駅08:14発―所沢乗り換え―西武池袋線飯能駅08:49着―飯能駅北口3番のりば 国際興業バス「飯01-2 ノーラ名栗・さわらびの湯経由湯の沢ゆき」09:13発―小殿バス停09:57着


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小殿バス停(飯能市上名栗)下車。
このバス停は入間川河川敷の名栗ふれあい公園駐車場に隣接し、公衆トイレもあって便利。


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コースは関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の埼玉県コース②「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」にあたる。


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――関東地方、一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1,800kmです。東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。『首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)』環境省「国立公園に、行ってみよう!」より)


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バス停の150m先に竹寺登山口がある。


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県道ぎわの取り付きからいきなり急な上り。
そのままジグザグにひたすら上る。


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登り口に備え付けてある“なぐりづえ”。殴打用のつえ… という意味ではない、たぶん


一帯は飯能市特産品「西川材」のスギ・ヒノキ林。
上りはキツいが、フィトンチッドによる森林浴効果は高そうである。


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15分ほど上ると、送電線に沿って樹木が伐採されている場所に出る。


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視界が開けて眼下に入間川沿いの集落が見渡せ、上ってきた高さを実感できる。


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その先、しだいに傾斜がゆるくなってつづら折りは少なくなるが、ひたすら上ることに変わりはない。


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上り始めから40分ほどで峠に至る。


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峠の先は下り… って、当たり前か。


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最初のポイントの竹寺と次の子ノ権現の標高差は約150mで基本上りなわけで、ここで下るのはせっかく稼いだ高さがもったいない。
それでも容赦なく下る。
そういえばどこかのサイトで竹寺へのアプローチとして屋根を見下ろすアングルの写真を見たことを思い出した。


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やがて眼下にお堂の屋根が。

(つづく)


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[DATA]
関東ふれあいの道 竹寺登山口
埼玉県飯能市上名栗





[Today's recommendation]


https://youtu.be/48s3iG5uR8E



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次号予告


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