思いがけず、希少植物 【大高取山】
2023.05.03
前号あらすじ――
GWでも混まなそうな埼玉県越生町を訪れたわれわれは、ハイキングおすすめコース“大高取展望コース”を歩くつもりも脱線の連続。思いもよらず“越生10名山”虚空蔵尊さくら山の絶景に触れ爽快感に浸っていたが…

チェックポイントの桂木観音に向かうには虚空蔵尊の下まで戻ってコースに復帰するのがわかりやすいが、せっかく上ったのに下りたくないし、手元の地図によればこのまま先に進んで合流するルートもあるようだ。
それには虚空蔵尊さくら公園の奥へと延びている道をこのまま進んでいいものか?
大ざっぱな地図。赤丸がこの記事のエリア
大ざっぱな地図を見ながら、ああでもないこうでもないとやっていると、公園整備の樹木伐採の作業員がワラワラと集まってきた。
「桂木観音? ってどっちだっけ?」
「なに? こっち上ってきちゃったの?」
「この先、下りなきゃいけないよ」
「そっちじゃないだろ」
と、てんでバラバラ、さっぱり要領を得ない。
「〇〇さんなら知ってるよ。おーい、〇〇さーん!」
と呼ばれて下りてきたのはチェーンソーを担いだ女性。
荒くれ者を束ねる山賊の女ボス… といった構図? w( ̄▽ ̄;)w
いろいろ聞いてわかったことは、桂木観音へは下って上るので大変だし下り口もわかりにくい。最終的に大高取山に行くのであれば、このまま上れば大高取なのでそのほうがいい。
「わかりました。このまま大高取、向かってみます」
ということで、桂木観音もパス。
要するに、はじめから決まっていた唯一の目標が、大高取山登頂(理由は後述)。

その先は、つづら折りの上りが続いたりして思っていたより本格的な山歩きである。
案内板がわかりにくい、または、わかりにくい位置に案内板がない… というのがあって、迷ったり戻ったりすることも。

歩き始めはスギ・広葉樹の混交林

案内板の不備をときどき補ってある

テーダマツは北米原産。成長が早く、以前は林業用樹種として各地で植樹されたらしい

分かれ道を迷った末、選んだ道はテーダマツの落葉に厚く覆われ歩きにくく、引き返した

この分岐を過ぎるとやや険しくなる

右側が切り立って、やや危険

急な階段も

幕岩展望台

さいたま新都心~新宿新都心を一望のもとに

幕岩を過ぎるとつづら折りの上りが続く

やがて開けた峠に

左に行くと桂木観音、右が大高取山山頂

山頂っぽくなってきた

途中、あまり見ないが絶対見覚えがある… という植物がちらほら生えている。
園芸店ではよく見るが自生しているのを見たことがないという意味。
ラン科植物にみえる。
帰ってから調べてみると、どうもコクラン(黒蘭)のようなのだ。
コクランは南方のイメージがあり思いもよらなかったが、いちおう茨城・埼玉を北限として分布するらしい。
ラン好きとして、最近ではオニノヤガラ、マヤランに並ぶインパクトかも。
ぜひ花を見てみたい。
開花期(7月上旬)にもう一度来てみよう。

大高取山376m。
本日2峰目の越生10名山登頂!
(つづく)

[DATA]
大高取山
埼玉県入間郡越生町津久根
[Today's recommendation]

https://youtu.be/UziUw75JKJ8




次号予告
前号あらすじ――
GWでも混まなそうな埼玉県越生町を訪れたわれわれは、ハイキングおすすめコース“大高取展望コース”を歩くつもりも脱線の連続。思いもよらず“越生10名山”虚空蔵尊さくら山の絶景に触れ爽快感に浸っていたが…

チェックポイントの桂木観音に向かうには虚空蔵尊の下まで戻ってコースに復帰するのがわかりやすいが、せっかく上ったのに下りたくないし、手元の地図によればこのまま先に進んで合流するルートもあるようだ。
それには虚空蔵尊さくら公園の奥へと延びている道をこのまま進んでいいものか?
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大ざっぱな地図を見ながら、ああでもないこうでもないとやっていると、公園整備の樹木伐採の作業員がワラワラと集まってきた。
「桂木観音? ってどっちだっけ?」
「なに? こっち上ってきちゃったの?」
「この先、下りなきゃいけないよ」
「そっちじゃないだろ」
と、てんでバラバラ、さっぱり要領を得ない。
「〇〇さんなら知ってるよ。おーい、〇〇さーん!」
と呼ばれて下りてきたのはチェーンソーを担いだ女性。
荒くれ者を束ねる山賊の女ボス… といった構図? w( ̄▽ ̄;)w
いろいろ聞いてわかったことは、桂木観音へは下って上るので大変だし下り口もわかりにくい。最終的に大高取山に行くのであれば、このまま上れば大高取なのでそのほうがいい。
「わかりました。このまま大高取、向かってみます」
ということで、桂木観音もパス。
要するに、はじめから決まっていた唯一の目標が、大高取山登頂(理由は後述)。

その先は、つづら折りの上りが続いたりして思っていたより本格的な山歩きである。
案内板がわかりにくい、または、わかりにくい位置に案内板がない… というのがあって、迷ったり戻ったりすることも。

歩き始めはスギ・広葉樹の混交林

案内板の不備をときどき補ってある

テーダマツは北米原産。成長が早く、以前は林業用樹種として各地で植樹されたらしい

分かれ道を迷った末、選んだ道はテーダマツの落葉に厚く覆われ歩きにくく、引き返した

この分岐を過ぎるとやや険しくなる

右側が切り立って、やや危険

急な階段も

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さいたま新都心~新宿新都心を一望のもとに

幕岩を過ぎるとつづら折りの上りが続く

やがて開けた峠に

左に行くと桂木観音、右が大高取山山頂

山頂っぽくなってきた

途中、あまり見ないが絶対見覚えがある… という植物がちらほら生えている。
園芸店ではよく見るが自生しているのを見たことがないという意味。
ラン科植物にみえる。
![]() | ![]() |
帰ってから調べてみると、どうもコクラン(黒蘭)のようなのだ。
コクランは南方のイメージがあり思いもよらなかったが、いちおう茨城・埼玉を北限として分布するらしい。
ラン好きとして、最近ではオニノヤガラ、マヤランに並ぶインパクトかも。
ぜひ花を見てみたい。
開花期(7月上旬)にもう一度来てみよう。

大高取山376m。
本日2峰目の越生10名山登頂!
(つづく)

[DATA]
大高取山
埼玉県入間郡越生町津久根
[Today's recommendation]

https://youtu.be/UziUw75JKJ8




次号予告
○○10名山! 【虚空蔵尊さくら公園】
2023.05.03
GW後半初日――
GWといえば山。
このあたりから行く“山”といえば山梨や長野や群馬だが、「小仏トンネルを先頭に36km、高坂SAを先頭に35km…」などと朝7時時点で報じられている方面に、あえて突入する根性ありません (ヾノ・ω・`) ムリムリ
渋滞なしに行けるであろう場所に前日決めてあった。
実際、車スイスイ。
8時前に出て1時間半で到着。

埼玉県越生町。
2016年4月29日、全国で初めて“ハイキングのまち”を宣言。
僕らのそれを登山と呼ぶかハイキングと呼ぶかと問われれば、迷わずハイキングと答える。
“山”といえば低山を指す。

駅東口の駐車場に止め、駅舎を通って「西口総合案内所(道灌おもてなしプラザ)」に立ち寄り(後述)、そこから歩き始める。

ハイキングのまち的には“おすすめ観光コース・月ごとのおすすめコース”全15コースが設定されている(越生町観光情報発信サイト「梅を向いて歩こう」参照)。
そのうち“大高取展望コース”。
越生駅―越生梅林―大高取山―桂木観音―オーパークおごせ―越生駅
有名な越生梅林と山登りが組み合わされた、初心者向きっぽい、僕らにふさわしそうなコースである。
考えあって、それを逆回りに歩くことに。

トレッキングシューズを新調して気合が入ってる相方
最初のチェックポイントが、えーと、「オーパークおごせ」?
そこは寄らなくてもいいかな… と早くも推奨コース逸脱で、次のチェックポイント「桂木観音」へ。





歩き始めから30分ほどで「虚空蔵尊さくら公園」入り口。
実はここまでの道案内板に「桂木観音」の表示はなく、西口総合案内所でもらってきた地図と照合しつつ同方角の「大宮神社」、途中からは「虚空蔵尊」を目印にしている。
“ハイキングのまち”というわりには情報やインフラ整備が雑で、その問題はこのあとずっと付きまとうことになる。

せっかくだから虚空蔵尊にお参りすることに。




――「上野の虚空蔵様」として親しまれている虚空蔵菩尊は、能満・智満・福満の三体を祀っています。 毎年3月には、関東地方でシーズン最後のだるま市が開かれ、多くの参拝客で賑わいます。昭和48年(1973)、虚空蔵堂下の万蔵寺(現在は廃寺)の天井裏から小判や古銭が発見されてからは、さらに福の神としての名声を高めました。(越生町HP「越生町再発見100ポイント」より)


せっかくだから「さくら公園」見ておこうか…。
もはや“大高取展望コース”とやらはどこへやら (〃 ̄ω ̄〃ゞ

虚空蔵尊の階段でけっこう上り、この先もさらに上る。
寄り道でずいぶん体力を使ってしまった。

しかしそこには素晴らしい眺望が!

こちら、“越生10名山”という。
すごいのかどうかわからないが、とりあえず達成感!
(つづく)

[DATA]
虚空蔵尊さくら公園
埼玉県入間郡越生町上野
[Today's recommendation]

https://youtu.be/U5yZcwe_T48




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GW後半初日――
GWといえば山。
このあたりから行く“山”といえば山梨や長野や群馬だが、「小仏トンネルを先頭に36km、高坂SAを先頭に35km…」などと朝7時時点で報じられている方面に、あえて突入する根性ありません (ヾノ・ω・`) ムリムリ
渋滞なしに行けるであろう場所に前日決めてあった。
実際、車スイスイ。
8時前に出て1時間半で到着。

埼玉県越生町。
2016年4月29日、全国で初めて“ハイキングのまち”を宣言。
僕らのそれを登山と呼ぶかハイキングと呼ぶかと問われれば、迷わずハイキングと答える。
“山”といえば低山を指す。

駅東口の駐車場に止め、駅舎を通って「西口総合案内所(道灌おもてなしプラザ)」に立ち寄り(後述)、そこから歩き始める。

ハイキングのまち的には“おすすめ観光コース・月ごとのおすすめコース”全15コースが設定されている(越生町観光情報発信サイト「梅を向いて歩こう」参照)。
そのうち“大高取展望コース”。
越生駅―越生梅林―大高取山―桂木観音―オーパークおごせ―越生駅
有名な越生梅林と山登りが組み合わされた、初心者向きっぽい、僕らにふさわしそうなコースである。
考えあって、それを逆回りに歩くことに。

トレッキングシューズを新調して気合が入ってる相方
最初のチェックポイントが、えーと、「オーパークおごせ」?
そこは寄らなくてもいいかな… と早くも推奨コース逸脱で、次のチェックポイント「桂木観音」へ。





歩き始めから30分ほどで「虚空蔵尊さくら公園」入り口。
実はここまでの道案内板に「桂木観音」の表示はなく、西口総合案内所でもらってきた地図と照合しつつ同方角の「大宮神社」、途中からは「虚空蔵尊」を目印にしている。
“ハイキングのまち”というわりには情報やインフラ整備が雑で、その問題はこのあとずっと付きまとうことになる。

せっかくだから虚空蔵尊にお参りすることに。




――「上野の虚空蔵様」として親しまれている虚空蔵菩尊は、能満・智満・福満の三体を祀っています。 毎年3月には、関東地方でシーズン最後のだるま市が開かれ、多くの参拝客で賑わいます。昭和48年(1973)、虚空蔵堂下の万蔵寺(現在は廃寺)の天井裏から小判や古銭が発見されてからは、さらに福の神としての名声を高めました。(越生町HP「越生町再発見100ポイント」より)


せっかくだから「さくら公園」見ておこうか…。
もはや“大高取展望コース”とやらはどこへやら (〃 ̄ω ̄〃ゞ

虚空蔵尊の階段でけっこう上り、この先もさらに上る。
寄り道でずいぶん体力を使ってしまった。

しかしそこには素晴らしい眺望が!

こちら、“越生10名山”という。
すごいのかどうかわからないが、とりあえず達成感!
(つづく)

[DATA]
虚空蔵尊さくら公園
埼玉県入間郡越生町上野
[Today's recommendation]

https://youtu.be/U5yZcwe_T48




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