坂東三十三観音の札所 【岩殿観音 正法寺】
2023.07.30
前記事の続きで、「岩殿観音」のながーい表参道を往復し、呆然と仁王門を見上げるわしら。
この日全国最高の39.6℃を記録した鳩山地域気象観測所から3km地点において時刻10:30。
推定35℃超えの猛暑下を徒歩(かち)で往復1.5km。
眼前にはなおも120段の石段が立ちはだかっているのであった。



もうへろへろ😵😵💫
なので行動が雑になっており、仁王門右手の正法寺本堂をすっ飛ばしてしまってる。
というか気づかなかった。
寺院の中心となるのは本堂でなく観音堂である。

巌殿山正法寺(いわどのさん しょうぼうじ) 通称:岩殿観音は、寺伝によれば718(養老2)年、高僧沙門逸海が岩殿山の岩窟に千手観音像を刻み傍らに正法庵と号した草庵を結んだのが始まり。
鎌倉時代初期に源頼朝の命を受け比企能員が復興、観音信仰に厚い頼朝により制定されたとされる坂東三十三観音霊場の10番札所となっている。

ちなみに11番「吉見観音 安楽寺」の山号が「岩殿山(いわどのさん)」であり、“岩殿観音”の通称で知られる正法寺であるが山号は混同を避けるため「巌殿山」と正式に表記するのが適切と思われる。



観音堂は養老年間の創建と伝えられる。
現在の建物は1871(明治11)年の火災の翌年、長念寺(飯能市白子)から移築されたもので、江戸後期の建造と推測されている。

草葺き屋根の鐘楼は1702(元禄15)年に造られたもので、東松山市内では最も古い建造物として、東松山市有形文化財に指定されている。

前記事の表参道を眼下に望む
銅鐘(梵鐘)は1322(元亨2)年に鋳造されたことが銘文に刻まれている。
1590(天正18)年の豊臣秀吉による関東征伐の際に山中を引き回されたときのものとされる無数の傷が付いている。

境内をかこむ石崖に安置されている石仏は、百観音(西国、坂東、秩父札所)、四国八十八ヶ所の写本尊。

大銀杏は東松山市指定天然記念物。
――以上、命に関わる危険な暑さにつき、お参りは足早に。
(つづく)

[DATA]
岩殿観音 正法寺
埼玉県東松山市岩殿1229
http://iwadonosan-shoboji.org/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/AiwKgoF7Jcs




次号予告
前記事の続きで、「岩殿観音」のながーい表参道を往復し、呆然と仁王門を見上げるわしら。
この日全国最高の39.6℃を記録した鳩山地域気象観測所から3km地点において時刻10:30。
推定35℃超えの猛暑下を徒歩(かち)で往復1.5km。
眼前にはなおも120段の石段が立ちはだかっているのであった。



もうへろへろ😵😵💫
![]() | ![]() |
なので行動が雑になっており、仁王門右手の正法寺本堂をすっ飛ばしてしまってる。
というか気づかなかった。
寺院の中心となるのは本堂でなく観音堂である。

巌殿山正法寺(いわどのさん しょうぼうじ) 通称:岩殿観音は、寺伝によれば718(養老2)年、高僧沙門逸海が岩殿山の岩窟に千手観音像を刻み傍らに正法庵と号した草庵を結んだのが始まり。
鎌倉時代初期に源頼朝の命を受け比企能員が復興、観音信仰に厚い頼朝により制定されたとされる坂東三十三観音霊場の10番札所となっている。

ちなみに11番「吉見観音 安楽寺」の山号が「岩殿山(いわどのさん)」であり、“岩殿観音”の通称で知られる正法寺であるが山号は混同を避けるため「巌殿山」と正式に表記するのが適切と思われる。



観音堂は養老年間の創建と伝えられる。
現在の建物は1871(明治11)年の火災の翌年、長念寺(飯能市白子)から移築されたもので、江戸後期の建造と推測されている。

草葺き屋根の鐘楼は1702(元禄15)年に造られたもので、東松山市内では最も古い建造物として、東松山市有形文化財に指定されている。

前記事の表参道を眼下に望む
銅鐘(梵鐘)は1322(元亨2)年に鋳造されたことが銘文に刻まれている。
1590(天正18)年の豊臣秀吉による関東征伐の際に山中を引き回されたときのものとされる無数の傷が付いている。

境内をかこむ石崖に安置されている石仏は、百観音(西国、坂東、秩父札所)、四国八十八ヶ所の写本尊。

大銀杏は東松山市指定天然記念物。
――以上、命に関わる危険な暑さにつき、お参りは足早に。
(つづく)

[DATA]
岩殿観音 正法寺
埼玉県東松山市岩殿1229

[Today's recommendation]

https://youtu.be/AiwKgoF7Jcs




次号予告
門前の繁栄の面影 ――巌殿観音参道
2023.07.30
不要不急の外出は控えるようにと言われても、熱中症よりも家に閉じこもらされることのほうに危険を感じるワタシ。
家は小さく狭い。
閉所恐怖のケがある ( 〃 ̄ω ̄〃ゞウーム
1週間前はまだマシだった。
栃木県佐野市に出かけた7月23日、家から最寄りのアメダス練馬観測所の最高気温は34.2℃と、なんとか猛暑日を免れていた。
翌24日の35.7℃以降、連日このありさまだ。
出遅れたら家に閉じこもらざるを得なくなりそうで、Googleマップで必死に脱出先を探すワタシ。
東松山市に巌殿山正法寺(通称:岩殿観音)という寺院があり、その東方に延びる道に“巌殿観音参道”というピンが立っている。
ピンが立つ参道というのもなかなか珍しい。
――仁王門から東にまっすぐに延びる表参道の両脇には家が建ち並んでおり、かつての正法寺と門前町の繁栄の面影を残している…(「正法寺 (東松山市)」Wikipediaより、最終更新 2022年12月12日04:15)
参道、門前、繁栄、面影… といった連想ワードに弱い。
Googleマップの写真を見ると緑豊かな山寺という風情で、涼しげでもある。

県道343号岩殿岩井線からトンネルを抜けて観音堂へ下る裏参道。トンネルの上に駐車場がある
岩殿観音正法寺公式サイトには丁寧かつわかりやすい交通アクセスの説明があり、裏参道側の駐車場へ。
駐車場脇のトンネルをくぐって少し下ると観音堂。
その先の石段上からの眺めが素晴らしい。

山門(仁王門)越しに表参道をはるか先まで望むことができる。
ここはやはり正式なお参り順を踏まねばなるまい。

ということで、表参道入り口の惣門橋へワープ。

ここから仁王門まで約630m。

――…門前町の繁栄の面影を残しているが、実際に商店の建物のまま残っているのは丁字屋旅館(江戸時代から昭和初期まで営業していた)と向かいのうどん屋(2000年頃に丁字屋が運営していた)のみである。(Wikipedia)

――門前通り:岩殿観音の表参道。かつては六十六の僧坊が並び、その後は門前町として栄えた。軒に掲げられた屋号は明治期のもの。(岩殿観音正法寺公式サイト)
商店や宿坊の面影はほぼ残っていないが、軒に掲げられた表札の屋号から各家のかつての生業が知れ、寺院と門前町の往時のにぎわいに想像を巡らせることができる。


正法寺“四万六千日(しまんろくせんにち)”の縁日に当たる8月9日、門前町の各戸が灯籠を奉納する「岩殿とうろうまつり」が催される。

かつて縁日にはそうやって参道に灯籠が灯されていたといい、15年前から岩殿自治会により“復活”開催されている。
四万六千日に参拝すれば一生分の御利益があるとされ、とうろうまつりは多くの参拝客でにぎわうそうだ。
夏の夕べ、訪れた人を幽玄の世界へといざなう。

表参道のいちばん奥、唯一かつての建物のまま残されているという「丁字屋」
それにしても暑い。
夏の夕べならともかく、炎天下の門前巡りは、幽玄ならぬ朦朧の境地。
この日全国の最高気温は埼玉県鳩山町の39.6℃。
ここは東松山市だが、裏参道駐車場から200m足らずで鳩山町なのであった😅
(つづく)

仁王門
[DATA]
巌殿観音参道
埼玉県東松山市岩殿1473
[Today's recommendation]

https://youtu.be/YoMRp3P8d_g




次号予告
不要不急の外出は控えるようにと言われても、熱中症よりも家に閉じこもらされることのほうに危険を感じるワタシ。
家は小さく狭い。
閉所恐怖のケがある ( 〃 ̄ω ̄〃ゞウーム
1週間前はまだマシだった。
栃木県佐野市に出かけた7月23日、家から最寄りのアメダス練馬観測所の最高気温は34.2℃と、なんとか猛暑日を免れていた。
翌24日の35.7℃以降、連日このありさまだ。
出遅れたら家に閉じこもらざるを得なくなりそうで、Googleマップで必死に脱出先を探すワタシ。
東松山市に巌殿山正法寺(通称:岩殿観音)という寺院があり、その東方に延びる道に“巌殿観音参道”というピンが立っている。
ピンが立つ参道というのもなかなか珍しい。
――仁王門から東にまっすぐに延びる表参道の両脇には家が建ち並んでおり、かつての正法寺と門前町の繁栄の面影を残している…(「正法寺 (東松山市)」Wikipediaより、最終更新 2022年12月12日04:15)
参道、門前、繁栄、面影… といった連想ワードに弱い。
Googleマップの写真を見ると緑豊かな山寺という風情で、涼しげでもある。

県道343号岩殿岩井線からトンネルを抜けて観音堂へ下る裏参道。トンネルの上に駐車場がある
岩殿観音正法寺公式サイトには丁寧かつわかりやすい交通アクセスの説明があり、裏参道側の駐車場へ。
駐車場脇のトンネルをくぐって少し下ると観音堂。
その先の石段上からの眺めが素晴らしい。

山門(仁王門)越しに表参道をはるか先まで望むことができる。
ここはやはり正式なお参り順を踏まねばなるまい。

ということで、表参道入り口の惣門橋へワープ。

ここから仁王門まで約630m。

――…門前町の繁栄の面影を残しているが、実際に商店の建物のまま残っているのは丁字屋旅館(江戸時代から昭和初期まで営業していた)と向かいのうどん屋(2000年頃に丁字屋が運営していた)のみである。(Wikipedia)

――門前通り:岩殿観音の表参道。かつては六十六の僧坊が並び、その後は門前町として栄えた。軒に掲げられた屋号は明治期のもの。(岩殿観音正法寺公式サイト)
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
![]() | ![]() |
商店や宿坊の面影はほぼ残っていないが、軒に掲げられた表札の屋号から各家のかつての生業が知れ、寺院と門前町の往時のにぎわいに想像を巡らせることができる。


正法寺“四万六千日(しまんろくせんにち)”の縁日に当たる8月9日、門前町の各戸が灯籠を奉納する「岩殿とうろうまつり」が催される。

かつて縁日にはそうやって参道に灯籠が灯されていたといい、15年前から岩殿自治会により“復活”開催されている。
四万六千日に参拝すれば一生分の御利益があるとされ、とうろうまつりは多くの参拝客でにぎわうそうだ。
夏の夕べ、訪れた人を幽玄の世界へといざなう。
![]() | ![]() |

表参道のいちばん奥、唯一かつての建物のまま残されているという「丁字屋」
それにしても暑い。
夏の夕べならともかく、炎天下の門前巡りは、幽玄ならぬ朦朧の境地。
この日全国の最高気温は埼玉県鳩山町の39.6℃。
ここは東松山市だが、裏参道駐車場から200m足らずで鳩山町なのであった😅
(つづく)

仁王門
[DATA]
巌殿観音参道
埼玉県東松山市岩殿1473
[Today's recommendation]

https://youtu.be/YoMRp3P8d_g




次号予告