下山ルート ――武蔵御嶽神社 表参道
2023.07.02
「駒鳥売店」でひと休みしたあと、下山。
👇こうやって見ると、神代欅は門前商店街と背中合わせなのである。
キレンゲショウマ群生地も、だいたいこのあたりと思われる。

神代欅。右の建物が「駒鳥売店」?
御岳山には何度も来ているが、これまでは上りも下りもすべてケーブルカー利用。
“天空の集落”というのは最近の表現かもしれないが、ケーブルカー以外に交通手段のない山奥に商業活動を伴う人の営みが突如出現するというファンタジーチックな設定からすれば、ケーブルカー以外の方法によるアプローチはルール違反… と感じなくもなかった。
ケーブルカーの眼下にちらちら映る参道を自分の足で歩こうとは、考えたこともなかった。

今回は“関東ふれあいの道”というのがテーマでもあり、すなわち“関東ふれあいの道 東京都6 杉の木陰のみち”起点の上養沢バス停から終点の御嶽駅まで歩くのが基本設定。
下山にも意味があるのである。

馬場家御師住宅や御岳ビジターセンターを過ぎた御師集落の外れのあたりで分かれ道。
左はケーブルカー御岳山駅、右はそのまま徒歩で下る道。
これまであまり考えたこともなかったが、右のルートこそが御嶽神社の表参道なのである。

ケーブルカー(御岳登山鉄道)開業は1934年。
それ以前は歩いて登るしかなかった。
江戸時代に開かれた歴史ある参道で、杉の巨木が並木をなす荘厳な雰囲気である。

古い道だけに各所に故事に由来する地名が付いており、道標と説明板が立っている。
江戸期の参拝文化や風俗をしのばせるものがあり、非常に興味深い。
それにしても、だいぶ下ったが、現代のコンクリート道は足にこたえるのであった💦

ところどころでケーブルカーのルートと接近する。
これまで見下ろす側だったが、自分の足で歩いているほうがなぜか優越感を覚える。

ようやく見えてきた鳥居は、御嶽神社の二の鳥居。
鳥居の向こうにケーブルカーのふもと駅である滝本駅。




滝本駅まで下れば終わった気になるが、JR御岳駅はまだまだ先なのだ💦
臨時バスも出ていたようで呼び声を聞いたが、せっかくここまで来たのだから徒歩で完遂させたい。

吉野街道に面した一の鳥居まで約1.5km。
鳥居の向かいから川のほうに下りる近道があり、その先のつり橋を渡って対岸の青梅街道に出る。
つり橋からの眺めがすばらしかった。

そのまま青梅街道を歩いて御嶽駅。

駅には大勢のハイカーが。
皆さん僕ら同様、梅雨の晴れ間を存分に楽しんだ様子であった。

御岳インフォメーションセンターの前に“冷えてます”の幟が!
ようやくありつけるかも… と駅の時刻表を確認すると、次の上り電車まであと10分ほどである。

下山のあとのお楽しみは、そそくさと (;^_^A
(関東ふれあいの道 杉の木陰のみち編おしまい)

[DATA]
武蔵御嶽神社 表参道
東京都青梅市御岳2-483-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/uKHO9JKIjGM




「駒鳥売店」でひと休みしたあと、下山。
👇こうやって見ると、神代欅は門前商店街と背中合わせなのである。
キレンゲショウマ群生地も、だいたいこのあたりと思われる。

神代欅。右の建物が「駒鳥売店」?
御岳山には何度も来ているが、これまでは上りも下りもすべてケーブルカー利用。
“天空の集落”というのは最近の表現かもしれないが、ケーブルカー以外に交通手段のない山奥に商業活動を伴う人の営みが突如出現するというファンタジーチックな設定からすれば、ケーブルカー以外の方法によるアプローチはルール違反… と感じなくもなかった。
ケーブルカーの眼下にちらちら映る参道を自分の足で歩こうとは、考えたこともなかった。

今回は“関東ふれあいの道”というのがテーマでもあり、すなわち“関東ふれあいの道 東京都6 杉の木陰のみち”起点の上養沢バス停から終点の御嶽駅まで歩くのが基本設定。
下山にも意味があるのである。

馬場家御師住宅や御岳ビジターセンターを過ぎた御師集落の外れのあたりで分かれ道。
左はケーブルカー御岳山駅、右はそのまま徒歩で下る道。
これまであまり考えたこともなかったが、右のルートこそが御嶽神社の表参道なのである。

ケーブルカー(御岳登山鉄道)開業は1934年。
それ以前は歩いて登るしかなかった。
江戸時代に開かれた歴史ある参道で、杉の巨木が並木をなす荘厳な雰囲気である。

古い道だけに各所に故事に由来する地名が付いており、道標と説明板が立っている。
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江戸期の参拝文化や風俗をしのばせるものがあり、非常に興味深い。
それにしても、だいぶ下ったが、現代のコンクリート道は足にこたえるのであった💦

ところどころでケーブルカーのルートと接近する。
これまで見下ろす側だったが、自分の足で歩いているほうがなぜか優越感を覚える。

ようやく見えてきた鳥居は、御嶽神社の二の鳥居。
鳥居の向こうにケーブルカーのふもと駅である滝本駅。




滝本駅まで下れば終わった気になるが、JR御岳駅はまだまだ先なのだ💦
臨時バスも出ていたようで呼び声を聞いたが、せっかくここまで来たのだから徒歩で完遂させたい。

吉野街道に面した一の鳥居まで約1.5km。
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鳥居の向かいから川のほうに下りる近道があり、その先のつり橋を渡って対岸の青梅街道に出る。
つり橋からの眺めがすばらしかった。

そのまま青梅街道を歩いて御嶽駅。

駅には大勢のハイカーが。
皆さん僕ら同様、梅雨の晴れ間を存分に楽しんだ様子であった。

御岳インフォメーションセンターの前に“冷えてます”の幟が!
ようやくありつけるかも… と駅の時刻表を確認すると、次の上り電車まであと10分ほどである。

下山のあとのお楽しみは、そそくさと (;^_^A
(関東ふれあいの道 杉の木陰のみち編おしまい)

[DATA]
武蔵御嶽神社 表参道
東京都青梅市御岳2-483-2
[Today's recommendation]

https://youtu.be/uKHO9JKIjGM




お約束の山菜そば 【駒鳥売店】
2023.07.02
前記事に書いているように、御岳山には一昨年の秋に行っている。
コロナ禍の閉塞感から、近隣の里山などに息抜きの場を求め、それが近場観光に発展していった。最初に行った観光地らしい場所が御岳山だった。
2021年9月――コロナの第1波から1年半が経過していたわけで、そんなに我慢してたの…!? と、いまさらながら驚かされる。

武蔵御嶽神社お参りからの帰り
そのときの記事を読み返すと、おおむね楽しんでいるようだが、部分的に記述に陰りが見られる。
――たしかに記憶のとおりの門前の茶屋街ではあるが… 通りはひっそりと……。緊急事態宣言につき全店営業を自粛しているようなのだ。以前、ここのどのお店かで食事をしたことを覚えている。土産物屋に併設の食堂で、お決まりの山菜そば等を食べたと思うが、うまいとかうまくないとかということではなく、そういうのが好きだ。観光の醍醐味で、ひそかに楽しみにしていただけに、残念。

👆は“神社門前商店街”という門前の茶屋街に関するくだりであるが、そのときは全部のお店が閉まっていた。
そこにも書いているように、ひそかに楽しみにしていたので、やり残し感が残った。
で、今回、商店街は絶賛営業中で、寄らずに帰るわけにはいかないだろう。

上の引用に書いている“ここのどのお店か”は、たぶん「駒鳥売店」だと思う。

このブログの(というか自分の行動の)目的の一つに“昔の足跡をたどる”というのがあって、ここはやはり「駒鳥売店」に寄らずに帰るわけにはいかないのである。

もっと単純にいうと、ハラが減っていた。
チキンラーメンを2人で1杯しか食べていないわけで ( ̄- ̄;)ンー


注文はやっぱり山菜そば。
八島湿原、大涌谷、千畳敷… と、山の観光地といえば山菜そばなワタシ。

一方、相方はそれほど空腹ではないらしく、あんみつ。

「窓際あいてますよー!」という呼び込みの声のままに窓際の席に通されたが、たしかにこちらの窓際席は素晴らしい。

眺望に関していえば、ここまで日の出山とか歩いてきた者にとって特別よいというわけでもないが、そこそこの眺望と開放感…?
心底くつろげる。




帰りしな、土産物などを見ていると、お店のおかあさんが「キレンゲショウマがもう咲きそうです♪」と。
御岳山はレンゲショウマで有名だが、キレンゲショウマとな…?
「どういうわけか、この場所にだけキレンゲショウマが群生してるんですよ」

ちょうどこの席のあたりがキレンゲショウマの鑑賞ポイントだそうだ
キンポウゲ科のレンゲショウマに対し、キレンゲショウマはアジサイ科と遠縁で、似ているのは名前だけだが、同時に見られるとなればぜひ見てみたい。
ちなみにキレンゲショウマの学名はKirengeshoma palmata Yatabeで、命名者名のYatabeとは明治時代の植物学者 矢田部良吉、現在放送中のNHK朝ドラ『らんまん』に登場する東大植物学教室教授 田邊彰久のモデルである。
ドラマはちょうど、ショウマはショウマでもトガクシショウマをめぐる史実に基づく大騒動へと突入するところである。

キレンゲショウマは今年、いつもより咲くのがだいぶ早そうで、毎年見に来てくれるお客さんは花に間に合わないかも… と気をもむおかあさん。
「ぜひ見にいらしてください」と声をかけてもらったが、来週や再来週にまた来るというのも現実的ではないし、なんかまたまた課題が残った感じ。
(つづく)

[DATA]
駒鳥売店
東京都青梅市御岳山146
[Today's recommendation]

https://youtu.be/xDQ-Erg3KlQ




次号予告
前記事に書いているように、御岳山には一昨年の秋に行っている。
コロナ禍の閉塞感から、近隣の里山などに息抜きの場を求め、それが近場観光に発展していった。最初に行った観光地らしい場所が御岳山だった。
2021年9月――コロナの第1波から1年半が経過していたわけで、そんなに我慢してたの…!? と、いまさらながら驚かされる。

武蔵御嶽神社お参りからの帰り
そのときの記事を読み返すと、おおむね楽しんでいるようだが、部分的に記述に陰りが見られる。
――たしかに記憶のとおりの門前の茶屋街ではあるが… 通りはひっそりと……。緊急事態宣言につき全店営業を自粛しているようなのだ。以前、ここのどのお店かで食事をしたことを覚えている。土産物屋に併設の食堂で、お決まりの山菜そば等を食べたと思うが、うまいとかうまくないとかということではなく、そういうのが好きだ。観光の醍醐味で、ひそかに楽しみにしていただけに、残念。

👆は“神社門前商店街”という門前の茶屋街に関するくだりであるが、そのときは全部のお店が閉まっていた。
そこにも書いているように、ひそかに楽しみにしていたので、やり残し感が残った。
で、今回、商店街は絶賛営業中で、寄らずに帰るわけにはいかないだろう。

上の引用に書いている“ここのどのお店か”は、たぶん「駒鳥売店」だと思う。

このブログの(というか自分の行動の)目的の一つに“昔の足跡をたどる”というのがあって、ここはやはり「駒鳥売店」に寄らずに帰るわけにはいかないのである。

もっと単純にいうと、ハラが減っていた。
チキンラーメンを2人で1杯しか食べていないわけで ( ̄- ̄;)ンー


注文はやっぱり山菜そば。
八島湿原、大涌谷、千畳敷… と、山の観光地といえば山菜そばなワタシ。

一方、相方はそれほど空腹ではないらしく、あんみつ。

「窓際あいてますよー!」という呼び込みの声のままに窓際の席に通されたが、たしかにこちらの窓際席は素晴らしい。

眺望に関していえば、ここまで日の出山とか歩いてきた者にとって特別よいというわけでもないが、そこそこの眺望と開放感…?
心底くつろげる。




帰りしな、土産物などを見ていると、お店のおかあさんが「キレンゲショウマがもう咲きそうです♪」と。
御岳山はレンゲショウマで有名だが、キレンゲショウマとな…?
「どういうわけか、この場所にだけキレンゲショウマが群生してるんですよ」

ちょうどこの席のあたりがキレンゲショウマの鑑賞ポイントだそうだ
キンポウゲ科のレンゲショウマに対し、キレンゲショウマはアジサイ科と遠縁で、似ているのは名前だけだが、同時に見られるとなればぜひ見てみたい。
ちなみにキレンゲショウマの学名はKirengeshoma palmata Yatabeで、命名者名のYatabeとは明治時代の植物学者 矢田部良吉、現在放送中のNHK朝ドラ『らんまん』に登場する東大植物学教室教授 田邊彰久のモデルである。
ドラマはちょうど、ショウマはショウマでもトガクシショウマをめぐる史実に基づく大騒動へと突入するところである。

キレンゲショウマは今年、いつもより咲くのがだいぶ早そうで、毎年見に来てくれるお客さんは花に間に合わないかも… と気をもむおかあさん。
「ぜひ見にいらしてください」と声をかけてもらったが、来週や再来週にまた来るというのも現実的ではないし、なんかまたまた課題が残った感じ。
(つづく)

[DATA]
駒鳥売店
東京都青梅市御岳山146
[Today's recommendation]

https://youtu.be/xDQ-Erg3KlQ




次号予告
違った景色 【武蔵御嶽神社】
2023.07.02
日の出山山頂は都心方面に眺望が開けており、そっち向きに整備されているあずま屋周辺は人がいっぱいで、眺望の利かない隅っこに辛うじて木陰を見つけて食事をとったわしら。
ラーメンをすすりながらふと前方に目をやると、山々の間に社が見える。
武蔵御嶽神社である。

なぜかピンボケ…
ケーブルカーを使った通常の参拝コースでは気づきにくいが、こうやって引いた位置から眺めると、まさに山の頂。
山岳信仰の代表的神社とされるゆえんである。

武蔵御嶽神社(御岳山)には一昨年9月に来ている。
コロナ禍における行動の模索期間で、最初に訪れた観光地がここであった。
今回の関東ふれあいの道の東京都コース⑥「杉の小道のみち」の次のチェックポイントが武蔵御嶽神社であり、コース全体のメインイベントでもある。



日の出山から少し下って、現れた鳥居には“武蔵御嶽神社”とある。
早くも神域に入るらしい。


神域というより、どんどん世俗っぽくなっていくのが不思議だ。
あたりの風景には見覚えがあって、御岳詣でのあとハイキング的に足を延ばしてお弁当を広げたのが、方角的にもちょうど👆の鳥居あたりだったんじゃないかと思う。
子どもが小さいころだったから、20年以上も昔の話。

で、このあたりの角を曲がると…
という記憶のままに、突如にぎやかな門前町に出る。


一昨年より人出がずいぶん増えた印象。
というか、前回はコロナ禍でお店は全部閉まっていたのだった。

この先、武蔵御嶽神社の境内は、記憶によればどんどん上る。
日の出山頂で腹ごしらえしたとはいえ、山歩きの疲労と筋肉痛でこの階段はかなりきつい💦




どんどん上って… 茅の輪の先にようやく拝殿が。

上養沢のバス停から歩くこと3時間。
東京都の二大山岳スポットともいえる、かたや高尾山はケーブルカーを使ったことがないのに対し、こちら御岳山はケーブルカーでしか来たことがなかったが、初めて自分の足で訪れた。

ああいうふうに歩いてきたのかと思うと、境内からの景色も違って見えるのだった。
(つづく)

[DATA]
武藏御嶽神社
東京都青梅市御岳山176
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/XDbORXsxawM




次号予告
日の出山山頂は都心方面に眺望が開けており、そっち向きに整備されているあずま屋周辺は人がいっぱいで、眺望の利かない隅っこに辛うじて木陰を見つけて食事をとったわしら。
ラーメンをすすりながらふと前方に目をやると、山々の間に社が見える。
武蔵御嶽神社である。

なぜかピンボケ…
ケーブルカーを使った通常の参拝コースでは気づきにくいが、こうやって引いた位置から眺めると、まさに山の頂。
山岳信仰の代表的神社とされるゆえんである。

武蔵御嶽神社(御岳山)には一昨年9月に来ている。
コロナ禍における行動の模索期間で、最初に訪れた観光地がここであった。
今回の関東ふれあいの道の東京都コース⑥「杉の小道のみち」の次のチェックポイントが武蔵御嶽神社であり、コース全体のメインイベントでもある。



日の出山から少し下って、現れた鳥居には“武蔵御嶽神社”とある。
早くも神域に入るらしい。


神域というより、どんどん世俗っぽくなっていくのが不思議だ。
あたりの風景には見覚えがあって、御岳詣でのあとハイキング的に足を延ばしてお弁当を広げたのが、方角的にもちょうど👆の鳥居あたりだったんじゃないかと思う。
子どもが小さいころだったから、20年以上も昔の話。

で、このあたりの角を曲がると…
という記憶のままに、突如にぎやかな門前町に出る。


一昨年より人出がずいぶん増えた印象。
というか、前回はコロナ禍でお店は全部閉まっていたのだった。

この先、武蔵御嶽神社の境内は、記憶によればどんどん上る。
日の出山頂で腹ごしらえしたとはいえ、山歩きの疲労と筋肉痛でこの階段はかなりきつい💦




どんどん上って… 茅の輪の先にようやく拝殿が。

上養沢のバス停から歩くこと3時間。
東京都の二大山岳スポットともいえる、かたや高尾山はケーブルカーを使ったことがないのに対し、こちら御岳山はケーブルカーでしか来たことがなかったが、初めて自分の足で訪れた。

ああいうふうに歩いてきたのかと思うと、境内からの景色も違って見えるのだった。
(つづく)

[DATA]
武藏御嶽神社
東京都青梅市御岳山176
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/XDbORXsxawM




次号予告
門前の宿坊料理 【山香荘】
2021.09.23
前記事のつづきで、武蔵御嶽神社にお参りしたあと石段を下って茶屋の通りを抜け、左に下って御岳山駅へ向かう。
ここの茶屋が全部閉まっていては、確実に昼ごはんにありつくには、来るときに営業しているのを確認しているケーブル駅前の茶屋をめざすしかない。

神代ケヤキの写真を撮っていると、すぐ横に食べ物屋さんっぽい置き看板が出ている。
“御昼食 営業中”
これはラッキーかも。
天ざる 千五百円也、釜飯 千五百円也
パチパチ…(頭の中でそろばん弾く音)
“可也(オッケー)”と出ました。

“民芸の宿”というキャッチから、いわゆる宿坊的なニュアンス。
駅前の土産物屋より深く参拝文化に通じる付加価値を考えれば、観光地価格としてもさほど高くないという算用。
古民家風の重厚なつくり。
靴を脱いで上がり框の段差をまたいだ先は、売店兼ロビー風。
民芸風の物販と、古道具などが飾られた広い空間。あちこちに置かれた和風テーブルセットに思い思いにくつろぐ人たち(前客2組)。
ゆっくり流れる順番待ちの時間が、なんともぜいたく。
順番が来て通された食事の部屋は、つくり込まれたロビーとは対照的に素朴な民家の座敷風。
10畳か8畳の部屋を襖を外して4つつなげたような広い空間に座卓がゆったり配置してある。
注文は予定どおり昼の膳の手打ちそば天ざる、釜めし梅。
待っている間、スマホで調べたところ、こちらの建物のバックグラウンドがすごい。
――直木賞作家浅田次郎氏の母の実家でもあり、今でもたびたび滞在し、当館で多くの小説が生まれています。(御岳山商店組合HPより)
日替わりの食前酒はさくらんぼのお酒。

そばはホシの入った本格手打ち。
わさびは本わさびで、うま味の感じられる爽やかな辛味がいい。
天ぷらは、えび、さつまいも、なす、まいたけ、ししとう、みょうが。

2セット合わせると6鉢にもなる潤沢な小鉢は山菜メイン。
わらびの煮物やまいたけの天ぷらがおいしいのはさすがに山ならでは。
また、刺し身こんにゃくは御岳の名物とか。宿坊によって違いがあるそうだが、こちらはぷるぷるで軟らかい新感覚。
素朴ながらも手の込んだ小鉢をつつきながら、釜めしが炊き上がるのを待つ。
この静謐な時間がなんとも…

ふらりと入ったところが江戸時代から続く由緒ある宿坊だったというのも、御岳ならではかもしれない。
[DATA]
山香荘
東京都青梅市御岳山137
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/HxB1MKOo9FI


帰りのケーブルカー
前記事のつづきで、武蔵御嶽神社にお参りしたあと石段を下って茶屋の通りを抜け、左に下って御岳山駅へ向かう。
ここの茶屋が全部閉まっていては、確実に昼ごはんにありつくには、来るときに営業しているのを確認しているケーブル駅前の茶屋をめざすしかない。

神代ケヤキの写真を撮っていると、すぐ横に食べ物屋さんっぽい置き看板が出ている。
“御昼食 営業中”
これはラッキーかも。
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天ざる 千五百円也、釜飯 千五百円也
パチパチ…(頭の中でそろばん弾く音)
“可也(オッケー)”と出ました。

“民芸の宿”というキャッチから、いわゆる宿坊的なニュアンス。
駅前の土産物屋より深く参拝文化に通じる付加価値を考えれば、観光地価格としてもさほど高くないという算用。
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古民家風の重厚なつくり。
靴を脱いで上がり框の段差をまたいだ先は、売店兼ロビー風。
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民芸風の物販と、古道具などが飾られた広い空間。あちこちに置かれた和風テーブルセットに思い思いにくつろぐ人たち(前客2組)。
ゆっくり流れる順番待ちの時間が、なんともぜいたく。
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順番が来て通された食事の部屋は、つくり込まれたロビーとは対照的に素朴な民家の座敷風。
10畳か8畳の部屋を襖を外して4つつなげたような広い空間に座卓がゆったり配置してある。
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注文は予定どおり昼の膳の手打ちそば天ざる、釜めし梅。
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待っている間、スマホで調べたところ、こちらの建物のバックグラウンドがすごい。
――直木賞作家浅田次郎氏の母の実家でもあり、今でもたびたび滞在し、当館で多くの小説が生まれています。(御岳山商店組合HPより)
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日替わりの食前酒はさくらんぼのお酒。

そばはホシの入った本格手打ち。
わさびは本わさびで、うま味の感じられる爽やかな辛味がいい。
天ぷらは、えび、さつまいも、なす、まいたけ、ししとう、みょうが。

2セット合わせると6鉢にもなる潤沢な小鉢は山菜メイン。
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わらびの煮物やまいたけの天ぷらがおいしいのはさすがに山ならでは。
また、刺し身こんにゃくは御岳の名物とか。宿坊によって違いがあるそうだが、こちらはぷるぷるで軟らかい新感覚。
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素朴ながらも手の込んだ小鉢をつつきながら、釜めしが炊き上がるのを待つ。
この静謐な時間がなんとも…

ふらりと入ったところが江戸時代から続く由緒ある宿坊だったというのも、御岳ならではかもしれない。
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[DATA]
山香荘
東京都青梅市御岳山137
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/HxB1MKOo9FI


帰りのケーブルカー
観光はじめました ――御岳山
2021.09.23
第5波がピークアウトの様相を呈しているとはいえまだ油断できる状況ではないが、これまでと違うのはワクチン接種が進んでいること。少し楽観的に考えてもいいんじゃないかと。もちろんマスクなど社会的マナーを大前提としての話。
観光がしたくてしょうがない。
予行演習的に最寄りの観光地・御岳山に行ってみることに。

秋分の日の朝。
御岳行きは起きてから決めたことなので、出遅れ感はぬぐえない。

9時すぎに出発してケーブルカー御岳登山鉄道の滝本駅近くの駐車場に10:15。
なにげなく入った民間の? 駐車場に止めている間、上から引き返してきた車が満車で断られていた。うちが最後の1台だったもよう。駅隣接の駐車場は空き待ちの列。
初っぱなから運に恵まれる。
Suicaのチャージ金額が少なそうだったので券売機で往復チケットを買う(相方がまとめて)。

ケーブルカーは10:30発。
家を出て1時間半で山の上。
御岳山駅周りの土産物屋や展望台などをぶらぶら。
急ぐ理由はまったくないし、ケーブルカー同乗者の人並みがはけるのを待って歩きだそうと。

「リフト…」と、リフト乗り場を指さす相方。
「ん…? リフト乗りたい?(笑)」
「リフトとセットの券、買ってあるから」
「な、なにゆえ…?」
謎の行動のおかげでリフトに乗れた ヾ(〃^∇^)ノわぁい♪
リフトを降りた先には大展望台と産安社。
“大”というわりにショボいつくりの展望台だが、眺めはバッチリ。

せっかくだから産安社にお参り。
パワースポットということなので。

杉林をぶらぶら下っていくと、御岳山ふれあいセンターのところでメインの通り(十里木御嶽停車場線)と合流する。
〈御岳山の秋の花々―その1〉
アザミ類、オクモミジハグマ、ゲンノショウコ
シラネセンキュウ、ツリフネソウ
結果論として、道をそれたことで花をたくさん見ることができた。
人生にムダな回り道はないという。

馬場家御師住宅の上のあたりで揚げパンが売られている。
正月の『一切れのパン』作戦を思い出して1個購入。
この先、上り勾配がきつくなる。
御岳山に来るのは3回目か4回目だが、こんなに上った覚えがないんだが… ( ̄∇ ̄;)!?
でもそこの角を曲がるとにぎやかな門前町になっているはず。

たしかに記憶のとおりの門前の茶屋街ではあるが…
通りはひっそりと……。
緊急事態宣言につき全店営業を自粛しているようなのだ。



以前、ここのどのお店かで食事をしたことを覚えている。土産物屋に併設の食堂で、お決まりの山菜そば等を食べたと思うが、うまいとかうまくないとかということではなく、そういうのが好きだ。
観光の醍醐味で、ひそかに楽しみにしていただけに、残念。
とりあえずお参りを済ませないと。

で、参道石段こんなに上りました…? ( ̄∇ ̄;)!?
武蔵御嶽神社は、御岳山山頂(929m)の境内に本殿・拝殿などの社がある。
平地から拝んで御岳山と認識できる尖峰は、奥の院のある男具那ノ峰。
〈御岳山の秋の花々―その2〉
ヤマジノホトトギス、ヤマトリカブト
サラシナショウマ、レンゲショウマ
さて、昼ごはんだが、ケーブルの御岳山駅前の2店の土産物屋兼食堂は営業していた。
そこまで引き返すしかないのか、それとも一切れのパンか…。
(つづく)

天然記念物 御岳の神代ケヤキ
[DATA]
武藏御嶽神社
東京都青梅市御岳山176
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/PD-MdiUm1_Y


狭山湖より望む御岳山(9/21撮影)。右端のとんがりが男具那ノ峰、正面が主峰の大岳山
第5波がピークアウトの様相を呈しているとはいえまだ油断できる状況ではないが、これまでと違うのはワクチン接種が進んでいること。少し楽観的に考えてもいいんじゃないかと。もちろんマスクなど社会的マナーを大前提としての話。
観光がしたくてしょうがない。
予行演習的に最寄りの観光地・御岳山に行ってみることに。

秋分の日の朝。
御岳行きは起きてから決めたことなので、出遅れ感はぬぐえない。

9時すぎに出発してケーブルカー御岳登山鉄道の滝本駅近くの駐車場に10:15。
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なにげなく入った民間の? 駐車場に止めている間、上から引き返してきた車が満車で断られていた。うちが最後の1台だったもよう。駅隣接の駐車場は空き待ちの列。
初っぱなから運に恵まれる。
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Suicaのチャージ金額が少なそうだったので券売機で往復チケットを買う(相方がまとめて)。

ケーブルカーは10:30発。
家を出て1時間半で山の上。
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御岳山駅周りの土産物屋や展望台などをぶらぶら。
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急ぐ理由はまったくないし、ケーブルカー同乗者の人並みがはけるのを待って歩きだそうと。

「リフト…」と、リフト乗り場を指さす相方。
「ん…? リフト乗りたい?(笑)」
「リフトとセットの券、買ってあるから」
「な、なにゆえ…?」
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謎の行動のおかげでリフトに乗れた ヾ(〃^∇^)ノわぁい♪
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リフトを降りた先には大展望台と産安社。
“大”というわりにショボいつくりの展望台だが、眺めはバッチリ。
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せっかくだから産安社にお参り。
パワースポットということなので。

杉林をぶらぶら下っていくと、御岳山ふれあいセンターのところでメインの通り(十里木御嶽停車場線)と合流する。
〈御岳山の秋の花々―その1〉
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結果論として、道をそれたことで花をたくさん見ることができた。
人生にムダな回り道はないという。

馬場家御師住宅の上のあたりで揚げパンが売られている。
正月の『一切れのパン』作戦を思い出して1個購入。
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この先、上り勾配がきつくなる。
御岳山に来るのは3回目か4回目だが、こんなに上った覚えがないんだが… ( ̄∇ ̄;)!?
でもそこの角を曲がるとにぎやかな門前町になっているはず。

たしかに記憶のとおりの門前の茶屋街ではあるが…
通りはひっそりと……。
緊急事態宣言につき全店営業を自粛しているようなのだ。



以前、ここのどのお店かで食事をしたことを覚えている。土産物屋に併設の食堂で、お決まりの山菜そば等を食べたと思うが、うまいとかうまくないとかということではなく、そういうのが好きだ。
観光の醍醐味で、ひそかに楽しみにしていただけに、残念。
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とりあえずお参りを済ませないと。

で、参道石段こんなに上りました…? ( ̄∇ ̄;)!?
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武蔵御嶽神社は、御岳山山頂(929m)の境内に本殿・拝殿などの社がある。
平地から拝んで御岳山と認識できる尖峰は、奥の院のある男具那ノ峰。
〈御岳山の秋の花々―その2〉
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さて、昼ごはんだが、ケーブルの御岳山駅前の2店の土産物屋兼食堂は営業していた。
そこまで引き返すしかないのか、それとも一切れのパンか…。
(つづく)

天然記念物 御岳の神代ケヤキ
[DATA]
武藏御嶽神社
東京都青梅市御岳山176
http://musashimitakejinja.jp/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/PD-MdiUm1_Y


狭山湖より望む御岳山(9/21撮影)。右端のとんがりが男具那ノ峰、正面が主峰の大岳山