fc2ブログ

多摩の幻の酒造へ 【田村酒造場】

2022.05.28

 前記事の続きで、玉川上水に架かる宿橋を渡って多摩川方面へ。
崖線を下ったあたりから木立の向こうに見え隠れする風格ある建築。
敷地を通ってきた玉川上水の分水(田村分水)は細いながら流量豊かで、ひと目で水利に恵まれた土地であることがわかる。


20220528 tamurashuzo-1120220528 tamurashuzo-12


宿橋通りから右に入りさらに右に折れて酒造場入り口まで120m続く黒塀。
切妻造・黒釉薬塗り桟瓦で葺いた土蔵建築群。
1822(文政5)年の創業からちょうど200年を迎えた「田村酒造場」である。


20220528 tamurashuzo-1320220528 tamurashuzo-14


実は入れるのか確信を持てないままやって来た。
HPには“2022年6月以降の少人数蔵見学再開”とある。
蔵見学はできなくとも売店で買い物や試飲はできる… と、以前調べたときどこかで見たような気がするんだが…。


20220528 tamurashuzo-1520220528 tamurashuzo-16


門のところからおそるおそるのぞき込むと、奥の蔵のあたりに自転車ライダーが2人。
OKみたいだ c( ̄▽ ̄)


20220528 tamurashuzo-1720220528 tamurashuzo-18


こちらは1830(文政13)年築の前蔵。
切妻造・桟瓦葺の2階建て土蔵建築で、現在はお酒を展示販売するギャラリーとして使用されている。


20220528 tamurashuzo-1920220528 tamurashuzo-20


中は無人でオロオロしているわしら。
すぐに事務所のほうから係のおじさんがやって来て、いろいろ丁寧に説明してくださったのであった。


20220528 tamurashuzo-27


試飲マシン的なものを目ざとく見つけたワタシ。

「こ、これはっ♪」
「はい。こんな立派な試飲器を作ったんですが、まだ使ってないんですねー」
「は…?」
「マスクを外して飲んでいただく状況というのは、まだちょっと…」


20220528 tamurashuzo-2120220528 tamurashuzo-22


それはわかるが、わざわざ電車でやって来たのはひとえに試飲のため… とショックを隠せないワタシ。
でも車で来ていたら前記事の偶然の発見はなかったわけで、世の中ちゃんと収支バランスがとれるようになっている。


20220528 tamurashuzo-2320220528 tamurashuzo-24


展示銘柄のうち、「純米吟醸 本まぐろ」と「嘉泉 純米 白麹使用」について詳しく説明していただいた。

前者は面白い名前だが商標登録してあり、ズバリお刺し身に合う酒。
精米歩合50%の吟醸酒だが、ときに刺し身の繊細な風味の邪魔になる吟醸香を抑えた酒とのこと。

後者は80%と逆に精白率の低い酒で、酸味の強い自然酒のような味わいだが、燗をつけることによって癖が消え“ひれ酒のようなうま味”を増す、と。
「ぜひ、冷と熱燗、飲み比べてみてください」とおじさん。


20220528 tamurashuzo-2520220528 tamurashuzo-26


説明が上手だから買わずにはいられない。
購入は商品カードを持って向かいの棟の事務所へ。


20220528 tamurashuzo-3020220528 tamurashuzo-31


ちょうど酒かすサービス期間で、いくらでもくれると。
その場に出ていた2袋、ありがたく頂戴した。


20220528 tamurashuzo-3520220528 tamurashuzo-36


帰りしな、あっちのほうで作業していたさっきのおじさんがわれわれを見つけて声をかけてきてくれた。
「ヒヤとアツカンでー!」


20220528 tamurashuzo-3320220528 tamurashuzo-34


[DATA]
田村酒造場
東京都福生市福生626
https://www.seishu-kasen.com/





[Today's recommendation]

wachat220528-22.jpg




https://youtu.be/K5wjuHKZJjI
1822(文政5)年作曲



20220528 tamurashuzo-39
福生駅前


お酒好き要チェックのテーマパーク―1 【石川酒造直売店 酒世羅】

2021.06.27

 とあるメールマガジンで石川酒造のイベント情報を見つけた。
毎月4週目週末は感謝Dayとのことで直売所などでさまざまなサービスが用意されているが、特にこのタイミングで目を引くのが送料無料キャンペーン。お中元が送料無料になるのはかなりうれしい。酒蔵見学も兼ねるので観光要素のポイントも高い。
27日(日)に出かけることにした。


20210627 sakecellar-21


普通、車で行くような距離感だが、目的地は酒蔵である。車で出かけて後悔するシーンが多々予想されるわけで(試飲とか…)。車でラクするのと試飲とどっちを選ぶかと聞かれれば、迷わず「試飲!」と答えるワタシ。


20210627 sakecellar-24


当日、台風と梅雨前線の影響で予報は雨だが、朝降っていないので酒飲みの本能の赴くままに電車で出かける。乗り換え1回・片道20分強と、実は電車の便も悪くないのだ。


20210627 sakecellar-25


西武拝島線拝島駅から徒歩20分。


20210627 sakecellar-26


福生市熊川の石川酒造は創業150余年。東京に残る数少ない酒蔵の一つである。


20210627 sakecellar-27


銘酒「多満自慢」で知られるが、明治期にはビールづくりにも挑んでおり、1998年に「多摩の恵」の名で111年ぶりにビール醸造を復活させている。


20210627 sakecellar-2820210627 sakecellar-29


敷地内には国指定登録有形文化財の建造物が6棟あり、和の食事処、ビアレストラン、直売所などを併設。
“酒飲みのテーマパーク”をコンセプトに常設の観光施設として開放されている。


20210627 sakecellar-30
長屋門(国登録有形文化財)

20210627 sakecellar-31
雑蔵(右、国登録有形文化財)

20210627 sakecellar-32
「福生のビール小屋」

20210627 sakecellar-45
麦酒釜の館


直売所「酒世羅」へ。
“さけせら”と読み、英語で“Sake Cellar”と表記する。


20210627 sakecellar-33


「多満自慢」の各定番ブランドや季節限定品、クラフトビール「多摩の恵」「TOKYO BLUES」がズラッと並び、壮観。
酒器や小袋、酒粕クッキー・あめ、酒粕石けん・入浴剤… と品ぞろえも豊富で、見ているだけで楽しくなる。


20210627 sakecellar-3920210627 sakecellar-40

20210627 sakecellar-3520210627 sakecellar-36


が、“試飲中止のお知らせ”の掲示。
がーん ( ̄▽ ̄;)!! ガーン


20210627 sakecellar-3720210627 sakecellar-38

20210627 sakecellar-4120210627 sakecellar-42
許可をいただいて撮影


多満自慢の人気銘柄「雄町」純米吟醸生原酒四合瓶とビール4本(「TOKYO BLUES」3種+「多摩の恵 明治復刻地ビール」)を詰め合わせにしてもらって仙台の友人に送る。
家飲み用にも同じ「雄町」とビールを2本購入。


20210627 sakecellar-43

20210627 sakecellar-44


外では感謝Dayの一環として限定ビール&樽酒の量り売りが行われていた。
「多摩の恵」ヴァイツェンを買って敷地内の井戸裏スペースへ。


20210627 sakecellar-46


井戸とは昭和30年代まで使われていた仕込み水の井戸で、樹齢700年超の御神木に守られ、横には明治期に使われていたというビール醸造用の大釜も展示。
その裏が井戸枠や大がめをテーブル代わりに使った休憩所になっている。


20210627 sakecellar-47


苔むした木々に囲まれ堀を流れる清らかな水音を聞きながら飲む蔵出しの一杯。
こたえられません。


20210627 sakecellar-48


時刻は11:20。
ビールが呼び水となリ、一気に空腹感が…

(つづく)


20210627 sakecellar-49


[DATA]
石川酒造 直売店 酒世羅
東京都福生市熊川1
https://www.tamajiman.co.jp/
https://www.facebook.com/tamajiman/
https://twitter.com/tamaji_man
https://www.instagram.com/ishikawabrewery/





[Today's recommendation]

wachat210627-1.jpg




https://youtu.be/cGnZHIY_hoQ


Latest Articles
王道を行く 【武蔵村山大勝軒】 Dec 01, 2022
アケボノとか… 【大金】 Nov 30, 2022
26の寺院が軒を連ねる ――烏山寺町 Nov 29, 2022
滝山の土曜の午后1時 【珍来】 Nov 27, 2022
こんなコミュニティ、いいね! 【喫茶庵 うたたね】 Nov 26, 2022
チャチャッと 【IKEA立川 ビストロ&スウェーデンフードマーケット】 Nov 26, 2022
かつおの追憶 ――発酵で旅する東京の森 Nov 24, 2022
洋食の追憶 【ホテルオークラレストラン ゆりの木】 Nov 23, 2022
150年後というか、50年前との邂逅 【東京国立博物館 表慶館】 Nov 21, 2022
一日楽しめる巨大ミュージアム 【東京国立博物館】 Nov 20, 2022
いざ総本山へ! 【永福町大勝軒】 Nov 19, 2022
物見遊山気分で 【永福寺】 Nov 18, 2022
Ranking
          
          
Category
Category-2