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第1回? 玉川上水ウォーキング🚶‍♀🚶‍♂ 【下の川緑地せせらぎ遊歩道公園】

2023.05.28

 玉川上水を歩きたいと思っている。

夏に日差しを遮り冬には明るい陽光を取り込む落葉樹の並木が続く流域は近隣住民にとって格好の散歩道となり… といった日常のレベルではなく、羽村取水堰から四谷大木戸までの約43kmを踏破してみたいという少々スケールの大きい話である。


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玉川兄弟の像


昨年のいまごろ、羽村取水堰~拝島駅の上流域を何度か取り上げているが加美上水公園ビジターセンター旧ヤマジュウ田村家住宅田村酒造場 参照)、歩くこと自体を目的としているわけではないし、単調に感じればすぐコースを外れるしで、正しい“玉川上水ウォーキング”的な記事にはなりづらいという欠点を抱える当ブログ。


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(東京都水道局HPより、水道局のPR施設 > 玉川上水 > 散策マップより)


43kmどころか上流5.5kmを行きつ戻りつがせいぜいのところとも予想されるが、行き当たりばったりはいまに始まったことじゃないし。
ともあれ、JR福生駅に降り立ったのでありました。


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羽村堰(玉川上水取水口)

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羽村堰(玉川上水最上流部)

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羽村堰(玉川上水最上流部)

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玉川上水緑道

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上水植物園

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新堀橋より金毘羅大権現、多摩川方面を望む

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宿橋より玉川上水上流側を望む

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新橋より上流側

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新橋より下流側


以上、昨年5月に撮った写真(2022.05.05・05.28撮影、多くは未使用)をやりくりして街歩き記事風? に体裁を整えてみた。

ここから先が今回の足跡。
福生駅西口から歩き始め福生駅西交差点を過ぎ、宿橋通りの反対側を左(都道166号瑞穂あきる野八王子線)に折れる。
清厳院橋で玉川上水を渡り、そのまま右岸を歩く。


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都道166号 清厳院橋の交差点

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清厳院橋より下流側

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熊野橋より上流側

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熊野橋より下流側

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熊野橋の交差点。富士山がけっこうきれいに見えていた


☝の写真の左、信号機の下あたりにあるアーチは遊歩道の入り口で、自然、交通量の多い玉川上水側道(都道29号)を避けそちらの道へ。
その後、玉川上水の水を目にすることは二度となかったという ( ̄▽ ̄;)!!


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下の川緑地せせらぎ遊歩道公園入り口

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玉川上水かやと橋の交差点からの下り道

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上の写真の坂下からのアングル。玉川上水の流路はすでに崖線の上で、この高低差を越えているというのは驚き

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ほたる公園

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ほたる公園の説明看板


看板によると、ほたる公園は1970年に開設され、以降ホタルの養殖が続けられている。
福生ほたる祭はそれより早く1966年に第1回が開催されており、きっかけはその前年のゲンジボタル大量自然発生という。
毎年近隣のホタルスポットをチェックしているわれわれとしては、気になる情報である。


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ニホンカワトンボ♂ ユキノシタ

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清水坂通り(左)・せせらぎ通り(右)


時刻は11:27。
腹が、減った……

(つづく)


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睦橋通りより見下ろす下の川緑地せせらぎ遊歩道公園


[DATA]
下の川緑地せせらぎ遊歩道公園
東京都福生市
https://www.city.fussa.tokyo.jp/map/kouen/1001743.html





[Today's recommendation]


https://youtu.be/WaBCu-91PTY



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次号予告


多摩の幻の酒造へ 【田村酒造場】

2022.05.28

 前記事の続きで、玉川上水に架かる宿橋を渡って多摩川方面へ。
崖線を下ったあたりから木立の向こうに見え隠れする風格ある建築。
敷地を通ってきた玉川上水の分水(田村分水)は細いながら流量豊かで、ひと目で水利に恵まれた土地であることがわかる。


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宿橋通りから右に入りさらに右に折れて酒造場入り口まで120m続く黒塀。
切妻造・黒釉薬塗り桟瓦で葺いた土蔵建築群。
1822(文政5)年の創業からちょうど200年を迎えた「田村酒造場」である。


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実は入れるのか確信を持てないままやって来た。
HPには“2022年6月以降の少人数蔵見学再開”とある。
蔵見学はできなくとも売店で買い物や試飲はできる… と、以前調べたときどこかで見たような気がするんだが…。


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門のところからおそるおそるのぞき込むと、奥の蔵のあたりに自転車ライダーが2人。
OKみたいだ c( ̄▽ ̄)


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こちらは1830(文政13)年築の前蔵。
切妻造・桟瓦葺の2階建て土蔵建築で、現在はお酒を展示販売するギャラリーとして使用されている。


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中は無人でオロオロしているわしら。
すぐに事務所のほうから係のおじさんがやって来て、いろいろ丁寧に説明してくださったのであった。


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試飲マシン的なものを目ざとく見つけたワタシ。

「こ、これはっ♪」
「はい。こんな立派な試飲器を作ったんですが、まだ使ってないんですねー」
「は…?」
「マスクを外して飲んでいただく状況というのは、まだちょっと…」


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それはわかるが、わざわざ電車でやって来たのはひとえに試飲のため… とショックを隠せないワタシ。
でも車で来ていたら前記事の偶然の発見はなかったわけで、世の中ちゃんと収支バランスがとれるようになっている。


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展示銘柄のうち、「純米吟醸 本まぐろ」と「嘉泉 純米 白麹使用」について詳しく説明していただいた。

前者は面白い名前だが商標登録してあり、ズバリお刺し身に合う酒。
精米歩合50%の吟醸酒だが、ときに刺し身の繊細な風味の邪魔になる吟醸香を抑えた酒とのこと。

後者は80%と逆に精白率の低い酒で、酸味の強い自然酒のような味わいだが、燗をつけることによって癖が消え“ひれ酒のようなうま味”を増す、と。
「ぜひ、冷と熱燗、飲み比べてみてください」とおじさん。


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説明が上手だから買わずにはいられない。
購入は商品カードを持って向かいの棟の事務所へ。


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ちょうど酒かすサービス期間で、いくらでもくれると。
その場に出ていた2袋、ありがたく頂戴した。


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帰りしな、あっちのほうで作業していたさっきのおじさんがわれわれを見つけて声をかけてきてくれた。
「ヒヤとアツカンでー!」


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[DATA]
田村酒造場
東京都福生市福生626
https://www.seishu-kasen.com/





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/K5wjuHKZJjI
1822(文政5)年作曲



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福生駅前


往時の繁栄を伝える 【旧ヤマジュウ田村家住宅】

2022.05.28

 土曜日は基本的に動けないことになっているが、突然ポッカリ空いた。
貴重な機会なので有効に使いたい。
つまり日曜日にできないこと。


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JR福生駅


先々週日曜に羽村取水堰から拝島まで玉川上水沿いを歩いたとき、メインスポットと考えていた「田村酒造場」は日曜定休で入れなかった。
外から眺めるだけでも立派な蔵で、ぜひ見学したいが日曜定休では見通しが立たないなぁ… と思案していただけに、またとないチャンスである。


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宿橋通り。後述の絵図に記載のある「運動具店」「清水園」の看板が見える


暑くなる予報なので歩きより蔵優先で、最寄り駅の福生駅から「田村酒造場」に向かう。
新奥多摩街道を過ぎて右斜め、宿橋通りへ。
最短距離を選んだだけだが、ここは福生の歴史を伝える重要な通りだった。


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玉川上水の手前に古いお屋敷。
「国登録有形文化財 旧ヤマジュウ田村家住宅」とある。ここも田村だ。
一般に開放しているようなので、せっかくだから見学することに。


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ヤマジュウ(仐)田村家は「田村酒造場」を営む田村家の分家で、主屋は1902(明治35)年建造。


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逓信業(郵便事業)をなりわいとし、1911(明治44)年に福生で最初の郵便局「福生郵便局」を自宅敷地内に開設するなど、旧福生村の発展に尽力した。


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建物は平屋の六間取りで、周囲を廊下がめぐるなど江戸時代以来の建築様式に加え、風呂・手洗いが建物内に設置されるなど近代住宅に見られる特徴も備える。
明治期の様子を伝える貴重な建造物だそうだ。


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主屋後ろには2つの土蔵が並ぶ。


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東土蔵では「宿橋通り家並絵図」が展示されていた。


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通りの南側と北側の絵図がそれぞれ左右の展示ケースに収められている


絵図からは銀行、郵便局、百貨店、旅館、割烹、饅頭店…… と、閑静な住宅街といった現在の様子からは想像もつかないかつての街の繁栄ぶりがうかがえる。


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長い絵図で写真にはとても収まりきらないが、同じものが宿橋通りに観光案内板として掲示されていた。


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――宿橋通りの歴史は古く、江戸時代の福生村の絵図には下江戸街道を経て日光街道に通じる道として記載されています。明治時代に青梅鉄道が開通すると、宿橋通りは五日市方面から多摩川を福生の渡し場で渡って福生駅に向かう道筋となり、渡し場と駅を結ぶ重要な通りとして発展しました。(宿橋通り案内板より)


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右が旧田村家主屋、左は1916(大正5)年に新設された郵便局舎を利用した純福音福生教会


往時をしのびつつ、宿橋を渡り通りの南へ。

(つづく)


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宿橋から見る玉川上水


[DATA]
旧ヤマジュウ田村家住宅
東京都福生市福生1158
https://www.museum.fussa.tokyo.jp/yamaju





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/LX6VadePQDQ



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次号予告


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