駅から5分の大自然 ――氷川渓谷
2023.07.09
「土蔵食亭 三河屋」で食事をしたあと、奥多摩駅方面へ戻る。
奥多摩駅の駅チカ観光の目玉と思われる氷川渓谷を巡る散策コースの起点が、前々記事にアングル違いで2枚写真を使っている奥多摩駅入口交差点である。

右が青梅街道氷川大橋で、奥の標識が奥多摩駅入口交差点
「奥多摩ビジターセンター」のおねえさんによれば、交差点の向こうの氷川神社の脇に河原に下りる道があり、そこから橋を2つ渡って… というのが標準コースらしい。

「三河屋」側から青梅街道を戻って氷川大橋を渡れば、右手の橋のたもとに「奥氷川神社」がある。

神社の裏手に「氷川の三本杉」。
根元で3本に分岐している神社の神木である。

奥氷川神社は日本武尊が東征の折に祀った社が起源とされ、大宮の氷川神社、所沢の中氷川神社とともに“武蔵三氷川”と呼ばれる。
ちょうど境内の伐採作業などが行われていてお参りはできなかった。

神社に沿って左に折れる急坂を下ると氷川小橋。

橋のたもとから河原に下りる階段があるが、とりあえず散策コースの橋を渡ってみる。

対岸にコースマップがあり、わかりやすいので、以後これに沿って説明。
河原に下りられるのはさっきの階段だけのようで、氷川小橋を引き返す。

氷川小橋からの眺め。奥の多摩川の流れ(右から左)に手前から日原川が合流するところ。前方が昭和橋

氷川小橋たもとから階段で河原へ下りる

多摩川・日原川合流点

日原川上流方面。上は氷川大橋

多摩川下流方面。上は昭和橋

マイナスイオンが飛び交っているに違いない冷涼そのものの河原

階段を上って散策路へ戻り、再び氷川小橋を渡る。

橋の対岸の先のコースマップの隣に石碑があり、右は日原川、左は多摩川と道が分かれる。

教わったとおり左に折れれば谷にへばりつくように通された散策路。


多摩川の縁を眺めながら少し歩くと2本目の人道橋・登計橋が見えてくる。

橋のたもとで振り返ると、“三河屋↑この上”の案内板。
コースマップのR411マークあたりが「三河屋」に当たるので、ちょうどそんな位置関係になるわけだ。
記事冒頭からさりげなく三河屋の宣伝みたいになっているが、「宣伝してください」と言われているので、これでいいのだ σ( ̄、 ̄=) ンー

登計橋の対岸は上り道で、歩くにつれ蒸し暑さが増していく。
清流の冷却効果の効いた河原がいかに別天地だったか思い知らされる。

コース終点がちょうど駐車場。
蒸し暑さもピークで、これ以上散策する気になれず、今回はここまで。
(奥多摩町氷川編おしまい)

[DATA]
氷川渓谷
東京都西多摩郡奥多摩町氷川181
[Today's recommendation]

https://youtu.be/EkHTsc9PU2A




「土蔵食亭 三河屋」で食事をしたあと、奥多摩駅方面へ戻る。
奥多摩駅の駅チカ観光の目玉と思われる氷川渓谷を巡る散策コースの起点が、前々記事にアングル違いで2枚写真を使っている奥多摩駅入口交差点である。

右が青梅街道氷川大橋で、奥の標識が奥多摩駅入口交差点
「奥多摩ビジターセンター」のおねえさんによれば、交差点の向こうの氷川神社の脇に河原に下りる道があり、そこから橋を2つ渡って… というのが標準コースらしい。

「三河屋」側から青梅街道を戻って氷川大橋を渡れば、右手の橋のたもとに「奥氷川神社」がある。

神社の裏手に「氷川の三本杉」。
根元で3本に分岐している神社の神木である。

奥氷川神社は日本武尊が東征の折に祀った社が起源とされ、大宮の氷川神社、所沢の中氷川神社とともに“武蔵三氷川”と呼ばれる。
ちょうど境内の伐採作業などが行われていてお参りはできなかった。

神社に沿って左に折れる急坂を下ると氷川小橋。

橋のたもとから河原に下りる階段があるが、とりあえず散策コースの橋を渡ってみる。

対岸にコースマップがあり、わかりやすいので、以後これに沿って説明。
河原に下りられるのはさっきの階段だけのようで、氷川小橋を引き返す。

氷川小橋からの眺め。奥の多摩川の流れ(右から左)に手前から日原川が合流するところ。前方が昭和橋

氷川小橋たもとから階段で河原へ下りる

多摩川・日原川合流点

日原川上流方面。上は氷川大橋

多摩川下流方面。上は昭和橋

マイナスイオンが飛び交っているに違いない冷涼そのものの河原

階段を上って散策路へ戻り、再び氷川小橋を渡る。

橋の対岸の先のコースマップの隣に石碑があり、右は日原川、左は多摩川と道が分かれる。

教わったとおり左に折れれば谷にへばりつくように通された散策路。


多摩川の縁を眺めながら少し歩くと2本目の人道橋・登計橋が見えてくる。

橋のたもとで振り返ると、“三河屋↑この上”の案内板。
コースマップのR411マークあたりが「三河屋」に当たるので、ちょうどそんな位置関係になるわけだ。
記事冒頭からさりげなく三河屋の宣伝みたいになっているが、「宣伝してください」と言われているので、これでいいのだ σ( ̄、 ̄=) ンー

登計橋の対岸は上り道で、歩くにつれ蒸し暑さが増していく。
清流の冷却効果の効いた河原がいかに別天地だったか思い知らされる。

コース終点がちょうど駐車場。
蒸し暑さもピークで、これ以上散策する気になれず、今回はここまで。
(奥多摩町氷川編おしまい)

[DATA]
氷川渓谷
東京都西多摩郡奥多摩町氷川181
[Today's recommendation]

https://youtu.be/EkHTsc9PU2A




水エネルギーのパワースポット 【玉川水神社(水神宮)】
2023.04.29
先日、三頭山山頂で昼ごはんをとったとき、携行したガスバーナーが(20年も使っていなかったため)ガス漏れを起こし、用意していたチキンラーメンを食べられなかった。
昔、キャンプなどをしていたころ、コンパクトなシングルバーナー2口を煮炊きに使っており、帰宅してすぐもう1基のほうをテストしてみると、なんとか使える。
早急にリベンジしなければ。

アウトドアクッキングは場所を選ぶ。僕は“浮く”ことを極端に嫌う。
山でもある程度深さがないと、風景に溶け込まない。
いちばん収まりがいいのが河原だが、この時期、秋川や飯能といったメジャーどころはBBQ客であふれ、浮かないにしても気持ち的になじめない。
山登りの必要がなく人混みを避けられ風景になじむロケーションといえば、川でも中流の河原でなく上流の渓谷である。

鳩ノ巣駐車場はJR青梅線 鳩ノ巣駅のすぐ下
青梅街道を多摩川沿いに遡上し、川に下りられそうなところを探そうという大ざっぱな計画。

途中、スマホでググると鳩ノ巣駐車場というのがある。
行ってみると、驚くことにほぼ満車で、1台分だけ空いていた車いすマークのスペースに係のおじさんの判断で止めさせてもらう。
かなり運がよかった。
駐車場入り口の観光案内図に“鳩ノ巣渓谷”と書いてある。
(僕は)初めて聞いた。
地図に従い多摩川に下りてみることに。

青梅街道を渡り脇道に入ってすぐ“←双竜の滝”の道案内板。
写真ではわかりづらいが、双竜の滝には不思議な負のパワーが感じられ、その理由が滝見から一連の通路が鉄の階段やコンクリート道路といった人工物にすべて囲まれていることにあるように思う。

双竜の滝
通路を下っていくと両側にかなり立派な建物群が現れる。
旅館だったと思われる遺構である。
調べてみると、1970年代から2000年ころまで営業していた「鳩和荘」という旅館の跡らしい。

水神の滝
建物の前には双竜の滝からの水流を利用した庭園らしき遺構も残され、あたり一帯の構造物すべてがこの廃旅館に付随しているようだ。
一種重苦しい気の根源であろう。

鳩和荘は『名探偵コナン 七年後の目撃証言』(アニメオリジナル)の舞台“鳩笛荘”のモデルというネタがいっぱい上がっていて、昼めし用に買ってあったカレーパンがたまたまそのキャラクターパンだったという偶然の一致に、あとでちょっとビビった。

庭園跡の前に大きな岩。
説明看板によると、この岩こそ“鳩ノ巣”の名前の由来である。

――明暦の大火のあと、江戸の街の復興と江戸城の一部の修理のための用材が多摩川上流一帯で切り出され、川の流水を利用して運搬された。河岸各地には人夫を泊める飯場小屋が建てられたが、当地の飯場に祭った水神社の森には2羽の鳩が営巣し朝夕餌を運ぶありさまが睦まじく人々はこれを霊鳥として愛護したことから、いつしかこの飯場は“鳩の巣飯場”と呼ばれるようになった。

“鳩ノ巣”にはいかにも日本らしいほっこりする故事来歴があった。

岩には木の鳥居が立ち、高いところに祠が見える。
玉川水神社(水神宮)である。

――昔時より多摩川筋に、多摩川守護と称する神社は、当社を古社とし、玉川上水完成によって、羽村取水堰に水神社が祀られ、……
と説明看板にあるように、羽村取水堰にある玉川水神社の古社とされる。

水の持つ陽の気に満ちたパワースポット。
(つづく)

[DATA]
玉川水神社(水神宮)
東京都西多摩郡奥多摩町棚沢
https://www.ohtama.or.jp/sightseeing/350.html
[Today's recommendation]

https://youtu.be/wosfXuL1St4




次号予告
先日、三頭山山頂で昼ごはんをとったとき、携行したガスバーナーが(20年も使っていなかったため)ガス漏れを起こし、用意していたチキンラーメンを食べられなかった。
昔、キャンプなどをしていたころ、コンパクトなシングルバーナー2口を煮炊きに使っており、帰宅してすぐもう1基のほうをテストしてみると、なんとか使える。
早急にリベンジしなければ。

アウトドアクッキングは場所を選ぶ。僕は“浮く”ことを極端に嫌う。
山でもある程度深さがないと、風景に溶け込まない。
いちばん収まりがいいのが河原だが、この時期、秋川や飯能といったメジャーどころはBBQ客であふれ、浮かないにしても気持ち的になじめない。
山登りの必要がなく人混みを避けられ風景になじむロケーションといえば、川でも中流の河原でなく上流の渓谷である。

鳩ノ巣駐車場はJR青梅線 鳩ノ巣駅のすぐ下
青梅街道を多摩川沿いに遡上し、川に下りられそうなところを探そうという大ざっぱな計画。

途中、スマホでググると鳩ノ巣駐車場というのがある。
行ってみると、驚くことにほぼ満車で、1台分だけ空いていた車いすマークのスペースに係のおじさんの判断で止めさせてもらう。
かなり運がよかった。
![]() | ![]() | ![]() |
駐車場入り口の観光案内図に“鳩ノ巣渓谷”と書いてある。
(僕は)初めて聞いた。
地図に従い多摩川に下りてみることに。

青梅街道を渡り脇道に入ってすぐ“←双竜の滝”の道案内板。
写真ではわかりづらいが、双竜の滝には不思議な負のパワーが感じられ、その理由が滝見から一連の通路が鉄の階段やコンクリート道路といった人工物にすべて囲まれていることにあるように思う。

双竜の滝
通路を下っていくと両側にかなり立派な建物群が現れる。
旅館だったと思われる遺構である。
調べてみると、1970年代から2000年ころまで営業していた「鳩和荘」という旅館の跡らしい。

水神の滝
建物の前には双竜の滝からの水流を利用した庭園らしき遺構も残され、あたり一帯の構造物すべてがこの廃旅館に付随しているようだ。
一種重苦しい気の根源であろう。

鳩和荘は『名探偵コナン 七年後の目撃証言』(アニメオリジナル)の舞台“鳩笛荘”のモデルというネタがいっぱい上がっていて、昼めし用に買ってあったカレーパンがたまたまそのキャラクターパンだったという偶然の一致に、あとでちょっとビビった。

庭園跡の前に大きな岩。
説明看板によると、この岩こそ“鳩ノ巣”の名前の由来である。

――明暦の大火のあと、江戸の街の復興と江戸城の一部の修理のための用材が多摩川上流一帯で切り出され、川の流水を利用して運搬された。河岸各地には人夫を泊める飯場小屋が建てられたが、当地の飯場に祭った水神社の森には2羽の鳩が営巣し朝夕餌を運ぶありさまが睦まじく人々はこれを霊鳥として愛護したことから、いつしかこの飯場は“鳩の巣飯場”と呼ばれるようになった。

“鳩ノ巣”にはいかにも日本らしいほっこりする故事来歴があった。

岩には木の鳥居が立ち、高いところに祠が見える。
玉川水神社(水神宮)である。

――昔時より多摩川筋に、多摩川守護と称する神社は、当社を古社とし、玉川上水完成によって、羽村取水堰に水神社が祀られ、……
と説明看板にあるように、羽村取水堰にある玉川水神社の古社とされる。

水の持つ陽の気に満ちたパワースポット。
(つづく)

[DATA]
玉川水神社(水神宮)
東京都西多摩郡奥多摩町棚沢

[Today's recommendation]

https://youtu.be/wosfXuL1St4




次号予告