明治期建造の土蔵で 【土蔵食亭 三河屋】
2023.07.09
前記事の続きで、奥多摩町氷川の昼ごはん編。

「奥多摩ビジターセンター」情報で特に気になったのが旅館のランチというものだ。
当地は観光で栄えたそうで、いまでも数軒の旅館が残されている。
前記事でも触れているように、それぞれに特徴あるランチを提供している。

なかでも目を引くのが青梅街道沿いの割烹旅館の看板と“そば”“お食事処”の幟。
背後には風格ある白壁の建物。
「氷川郷麻葉の湯 三河屋旅館」である。

野立て看板に“創業百八十年”とあるが、看板自体が色あせており、それから何年もたっているに違いない。
…とHPを見てみると、キャッチコピーが“創業200年の古き良き日本の湯宿”。

その土蔵部分を改装したのが「土蔵食亭 三河屋」。
一見敷居が高そうだが、道沿いにメニュー帳が出ているので入りやすい。

――明治後期に建てられた土蔵を食堂風に改装した食事処。土壁と木材で建てられた土蔵は、夏はひんやり涼しく、冬期は暖房効果もある自然の力が活かされています。(HPより)

外観から受ける印象どおりきれいに整えられた店内で、メンテナンスが行き届いているもよう。

漆喰の壁や太い梁による重厚感あるつくりで、壁には農具・民具。
明治~昭和混在な感じの空間演出である。

「写真撮っていいですか?」と尋ねると、「どんどん宣伝してください♪」と、接客のおばさまの対応はとてもフレンドリー。

注文は、天ざると天麩羅膳、それからおすすめの山女塩焼き。




小上がりに2人掛け席3卓、土間に4人掛けテーブル3卓ほど。
先客1人は隅の小上がりでクラフトビールを飲んでいらっしゃるが、民芸調を醸し出す落とし気味の照明のもと、昼飲みにはしっぽり最高の雰囲気。
クルマの人(←わし)は当然、飲めないわけだが…。

天ぷらは、エビ、舞茸、なす、かぼちゃ、ししとう。
膳のほうはエビが2尾。


「おいしそうに撮れました?」
というおばさまには申し訳ない写真になってしまっているが、言い訳だがiPhoneは暗いのが苦手で…💦


天ざるはよもぎそばとのことで、ツルッというのど越しはうどんに近い感じもするが香りは爽やか。
小鉢の刺身こんにゃくは手づくりだそうで、ぷるぷるした食感がたまらない。

山女の塩焼きは、家庭ではこうはいかないという絶妙の焼き加減。
まさにいまが旬で、脂が乗ってとてもおいしい。

で、やっぱり…
「ビ、ビール… ヽ(´д`)ノ ハァハァ…」

奥多摩駅は奥多摩三山(大岳山、御前山、三頭山)や雲取山の登山口でもあり、“下山のあとのお楽しみ”にこちらのお店を組み込んだハイキングコースなどを、頭の中でシミュレーションしているのであった。
(つづく)

[DATA]
土蔵食亭 三河屋
東京都西多摩郡奥多摩町氷川1414
https://mikawaya-ryokan.com/storehouse.html
https://www.instagram.com/mikawaya_okutama/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/t07Oor0SdBw




次号予告
前記事の続きで、奥多摩町氷川の昼ごはん編。

「奥多摩ビジターセンター」情報で特に気になったのが旅館のランチというものだ。
当地は観光で栄えたそうで、いまでも数軒の旅館が残されている。
前記事でも触れているように、それぞれに特徴あるランチを提供している。

なかでも目を引くのが青梅街道沿いの割烹旅館の看板と“そば”“お食事処”の幟。
背後には風格ある白壁の建物。
「氷川郷麻葉の湯 三河屋旅館」である。

野立て看板に“創業百八十年”とあるが、看板自体が色あせており、それから何年もたっているに違いない。
…とHPを見てみると、キャッチコピーが“創業200年の古き良き日本の湯宿”。

その土蔵部分を改装したのが「土蔵食亭 三河屋」。
一見敷居が高そうだが、道沿いにメニュー帳が出ているので入りやすい。

――明治後期に建てられた土蔵を食堂風に改装した食事処。土壁と木材で建てられた土蔵は、夏はひんやり涼しく、冬期は暖房効果もある自然の力が活かされています。(HPより)

外観から受ける印象どおりきれいに整えられた店内で、メンテナンスが行き届いているもよう。

漆喰の壁や太い梁による重厚感あるつくりで、壁には農具・民具。
明治~昭和混在な感じの空間演出である。

「写真撮っていいですか?」と尋ねると、「どんどん宣伝してください♪」と、接客のおばさまの対応はとてもフレンドリー。

注文は、天ざると天麩羅膳、それからおすすめの山女塩焼き。




小上がりに2人掛け席3卓、土間に4人掛けテーブル3卓ほど。
先客1人は隅の小上がりでクラフトビールを飲んでいらっしゃるが、民芸調を醸し出す落とし気味の照明のもと、昼飲みにはしっぽり最高の雰囲気。
クルマの人(←わし)は当然、飲めないわけだが…。

天ぷらは、エビ、舞茸、なす、かぼちゃ、ししとう。
膳のほうはエビが2尾。


「おいしそうに撮れました?」
というおばさまには申し訳ない写真になってしまっているが、言い訳だがiPhoneは暗いのが苦手で…💦


天ざるはよもぎそばとのことで、ツルッというのど越しはうどんに近い感じもするが香りは爽やか。
小鉢の刺身こんにゃくは手づくりだそうで、ぷるぷるした食感がたまらない。

山女の塩焼きは、家庭ではこうはいかないという絶妙の焼き加減。
まさにいまが旬で、脂が乗ってとてもおいしい。

で、やっぱり…
「ビ、ビール… ヽ(´д`)ノ ハァハァ…」

奥多摩駅は奥多摩三山(大岳山、御前山、三頭山)や雲取山の登山口でもあり、“下山のあとのお楽しみ”にこちらのお店を組み込んだハイキングコースなどを、頭の中でシミュレーションしているのであった。
(つづく)

[DATA]
土蔵食亭 三河屋
東京都西多摩郡奥多摩町氷川1414


[Today's recommendation]

https://youtu.be/t07Oor0SdBw




次号予告
新緑がまぶしい 【奥多摩湖レストセンター 丸井亭】
2021.05.02
県境をまたぐ移動の自粛が呼び掛けられているが、そう一律に言われてもなぁ… と。
相方の出身県だったり、所沢なんか普通に歩いて行けたりで、埼玉県には地元意識があるし。
「出ないでください」と言われても、こっちには出ているという意識はなく、戸惑いを隠せない緊急事態宣言下のGW。
またがなければいいのね?
ということで、東京都内を水平移動。
青梅街道をひたすら西へ。

目的地は東京の水がめ、小河内ダム。
わしらの庭さきゃ多摩湖だけれど、こっちは奥多摩湖。字ヅラからも遠くへ来た感が漂う。
でも、出なければいいのね? σ( ̄、 ̄=) ンー

雄大な光景が広がり、ひと気も少ない。
文字どおり胸が開くようであり、コロナ禍でいかに窮屈な暮らしを強いられているか思い知らされる。

目的地は小河内ダムと書いたが、正しくはというか、やっぱりというか、食べ物屋さん目的である。
昔、丹波山村や小菅村のキャンプ場に向かうときに通って、このルートには土産物屋併設の食堂、いわゆるドライブインがいくつか残っていたことを覚えている。それが最近、妙に思い出され、機会をみて確かめておきたかったというのがある。

出発前にグーグルマップで当たりをつけた第一候補の開店時間のだいぶ前に着きそうだったので、ダム見学してみましたと。

小河内ダムをあとに、そのお店に向かったが、お休み。
次の候補が「奥多摩湖レストセンター 丸井亭」。

ロケーションやお店の外観に既視感があり、探しものが見つかったようで興奮。
やっているかどうかわからないけど、広い駐車場は開いているのでとりあえず入ってみようと車を入れている最中に幟が立った。

最初の客ですいているというのもあったが、意外といったら失礼だが感染対策は僕らの地元より徹底していて、そもそも余裕のある配置のテーブルを最大3人までと制限してある。

ドーンと釜めしな店構えで、やっぱり釜めしは外せない。
なに釜めしにしようかと品書きを見ると、釜めしは山菜のみ。まぁ迷わなくて済む。

こういうドライブインでは絶対そばが食べたくなる。
いつもであれば安直に山菜そばを選んでしまうところ、釜めしが山菜なだけにちょっと慎重に検討。

木札の品書きの列に唯一上書きしてある手書きの短冊を目ざとく発見。
その“奥多摩原木しいたけ あんかけそば”に決める。

待っている間、次々後客が入り、あっという間に満席になった。
先手必勝的な動きが、今回光った。
満席といっても各席2~3人なのでスカスカではあるが。

あんかけそばは、スライスされたしいたけがたっぷり。
驚くほど肉厚である。

ホームページに“奥多摩 原木しいたけ「たまのこ」”の説明。
――旬の時期だけ味わえる標高1200m育ちの無農薬・無施肥で山の恵みだけで育つ原木しいたけは、肉厚でプリプリな食感と旨みが美味しいとリピーターも続出!

具にしいたけと少しの青ネギのみという潔いシンプルさ。
長ネギの青い部分だけを極細に切り、彩りと香りを添えてある。
鈍重になりがちな甘辛あんかけが、添えられた本ワサビでキリッとなる。

釜めしといえば、因縁というか、2年前の10連休の旅行のときに食べて以来だと思う。

具は、タケノコ、ワラビ、マイタケ、ニンジン、ウズラに、やはり肉厚しいたけの甘辛煮。
あっさりした味付けで食が進む。

切り干し大根、ナスの煮浸し、ダイコンの甘酢漬けと、副菜も手づくり感いっぱい。

片道2時間足らずでいけるリフレッシュポイント。
狙い目はこのように観光地すぎないところかな。

[DATA]
奥多摩湖レストセンター 丸井亭
東京都西多摩郡奥多摩町川野289
http://maruitei.com/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/2bDHzugiOvA
奥多摩名物
2021.05.02 へそまんじゅう総本舗/東京都青梅市日向和田3-863
おへそ形のまんじゅう。蒸したてフワフワをいただける。
北海道産小豆100%にこだわった自家製粒あんがおいしい。

県境をまたぐ移動の自粛が呼び掛けられているが、そう一律に言われてもなぁ… と。
相方の出身県だったり、所沢なんか普通に歩いて行けたりで、埼玉県には地元意識があるし。
「出ないでください」と言われても、こっちには出ているという意識はなく、戸惑いを隠せない緊急事態宣言下のGW。
またがなければいいのね?
ということで、東京都内を水平移動。
青梅街道をひたすら西へ。

目的地は東京の水がめ、小河内ダム。
わしらの庭さきゃ多摩湖だけれど、こっちは奥多摩湖。字ヅラからも遠くへ来た感が漂う。
でも、出なければいいのね? σ( ̄、 ̄=) ンー

雄大な光景が広がり、ひと気も少ない。
文字どおり胸が開くようであり、コロナ禍でいかに窮屈な暮らしを強いられているか思い知らされる。

目的地は小河内ダムと書いたが、正しくはというか、やっぱりというか、食べ物屋さん目的である。
昔、丹波山村や小菅村のキャンプ場に向かうときに通って、このルートには土産物屋併設の食堂、いわゆるドライブインがいくつか残っていたことを覚えている。それが最近、妙に思い出され、機会をみて確かめておきたかったというのがある。

出発前にグーグルマップで当たりをつけた第一候補の開店時間のだいぶ前に着きそうだったので、ダム見学してみましたと。

小河内ダムをあとに、そのお店に向かったが、お休み。
次の候補が「奥多摩湖レストセンター 丸井亭」。

ロケーションやお店の外観に既視感があり、探しものが見つかったようで興奮。
やっているかどうかわからないけど、広い駐車場は開いているのでとりあえず入ってみようと車を入れている最中に幟が立った。

最初の客ですいているというのもあったが、意外といったら失礼だが感染対策は僕らの地元より徹底していて、そもそも余裕のある配置のテーブルを最大3人までと制限してある。

ドーンと釜めしな店構えで、やっぱり釜めしは外せない。
なに釜めしにしようかと品書きを見ると、釜めしは山菜のみ。まぁ迷わなくて済む。

こういうドライブインでは絶対そばが食べたくなる。
いつもであれば安直に山菜そばを選んでしまうところ、釜めしが山菜なだけにちょっと慎重に検討。

木札の品書きの列に唯一上書きしてある手書きの短冊を目ざとく発見。
その“奥多摩原木しいたけ あんかけそば”に決める。

待っている間、次々後客が入り、あっという間に満席になった。
先手必勝的な動きが、今回光った。
満席といっても各席2~3人なのでスカスカではあるが。

あんかけそばは、スライスされたしいたけがたっぷり。
驚くほど肉厚である。

ホームページに“奥多摩 原木しいたけ「たまのこ」”の説明。
――旬の時期だけ味わえる標高1200m育ちの無農薬・無施肥で山の恵みだけで育つ原木しいたけは、肉厚でプリプリな食感と旨みが美味しいとリピーターも続出!

具にしいたけと少しの青ネギのみという潔いシンプルさ。
長ネギの青い部分だけを極細に切り、彩りと香りを添えてある。
鈍重になりがちな甘辛あんかけが、添えられた本ワサビでキリッとなる。

釜めしといえば、因縁というか、2年前の10連休の旅行のときに食べて以来だと思う。

具は、タケノコ、ワラビ、マイタケ、ニンジン、ウズラに、やはり肉厚しいたけの甘辛煮。
あっさりした味付けで食が進む。

切り干し大根、ナスの煮浸し、ダイコンの甘酢漬けと、副菜も手づくり感いっぱい。

片道2時間足らずでいけるリフレッシュポイント。
狙い目はこのように観光地すぎないところかな。

[DATA]
奥多摩湖レストセンター 丸井亭
東京都西多摩郡奥多摩町川野289

[Today's recommendation]



https://youtu.be/2bDHzugiOvA

2021.05.02 へそまんじゅう総本舗/東京都青梅市日向和田3-863
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おへそ形のまんじゅう。蒸したてフワフワをいただける。
北海道産小豆100%にこだわった自家製粒あんがおいしい。
