古民家で釜めし&串焼き 【六左衛門】
2022.10.02
風邪ぎみという相方が市販の抗原検査キットで調べた。
結果は… って、タイトルからして外食の記事とわかるだろうし、陽性だったら外食なんかできるはずもないので。
しかし調べている間、予想は五分五分で、もし陽性だったらと考えると非常にめんどくさい。
ワタクシ的にも濃厚接触者となり、やらなければならないことがいっぱいありそうだ。
ο株は重症化しにくいとされ、また4回目のワクチン接種もとっくに済ませ、ある程度安心感が担保されているとはいえ、いざ感染したとなると諸手続きやら行動制限やらで非常にめんどくさそうで、やはりオオゴトであることには違いない。
ともかく、陰性でやれやれ… ε=(^、^; ホッ
安心したらハラが減った。

このところ週末ごとにプチ観光しているが、風邪ぎみの人がいてはそれも無理なので、ごはんだけ食べに行くことに。
ずっと気になっている五日市街道の釜めし屋さん「六左衛門」へ。

Googleマップで調べると、人気店で混むということで、急いで出発。
11:45入店で、僕らとその次の組でテーブル席は満席に。

店内は、入って左が焼き場とそれを囲むカウンター席、右が座敷でテーブルが8卓ほどというつくりになっている。

――築70余年の古民家で、釜めしと串焼きの店を開いてから約40年。(HP)
という古民家リノベーション型。

上の引用にあるように釜めしと串焼きのお店。
Googleマップによると釜飯ランチと串焼ランチというものがあるようでそれを1つずつと決めてきたが、店内にランチメニューは見当たらない。
おねえさんに聞くと、ランチは平日だけとのこと。
いつもながらのリサーチ不足というか情報難民というか ( ̄- ̄;) ンー
仕切り直して、五目釜めし、季節の限定品 鶏と舞茸の釜めし、串焼きセット[C]お手軽串焼きセットを注文。
まず串焼きセットが来る。

軽めの塩味で、素材のよさをそのままに味わうことができる。
おいしい串焼きだが…
「ビ、ビール… ヽ(´д`)ノ ハァハァ…」

なんでこんなもの頼んじゃったんだろう(笑)。
串焼ランチ引きずっちゃったんだね、たぶん。

僕の斜め前の男女二人組がビールに日本酒にとじゃんじゃん飲ってるのも引っかかる。
近所の人とも思えないし、駅から遠いこんな場所に車も自転車も使わずにどうやって来てるんだろう?

釜めしの提供までに30分強。
この待ち時間を考えれば、やはりビールは必然なのである。
それで釜めし&串焼き2本柱の事業展開なんだろうし。

釜めしは六左衛門汁とたくあん付き。
六左衛門汁とは、鶏だし・みそ仕立て、キャベツなど野菜たっぷりの汁物。


釜めしのお米が立った感じの炊き上がり、家庭ではなかなかこうはいかない。

五目の具材は鶏肉、にんじん、干ししいたけ、たけのこ、えび、三つ葉。もう一方は、舞茸がふんだんに。
どちらも味の決め手は、やっぱり鶏かな。

五日市街道は主要道ながら拡張工事等が行われず沿線の風景が残されている印象がある。
260m西の「のらや」もそうだが、古民家好きにとって穴場エリアかもしれない。

[DATA]
六左衛門
東京都国分寺市並木町2-5-2
http://rokuza.gozaru.jp/
https://www.facebook.com/rokuzaemon
https://twitter.com/kamameshi_693
https://www.instagram.com/rokuzaemon.kokubunji/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/mOHMTBf1gyE
風邪ぎみという相方が市販の抗原検査キットで調べた。
結果は… って、タイトルからして外食の記事とわかるだろうし、陽性だったら外食なんかできるはずもないので。
しかし調べている間、予想は五分五分で、もし陽性だったらと考えると非常にめんどくさい。
ワタクシ的にも濃厚接触者となり、やらなければならないことがいっぱいありそうだ。
ο株は重症化しにくいとされ、また4回目のワクチン接種もとっくに済ませ、ある程度安心感が担保されているとはいえ、いざ感染したとなると諸手続きやら行動制限やらで非常にめんどくさそうで、やはりオオゴトであることには違いない。
ともかく、陰性でやれやれ… ε=(^、^; ホッ
安心したらハラが減った。

このところ週末ごとにプチ観光しているが、風邪ぎみの人がいてはそれも無理なので、ごはんだけ食べに行くことに。
ずっと気になっている五日市街道の釜めし屋さん「六左衛門」へ。

Googleマップで調べると、人気店で混むということで、急いで出発。
11:45入店で、僕らとその次の組でテーブル席は満席に。

店内は、入って左が焼き場とそれを囲むカウンター席、右が座敷でテーブルが8卓ほどというつくりになっている。

――築70余年の古民家で、釜めしと串焼きの店を開いてから約40年。(HP)
という古民家リノベーション型。

上の引用にあるように釜めしと串焼きのお店。
Googleマップによると釜飯ランチと串焼ランチというものがあるようでそれを1つずつと決めてきたが、店内にランチメニューは見当たらない。
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おねえさんに聞くと、ランチは平日だけとのこと。
いつもながらのリサーチ不足というか情報難民というか ( ̄- ̄;) ンー
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仕切り直して、五目釜めし、季節の限定品 鶏と舞茸の釜めし、串焼きセット[C]お手軽串焼きセットを注文。
まず串焼きセットが来る。

軽めの塩味で、素材のよさをそのままに味わうことができる。
おいしい串焼きだが…
「ビ、ビール… ヽ(´д`)ノ ハァハァ…」

なんでこんなもの頼んじゃったんだろう(笑)。
串焼ランチ引きずっちゃったんだね、たぶん。

僕の斜め前の男女二人組がビールに日本酒にとじゃんじゃん飲ってるのも引っかかる。
近所の人とも思えないし、駅から遠いこんな場所に車も自転車も使わずにどうやって来てるんだろう?

釜めしの提供までに30分強。
この待ち時間を考えれば、やはりビールは必然なのである。
それで釜めし&串焼き2本柱の事業展開なんだろうし。

釜めしは六左衛門汁とたくあん付き。
六左衛門汁とは、鶏だし・みそ仕立て、キャベツなど野菜たっぷりの汁物。


釜めしのお米が立った感じの炊き上がり、家庭ではなかなかこうはいかない。

五目の具材は鶏肉、にんじん、干ししいたけ、たけのこ、えび、三つ葉。もう一方は、舞茸がふんだんに。
どちらも味の決め手は、やっぱり鶏かな。

五日市街道は主要道ながら拡張工事等が行われず沿線の風景が残されている印象がある。
260m西の「のらや」もそうだが、古民家好きにとって穴場エリアかもしれない。

[DATA]
六左衛門
東京都国分寺市並木町2-5-2




[Today's recommendation]



https://youtu.be/mOHMTBf1gyE
うなぎ屋の一番人気は? 【うな太郎】
2017.08.22
給料日前で金欠である。なので昼食代を低く抑えるのが今週のテーマと考え…、いや、実は昨日もそのつもりで動きだしてはいるんだが、途中あまりにも腹が減ってそのことを忘れてしまっていた。
目標はワンコイン。でもそれで縛るんじゃなく、あくまでもおいしく食べ、結果としてそれくらいで収まっていればいいな、程度のゆるい感じ。
で、昨日は650円と、忘れたわりにはいい線いってる。出だし好調ということにしておく。

本日も特に目標を定めずにふらふら南下。あかしあ通りから玉川上水を越えて上水南町の住宅街に入り、本多公民館前の都市計画道路を武蔵小金井方面に向かう。しかしこのあたりで空腹が襲ってきて無理な展開を断念、国分寺周辺に的を絞る。

国分寺だと1人でも入りやすそうという店は限られ、それは北口の早稲田実業に向かうあたりに集中している。
それらの中から、うなぎ屋「うな太郎」へ。

金欠と言っておきながらうなぎ屋はないだろう、という声が聞こえてきそうだが、まあ聞いてください。
この店は定食関係がすごい。しょうが焼き定食、肉豆腐定食、牛皿定食、焼肉丼がすべて600円なのである。

なかでもしょうが焼きは、うなぎをもしのぐ(?)一番人気メニュー。
前に入ったときにお客さんとそういう話になっていて、お店の人は「うなぎもおいしいですよ」と苦笑、というほどである。
ちなみにそのとき食べた上うな丼はたしかにおいしかったんだが。

12時45分でけっこう混んでいる。テーブル席は入り口際に5人、奥に2人、カウンターに1人。カウンター席の若者の横に座る。
目の前の調理場からおかみさんに「お決まりでしたら」と声をかけられ、「しょうが焼き」と告げると「普通でいいですか?」
そうなのだ。しょうが焼き定食は、レギュラー600円のほかに肉大盛710円、肉ダブル820円の3段階。若者の街、国分寺ならではのガッツリ対応なわけだが、ここはおじさん的には冷静に「普通で」と答える。それにしてもダブルで820円は本気で安いんじゃないか?

それほどお年には見えないが職人かたぎっぽいご主人が、もっぱら手にしているのはフライパン。見ていると、僕の前の配膳台経由で運ばれていく皿はすべてしょうが焼きである。
カウンター越しに直接提供される際に、「マヨネーズ、使います?」と聞かれる。おかみさんはさっきからマヨネーズのでかいボトルを抱えて行ったり来たりしていた。ここはおじさん的には冷静に「大丈夫です」と答える。

しょうが焼きはきれいに階段状に盛り付けられ、一瞬そのボリューム感にひるむが、実際にはそれほどでもない。甘めの味付けで酸味も感じられる。油っこさと相まって、大いにご飯が進む。
たれがたっぷりかかっているからキャベツの味付けには十分で、マヨネーズはなしでもいいと思う。みそ汁もお新香(大根の千枚漬け風)もおいしい。

ワンコインとはいかなかったが、満足度を考えれば十分。おじさん的には今後、肉ダブルの誘惑と闘わなければいけない予感がする。
ところでテレビは甲子園準決勝。これから東海大菅生の試合が始まるという。
早実のお膝元としては複雑な心境だろうな…。

[DATA]
うな太郎
東京都国分寺市本町2-3-4
[Today's recommendation]

https://youtu.be/TBHQ-CJLPi4


給料日前で金欠である。なので昼食代を低く抑えるのが今週のテーマと考え…、いや、実は昨日もそのつもりで動きだしてはいるんだが、途中あまりにも腹が減ってそのことを忘れてしまっていた。
目標はワンコイン。でもそれで縛るんじゃなく、あくまでもおいしく食べ、結果としてそれくらいで収まっていればいいな、程度のゆるい感じ。
で、昨日は650円と、忘れたわりにはいい線いってる。出だし好調ということにしておく。

本日も特に目標を定めずにふらふら南下。あかしあ通りから玉川上水を越えて上水南町の住宅街に入り、本多公民館前の都市計画道路を武蔵小金井方面に向かう。しかしこのあたりで空腹が襲ってきて無理な展開を断念、国分寺周辺に的を絞る。

国分寺だと1人でも入りやすそうという店は限られ、それは北口の早稲田実業に向かうあたりに集中している。
それらの中から、うなぎ屋「うな太郎」へ。

金欠と言っておきながらうなぎ屋はないだろう、という声が聞こえてきそうだが、まあ聞いてください。
この店は定食関係がすごい。しょうが焼き定食、肉豆腐定食、牛皿定食、焼肉丼がすべて600円なのである。

なかでもしょうが焼きは、うなぎをもしのぐ(?)一番人気メニュー。
前に入ったときにお客さんとそういう話になっていて、お店の人は「うなぎもおいしいですよ」と苦笑、というほどである。
ちなみにそのとき食べた上うな丼はたしかにおいしかったんだが。

12時45分でけっこう混んでいる。テーブル席は入り口際に5人、奥に2人、カウンターに1人。カウンター席の若者の横に座る。
目の前の調理場からおかみさんに「お決まりでしたら」と声をかけられ、「しょうが焼き」と告げると「普通でいいですか?」
そうなのだ。しょうが焼き定食は、レギュラー600円のほかに肉大盛710円、肉ダブル820円の3段階。若者の街、国分寺ならではのガッツリ対応なわけだが、ここはおじさん的には冷静に「普通で」と答える。それにしてもダブルで820円は本気で安いんじゃないか?

それほどお年には見えないが職人かたぎっぽいご主人が、もっぱら手にしているのはフライパン。見ていると、僕の前の配膳台経由で運ばれていく皿はすべてしょうが焼きである。
カウンター越しに直接提供される際に、「マヨネーズ、使います?」と聞かれる。おかみさんはさっきからマヨネーズのでかいボトルを抱えて行ったり来たりしていた。ここはおじさん的には冷静に「大丈夫です」と答える。

しょうが焼きはきれいに階段状に盛り付けられ、一瞬そのボリューム感にひるむが、実際にはそれほどでもない。甘めの味付けで酸味も感じられる。油っこさと相まって、大いにご飯が進む。
たれがたっぷりかかっているからキャベツの味付けには十分で、マヨネーズはなしでもいいと思う。みそ汁もお新香(大根の千枚漬け風)もおいしい。

ワンコインとはいかなかったが、満足度を考えれば十分。おじさん的には今後、肉ダブルの誘惑と闘わなければいけない予感がする。
ところでテレビは甲子園準決勝。これから東海大菅生の試合が始まるという。
早実のお膝元としては複雑な心境だろうな…。

[DATA]
うな太郎
東京都国分寺市本町2-3-4
[Today's recommendation]

https://youtu.be/TBHQ-CJLPi4


再開発特需の定食屋 【だるまや】
2017.03.18
妻が国分寺のリサイクルショップに行くというので自転車で同行。
昼ご飯に妻は「フジランチ」をまず候補に挙げたが、二日酔いの僕は揚げ物はきつい、量も多いという理由で却下。それでいろいろあって「だるまや」になった。
揚げ物きつい、量問題… はどこいった?
しかも頼んだのがトンカツ定食と若鳥の唐揚げ定食って、この人たちは何をやっておるのだろう。

この店は女性だけで運用されているようだ。厨房におばちゃん2人、ホールにアルバイト風おねえさん。
8人テーブルに男子学生風8人、なぜか全員コカ・コーラ レギュラー瓶を飲んでいる。150円とサービス価格だ。いまどきの若者がレトロ感を演出してる。内装も相当年季が入っている。

出てきたお盆を見てわれに返った。
トンカツが分厚い、ご飯が多い、唐揚げが数えきれない。ついでにみそ汁が具だくさん。大根、にんじん、油揚げ、ワカメ。僕は確認できなかったが、サツマイモも入ってる、と妻。
いつものように、まずわしの茶わんに自分のご飯を移すかーちゃん。半分ぐらいはくれたから、僕の茶わんはものすごいことになった。家で食べる1食分の3倍はある。唐揚げも3~4個くれる。

これは休んだらアウトだ、と気合を入れて急ピッチで食べ進めた。ご飯がやわい。トンカツの衣が異様に厚い。カリカリの下のしっとり部分が分厚い。腹にずっしりくる。
もうすぐフィニッシュというところで箸が止まる。キャベツがのどを通らない。いつもはそんなにかけないソースをダバダバにしてなんとか口に押し込む。

妻の様子を見て愕然とする。ご飯が減ってない。っていうか、わしの茶わんに半分よこしたところから事態が進展しているようには見えない。
「全然食べてないじゃん」
「食べてるよ!」
焦りからいらだつ2人。
12時近くになって店は混んできていた。はじめ学生だけだった店内は、気がつけば肉体系に占領されていた。
そうなのだ。ここは北口再開発の大事業の現場と目と鼻の先。「土方さんは鼻が利く」とかーちゃんはよく言う。うまい・安い・多いのこういう店を肉体系は見逃さない。以前、日本橋の中華屋で同じような状況に遭遇した。あれは高島屋裏の再開発工事だった。

この先、バイトちゃんには荷が重く、おばちゃん1人ホールに出動してきて交通整理を始めた。どんどん詰めさせて相席させていく。これが徹底している。1席たりとも空きを許さない勢いだ。
われわれの狭い4人掛けテーブルにも当局の手が及ぼうとしていた。
かーちゃんの状況は一向に好転しない。唐揚げ5~6個残っている。わしはもういっぱいいっぱいだ。
隣の4人テーブルの2人組に強制執行がかけられた。
僕は観念しておばちゃんを呼び止めた。
「ラップもらえますか?」

唐揚げ5個お持ち帰り。食べ残しを持ち帰るのは初めてだが、せっかく作ってもらったものを残すわけにはいかない。
僕らと入れ違いに、後から後からお客さんが入っていく。いままさに特需が起きている現場なのであった。
唐揚げは晩ご飯に食べた。冷めてもおいしかった。

[DATA]
だるまや
東京都国分寺市本町2-9-8

https://www.youtube.com/watch?v=2OadepLbsqc
妻が国分寺のリサイクルショップに行くというので自転車で同行。
昼ご飯に妻は「フジランチ」をまず候補に挙げたが、二日酔いの僕は揚げ物はきつい、量も多いという理由で却下。それでいろいろあって「だるまや」になった。
揚げ物きつい、量問題… はどこいった?
しかも頼んだのがトンカツ定食と若鳥の唐揚げ定食って、この人たちは何をやっておるのだろう。

この店は女性だけで運用されているようだ。厨房におばちゃん2人、ホールにアルバイト風おねえさん。
8人テーブルに男子学生風8人、なぜか全員コカ・コーラ レギュラー瓶を飲んでいる。150円とサービス価格だ。いまどきの若者がレトロ感を演出してる。内装も相当年季が入っている。

出てきたお盆を見てわれに返った。
トンカツが分厚い、ご飯が多い、唐揚げが数えきれない。ついでにみそ汁が具だくさん。大根、にんじん、油揚げ、ワカメ。僕は確認できなかったが、サツマイモも入ってる、と妻。
いつものように、まずわしの茶わんに自分のご飯を移すかーちゃん。半分ぐらいはくれたから、僕の茶わんはものすごいことになった。家で食べる1食分の3倍はある。唐揚げも3~4個くれる。

これは休んだらアウトだ、と気合を入れて急ピッチで食べ進めた。ご飯がやわい。トンカツの衣が異様に厚い。カリカリの下のしっとり部分が分厚い。腹にずっしりくる。
もうすぐフィニッシュというところで箸が止まる。キャベツがのどを通らない。いつもはそんなにかけないソースをダバダバにしてなんとか口に押し込む。

妻の様子を見て愕然とする。ご飯が減ってない。っていうか、わしの茶わんに半分よこしたところから事態が進展しているようには見えない。
「全然食べてないじゃん」
「食べてるよ!」
焦りからいらだつ2人。
12時近くになって店は混んできていた。はじめ学生だけだった店内は、気がつけば肉体系に占領されていた。
そうなのだ。ここは北口再開発の大事業の現場と目と鼻の先。「土方さんは鼻が利く」とかーちゃんはよく言う。うまい・安い・多いのこういう店を肉体系は見逃さない。以前、日本橋の中華屋で同じような状況に遭遇した。あれは高島屋裏の再開発工事だった。

この先、バイトちゃんには荷が重く、おばちゃん1人ホールに出動してきて交通整理を始めた。どんどん詰めさせて相席させていく。これが徹底している。1席たりとも空きを許さない勢いだ。
われわれの狭い4人掛けテーブルにも当局の手が及ぼうとしていた。
かーちゃんの状況は一向に好転しない。唐揚げ5~6個残っている。わしはもういっぱいいっぱいだ。
隣の4人テーブルの2人組に強制執行がかけられた。
僕は観念しておばちゃんを呼び止めた。
「ラップもらえますか?」

唐揚げ5個お持ち帰り。食べ残しを持ち帰るのは初めてだが、せっかく作ってもらったものを残すわけにはいかない。
僕らと入れ違いに、後から後からお客さんが入っていく。いままさに特需が起きている現場なのであった。
唐揚げは晩ご飯に食べた。冷めてもおいしかった。

[DATA]
だるまや
東京都国分寺市本町2-9-8

https://www.youtube.com/watch?v=2OadepLbsqc