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西新宿スタンドカレーシリーズ 【カレーの王様 西新宿店】

2022.12.20

 ようやくヒマになったので自転車で新宿へ。
というか、行き先を決めずただどこか遠いところへ… とテキトーに走って新宿に行き着いた。
そして、いつものように後悔する。
昼ごはんとなると、どこも激混みである。
気になる飲食店をのぞいたりして時間をつぶし、昼のピーク時を外さなきゃならない。


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新宿はアルバイトをしていた学生時代以来なじみの街で、昔入った店もけっこう残っている。
そういうお店をチェックして回っているわけだが、伊勢丹近くの老舗とんかつ店「王ろじ」に珍しく行列がない。
いまなら入れる… と一瞬思ったが、結局入らない。
1人で入ったらもったいないと思うのだ。


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いつも行列の「王ろじ」(数年前に撮影)


老舗の名店は気後れがするというのもあるが、観光みたいなもので、1人より2人、2人より3人のほうが楽しいに違いない。
たとえば神田の須田町・淡路町かいわいでそばを食べるというとき、1人で「まつや」や「やぶそば」に入ろうとは思わない。そんなときには「六文そば」や「ゆで太郎」があるじゃないか。差別はしないが区別する… みたいな。


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「カレーの王様」の入る新宿アイランドタワー(左)と「モンスナック」の入る新宿野村ビル(右)


「王ろじ」といえばカツカレー。
カツカレーといえば西新宿。


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昔ながらのカレースタンドというものはいまや絶滅危惧種だが、このブログではこれまで2店取り上げており、どちらも西新宿のお店である「モンスナック」「カレーハウス11イマサ」参照)


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2店そろえば3店、4店… となるのが人情というもの。
ありました。西新宿のカレースタンド。


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われわれ世代なら誰でも知っている(かもしれない)「カレーの王様」。
1973年、エスビー食品のアンテナショップとして銀座で創業したカレーのフランチャイズチェーンである。


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かつては首都圏および東名高速などのPAに合計11店舗展開していたらしいが、2012年エスビーの事業譲渡後は規模を縮小し、現在都内に3店を残すのみとなっている。
カレースタンドは、やはり希少種なのである。


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昭和世代のおやじは、やはりカツカレー。
ロースカツカレー1.5倍!! 大盛りサービス中。
ラッキー♪


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カウンターのみ10席ちょっとの小さいお店。
カレースタンドの“スタンド”はスタンドスツール(背もたれのない腰高のいす)の略という説があり、要するにカウンターでヒョイと腰掛けてチャチャッと済ませる、立ち食いとさほど変わらないファストフードスタイルである。まさにおひとり様向け。


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食券を渡すと甘口・辛口を聞かれ、辛口に。


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ロースカツカレー、ものの1分で来る。
ファストフードだけに。


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カレーは具のないサラサラを予想していたが、けっこうモッタリとしていて、大ぶりの肉の塊が1個。
変に甘くないのがいい。


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S&BのDNAというかスパイスの配合がそう感じさせるのか、辛口なので辛いことは辛いが、昭和時代に食べたカレーそのものという懐かしテイストである。


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巨大ビジネス街・西新宿には未知のゾーンがいっぱい。


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[DATA]
カレーの王様 西新宿店
東京都新宿区西新宿6-4-1 新宿アイランドアトリウム館B1F
http://curry-king.jp/shop/index.html





[Today's recommendation]


https://youtu.be/znxb6KtOo_c



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最上級的肉屋のコロッケ&メンチ 【荒川肉店】

2022.07.23

 ニュース映像にショックを受けた。
発熱外来に列ができている。

発熱外来というからには熱のある人が来ているはずで、そういう人たちが屋外に並ばされているというだけでも驚きだが、この猛暑下!
健康な状態でも具合悪くなりそうな状況に、すでに具合悪い人の苦痛はいかばかりか。

いま罹ったらやばい…! と思いました。


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この夏、いろんなことができそうに思っていたのだ…。
たとえばビアガーデン。

ビアガーデンと聞いて何を思い浮かべるだろう。
僕はあのおつまみオードブル。
昔よく行っていた立川の某屋上ビアガーデンの情報サイトによると、

――おつまみセット2000円:枝豆、ポテトフライ、唐揚げ、焼き鳥、厚切りベーコン、焼きそば等

ビアガーデン行きたい。
ということで、とある揚げ物オードブルを思い出した。


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向かいの外壁工事の足場が組んである建物が旧店舗


八坂商店会の「荒川肉店」はちょうど1年前に移転している。


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移転といっても道を挟んだ向かい側。
以前より入りやすそうな雰囲気で、通りかかれば店内やPOPに目が行く。


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で、“おうち手みやげセット”の看板が気になっていたわけだが、その横におまけのように張ってあるもう一つのセットに最近気づいた。
――コロッケ、メンチ、ヒレ、唐揚げ(各1個入り)¥540


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※許可をいただいて撮影


種類の多いこっちのほうがお得感があるし、お試し的にもピッタリ。
なにしろ移転前も含め「荒川肉店」で買い物したことはこれまで一度もなかったのだから、まずはお試し… (〃 ̄ω ̄〃ゞ


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こちらのメンチカツがおいしいというのは地元ではよく知られており、ようやく実食の運びと。


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メンチもそうだが、コロッケのおいしさは驚き。
和牛を前面に打ち出すお店だけのことはあるが、それでいてジャガイモうまい! とまず感じるところがすごい。
ヒレカツも唐揚げも、いわゆる“肉屋の”としても際立っておいしいと思う。


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2セットで1080円。
帰りに「生活クラブ デポー東村山」で買った枝豆とトウモロコシが524円。
野菜直売所「市川園」のトマトが6個250円。
合計1854円。


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それより高いと思われるビアガーデンのオードブルはというと、過去ことごとく残念なのであった。


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[DATA]
荒川肉店
東京都東村山市栄町3-10-6





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/qmbx4_TQbkA



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予約完了


ひと味違うこだわりのカレー屋さん 【カマナ】

2020.08.02

 この2~3カ月、ブログの更新ペースがガタ落ちである。
外食ができないからネタに困って… という背景もなくもないが、根本的には仕事が忙しいということに尽きる。

僕の職種はざっくり出版系で、緊急事態宣言以降、仕事量の棒グラフは右肩上がり。
ステイホームで本を読む人が増えて需要が増えた… かどうかわからないが、ともかくこのご時世、ありがたい限り。


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うれしいのかどうか微妙なところだが、梅雨が明けた。
明けた以上、欲するのはやっぱりアツい食べ物! (*`д´) b

東村山駅西口、西宿通りのカレー店「カマナ」へ。


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「テイクアウトできますか?」という客を快く迎えてくれる店長さん。
手書きのホッチキス留め5~6葉のメニュー帳の最終頁がTAKEOUT MENU(↓右)。

この手書きというところが素朴で好ましいが、実は難関だったという話…(笑)。
だって↘↘の、たとえば下から4行目“ミックス〇〇〇〇”、解読できます?
僕はいまだにこのパズルをクリアできていない。


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「久米川にも『カマナ』ってお店ありますよね?」
「社長は同じ。でも私は、ずっとやってきた私のやり方でやっている」

こういう場合、だいたいチキンかマトンを頼むワタクシ。
テイクアウトメニューの中ほどにマトン(こちらではマタン)を見つけ、迷わず注文。


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「本物の骨付きのマタンを使っています!」
いったん奥のキッチンに下がったのち、店長さんはこのことを伝えにわざわざ入り口際の席に座る僕のところに戻ってきた。よっぽどこだわりがあるらしい。

「えーと、トシ(月齢)の違いでしたっけ?」
「違う!」と断言。「ラムは臭い、マタンは臭くない」

うーん、逆に覚えていた(笑)。
こういうのはもはや個々の事案での対応となるので、用語は都度都度であると思っている。
要するに、いいものを使っている、と理解すればよい。


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お支払いで、「サラダ、サービスしときましたから」と、うれしい言葉。
この店長さん、この系統のお店ではいちばん親しみやすいかな。個人的に。


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カレーは自慢のマタンごろごろ。
臭いかどうかというより、まず肉の味が力強い。


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カレーの味付け自体が甘くなくしょっぱ系という、最近のインドカレーではちょっと珍しいタイプで、それが肉のうま味を引き立たせているように感じる。
臭い、とは違う、いい香り。
これかぁ…! とナットク d(>_< )


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辛さは中辛。
お店によっては日本人の耐性に配慮して中辛といってもぜんぜん辛くないところも少なくないが、きっちり中くらい辛い。
サラダのドレッシングには独特のリキュール? の香気。
いろいろ“私のやり方”が伝わってくるような、ハンドメイド感が好ましいインド・ネパールカレーである。


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さて、手書きのメニュー問題(上の“TAKEOUT MENU”参照)
マタンカレー、750円ではなく950円!
9の字が解読できなかった (o ̄∇ ̄)o !!
こういうのは文化の違いとしか言いようがない。


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[DATA]
カマナ
東京都東村山市諏訪町1-2-20





[Today's recommendation]

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https://www.youtube.com/watch?v=RmeuN0T3ihs


この夏、ビールのアテはここ! 【秋津ナンバーワン】

2019.08.06

 家族がみな予定・急用で、夕ごはんの時間は僕一人という。
そんなときやってみたいと日ごろ考えているのが、商店街の惣菜店巡り。
夕方、早めに仕事を切り上げて、テーブルに揚げ物等を並べ、スカッとくる音楽を聴きながらビールをグイッといきたい。


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しかし、仕事が若干立て込んだのと、この暑さもあって、あちこち回るのはちょっとキビシイ。
そこで向かったのが秋津の商店街。


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JR新秋津駅と西武池袋線秋津駅の乗り換えルートにある「秋津ナンバーワン」。
焼き鳥、唐揚げ、餃子… と、1店で何でも調達できる。


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こちらは日替わりメニューとなっており、下記に加え午前中(朝5時から営業!)はおにぎり各種、鶏そぼろ弁当なども販売する。
㊊ 串焼き・焼き鳥
㊋㊌ 鶏唐揚げ
㊍ 串焼き・焼き鳥
㊎ 豚骨ラーメン・串焼き・焼き鳥
㊏ 串焼き・焼き鳥
㊐ 串焼き・焼き鳥


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火曜日の本日は「唐揚げナンバーワン」として営業。


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※金曜日の様子。左の隙間に客席があり、曜日限定屋台豚骨ラーメンを提供


鶏皮ぽん酢300円、Wなんこつ350円、秋津ぎょうざ350円×2を購入。


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1人パーティー盛り(笑)。


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1人なので盛り付けが雑(笑)。野菜は近所の無人販売所の完熟トマトと曲がりキュウリ。みそはわが家の自家製2年もの


某屋上ビアガーデンの揚げ物セット(2~3人分)の「これで2000えん~!?」の冷食寄せ集めに比べ、なんとおいしそうなこと。
岩手県産こがね鶏を使用。米も福島産などほかの食材にもこだわる。

さて、Gipsy Kingsでもかけるとしよう。


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[DATA]
リヤカー屋台 秋津ナンバーワン
東京都東村山市秋津町5-13-66
https://twitter.com/karaagenanbarr1





[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/J-RROuAmJXU


https://www.youtube.com/watch?v=5X2Zjoli1Eo


網戸のある夏の日 【ひの食堂】

2018.07.17

 「暑い暑い」はもはや国家的一大事で、暑熱対策は全国民的最優先事項と言って差し支えないが、こう規格外に暑いと普段どおりの対策ではまるで追いつかなくなっている。
たとえば、わが家では日常的に冷房を使うという習慣がなく、よっぽど暑い時間帯の急場しのぎ的に年間推定15回ほど(東京の過去10年平均の猛暑日:年間5.7日の3倍と推定)稼働させるのが普通だが、この2~3日は24時間、家の中のどれかしらが回っている。


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しかし世の中、“数十年に一度”であろうが、“これまで経験したことのない”異常気象であろうが、動じることのないツワモノがいる。
記録的な猛暑が続くなか、冷房なしで営業している食堂がある。
東村山の伝説的食堂「ひの食堂」の伝説の一つがそれ。


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なにを思って冷房のない「ひの食堂」に入る気になったかというと、それはそれで自分なりに暑さ対策だったりする。
こうも暑いと、いわゆるスタミナ料理が食べたくなる。


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スタミナといえばレバニラ。ほんまに?
こうも暑いと、科学的根拠とかいう平成的インテリジェンスは顧みられず、体育会的筋肉脳が幅を利かせる。
ともあれ、レバニラといえば「ひの食堂」。


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例によって入り口の引き戸が網戸仕様に変わっている。これが暑さ対策の主幹設備。
エアコンがないのは、少ない内壁面に設置スペースを確保できないか、壁の強度に問題があるか…。


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こちらのメニューは基本的に揚げ物と炒め物で構成される。狭い店内に熱がこもり、さぞかし灼熱のパコ・デ・ルシアに違いないとおそるおそる踏み込んでみれば、意外なほど暑さを感じない。
壁掛け扇風機は3台かな、フル稼働状態だが、やはりここは昭和時代の英知である網戸の実力を感じずにはいられない。
外の熱波もこの20メッシュ? のフィルターを通過すると、心地よいそよ風にすら感じられる、ような気がする。


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僕の注文のレバーニラ炒めや、隣のおっちゃんが頼んだ豚肉スタミナなどの“炒め系”は、中華鍋で調理したものを鉄板(ステーキ皿)に移して提供される。
すぐ目の前で調理されているので、見ていなくとも気配から進ちょく状況は伝わってくるわけで、チンチンに熱した鉄板に移すときのジュワーッという音はいつもながらの迫力。
迫力があって好ましいが、同時に気が引き締まる音でもある。
いかに網戸が優れていようとも、相当な室温であることに違いはない。


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レバーニラ炒め定食は、ジュージューいったまま僕のところに運ばれてきた。一気に周囲の気温が上がるようだ。
モーモーと湯気を立てるレバニラを口に運ぶ。
うまー ヽ(ˇд ˇ;)ノ


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野菜がアツアツでやけどしそうになる。
いつもより塩気が強く感じられるあたり、『包丁人味平』のカレー対決が思い出されるなぁ…(←古っ!)


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スタミナへの作用は、レバニラによるチャージ分と暑さによる消費分のプラマイいくらの様相を呈しているが、それでこそ基礎体力も養われるとか、体育会ノリのおっさんは妙な納得の仕方をするのである。


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[DATA]
ひの食堂
東京都東村山市本町3-18-2





[Today's recommendation]


https://youtu.be/9lUpII6t00c


https://youtu.be/4PiKHAEcEvM



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櫻の下で 【櫻華】

2018.03.29

 神田川、井の頭公園と、今週立て続けにお花見スポットにニアミスしている。
ほかにこのあたりで桜の名所は? と考えて思い浮かんだのが玉川上水。

小金井の玉川上水堤の桜並木は古くから名勝「小金井桜」として知られた。
その起源は元文2(1737)年、幕府の命により新田開発の一環として玉川上水の両岸に植樹されたヤマザクラの並木。いまも小金井橋を中心に約6.5kmにわたって桜並木が続く。


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歌川広重『江戸近郊八景 小金井橋夕照』(1838年ごろ) 川瀬巴水『小金井の桜』(1935年)


近年、車の排気ガスや病虫害、またケヤキをはじめとする高木の成長に伴う生育環境の悪化などにより樹勢の衰え、枯死が目立ち、並木の存続が危ぶまれている。
小金井市は「玉川上水・小金井桜整備活用計画」を策定し、名勝小金井桜復活へ向けた事業を進めている。


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小金井橋に行ってみると、橋のたもとには何本か若木が植えられていた。
そこから下流域の右岸には古木の並木が残る。


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以前歩道橋があった場所に新たに架けられた平右衛門橋を渡り、左岸を下る。この先は高木がかなり伐採されたようで、両岸とも明るく開けている。関野橋を渡って右岸を引き返す。平右衛門橋の上流の人道橋を渡り、交番横から小金井公園へ。
公園内の売店「グリーンテラスさくら」で昼ごはんもいいかなと思ったのだ。
だがここはちょうど桜エリアで花見客がいっぱい。売店も大混雑。


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先ほど前を通った中華料理店「櫻華」が少しずつ意識に浮上。
櫻の華だし、サクラ見に来たわけだからちょうどいいか、と。


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公園正門を出て100mちょっと。このお店はいつも混んでいるが、のぞいてみると、1時すぎで奇跡的にもカウンターには1人のみ。その人が入り口側に座っていたこともあって、普段は避けるいちばん奥の席に座った。


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なぜいつもは避けるのか。
こちらの店主のおとうさんは、“炎の達人”として多摩地区では広く知られた存在。
カウンターの奥の席の目の前、厨房のちょうどそのあたりに強力バーナーがある。おとうさんの持ち場である。
炒め物の注文が入るたびに、盛んに火の手が上がる。怖くて近寄れない。

いま、何の気なしに奥に踏み込んでしまったのは、聖地の波動の後退を知らず知らずのうちに感じ取っていたからだろうか…。


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注文はチャーハン。
ここはいつも3人体制。おとうさんとおかみさんとパート風のおばちゃん。
おばちゃんからオーダーが通っているはずだが、なかなかおとうさんシステムが起動しない。目の前で座ったまま。


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ふと頭上の壁にそれを見つけた。
「体力の衰えにより6月30日(土)で閉店させていただきます」
そういうことだったか…。


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あらためて目の前の人物の様子をうかがうと、事実、体力の衰えは隠しようもないのだ。
昼のピーク時のあとということもあるだろうが、疲れきって立ち上がる気力もなさそうに見える。


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座ったままのおとうさんの横で、おかみさんが中華鍋を振る。
鍋の動きは大きくないが、炒めはていねい。
味は変わらずおいしく、量もいつもながらバカみたくに多い。
黙々とチャーハンをいただく。


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この2日でこのような張り紙を5枚見た。
さすがにショックは大きいが、そういうタイミングなのかもしれないと考える。

天皇陛下の生前退位のご意向表明と具体的日程の決定は、昭和の戦士たちの進退に少なからぬ影響を及ぼしているんじゃないだろうか。
昭和が遠くなったと思っていたら、平成も終わる…。潮時。


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武蔵野市境1-16-1 中華料理「五十番」(左)、武蔵野市桜堤3-1-6 そば「近江家」(右)


昨日の「ピリカ」のご夫妻もそうだったが、櫻華のおとうさんの表情はとても穏やか。
閉店というとネガティブなイメージだが、ピリカのごあいさつにあるように「引退」と考えればおめでたいこと。
一つの職業を全うしたわけだから。

まだ早いが、おつかれさまでした。


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[DATA]
櫻華
東京都小金井市関野町1-6-3





[Today's recommendation]


https://youtu.be/Fsw2NQb5xSA



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3月29日、玉川上水堤


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