気分は中国旅行! 【友誼食府 立川店】
2022.05.28
前記事の続きじゃないが、せっかく福生まで電車で来ているのだから一本で行ける立川経由で帰ることにした。
昨日Instagramに上がっていた“中華食材店の中のフードコート”というものが気になってしょうがない。
その物件は立川南通りにある「友誼商店」(中華食材店)&「友誼食府」(フードコート)。
知らなかったが池袋に本店のある有名店らしい。
昨年3月オープンの立川店はフードコート併設としては2店舗目で、「友誼商店」グループはほかに蒲田、新大久保、新小岩、横浜、大阪… と展開されている。
いろいろ調べているうちにWikipediaの項目「友誼商店」に行き着いた。
そこに書いてあるのは「友誼商店」という中華人民共和国の国営店舗で、1950年代に外国人観光客、外交官、政府関係幹部向けに高級消費財を販売する総合商店として開設されたと。
――日本には、「友誼商店」という名称の東京店(池袋)、立川店(東京都)、大阪店が設立されているが、中国の友誼商店との関係は公開されていない。
という記述が謎めいてゾクゾクする。
食材店「友誼商店」は、売り場面積はそう広くないが、豊富な品ぞろえと店員さんのアウェーパワーに圧倒される。
なにしろ「写真撮っていいか?」という日本語が通じない (o ̄∇ ̄)o!!ガーン
何でもかんでも買いそうになる衝動を抑えるため、無難なところでお菓子を2袋購入。
そしていよいよ昼ごはんを食べにフードコート「友誼食府」へ。
といっても店内の隅っこへ横移動しただけだが。
テーブル席4人×5卓ほどで、フードコートというよりサイズ的にファストフードやコーヒーショップのようなつくりである。
お店は5~6ブースあるが、品書きやPOPが入り乱れ、境界線がわからない。
街中華のような和式の生ぬるいメニューは見当たらず、料理写真や料理名の字ヅラ(と、おばちゃんたちのツラガマエ)からもネイティブなツワモノ感がビシビシ。
安直に踏み込むのはためらわれ、いったん退却しフードコート外の食材陳列ケース越しに品書きを眺めつつ慎重に品定め。
すると横に同じことをしている日本人カップルがいて、海外旅行先で思いがけず同胞に出会ったかのような安堵感を覚えたのであった ( ̄∇ ̄*)ゞ
「永祥生煎館」
「香辣妹子」
「西安美食」
「沙県小吃」
「友誼早餐」
表にフードコート利用方法の説明書きがあるが、これが一筋縄ではいかない。
僕は「香辣妹子」というブースで成都特製牛肉刀削麺を頼み、お店のおばちゃんに1000円札を渡し(この時点でマニュアルと違う)、おばちゃんは向こうのほうに行ってしばらくして戻ってきてお釣りをくれた。
相方は隣の「西安美食」で羊肉烩面を注文し、お金は払っていないというが、お店のおねえさんはどう見ても調理を開始している。
さあ、どうなるでしょう。
牛肉刀削麺、来る。
羊肉烩面、来ず。
…って、注文通ってなかったみたいだ (; ̄∇ ̄A
注文を受けて作り始めたように見えたんだが、作っていたのは別のお客の分。
こういうのは明らかにおばちゃんとおねえさんの経験値の差で、こんなことしてたらみすみす客を逃がすだけ… と彼女は失敗を重ね学んでいくであろう。わしらは優しいから注文し直したけど。
牛肉刀削麺は軟らかく煮込まれた牛肉がのったピリ辛スープの刀削麺。
辛さの調整ができ、中辛でお願いしたが、まあ中くらいの辛さかな。
スパイシーだが辛さよりうま味の勝るスープで、たっぷりのった牛バラ煮込みの甘辛味も合わさり渾然一体となっていく。
牛くらいしか具がないように見えるが、食べ進むうちに底のほうからキクラゲやら干し豆腐やら大豆モヤシやらが掘り起こされる。
このあたり、盛り付けの概念が日本のラーメンとは根本的に違っている。
羊肉烩面は、羊肉の風味の強い塩味のスープに、刀削麺よりもっと幅広な麺。
うわさのビャンビャン麺である。
ビャンビャンの由来が書いてあるが、要するにわれわれがビロビロとかピロピロとか言ってる感じ?
ちなみに漢字“ビャン”は58画で、常用漢字で最も画数の多い“鬱”のちょうど2倍だ。

具に切りコンブが使われているのが面白い。
内陸の西安料理にコンブというのは、南方の沖縄でコンブが多用されていることに通じるかも。
シンプルながら滋養強壮の高そうなスープである。
オープンから1年以上たっているとは思えないグダグダなシステム… と相方は言うが、僕には逆に1年かけてシステムを壊してきた結果のように感じられた。マニュアルより自分のやりやすいように各自が動いているようにみえるから。
カオスなパワーあふれる、ここはリトルチャイナ。
[DATA]
友誼食府(ゆうぎしょくふ)立川店
東京都立川市柴崎町3-6-23
[Today's recommendation]



https://youtu.be/DeIzCJeHyfA


今日の買い物
前記事の続きじゃないが、せっかく福生まで電車で来ているのだから一本で行ける立川経由で帰ることにした。
昨日Instagramに上がっていた“中華食材店の中のフードコート”というものが気になってしょうがない。
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その物件は立川南通りにある「友誼商店」(中華食材店)&「友誼食府」(フードコート)。
知らなかったが池袋に本店のある有名店らしい。
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昨年3月オープンの立川店はフードコート併設としては2店舗目で、「友誼商店」グループはほかに蒲田、新大久保、新小岩、横浜、大阪… と展開されている。
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いろいろ調べているうちにWikipediaの項目「友誼商店」に行き着いた。
そこに書いてあるのは「友誼商店」という中華人民共和国の国営店舗で、1950年代に外国人観光客、外交官、政府関係幹部向けに高級消費財を販売する総合商店として開設されたと。
――日本には、「友誼商店」という名称の東京店(池袋)、立川店(東京都)、大阪店が設立されているが、中国の友誼商店との関係は公開されていない。
という記述が謎めいてゾクゾクする。
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食材店「友誼商店」は、売り場面積はそう広くないが、豊富な品ぞろえと店員さんのアウェーパワーに圧倒される。
なにしろ「写真撮っていいか?」という日本語が通じない (o ̄∇ ̄)o!!ガーン
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何でもかんでも買いそうになる衝動を抑えるため、無難なところでお菓子を2袋購入。
そしていよいよ昼ごはんを食べにフードコート「友誼食府」へ。
といっても店内の隅っこへ横移動しただけだが。
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テーブル席4人×5卓ほどで、フードコートというよりサイズ的にファストフードやコーヒーショップのようなつくりである。
お店は5~6ブースあるが、品書きやPOPが入り乱れ、境界線がわからない。
街中華のような和式の生ぬるいメニューは見当たらず、料理写真や料理名の字ヅラ(と、おばちゃんたちのツラガマエ)からもネイティブなツワモノ感がビシビシ。
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安直に踏み込むのはためらわれ、いったん退却しフードコート外の食材陳列ケース越しに品書きを眺めつつ慎重に品定め。
すると横に同じことをしている日本人カップルがいて、海外旅行先で思いがけず同胞に出会ったかのような安堵感を覚えたのであった ( ̄∇ ̄*)ゞ
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表にフードコート利用方法の説明書きがあるが、これが一筋縄ではいかない。
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僕は「香辣妹子」というブースで成都特製牛肉刀削麺を頼み、お店のおばちゃんに1000円札を渡し(この時点でマニュアルと違う)、おばちゃんは向こうのほうに行ってしばらくして戻ってきてお釣りをくれた。
相方は隣の「西安美食」で羊肉烩面を注文し、お金は払っていないというが、お店のおねえさんはどう見ても調理を開始している。
さあ、どうなるでしょう。
![]() | ![]() |
牛肉刀削麺、来る。
羊肉烩面、来ず。
…って、注文通ってなかったみたいだ (; ̄∇ ̄A
注文を受けて作り始めたように見えたんだが、作っていたのは別のお客の分。
こういうのは明らかにおばちゃんとおねえさんの経験値の差で、こんなことしてたらみすみす客を逃がすだけ… と彼女は失敗を重ね学んでいくであろう。わしらは優しいから注文し直したけど。
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牛肉刀削麺は軟らかく煮込まれた牛肉がのったピリ辛スープの刀削麺。
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辛さの調整ができ、中辛でお願いしたが、まあ中くらいの辛さかな。
スパイシーだが辛さよりうま味の勝るスープで、たっぷりのった牛バラ煮込みの甘辛味も合わさり渾然一体となっていく。
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牛くらいしか具がないように見えるが、食べ進むうちに底のほうからキクラゲやら干し豆腐やら大豆モヤシやらが掘り起こされる。
このあたり、盛り付けの概念が日本のラーメンとは根本的に違っている。
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羊肉烩面は、羊肉の風味の強い塩味のスープに、刀削麺よりもっと幅広な麺。
うわさのビャンビャン麺である。
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ビャンビャンの由来が書いてあるが、要するにわれわれがビロビロとかピロピロとか言ってる感じ?
ちなみに漢字“ビャン”は58画で、常用漢字で最も画数の多い“鬱”のちょうど2倍だ。

具に切りコンブが使われているのが面白い。
内陸の西安料理にコンブというのは、南方の沖縄でコンブが多用されていることに通じるかも。
シンプルながら滋養強壮の高そうなスープである。
![]() | ![]() |
オープンから1年以上たっているとは思えないグダグダなシステム… と相方は言うが、僕には逆に1年かけてシステムを壊してきた結果のように感じられた。マニュアルより自分のやりやすいように各自が動いているようにみえるから。
カオスなパワーあふれる、ここはリトルチャイナ。
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[DATA]
友誼食府(ゆうぎしょくふ)立川店
東京都立川市柴崎町3-6-23
[Today's recommendation]



https://youtu.be/DeIzCJeHyfA


今日の買い物
己を知る… 【九州ラーメン いし】
2021.11.30
この秋、区切りの年齢を迎えた。
それが合図だったかのように、急に消化器機能が衰えた… ような気がする。
食べ物屋さんで普通に注文している分には問題ないが、“余計なこと”をして苦しい羽目に陥ること、しばしば。
最近の戦績を振り返ると――
ラーショの(中)×
ニンニククラッシャー ×
サービス半ライス △
余計なことはしないに越したことはないと、身に染みて感じる今日このごろ。
4カ月半ぶりの「九州ラーメン いし」。

「いらっしゃい」と、岩城滉一似の大将。「何にする?」
「えーと、大盛り」 ヾ(・ω・o) ォィォィ
いや、己を知るというか、ボーダーを決めておきたいと (〃 ̄ω ̄〃ゞウーム…
ラーメンの具は、チャーシュー、ゆで卵スライス、万能ねぎとシンプル。
紅ショウガもデフォルトでのってくる。それをチャーシューの上に陸揚げして…。
途中、すりごま器と白コショウ。ラー油も悪くないよ。
…とかやってるうちに、ラーメン大盛り、軽く完食!

勝負はスープの最初のひと口でついている。
「うまーっ!」と、最大限にドーパミンが放出され、食欲がいや増すという理屈。

というか、食べ慣れたものに対し、消化器方面の備えも整っていると。
こういうのを“安定のおいしさ”という。

[DATA]
九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10
[Today's recommendation]



https://youtu.be/-cwhyIPv2WU


森林公園 / 小平市小川西町
この秋、区切りの年齢を迎えた。
それが合図だったかのように、急に消化器機能が衰えた… ような気がする。
食べ物屋さんで普通に注文している分には問題ないが、“余計なこと”をして苦しい羽目に陥ること、しばしば。
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最近の戦績を振り返ると――
ラーショの(中)×
ニンニククラッシャー ×
サービス半ライス △
余計なことはしないに越したことはないと、身に染みて感じる今日このごろ。
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4カ月半ぶりの「九州ラーメン いし」。

「いらっしゃい」と、岩城滉一似の大将。「何にする?」
「えーと、大盛り」 ヾ(・ω・o) ォィォィ
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いや、己を知るというか、ボーダーを決めておきたいと (〃 ̄ω ̄〃ゞウーム…
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ラーメンの具は、チャーシュー、ゆで卵スライス、万能ねぎとシンプル。
紅ショウガもデフォルトでのってくる。それをチャーシューの上に陸揚げして…。
途中、すりごま器と白コショウ。ラー油も悪くないよ。
…とかやってるうちに、ラーメン大盛り、軽く完食!

勝負はスープの最初のひと口でついている。
「うまーっ!」と、最大限にドーパミンが放出され、食欲がいや増すという理屈。

というか、食べ慣れたものに対し、消化器方面の備えも整っていると。
こういうのを“安定のおいしさ”という。

[DATA]
九州ラーメン いし
東京都小平市小川西町3-18-10
[Today's recommendation]



https://youtu.be/-cwhyIPv2WU


森林公園 / 小平市小川西町
居酒屋ランチで考えた 【入船】
2021.11.25
武蔵小金井に用事があり、そのまま昼ごはんを食べることに。
最近、たまたま居酒屋ランチが続いて、思うところがある。
夜に外で飲むことはほとんどないからアレだけど、昼とはいえ居酒屋が開いていて、当たり前のように昼から飲んでる人がいて、コロナで変わってしまった世の中が、元に戻るかどうかは別として、少なくとも再び“正常に”機能し始めていることを表す象徴的光景に違いないと。
その場に身を置くだけで気が晴れるものがあり、これはハマるかもしれないなぁ… と。

そんな流れで北口の「ドン・キホーテ」裏をふらふらしたのは、吉祥寺の居酒屋「大鵬」のイメージで無意識のうちに居酒屋ランチを探していたからじゃないかと、あとで思った。このエリアは大鵬グループ(「ハンバーグレストラン 葦」「うどん・そば 白樺」「ごはん処 しなの〈閉店〉」)の拠点みたいなところだ。

それらは非居酒屋なので根拠のないただのイメージなんだが、おかげで路地裏にシブいお店を見つけた。
「白樺」の横を入る鉤形の路地の角に位置する「入船」。

小粋な小料理屋といったたたずまいで、パッと見いちげんさんには入りづらそうな雰囲気だが、置き看板にぶら下がる“昼定食600~880円”のプレートがグッとハードルを下げてくれる。
一応、のれん越しに中をのぞいて、テーブル席が空いていることを確認して入店。

入り口横の黒板に書かれた昼定食は12種類と予想外に品数が多い。
刺身とビーフコロッケを注文。

昼定食の品書き
先客は2名で、マスター(と、こちらでは呼ぶ)の持ち場の真ん前のカウンター席に座る若めのお客が、ずっとマスターとおしゃべりしてる。
刺身は意表を突いて白身2種とイカ。こういったサービスランチでマグロを使わないというのは、よほどの自信の表れか。上の会話から漏れ聞くところによると、白身はタイとスズキ。
付け合わせや副菜の構成から皿の色まで、白と緑主体のエコロジカルな色合いの定食なのであった。

わさびは本わさび
あとで調べたところ、食べログの自己PRに次のように書いてある。
――鮮度にとことんこだわった素材は、毎日魚河岸で仕入れた天然食材。様々な料理でご堪能頂ける中でも、まずは旨味をそのまま生かした〈刺身の盛り合わせ〉でご賞味を。
なるほど鮮度抜群、プリプリの刺身である。
ビーフコロッケは大ぶりなのが2個と、こちらはボリューム満点。

さくさくの表面になめらかなじゃがいもの対比が楽しい。
魚中心の通っぽいラインアップに、こういう庶民的なメニューが一つあるだけで、ずいぶんくつろげるようになる。

先のお客が帰ると、僕らのあとに入って隣のテーブルに着いていたじいさんがそのカウンター席に移動。マスターとの会話を楽しむ常連さんの特等席のようだ。
会話のネタは、森林伐採と海面上昇 (^ ^)

何かのはずみでチラッとそんな話になったのかと思って黙って聞いていると、ずっとその話題で盛り上がっている。
SDGsという用語の急激な浸透ぶりにも驚かされるが、コロナ禍を経験して、人類存亡などということについて、われわれは少し考えるようになっているのかもしれない。
[DATA]
入船
東京都小金井市本町5-12-15
[Today's recommendation]



https://youtu.be/wFp6xnJbs0w


武蔵小金井から崖線を下り、はけの道の先、野川河畔のオギ原
武蔵小金井に用事があり、そのまま昼ごはんを食べることに。
最近、たまたま居酒屋ランチが続いて、思うところがある。
夜に外で飲むことはほとんどないからアレだけど、昼とはいえ居酒屋が開いていて、当たり前のように昼から飲んでる人がいて、コロナで変わってしまった世の中が、元に戻るかどうかは別として、少なくとも再び“正常に”機能し始めていることを表す象徴的光景に違いないと。
その場に身を置くだけで気が晴れるものがあり、これはハマるかもしれないなぁ… と。

そんな流れで北口の「ドン・キホーテ」裏をふらふらしたのは、吉祥寺の居酒屋「大鵬」のイメージで無意識のうちに居酒屋ランチを探していたからじゃないかと、あとで思った。このエリアは大鵬グループ(「ハンバーグレストラン 葦」「うどん・そば 白樺」「ごはん処 しなの〈閉店〉」)の拠点みたいなところだ。

それらは非居酒屋なので根拠のないただのイメージなんだが、おかげで路地裏にシブいお店を見つけた。
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「白樺」の横を入る鉤形の路地の角に位置する「入船」。

小粋な小料理屋といったたたずまいで、パッと見いちげんさんには入りづらそうな雰囲気だが、置き看板にぶら下がる“昼定食600~880円”のプレートがグッとハードルを下げてくれる。
一応、のれん越しに中をのぞいて、テーブル席が空いていることを確認して入店。

入り口横の黒板に書かれた昼定食は12種類と予想外に品数が多い。
刺身とビーフコロッケを注文。

昼定食の品書き
先客は2名で、マスター(と、こちらでは呼ぶ)の持ち場の真ん前のカウンター席に座る若めのお客が、ずっとマスターとおしゃべりしてる。
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刺身は意表を突いて白身2種とイカ。こういったサービスランチでマグロを使わないというのは、よほどの自信の表れか。上の会話から漏れ聞くところによると、白身はタイとスズキ。
付け合わせや副菜の構成から皿の色まで、白と緑主体のエコロジカルな色合いの定食なのであった。

わさびは本わさび
あとで調べたところ、食べログの自己PRに次のように書いてある。
――鮮度にとことんこだわった素材は、毎日魚河岸で仕入れた天然食材。様々な料理でご堪能頂ける中でも、まずは旨味をそのまま生かした〈刺身の盛り合わせ〉でご賞味を。
なるほど鮮度抜群、プリプリの刺身である。
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ビーフコロッケは大ぶりなのが2個と、こちらはボリューム満点。

さくさくの表面になめらかなじゃがいもの対比が楽しい。
魚中心の通っぽいラインアップに、こういう庶民的なメニューが一つあるだけで、ずいぶんくつろげるようになる。

先のお客が帰ると、僕らのあとに入って隣のテーブルに着いていたじいさんがそのカウンター席に移動。マスターとの会話を楽しむ常連さんの特等席のようだ。
会話のネタは、森林伐採と海面上昇 (^ ^)

何かのはずみでチラッとそんな話になったのかと思って黙って聞いていると、ずっとその話題で盛り上がっている。
SDGsという用語の急激な浸透ぶりにも驚かされるが、コロナ禍を経験して、人類存亡などということについて、われわれは少し考えるようになっているのかもしれない。
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[DATA]
入船
東京都小金井市本町5-12-15
[Today's recommendation]



https://youtu.be/wFp6xnJbs0w


武蔵小金井から崖線を下り、はけの道の先、野川河畔のオギ原
Chuo Line 喫茶店カレー 【ファーム】
2017.06.15
喫茶店カレーというものも昭和レトロな食堂文化を語るうえで欠かすことのできない重要カテゴリーだ。うまいまずいはおいといてハコの雰囲気・空気感を味わう、と以前書いているが(「グリム館」 参照)、もちろんおいしいお店が少なくないことは知っている。
老舗喫茶店が昭和の文化を色濃く残すように、30年以上にわたって作り続けられてきたその積み重ねがおいしさの秘密なんだと思う。独立系カレースタンドをほぼ見かけなくなったいま、昭和のカレーの味を伝える貴重な存在でもある。

去年入った店としては、吉祥寺の「武蔵野文庫」、国分寺の「ほんやら洞」、国立の「ロージナ茶房」などがあるが、そのように中央線沿線はこのジャンルのメッカであり、御茶ノ水・神保町周辺を含めこのラインには有名店が多い。
今回、老舗感は薄いがそれなりにレトロな雰囲気が期待できる国分寺の「ファーム」へ。

2階の店舗への上り口にいきなりカレーの看板があるほど、もろカレー押しの店である。しかも「大盛」「メガ盛」の文字。
去年「ロージナ茶房」で大変なことになってしまった反省から、そういう危険な文字情報はなるべく見ないようにする。

店内は入り口部分が狭く、通路とカウンターが左右に伸びる。通路の先、左奥と右の窓際が広い空間になっている。窓側は4人テーブル4脚に大テーブルと、思ったよりも広い。比較的すいていたので、いちばん手前のテーブル席に座る。
使い込まれた無垢材のテーブルセットや、さりげなく配置された絵画・イラストが、しゃれた落ち着いた空間をつくる。BGMのジャズギターが心地よい。
昭和の学生街の喫茶店の雰囲気を残す。

僕の後ろのテーブルに高齢女性2人組、大テーブルに中年女性。店員はアルバイト風の若い女性2人。女性に囲まれてしまっている…。急速に“場違い”という思いが頭をもたげる。
タバコの臭いが漂っているが、背後の2人組だろうか。新たな客が入ってきたが、これも若い女性。タバコを吸うかと聞かれ、吸わないと答え左奥に通された。あっちが禁煙席なのね…。

自家製カレー普通盛り(200g)630円+税。
カレーはよく煮込んであって具材はほぼ崩れている。サラッとした感じではなくグダッというソースに、ゴロッとした豚肉2片は程よい軟らかさ。野菜の甘味が強く、辛くはない。香り調整用の配合スパイスが付く。
横に添えられたサラダには甘いごまドレッシング。シャキシャキ野菜とカレーとのバランスは悪くないと思う。
好きなタイプのカレーだが、ちょっと味が濃すぎるかな。ただ、それは最近どこのカレーもそう感じるので、こちらの問題なのかもしれない。

いちばん量が少ない普通盛りだからすぐに食べ終わる。でもサラダもそこそこちゃんとしているし、少ないとは感じない。
問題は、性格的にゆっくりできないこと。場違いを意識してしまったのもあるが、そもそもがせっかちで早食いだ。
喫茶店滞在時間12分は、あまりに短い。

[DATA]
ファーム
東京都国分寺市本町2₋2-9
[Today's recommendation]

https://youtu.be/pENrNxwvdL0


ネジバナ[モジズリ](萩山団地)
喫茶店カレーというものも昭和レトロな食堂文化を語るうえで欠かすことのできない重要カテゴリーだ。うまいまずいはおいといてハコの雰囲気・空気感を味わう、と以前書いているが(「グリム館」 参照)、もちろんおいしいお店が少なくないことは知っている。
老舗喫茶店が昭和の文化を色濃く残すように、30年以上にわたって作り続けられてきたその積み重ねがおいしさの秘密なんだと思う。独立系カレースタンドをほぼ見かけなくなったいま、昭和のカレーの味を伝える貴重な存在でもある。

去年入った店としては、吉祥寺の「武蔵野文庫」、国分寺の「ほんやら洞」、国立の「ロージナ茶房」などがあるが、そのように中央線沿線はこのジャンルのメッカであり、御茶ノ水・神保町周辺を含めこのラインには有名店が多い。
今回、老舗感は薄いがそれなりにレトロな雰囲気が期待できる国分寺の「ファーム」へ。

2階の店舗への上り口にいきなりカレーの看板があるほど、もろカレー押しの店である。しかも「大盛」「メガ盛」の文字。
去年「ロージナ茶房」で大変なことになってしまった反省から、そういう危険な文字情報はなるべく見ないようにする。

店内は入り口部分が狭く、通路とカウンターが左右に伸びる。通路の先、左奥と右の窓際が広い空間になっている。窓側は4人テーブル4脚に大テーブルと、思ったよりも広い。比較的すいていたので、いちばん手前のテーブル席に座る。
使い込まれた無垢材のテーブルセットや、さりげなく配置された絵画・イラストが、しゃれた落ち着いた空間をつくる。BGMのジャズギターが心地よい。
昭和の学生街の喫茶店の雰囲気を残す。

僕の後ろのテーブルに高齢女性2人組、大テーブルに中年女性。店員はアルバイト風の若い女性2人。女性に囲まれてしまっている…。急速に“場違い”という思いが頭をもたげる。
タバコの臭いが漂っているが、背後の2人組だろうか。新たな客が入ってきたが、これも若い女性。タバコを吸うかと聞かれ、吸わないと答え左奥に通された。あっちが禁煙席なのね…。

自家製カレー普通盛り(200g)630円+税。
カレーはよく煮込んであって具材はほぼ崩れている。サラッとした感じではなくグダッというソースに、ゴロッとした豚肉2片は程よい軟らかさ。野菜の甘味が強く、辛くはない。香り調整用の配合スパイスが付く。
横に添えられたサラダには甘いごまドレッシング。シャキシャキ野菜とカレーとのバランスは悪くないと思う。
好きなタイプのカレーだが、ちょっと味が濃すぎるかな。ただ、それは最近どこのカレーもそう感じるので、こちらの問題なのかもしれない。

いちばん量が少ない普通盛りだからすぐに食べ終わる。でもサラダもそこそこちゃんとしているし、少ないとは感じない。
問題は、性格的にゆっくりできないこと。場違いを意識してしまったのもあるが、そもそもがせっかちで早食いだ。
喫茶店滞在時間12分は、あまりに短い。

[DATA]
ファーム
東京都国分寺市本町2₋2-9
[Today's recommendation]

https://youtu.be/pENrNxwvdL0


ネジバナ[モジズリ](萩山団地)