いまや貴重な… 【大龍】
2021.10.07
昔よく通った武蔵境駅北口「九州GTラーメン」は10年近く前に閉店しているが、GT店主はその後、府中市朝日町の自宅前でキッチンカー営業しているというので、一度食べに行った。
そのときいろいろ聞いた中で気になったのが、「はじめは南口で営業していて、当時ラーメン屋はうちと『大龍』さんしかなかった」という話。

「大龍」というお店は武蔵境駅南口に現存する。
再開発に取り残されたような雑然とした一角ではあるが、そんな古いラーメン店が残っていることを知らなかった。

調べてみると、1970年創業の古株。
みそラーメンが売りのようで、見るからに昔っぽいタイプのラーメンには心惹かれるものがある。
以降、ときどき通りすがりに様子をうかがっていた。
カウンターのみの小さいお店で、このご時世、なかなか入りづらい。
コロナは落ち着いてきてはいるが、やはり慎重を期して客が引けそうな時間に行ってみる。
13:40、先客なし c( ̄▽ ̄)

注文はみそらーめん。

客席8席に対しスタッフ2人というアンバランス感。高齢男性2人体制は「どさん子 柳沢店」を思い出させるものがある。
野菜を炒めた上から中華鍋にだしを張る製法も、どさん子スタイル。

ただし、麺ゆでも野菜ファイヤーも、調理はすべて若めのおじさんがやる。
ずっと座ったままの年かさの御仁。おもむろに腰を上げると、最後の大切な仕事に取りかかった。ネギの盛り付けである。
瞳を描き終えた大龍は空高く舞い上がるのであった。

炒め野菜はモヤシとタマネギで、細切れの豚肉が入る。シャキシャキ感の残る絶妙の火入れ。
トッピングにネギとコマツナ。麺はツルッとした中細麺。

スープはごくあっさりした味わいだが、ピリッと舌を刺激するものがある。意外にニンニク(生?)を利かせてあるか、タマネギの辛味成分が効いているか。

昭和の時代のごく普通のラーメンジャンルである。
いまや探しても見つからない貴重な存在になった。

[DATA]
大龍
東京都武蔵野市境南町2-1-20
[Today's recommendation]



https://youtu.be/D9BUXsa55hg


画竜点睛… のイメージ?
昔よく通った武蔵境駅北口「九州GTラーメン」は10年近く前に閉店しているが、GT店主はその後、府中市朝日町の自宅前でキッチンカー営業しているというので、一度食べに行った。
そのときいろいろ聞いた中で気になったのが、「はじめは南口で営業していて、当時ラーメン屋はうちと『大龍』さんしかなかった」という話。

「大龍」というお店は武蔵境駅南口に現存する。
再開発に取り残されたような雑然とした一角ではあるが、そんな古いラーメン店が残っていることを知らなかった。

調べてみると、1970年創業の古株。
みそラーメンが売りのようで、見るからに昔っぽいタイプのラーメンには心惹かれるものがある。
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以降、ときどき通りすがりに様子をうかがっていた。
カウンターのみの小さいお店で、このご時世、なかなか入りづらい。
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コロナは落ち着いてきてはいるが、やはり慎重を期して客が引けそうな時間に行ってみる。
13:40、先客なし c( ̄▽ ̄)

注文はみそらーめん。

客席8席に対しスタッフ2人というアンバランス感。高齢男性2人体制は「どさん子 柳沢店」を思い出させるものがある。
野菜を炒めた上から中華鍋にだしを張る製法も、どさん子スタイル。

ただし、麺ゆでも野菜ファイヤーも、調理はすべて若めのおじさんがやる。
ずっと座ったままの年かさの御仁。おもむろに腰を上げると、最後の大切な仕事に取りかかった。ネギの盛り付けである。
瞳を描き終えた大龍は空高く舞い上がるのであった。

炒め野菜はモヤシとタマネギで、細切れの豚肉が入る。シャキシャキ感の残る絶妙の火入れ。
トッピングにネギとコマツナ。麺はツルッとした中細麺。

スープはごくあっさりした味わいだが、ピリッと舌を刺激するものがある。意外にニンニク(生?)を利かせてあるか、タマネギの辛味成分が効いているか。

昭和の時代のごく普通のラーメンジャンルである。
いまや探しても見つからない貴重な存在になった。

[DATA]
大龍
東京都武蔵野市境南町2-1-20
[Today's recommendation]



https://youtu.be/D9BUXsa55hg


画竜点睛… のイメージ?
満を持して、○○丼登場! ―1CLシリーズ⑮【宇奈とと 調布店】
2019.09.12
1CLシリーズも今回で15回目。
これほどワンコインネタが見つかるとは思っていなかったが、特に目を引くのが丼物の健闘ぶり。かつ丼、焼き鳥丼、海鮮丼、天丼に、どんぶりで出す店もあるカツカレーも含めると、シリーズの3分の1強が丼物である。
それがたとえば玉子丼やきつね丼、カレー丼あたりなら「まあ、なくもないかな…」という見解も聞かれようが、上記5品、もはや限界突破の最強ラインといっていい。
…と悦に入っていると、「いや、まだまだ」という声がどこからともなく聞こえてきた。「まだまだそろってへんで。アレはさすがにワンコインでは無理やろ」
アレとは…?
そう、価格高騰が止まらない、うなぎである。

牛丼チェーン等のうな丼(うな重)の価格を調べてみた。吉野家788円、松屋830円、すき家790円、なか卯850円…(※吉野家=外税のほかは税込み価格)と、低価格路線を代表するこれらチェーンでもワンコインのはるか上に設定してある。
やはりワンコインうな丼は無理なのか?
それがあるんです!

京王線調布駅北口。旧甲州街道の駅前交差点近くの一等地にある「宇奈とと」。
東京都内に11店舗、大阪府内に4店舗を展開するうなぎチェーンである。

なんと、うな丼が500円!(都心にもあるので「知ってるわ!」という方、意外性がなくてどうもすいません (*_ _)人 ス、スマヌ)

調布に来るのは15年ぶりくらいかな。
そのころはいまよりだいぶ活動的で、ときどき調布あたりまで足を延ばし、昼ごはんどうしようとなったとき、やたら安いうな丼の店があった。
1回入ったはずだがあれはマボロシだろうか…? というくらい記憶も消えかけていたが、今回こういう企画にあたり一応調べてみた。まさかと思ったが、まだあった。

しかも、うな丼500円って、当時もそんな値段だったと思うので、この高騰の流れをもう何年もやり過ごしてきたわけだ。

11時20分の入店で2人目の客。
席はカウンターのみ2列17席。

驚くことに店内には炭の匂いが漂っている。
提供時間が短いので、老舗うなぎ屋のようなことをやっているはずもないが、独自の“ノウハウ”はありそうだ。

うなぎの小さいのは想定内だが、厚みがかなりあるのに驚いた。タレは甘すぎず多すぎずで、ご飯が意外においしいので邪魔にならないのはいい。
で、うなぎは締まった食感になじめないものがあるが、蒸し工程の入らない関西の人間が関東のうなぎはフカフカして気持ち悪いと言う、その逆の感覚のような? 蒸し方が食べ慣れたうなぎのそれと違うんじゃないかと…。
ふっくら感はないが、しっかり焼き目が入って香ばしく仕上がっている。

ご飯の量は少なくないので、やはりアタマとのバランスはよくない。
食べ終わるころに“しば漬けご自由に”を見つけ、これをもっと早く導入していれば… と思ったしだいである。
少なくとも10数年の時を超える生き証人の感想として、この間高騰著しいうなぎを価格据え置きで提供している企業努力はすごいと思いました。
で、ワンコイン丼のラインアップ、まだ不足があるって…?

[DATA]
宇奈とと 調布店
東京都調布市小島町1-11-7
http://www.unatoto.com/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/z79pgPn357g


調布飛行場と東京スタジアム(味の素スタジアム)。味スタでは9月20日、RWC(ラグビーワールドカップ)の開幕カード日本対ロシア戦が行われる
1CLシリーズも今回で15回目。
これほどワンコインネタが見つかるとは思っていなかったが、特に目を引くのが丼物の健闘ぶり。かつ丼、焼き鳥丼、海鮮丼、天丼に、どんぶりで出す店もあるカツカレーも含めると、シリーズの3分の1強が丼物である。
それがたとえば玉子丼やきつね丼、カレー丼あたりなら「まあ、なくもないかな…」という見解も聞かれようが、上記5品、もはや限界突破の最強ラインといっていい。
…と悦に入っていると、「いや、まだまだ」という声がどこからともなく聞こえてきた。「まだまだそろってへんで。アレはさすがにワンコインでは無理やろ」
アレとは…?
そう、価格高騰が止まらない、うなぎである。

牛丼チェーン等のうな丼(うな重)の価格を調べてみた。吉野家788円、松屋830円、すき家790円、なか卯850円…(※吉野家=外税のほかは税込み価格)と、低価格路線を代表するこれらチェーンでもワンコインのはるか上に設定してある。
やはりワンコインうな丼は無理なのか?
それがあるんです!

京王線調布駅北口。旧甲州街道の駅前交差点近くの一等地にある「宇奈とと」。
東京都内に11店舗、大阪府内に4店舗を展開するうなぎチェーンである。

なんと、うな丼が500円!(都心にもあるので「知ってるわ!」という方、意外性がなくてどうもすいません (*_ _)人 ス、スマヌ)

調布に来るのは15年ぶりくらいかな。
そのころはいまよりだいぶ活動的で、ときどき調布あたりまで足を延ばし、昼ごはんどうしようとなったとき、やたら安いうな丼の店があった。
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1回入ったはずだがあれはマボロシだろうか…? というくらい記憶も消えかけていたが、今回こういう企画にあたり一応調べてみた。まさかと思ったが、まだあった。

しかも、うな丼500円って、当時もそんな値段だったと思うので、この高騰の流れをもう何年もやり過ごしてきたわけだ。

11時20分の入店で2人目の客。
席はカウンターのみ2列17席。

驚くことに店内には炭の匂いが漂っている。
提供時間が短いので、老舗うなぎ屋のようなことをやっているはずもないが、独自の“ノウハウ”はありそうだ。

うなぎの小さいのは想定内だが、厚みがかなりあるのに驚いた。タレは甘すぎず多すぎずで、ご飯が意外においしいので邪魔にならないのはいい。
で、うなぎは締まった食感になじめないものがあるが、蒸し工程の入らない関西の人間が関東のうなぎはフカフカして気持ち悪いと言う、その逆の感覚のような? 蒸し方が食べ慣れたうなぎのそれと違うんじゃないかと…。
ふっくら感はないが、しっかり焼き目が入って香ばしく仕上がっている。

ご飯の量は少なくないので、やはりアタマとのバランスはよくない。
食べ終わるころに“しば漬けご自由に”を見つけ、これをもっと早く導入していれば… と思ったしだいである。
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少なくとも10数年の時を超える生き証人の感想として、この間高騰著しいうなぎを価格据え置きで提供している企業努力はすごいと思いました。
で、ワンコイン丼のラインアップ、まだ不足があるって…?

[DATA]
宇奈とと 調布店
東京都調布市小島町1-11-7
http://www.unatoto.com/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/z79pgPn357g


調布飛行場と東京スタジアム(味の素スタジアム)。味スタでは9月20日、RWC(ラグビーワールドカップ)の開幕カード日本対ロシア戦が行われる