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この異常な物価高において 【◯つばき食堂】

2023.01.24

 昨今の異常なインフレ・物価高の原因は“ありえない同期”である。
今朝のNHKニュースでの東京大学大学院経済学研究科 渡辺努教授による解説。

――普通の状態ならば人々はみな違う行動、たとえば誰かがレストランをキャンセルすれば別の人がそこに予約を入れるといったバラバラな行動をすることによって経済は安定するが、コロナ禍ではステイホーム、外食控え、ネットショッピング等々、みなが同じ行動をとってしまい(同期が起き)、それによって経済が不安定化してインフレにもつながった。

“同調圧力”という言葉もよく目にするが、コロナ禍におけるニューノーマルが画一化を助長しているとすれば皮肉な話である。
「住民基本台帳人口移動報告」によれば、コロナ禍で変化の生じていた人流も、2022年には東京一極集中のコロナ以前の形に完全に回復しているらしい。


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吉祥寺で買い物のあと昼ごはんのはずだったが、どこも混んでいて諦めた。
混む店(街)はより混むという一極集中/二極化が、コロナを経て加速しているのではないか…?


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吉祥寺をあとに、帰途、新小金井街道の「◯つばき食堂」がいつになくすいている。
ラーメン界にはいまのところマイナスの同期の働く要因は見当たらないので、たまたまであり、ラッキー♪


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ラーメン並をポチッと。


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670円は、実質こちらに初めて入った去年2月と変わらず。
この異常な物価高において頭の下がる企業努力といえよう。


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およそ2分でラーメン来る。
コロナ禍ではスピード感も大事な要素。


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王道のとんこつしょうゆラーメン。


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インフレ下のお財布にやさしく、かつ寒空のもとさまよった身にしみじみおいしい、熱々のラーメン。


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[DATA]
◯つばき食堂
東京都小金井市貫井北町3-33-10





[Today's recommendation]


https://youtu.be/LIIDh-qI9oI



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越すに越されぬ? 【白河中華そば 孫市】

2022.08.25

 やや日にちがたってしまったが、3日前の検索ワードランキング1位が“白河の関越え”。

白河といえば、白河ラーメンってこれまでちゃんと食べたことなかったなぁ… って、何でもそっちにもっていくんかーい ヾ(・ε・。) ォィォィ

というように、今回のお店選びはきっぱりネタです。

“白河の関越え”は、もちろん夏の甲子園の結果を受けてのキーワードである。
東北の人間にとってこれは世間一般が考えているよりはるかに大ごとで、どれくらい大ごとかというと、高校野球にまったく関心のない自分でもこうやってネタにしたくなるくらい、オオゴト。

東北人は劣等感が強いとか、他人に言われるまでもなくそんなことは個々人がよく自覚しており、その象徴がなかなか頂点に立てない甲子園だったわけである。

時代の転換にも等しい白河越え――


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あやかってやろうじゃないの… ということで、「白河中華そば 孫市」。

ネタ扱いしちゃいけないような名店だが、東京で白河ラーメンというのは意外に少ないのだった。
それに、気になりつつも名店のたぐいは苦手で、こういうネタでもない限り…。


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西国分寺の内藤橋街道沿いという地味な立地だが、個人的には国立に行くルート上にあり、古いショッピングセンターに掛かる看板をさんざん横目で眺めてきた。


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が、いざ入るとなると、お店自体は奥まっているうえイチイの古木が立ちはだかり、戸惑うくらい隠れ家感いっぱい。


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店先はロッジのバルコニー風で、ここのベンチに座って順番待ちができるようになっている。


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時間をずらして13:20の来店で待たずに入れたが、それはたまたま運がよかっただけで、そのあと何人も順番待ちが発生していた。
コロナ対策で入店数をかなり制限しているようでもあったが。


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玉子入りワンタンめんをポチッとな。


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たまたま順番で4人掛けテーブルに通され、縮こまってしまう東北人 (・Θ・;) アワワ…
やはりコロナ対策でカウンターには半分ほどしかいすが配置されていないのだ。


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玉子入りワンタンめん来る。
スープをひと口。
いまどきのダブルとかトリプルとかひたすら濃厚なのと違って、うま味は強すぎず、シンプルなしょうゆラーメンという印象。
かんきつ? というかすかな酸味が爽やか。

――化学調味料は一切使用しないというスープは鳥ガラと豚ガラのみで、スッキリとした後味を実現している。国分寺市商工会HPより)


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手打ちの縮れ麺、炭火で焼くという縁の紅いチャーシュー、びろびろつるんとおいしいワンタン… と、高いレベルでバランスのとれた一杯。


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人気店ということでこれまで尻込みして入れなかったが、いまどきとは一線を画すシンプルなラーメン。
店員さんの接客も親身で居心地がよく、通いたくなるお店。


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[DATA]
白河中華そば 孫市
東京都国分寺市日吉町3-31-2
https://soh.sci-kokubunji.jp/magoichi/






[Today's recommendation]

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https://youtu.be/L8eRzOYhLuw


ドカ盛り1CLに、感謝… 【来々軒】

2019.12.04

 東小金井駅南口から真っすぐ南東方向に延び武蔵野赤十字病院の南で連雀通りに合流する通りを富士見通りというらしい。
通りの名前がわかるとこういうブログの記事は書きやすくなるので道路名標識は気にしているほうだが、この通りには“ふじみどり”というプレートがたくさん掛かっていてモヤモヤする。


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だいたい語呂合わせってダブルミーニングになっていないとストンと落ちないものだが、それはどんな鳥? 元ネタがわからん… と。
というか、そもそもこの通りの角度では富士山が見えるとも思えないし。


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と、謎多き富士見通りに、年季の入った中華屋さんがある。
ここは自転車でサッと通過するルートで、お店を視野の隅に捉える程度だったが、最近、理由は忘れたが自転車を止めて店先の品書きを眺めてみたことがあった。
1CL(ワンコインランチ)が充実しているのである。
ぬかった… と思いました。


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その中華店「来々軒」。
店頭にいっぱい品書きが張ってあって、中華屋さんというより大衆食堂の様相を呈している。
ワンコインランチの実態もつかみにくいほどの情報量であるが、絞り込んでいくと、“ワンコイン 500円”と書いてある黒板のメニューがそれのようだ。


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“ご注文は番号で”と書いてある。
「よし、これでいこう!」と決めた“チキンカツとやさい炒め”は、番号が“K”。
なんでいきなりK ? と思って、ほかを見てみると、ワンコインメニュー5種の番号はN・E・K・A・R。
“NEKAR”って、何…?


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お店に入って、いちおう「K」と注文して、店内にもさらに目いっぱいに張られている品書きを見ていると、“ご注文はワンコインRAKENで選んでください”とある。


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あー、 “NEKAR”は右横書きだったのね、そうかぁ、なるほどなるほど…… って、RAKENって何よ ヾ(- -;)

「来…… 軒?」みたいな? ヾ(^o^;)
ふじみどりといい、なんで詰まるかな、この商店街。


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注文から提供まで10分ほどかかり、この激安ランチ、ちゃんと注文ごとにつくっているのである。


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チキンカツはムネ肉使用で、小ぶりだがかなり厚みがある。


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野菜炒めは、キャベツ、モヤシ、タマネギ、ニンジン、キヌサヤ、タケノコ、キクラゲ、豚肉と具の種類が多く、バランスのよい組み立て… かというとそうでもなく、それでもなお糖質が突出。


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ご飯はぱっと見「うわ…!」となるくらい、すでにすごいボリューム感だが、そればかりか、よく見ると上部が平らにならされていて、しゃもじでギュッと押し付けられたフシがある。
どんぶりを手にとると、ずっしり重い…。


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最後はいっぱいいっぱいで、ワンコインと軽い気持ちで頼んでオオゴトになりそうなのであった。
おそらく膨大なメニュー全般に同様の特徴があるものと思われる。


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支払いで「520円です」とお店のおばちゃん。
20円…? と思ってよく見ると、レジの横に“10月1日より外税5%を頂きます”という紙が張ってある。
5%というところに苦渋の決断ぶりがにじみ出ているようだ。しかも端数切り捨て。
ワンコインの上に10円玉を2つのせ、心の中で「ありがとう」とつぶやいた。


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[DATA]
来々軒
東京都武蔵野市境南町4-21-8





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/gl1aHhXnN1k


手づくりサンドに軽食も充実の懐かし喫茶 【BuFuUu】

2018.06.16

 小平市喜平町3丁目の小平団地の北側にある古い商店街を「小平団地北口商店街」という。
北口という表現がおもしろいな、というのでずっと覚えている。


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小平団地の入居開始が1965年、商店街は団地造成と同時期につくられたというから50年超の歴史がある。いちばん奥のコンパクトなL字形のアーケード街(団地北口通り)なんか文化遺産もの。


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いまや消滅しつつあるアーケード街だが、われわれの子ども時代は繁栄の象徴だった。
しかもここは魚屋、肉屋、ケーキ屋なんかがちゃんと現役で商売してる。


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散歩の流れで団地中央の郵便局あたりから敷地内を“北口”に向かってみた。
1-1号棟(取り壊し)と1-11号棟の間の細い通路を下ると、正面に「肉屋の弁当」の看板。前述の肉屋「肉のマルサン」の裏口(というか、むしろ表口)である。
このようにやって来ると、たしかに“北口”という感じがする。


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この商店街、裏サイドは北口通り以外に商店は残っていないが、南と西の表通り側には飲食店を中心にお店が並び、この年代の商店街としてはサバイバル係数が高いといえる。


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とはいえいずれもかろうじて踏んばってる感が否めないなか、1軒だけ異質なコジャレた感じのお店がある。
肉屋の弁当屋の2軒横の喫茶店「BuFuUu(ぶーふーうー)」。


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そんな感じなので、僕はこの店を、いわゆるリノベスタイルで最近若い人(それも女性)が始めたものと思い込んでいた。
もう一つの先入観として、店頭のショーケースにサンドイッチが並んでいることから、サンドイッチ屋メインで、ランチサービスなど飲食の看板はあるがイートインレベルだろうと思っていた。


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入ってみると、意外に広く、落ち着いた雰囲気の立派な飲食店であった。


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ただ、きれいではあるがはやりのカフェのようなつくりではない。お店の人は、女性ではあるがそれほど若くはない(失礼)。
そういえば店名もいまどきのセンスとはいえないな… と、やっと気づいた。
これは昔の喫茶店の生き残りなのである。


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小平商工会が運営する地域情報サイト「こだいらネット」のお店紹介には“手作り・無添加のパンと、そのパンを使ったサンドイッチを売っています”とある。
そのサンドイッチを食べてみることに。


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相方が表に出てショーケースの品から、ハムカツ220円、レーズンパンの卵サンド200円、シナモンドーナツ110円をチョイス。
それとAランチ:ビーフカレー980円をオーダー。


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こちらのおばさま、ノリが軽やか。
カレーが運ばれてきて、「写真、いいですか?」と聞いてみると…

「えっ? ワタシ?」
「あっ…? いいすか?(笑)」
「ウソウソ、冗談。チョー冗談(笑)」


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ランチはオニオンスープ、サラダ、ラッキョウと、コーヒーor紅茶付き


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ソースポットで提供のカレーは、そのスタイルにふさわしい欧風タイプの小麦粉でとろみのついたもの。


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ビーフの塊がごろごろ入ってる。
ミルキーなコクが強く、ヨーグルトっぽい酸味が特徴的。


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カレーの付け合わせもそうだが、サンドイッチは手づくり感いっぱい。
ハムカツサンドの甘酸っぱいソースが郷愁を誘う。全粒粉のレーズンパンに卵ペーストという組み合わせは新鮮な感覚。
デザートにしっとりドーナツとコーヒーで、しみじみ昭和感が漂う。


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「長くやられてるんですか?」と帰りしなに聞いてみた。
「36年になります」
そこまで長いと思っていなかったので、聞いておきながら驚いた。驚いた表情がおもしろかったのか、追い打ちをかけるおばさま。
「ワタシも昔は若かったの(笑)」
「そ、そりゃそうですよね…」
いまでも十分お若いですよ、とか気の利いたこと言ったほうがいいんだろうな… と、わかっちゃいるけど言葉にできない自分がもどかしい。


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[DATA]
BuFuUu(ぶーふーうー)
東京都小平市学園東町3-2-43





[Today's recommendation]


https://youtu.be/hNMMN46uFCc



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