知的好奇心はぐくむ豊かな森の古い家 【三鷹市 星と森と絵本の家】
2023.10.05
再び国立天文台へ。
9月24日から約10日置きというごく短期間でのリピートは自分としてはまれなケースだが、自分というより相方がぜひ見たかった施設を回りきれなかったというので。
近いっちゃ近いので、その気になればちゃちゃっと行ける。

その施設とは「三鷹市 星と森と絵本の家」。
大正期に建設された国立天文台旧1号官舎が保存活用されたものである。

先日回った見学コースとは反対側の敷地内北端に位置する。

僕らは真面目に正門門衛所で受け付けをしてぐるっと回ってきたが、来てみると「星と森と絵本の家」前には子ども乗せ自転車がたくさん止まっており、最寄りの裏門から直接入れるようだ(コース見学者以外は手続き不要?)

旧官舎部分
旧1号官舎は1915(大正4)年、高等官官舎として建設され、官舎として使われなくなったのちも、文化財としての価値があるとの理由から取り壊されず残されていた。

管理棟
「星と森と絵本の家」として整備するにあたり、内装を建設当時の姿に復元するとともに現在の建築基準法に適合した耐震化を行い、管理棟を併設する形で、世界天文年の2009年にオープン。
旧官舎部分は三鷹市登録有形文化財に指定されている。

管理棟側から入館し、廊下を渡って旧官舎へ。

旧官舎へは靴を脱いで上がる。


以下、ざっとフロアマップに従って写真を掲示。

旧・次の間と廊下

旧・次の間、建築展示室(旧・玄関)

旧・客間/次の間、建築展示室

次の間の左奥に読書室

読書室(旧・書生部屋、旧・内玄関)

読書室(旧・女中部屋)
――木造平屋建で、外壁は土壁漆喰塗及び押縁下見板貼、屋根は瓦葺の切妻、寄棟、入母屋及び唐破風の混在した外観を呈し、天文台の高等官が住む宿者として、大正4(1915)年に建設された。昭和50(1975)年以降に、二世帯で住むことが出来るように、建物の改造や増築が行われているが、全体的には建設当時の原型をよく留めている。(登録有形文化財1建造物 登録書より)

さすがに宇宙関係の蔵書や展示が目を引く

絵本展示室(旧・居間、旧・居間兼食堂)
天文台の豊かな森の中にある大正時代の建物を保存活用し、広い庭も使って、絵本の展示や絵本を楽しむ場を提供――すなわち「星」「森」「絵本」「家」をキーワードに、絵本との出会いやさまざまな体験を通じて、子どもたちの知的好奇心や感受性をはぐくみ、自然や科学、芸術・文化に親しむ場とすること、子供たちが豊かに成長する地域文化の創造に寄与することを目的としている。
展示室でも庭でも、子どもたちが伸び伸び遊び回っている。
街なかではあまり見られないような生き生きした表情が印象的。
(つづく)

庭から旧官舎正面
[DATA]
三鷹市 星と森と絵本の家
東京都三鷹市大沢2-21-3 国立天文台内
https://www.city.mitaka.lg.jp/ehon/index.html
[Today's recommendation]

https://youtu.be/gyntl24zkZs?si=Y7S41FLRuiayyzrE




次号予告
再び国立天文台へ。
9月24日から約10日置きというごく短期間でのリピートは自分としてはまれなケースだが、自分というより相方がぜひ見たかった施設を回りきれなかったというので。
近いっちゃ近いので、その気になればちゃちゃっと行ける。

その施設とは「三鷹市 星と森と絵本の家」。
大正期に建設された国立天文台旧1号官舎が保存活用されたものである。

先日回った見学コースとは反対側の敷地内北端に位置する。

僕らは真面目に正門門衛所で受け付けをしてぐるっと回ってきたが、来てみると「星と森と絵本の家」前には子ども乗せ自転車がたくさん止まっており、最寄りの裏門から直接入れるようだ(コース見学者以外は手続き不要?)

旧官舎部分
旧1号官舎は1915(大正4)年、高等官官舎として建設され、官舎として使われなくなったのちも、文化財としての価値があるとの理由から取り壊されず残されていた。

管理棟
「星と森と絵本の家」として整備するにあたり、内装を建設当時の姿に復元するとともに現在の建築基準法に適合した耐震化を行い、管理棟を併設する形で、世界天文年の2009年にオープン。
旧官舎部分は三鷹市登録有形文化財に指定されている。

管理棟側から入館し、廊下を渡って旧官舎へ。

旧官舎へは靴を脱いで上がる。


以下、ざっとフロアマップに従って写真を掲示。

旧・次の間と廊下

旧・次の間、建築展示室(旧・玄関)

旧・客間/次の間、建築展示室

次の間の左奥に読書室

読書室(旧・書生部屋、旧・内玄関)

読書室(旧・女中部屋)
――木造平屋建で、外壁は土壁漆喰塗及び押縁下見板貼、屋根は瓦葺の切妻、寄棟、入母屋及び唐破風の混在した外観を呈し、天文台の高等官が住む宿者として、大正4(1915)年に建設された。昭和50(1975)年以降に、二世帯で住むことが出来るように、建物の改造や増築が行われているが、全体的には建設当時の原型をよく留めている。(登録有形文化財1建造物 登録書より)

さすがに宇宙関係の蔵書や展示が目を引く

絵本展示室(旧・居間、旧・居間兼食堂)
天文台の豊かな森の中にある大正時代の建物を保存活用し、広い庭も使って、絵本の展示や絵本を楽しむ場を提供――すなわち「星」「森」「絵本」「家」をキーワードに、絵本との出会いやさまざまな体験を通じて、子どもたちの知的好奇心や感受性をはぐくみ、自然や科学、芸術・文化に親しむ場とすること、子供たちが豊かに成長する地域文化の創造に寄与することを目的としている。
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展示室でも庭でも、子どもたちが伸び伸び遊び回っている。
街なかではあまり見られないような生き生きした表情が印象的。
(つづく)

庭から旧官舎正面
[DATA]
三鷹市 星と森と絵本の家
東京都三鷹市大沢2-21-3 国立天文台内

[Today's recommendation]

https://youtu.be/gyntl24zkZs?si=Y7S41FLRuiayyzrE




次号予告
もう一つの応援イベントで、秘密のお店へ 【うなぎ・天ぷら いしい】
2020.07.12
市内飲食店応援イベントとして、ホストタウンテイクアウトグルメラリー in 東村山というものが行われている。
ホストタウンとは東京オリンピック・パラリンピックに向け参加国・地域との人的・経済的・文化的な交流を図ろうという自治体で、東村山市は中国のホストタウン。
イベントは、参加店でスタンプシールを集め、数に応じて景品のクリアファイルや缶バッジがもらえるという、いわゆるスタンプラリーである。
一方、やはり飲食店支援プロジェクト #東村山エール飯。こちらはSNSを通じてテイクアウト情報を共有しようというもので、よりボトムアップ的性質が強い。
エール飯で応援したいお店はいくつもあるが、SNSを使った発信という手段を持たない古いお店は特に気になる。
昭和から続く古びたたたずまいのお店で、いまも変わらず厨房に立つ店主は、インターネットを通じたPRなど思いもよらないだろう。代わりに客が発信するというところが、エール飯の骨子だと思っている。

青葉町星ヶ丘の「うなぎ・天ぷら いしい」も情報の極端に少ないお店。

焼き鳥の持ち帰りができそうなので、エール飯で応援できるタイミングがあればと考えていたが、店の前を通るといつも閉まっている。おかみさんが1人で切り盛りする店だから、そのへんはしょうがないが…。
そんなタイミングで店先にホストタウン企画のポスターが張ってあるのを発見したのだ。

さっそく昼ごはんに利用しようとお店に電話。
「テイクアウト? そうねぇ、天丼とかとんかつとか…。親子丼、しょうが焼きなんかもあります。あと、うなぎね」
はじめは気だるそうだった声が、話していくうちに商売気を帯びてくる。今日はあまり客がなく、人と話していなかったのかもしれない。
天丼としょうが焼き定食を注文。
「うちの場所わかりますか? それなら20分くらいで」

「表のホストタウンのポスター見たもので。反響はどうです?」と聞いてみた。
「そりゃ常連さんはね…。でも電話して来てくださったのは初めてですよ。第一号(笑)」

エール飯のことを話すと、なんとなく知っているふうな反応で、「そこにメニューあるから写して載っけちゃって」と。
かしこまりました ( ・Θ・)ゞ ラジャ

夜はほとんどが常連で、遠くから来る客もいるが、そういう人が来られなくなっていまは近場の客だけという。
「こんな場所だから…。でもよくうちがわかりましたね。見つけてくれてありがとう!」

しょうが焼きは豚肉に付けた粉がいい具合にとろみとなって下に敷かれたレタスにからみ、添えたきゅうりやトマトでさっぱりいただける。
ケチャップ味のスパゲティも好感度高し。

ご飯の量がすごい。
おいしく炊かれていて、もしかして20分はご飯を炊く時間だったかも。

天丼は、容器の幅いっぱいの大きいエビが2本に、さつまいも、しいたけ、ししとう。

コロモがぼってりで甘めのつゆをよく吸っていて、古い門前商店街なんかで出てきそうな懐かしさいっぱい、なんかほっこりする天丼。

先刻、お店でお会計のとき、イベントの景品を並べて「好きなの持ってって」と。
「え…? でもこれってスタンプとかなんとか…」
「いいのよ、ウチは(笑)」
気さくで楽しいおかあさんなのである。

[DATA]
うなぎ・天ぷら いしい
東京都東村山市青葉町3-13-65
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=gyntl24zkZs
市内飲食店応援イベントとして、ホストタウンテイクアウトグルメラリー in 東村山というものが行われている。
ホストタウンとは東京オリンピック・パラリンピックに向け参加国・地域との人的・経済的・文化的な交流を図ろうという自治体で、東村山市は中国のホストタウン。
イベントは、参加店でスタンプシールを集め、数に応じて景品のクリアファイルや缶バッジがもらえるという、いわゆるスタンプラリーである。
一方、やはり飲食店支援プロジェクト #東村山エール飯。こちらはSNSを通じてテイクアウト情報を共有しようというもので、よりボトムアップ的性質が強い。
エール飯で応援したいお店はいくつもあるが、SNSを使った発信という手段を持たない古いお店は特に気になる。
昭和から続く古びたたたずまいのお店で、いまも変わらず厨房に立つ店主は、インターネットを通じたPRなど思いもよらないだろう。代わりに客が発信するというところが、エール飯の骨子だと思っている。

青葉町星ヶ丘の「うなぎ・天ぷら いしい」も情報の極端に少ないお店。

焼き鳥の持ち帰りができそうなので、エール飯で応援できるタイミングがあればと考えていたが、店の前を通るといつも閉まっている。おかみさんが1人で切り盛りする店だから、そのへんはしょうがないが…。
そんなタイミングで店先にホストタウン企画のポスターが張ってあるのを発見したのだ。

さっそく昼ごはんに利用しようとお店に電話。
「テイクアウト? そうねぇ、天丼とかとんかつとか…。親子丼、しょうが焼きなんかもあります。あと、うなぎね」
はじめは気だるそうだった声が、話していくうちに商売気を帯びてくる。今日はあまり客がなく、人と話していなかったのかもしれない。
天丼としょうが焼き定食を注文。
「うちの場所わかりますか? それなら20分くらいで」

「表のホストタウンのポスター見たもので。反響はどうです?」と聞いてみた。
「そりゃ常連さんはね…。でも電話して来てくださったのは初めてですよ。第一号(笑)」

エール飯のことを話すと、なんとなく知っているふうな反応で、「そこにメニューあるから写して載っけちゃって」と。
かしこまりました ( ・Θ・)ゞ ラジャ

夜はほとんどが常連で、遠くから来る客もいるが、そういう人が来られなくなっていまは近場の客だけという。
「こんな場所だから…。でもよくうちがわかりましたね。見つけてくれてありがとう!」

しょうが焼きは豚肉に付けた粉がいい具合にとろみとなって下に敷かれたレタスにからみ、添えたきゅうりやトマトでさっぱりいただける。
ケチャップ味のスパゲティも好感度高し。

ご飯の量がすごい。
おいしく炊かれていて、もしかして20分はご飯を炊く時間だったかも。

天丼は、容器の幅いっぱいの大きいエビが2本に、さつまいも、しいたけ、ししとう。

コロモがぼってりで甘めのつゆをよく吸っていて、古い門前商店街なんかで出てきそうな懐かしさいっぱい、なんかほっこりする天丼。

先刻、お店でお会計のとき、イベントの景品を並べて「好きなの持ってって」と。
「え…? でもこれってスタンプとかなんとか…」
「いいのよ、ウチは(笑)」
気さくで楽しいおかあさんなのである。

[DATA]
うなぎ・天ぷら いしい
東京都東村山市青葉町3-13-65
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=gyntl24zkZs
ふるさとの復興支援イベント! ――出張カキ小屋「牡蠣奉行」
2019.12.14
11月の終わり、相方が「ポールスタアの横にカキ小屋できてる」と言う。
何の冗談かと思って行ってみると、まさにカキ小屋ができてる。
開店準備中らしいスタッフさんに話を聞いてみると、東北復興支援のイベントで、宮城県石巻産のカキを提供するという。自分のふるさと絡みじゃないの…!
それがオープン前日の話。

「牡蠣奉行」昼の様子
――「牡蠣奉行」は、旬の牡蠣を産地から全国へ直送し、屋外の特設会場で楽しんでいただける出張カキ小屋です。東日本大震災の後、風評被害に遭った宮城県石巻の牡蠣を多くの人に食べてほしいとの思いから、出張カキ小屋は始まりました。(HPより)

夕方の様子
出張牡蠣小屋「牡蠣奉行」は2015年秋スタート。今シーズンまでに10月~3月のシーズン中、全国各地で開催されるまでに定着しているらしい。
カキをはじめ、冬においしい海産物などを本格炭火で焼いて食べる海鮮BBQスタイルのお店である。

夜…!
「出張カキ小屋『牡蠣奉行』in ポールスタア ファクトリーショップ横」は11月29日~12月22日の日程で開催。
日を追って認知度が高まっていったようで、いまでは昼から周囲に磯の香りが漂っている。内陸の東村山としては異常事態といわざるを得ない (ノ ̄□ ̄)ノ オオ

万難を排して伺わなければ… と思いつつ、われわれは終盤になってしまった。
土曜夜だけに「2名様、ご案内できるかどうか確認してきます」というくらいの盛況ぶり。

入り口にあるトレーにカキの盛り籠(約1kg)、ほかにお好きな食材を載せ、まず会計というシステム。
ほかの食材など、もちろんあとで追加できるので、とりあえずカキ2籠(600円×2)と生ビール2(500円×2)、カキご飯390円を注文。
ほかに席代(炭代など)が500円×2で、合計3590円というお会計。

席に案内され、ていねいに焼き方の説明を受ける。
あとは好きにやってください… となる。
姉の高校の友人にカキ養殖の生産者に嫁いだ人がいて、15年ほど前、そこのカキを姉が送ってくれていた。
「筏から勝手に持ってって」みたいな感じだったらしく、毎年100個くらい送られてきていた。
その生産者は震災前、すでに事業をやめていたらしいが、福貴浦のカキは本当においしかったのだ。

牡蠣奉行 in 東村山はあと1週間。
興味のある方はお早めに。

[DATA]
出張カキ小屋「牡蠣奉行」in ポールスタア ファクトリーショップ横
東京都東村山市久米川町3-28-2
http://kakibugyo.com/
https://www.facebook.com/kakibugyou.kantou/
[Today's recommendation]



https://youtu.be/qm2o88Zh4d8
https://youtu.be/QIEEOZDM-eM
11月の終わり、相方が「ポールスタアの横にカキ小屋できてる」と言う。
何の冗談かと思って行ってみると、まさにカキ小屋ができてる。
開店準備中らしいスタッフさんに話を聞いてみると、東北復興支援のイベントで、宮城県石巻産のカキを提供するという。自分のふるさと絡みじゃないの…!
それがオープン前日の話。

「牡蠣奉行」昼の様子
――「牡蠣奉行」は、旬の牡蠣を産地から全国へ直送し、屋外の特設会場で楽しんでいただける出張カキ小屋です。東日本大震災の後、風評被害に遭った宮城県石巻の牡蠣を多くの人に食べてほしいとの思いから、出張カキ小屋は始まりました。(HPより)

夕方の様子
出張牡蠣小屋「牡蠣奉行」は2015年秋スタート。今シーズンまでに10月~3月のシーズン中、全国各地で開催されるまでに定着しているらしい。
カキをはじめ、冬においしい海産物などを本格炭火で焼いて食べる海鮮BBQスタイルのお店である。

夜…!
「出張カキ小屋『牡蠣奉行』in ポールスタア ファクトリーショップ横」は11月29日~12月22日の日程で開催。
日を追って認知度が高まっていったようで、いまでは昼から周囲に磯の香りが漂っている。内陸の東村山としては異常事態といわざるを得ない (ノ ̄□ ̄)ノ オオ

万難を排して伺わなければ… と思いつつ、われわれは終盤になってしまった。
土曜夜だけに「2名様、ご案内できるかどうか確認してきます」というくらいの盛況ぶり。

入り口にあるトレーにカキの盛り籠(約1kg)、ほかにお好きな食材を載せ、まず会計というシステム。
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ほかの食材など、もちろんあとで追加できるので、とりあえずカキ2籠(600円×2)と生ビール2(500円×2)、カキご飯390円を注文。
ほかに席代(炭代など)が500円×2で、合計3590円というお会計。

席に案内され、ていねいに焼き方の説明を受ける。
あとは好きにやってください… となる。
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姉の高校の友人にカキ養殖の生産者に嫁いだ人がいて、15年ほど前、そこのカキを姉が送ってくれていた。
「筏から勝手に持ってって」みたいな感じだったらしく、毎年100個くらい送られてきていた。
その生産者は震災前、すでに事業をやめていたらしいが、福貴浦のカキは本当においしかったのだ。

牡蠣奉行 in 東村山はあと1週間。
興味のある方はお早めに。

[DATA]
出張カキ小屋「牡蠣奉行」in ポールスタア ファクトリーショップ横
東京都東村山市久米川町3-28-2
http://kakibugyo.com/

[Today's recommendation]



https://youtu.be/qm2o88Zh4d8
https://youtu.be/QIEEOZDM-eM