練馬の伝統“粉食文化”の発信地 【エン座】
2023.10.01
前記事にもちょこっと書いているように、練馬区立の博物館「石神井公園ふるさと文化館」の館内にうどん屋さんがある。

石神井公園ふるさと文化館とは、
――練馬区の歴史や伝統文化、自然などについて体験しながら楽しく学べる施設です。観光情報も発信しています。(練馬区HP)
縄文土器に始まり練馬大根とラーメン屋を経て村上もとかに終わるという、ものすごーく大ざっぱにいうとそういう流れ? の常設展示。
なかなか見応えあります💦

常設展示は2F、うどん店「エン座」は1Fにある。

前記事の「旧内田家住宅」見学のあと12時すぎの来店で、5組ほどの順番待ち。
博物館に着いた時点(11時すぎ)で食べておけばよかったんだが、ハラが減ってから考えるという刹那主義的生きざま?(笑)

それにしてもおそろしく回転が悪く、席に案内されるまで30分ほどかかったので、やっぱり計画性は大事なんじゃないかと思う😅

注文は、みぞれ糧うどん、たっぷり練馬野菜うどん(冷あつ)、地野菜のかき揚げ。



順番待ちの間、頃合いで注文をとりに来てくれたりと、システマティックなオペレーションのようで上述のようになぜかやたら待ち時間が長いのは、絶対的マンパワー不足のように思えなくもないが(笑)、ちゃんとお店指針による。
「御注文頂いてよりの「釜入れ」になります。お時間頂戴する件ご了承ください」と看板に書いてあった。

そのようなゆでたてへのこだわりのとおり、うどんはコシが強く、地元産という粉の質のよさも感じられる。
僕らの慣れ親しんでいる武蔵野うどんよりだいぶ洗練されているように思えるのは、さすがに23区ということか。

そばでいえば更科の変わりそばのごとき3色のうどんは、大根葉、唐辛子、紫芋。
唐辛子はちゃんとピリッとくる。

つけ汁は豚肉たっぷり。

糧は小松菜。
うどんをガバッと覆う一反もめんのごときシロモノは、練馬だけに大根の薄造り。
「塩は青ヶ島産ひんぎゃの塩、野菜はとなりの富岡農園」と書いてある。

地野菜のかき揚げ
たっぷり練馬野菜うどんとは、まぁ、けんちんうどんである。
こちらも具がたっぷり。
だいこん、ごぼう、にんじん、長ねぎ、玉ねぎ…。糧に小松菜と針しょうが。

野菜の甘味が汁に溶け込んだやさしい味。

――練馬区の歴史や伝統文化、自然などについて体験しながら…
つまりそういうお店。

[DATA]
エン座
東京都練馬区石神井町5-12-16 石神井公園ふるさと文化館内
https://www.udon-enza.com/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/RFUSD23ZXEw?si=qSXjAz4yYXrrF1Kh




ふるさと文化館の屋外施設「旧内田家住宅」
前記事にもちょこっと書いているように、練馬区立の博物館「石神井公園ふるさと文化館」の館内にうどん屋さんがある。

石神井公園ふるさと文化館とは、
――練馬区の歴史や伝統文化、自然などについて体験しながら楽しく学べる施設です。観光情報も発信しています。(練馬区HP)
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縄文土器に始まり練馬大根とラーメン屋を経て村上もとかに終わるという、ものすごーく大ざっぱにいうとそういう流れ? の常設展示。
なかなか見応えあります💦

常設展示は2F、うどん店「エン座」は1Fにある。

前記事の「旧内田家住宅」見学のあと12時すぎの来店で、5組ほどの順番待ち。
博物館に着いた時点(11時すぎ)で食べておけばよかったんだが、ハラが減ってから考えるという刹那主義的生きざま?(笑)

それにしてもおそろしく回転が悪く、席に案内されるまで30分ほどかかったので、やっぱり計画性は大事なんじゃないかと思う😅

注文は、みぞれ糧うどん、たっぷり練馬野菜うどん(冷あつ)、地野菜のかき揚げ。



順番待ちの間、頃合いで注文をとりに来てくれたりと、システマティックなオペレーションのようで上述のようになぜかやたら待ち時間が長いのは、絶対的マンパワー不足のように思えなくもないが(笑)、ちゃんとお店指針による。
「御注文頂いてよりの「釜入れ」になります。お時間頂戴する件ご了承ください」と看板に書いてあった。

そのようなゆでたてへのこだわりのとおり、うどんはコシが強く、地元産という粉の質のよさも感じられる。
僕らの慣れ親しんでいる武蔵野うどんよりだいぶ洗練されているように思えるのは、さすがに23区ということか。

そばでいえば更科の変わりそばのごとき3色のうどんは、大根葉、唐辛子、紫芋。
唐辛子はちゃんとピリッとくる。

つけ汁は豚肉たっぷり。

糧は小松菜。
うどんをガバッと覆う一反もめんのごときシロモノは、練馬だけに大根の薄造り。
「塩は青ヶ島産ひんぎゃの塩、野菜はとなりの富岡農園」と書いてある。

地野菜のかき揚げ
たっぷり練馬野菜うどんとは、まぁ、けんちんうどんである。
こちらも具がたっぷり。
だいこん、ごぼう、にんじん、長ねぎ、玉ねぎ…。糧に小松菜と針しょうが。

野菜の甘味が汁に溶け込んだやさしい味。

――練馬区の歴史や伝統文化、自然などについて体験しながら…
つまりそういうお店。

[DATA]
エン座
東京都練馬区石神井町5-12-16 石神井公園ふるさと文化館内

[Today's recommendation]

https://youtu.be/RFUSD23ZXEw?si=qSXjAz4yYXrrF1Kh




ふるさと文化館の屋外施設「旧内田家住宅」
これぞ昭和! な喫茶店の優良ランチメニュー 【珈樹苑】
2019.01.25
多忙につきブログの更新が滞りぎみである。頭脳労働につき(笑)、忙しいと脳の体力消耗が激しく、ブログ記事を書く余力が残らなくなる。
ということで、サクサクいきます。

田無駅北口、青梅街道沿いにある昭和の薫り漂う“ザ・喫茶店”。
「珈樹苑」と書いて「かじゅえん」と読む。
フルーツパーラーならともかく、語呂の意図・狙いはわかりづらいが、漢字のセレクトはレトロ喫茶の王道路線といえる。

店先に“本日のランチ”の黒板。たぶん1日1品、たぶん毎日変わる。
本日はロースカツ。ライス・サラダ・スープ・ドリンク付きで800円とコスパはかなり優秀。

これまで気づかなかったが、入り口横にショーケースがあって食品サンプルが飾ってある。
グラタンやスパゲティ、ハンバーグ…。

せっかくならそういう昭和な喫茶店メニューも食べてみたいが、なにしろ品書きがないので、ここでは何もわからない。
とにかく入ってみることに。

照明落とし気味のいい雰囲気ではあるが見通しの利かない店内。
おまけに真ん中らへんに据えられた電話ボックスに遮られ、奥のほうの様子がまったくわからない。

ここでワタシはひるんで奥への進入を断念、入ってすぐのスペースのテーブル席に着きました。
こちらから見ると、奥に長い3ブロックくらいの造りになっているもよう。
寡黙な雰囲気をたたえるマスターが、「お食事ですか?」と。
「はい」と答えると、「今日はロースカツがお勧めです」と。
オススメというか、有無を言わさぬ語感…。
「それ、2つお願いします…」

座った位置の目の前の壁に掛けてあるマンハッタンの夜景の額が気になる。
“CIGARETTES”の文字の下にタバコの箱が入っている。ランチ用のソースを持ってきたホール係のおばさまに聞いてみた。
「自動販売機なんですか?」
「そうなんです。皆さん、気になるみたいで(笑)。まだ現役でございます」

Christopher Crossなんかが流れてきそうな雰囲気だが、BGMは昔の洋楽の名曲カバーのイージーリスニング系。
入ったときそれがスウィングジャズに聞こえたのは、それくらいの雰囲気をたたえていたということ。

途中、隣の席に年配女性が入ってきてブレンドコーヒーを頼んだ。
すぐ飲んですぐ出て行ったが、会計370円って、安っすいな… いまどき。

ロースカツは衣クリスピーな揚がり具合だが肉はしっとり軟らかく、洋食店レベルのおいしさだと思う。
「ご飯が足りなかったら足しますね」とおばさま。皿に盛ってあるからわかりづらいが、ご飯は決して少なくない。それはカツも同様で、見た目以上にボリュームがある。

タバコの自販機は500円玉が使えない、とおばさま。あ、まだ500円のなかった時代のものなんだ、と僕。はい、年代物なんです(笑)。
「お店はどれくらい?」
「40年になります」

[DATA]
珈樹苑
東京都西東京市田無町2-14-9
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=cb2w2m1JmCY
多忙につきブログの更新が滞りぎみである。頭脳労働につき(笑)、忙しいと脳の体力消耗が激しく、ブログ記事を書く余力が残らなくなる。
ということで、サクサクいきます。

田無駅北口、青梅街道沿いにある昭和の薫り漂う“ザ・喫茶店”。
「珈樹苑」と書いて「かじゅえん」と読む。
フルーツパーラーならともかく、語呂の意図・狙いはわかりづらいが、漢字のセレクトはレトロ喫茶の王道路線といえる。

店先に“本日のランチ”の黒板。たぶん1日1品、たぶん毎日変わる。
本日はロースカツ。ライス・サラダ・スープ・ドリンク付きで800円とコスパはかなり優秀。

これまで気づかなかったが、入り口横にショーケースがあって食品サンプルが飾ってある。
グラタンやスパゲティ、ハンバーグ…。

せっかくならそういう昭和な喫茶店メニューも食べてみたいが、なにしろ品書きがないので、ここでは何もわからない。
とにかく入ってみることに。

照明落とし気味のいい雰囲気ではあるが見通しの利かない店内。
おまけに真ん中らへんに据えられた電話ボックスに遮られ、奥のほうの様子がまったくわからない。

ここでワタシはひるんで奥への進入を断念、入ってすぐのスペースのテーブル席に着きました。
こちらから見ると、奥に長い3ブロックくらいの造りになっているもよう。
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寡黙な雰囲気をたたえるマスターが、「お食事ですか?」と。
「はい」と答えると、「今日はロースカツがお勧めです」と。
オススメというか、有無を言わさぬ語感…。
「それ、2つお願いします…」

座った位置の目の前の壁に掛けてあるマンハッタンの夜景の額が気になる。
“CIGARETTES”の文字の下にタバコの箱が入っている。ランチ用のソースを持ってきたホール係のおばさまに聞いてみた。
「自動販売機なんですか?」
「そうなんです。皆さん、気になるみたいで(笑)。まだ現役でございます」

Christopher Crossなんかが流れてきそうな雰囲気だが、BGMは昔の洋楽の名曲カバーのイージーリスニング系。
入ったときそれがスウィングジャズに聞こえたのは、それくらいの雰囲気をたたえていたということ。

途中、隣の席に年配女性が入ってきてブレンドコーヒーを頼んだ。
すぐ飲んですぐ出て行ったが、会計370円って、安っすいな… いまどき。

ロースカツは衣クリスピーな揚がり具合だが肉はしっとり軟らかく、洋食店レベルのおいしさだと思う。
「ご飯が足りなかったら足しますね」とおばさま。皿に盛ってあるからわかりづらいが、ご飯は決して少なくない。それはカツも同様で、見た目以上にボリュームがある。

タバコの自販機は500円玉が使えない、とおばさま。あ、まだ500円のなかった時代のものなんだ、と僕。はい、年代物なんです(笑)。
「お店はどれくらい?」
「40年になります」

[DATA]
珈樹苑
東京都西東京市田無町2-14-9
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=cb2w2m1JmCY
星降る丘に 【うなぎ・天ぷら いしい】
2018.09.22
青葉町3丁目は、東京都の辺境・東村山市のそのまた辺境である。
清瀬市梅園に隣接し、三方を空堀川、所沢街道、多磨全生園に包囲された陸の孤島。
見るからに古い宅地造成区域で、住宅密集度は高く、道路は迷路状。
その一角が「星ヶ丘」という美しい名で呼ばれていることを、ほとんどの市民は知らない。
そういえば久米川―秋津のバスに乗っていてバス停アナウンスで聞くなぁ… という人がいるかいないか。

このラビリンスをさまよっていると藪から棒に商店や飲み屋に出くわす。
ひと目で遺構とわかるものが多いが、なかにはビミョー… という物件も。

“星ヶ丘自治会会長”のステッカーが張られた「幸寿司」は、出前専門と書いてある。ホントに出前してくれるのかな…?
その100m南に現役の食料品店「丸八商店」、そして現役感のないうなぎ・天ぷらの「いしい」。
…と、気になる物件を線で結ぶように通るわけだが、2カ月ほど前に「いしい」の入り口ドアに定食の品書きの紙が張られているのを初めて見かけた。
いちおう現役であったらしい、と、その後何度か忍び寄ってみたが、品書き1枚では心もとない。まだまだ非現役感が勝っているのだ。

このルートは清瀬に行く抜け道の一つ。
パン屋「あいらんど」に行く途中に通りかかったら、「いしい」に暖簾がかかっている。しかも店内がにぎやか。
しばし逡巡… そして、思い切って入ってみた。

お客さんはなし。にぎやかなのは、テレビの八代亜紀と五木ひろしであった。
ただし、4人予約が入っている、とおかみさん。だからテレビが付いてるのね。
真ん中に4人用の予約席が設けられていて、僕らはその手前、入ってすぐ左の小上がり席へ。

しょうが焼定食800円(相方)とやきとり丼600円(僕)を注文。

「いつもやってるんですか?」と聞いてみた。「よく前を通るんですが、暖簾が出てるの初めて見ました(笑)」
「1人でやっているので、開けていたりいなかったり」とおかみさん。「ちょっとした用事で出かけるときも閉めちゃいますしね」

店のつくりというか席の配置がユニーク。
もともと右にカウンター、左に小上がりというつくりだが、その真ん中に畳ベンチが置いてある。
これはカウンターにも小上がりにもイスの役目をして、掘りごたつ感覚で使えるようになっている。うまいこと考えられているのだ。

入ってすぐ右手が焼き場になっていて、いまはふさいであるが表側に焼き鳥などの販売窓口が付いていたようにみえる。
僕の焼き鳥のために焼き場に火が入る。

カウンターの中の調理場の壁には、あゆ塩焼き、新さんまといった現役バリバリ感のある札が下がっている。
そして、看板のうなぎや天ぷらは各種メニューに載っていて、1人で切り盛りしているというおかみさん、うなぎまでやるのか…? と、意外に謎は奥深いのであった。
しょうが焼きは厚めの肉4枚。甘めのたれに焦げ目が付いて香ばしく、ご飯によく合う。
つけだれにショウガ、ニンニクのほか、タマネギのすりおろしを使っているのか、肉が軟らかい。
やきとり丼は、とり、かわ、つくねという感じ。火の通りが絶妙で、ふっくらとしてジューシー。
照りのあるしょうゆだれがごはんに染みて、これまたおいしい。

みそ汁はしっかりかつおだしがとられて豆腐、三つ葉と上品なところに、うなぎ・天ぷらのDNAを感じる。

予約のおばちゃん4人組は、天丼3、天ぷら定食1という予約内容。この天ぷらが実においしそうなのだ。
4人分盛り付けの最中に、おばちゃん連中から「慌てなくていいのよ、ゆっくりね」と声がかかる。
今日は異質な客(わしら)がいて、おかみさんもいつものペースでないのかも…。

帰りしなに、どれくらいやっているのか聞いてみた。
「40年!」とおかみさん。ドッと笑いが起こる。
「外観、滅びてるから(笑)」と、おかみさんは余裕の自虐ネタをかます。

[DATA]
うなぎ・天ぷら いしい
東京都東村山市青葉町3-13-65
[Today's recommendation]
https://youtu.be/rEY64fNG_3g


青葉町3丁目は、東京都の辺境・東村山市のそのまた辺境である。
清瀬市梅園に隣接し、三方を空堀川、所沢街道、多磨全生園に包囲された陸の孤島。
見るからに古い宅地造成区域で、住宅密集度は高く、道路は迷路状。
その一角が「星ヶ丘」という美しい名で呼ばれていることを、ほとんどの市民は知らない。
そういえば久米川―秋津のバスに乗っていてバス停アナウンスで聞くなぁ… という人がいるかいないか。

このラビリンスをさまよっていると藪から棒に商店や飲み屋に出くわす。
ひと目で遺構とわかるものが多いが、なかにはビミョー… という物件も。

“星ヶ丘自治会会長”のステッカーが張られた「幸寿司」は、出前専門と書いてある。ホントに出前してくれるのかな…?
その100m南に現役の食料品店「丸八商店」、そして現役感のないうなぎ・天ぷらの「いしい」。
…と、気になる物件を線で結ぶように通るわけだが、2カ月ほど前に「いしい」の入り口ドアに定食の品書きの紙が張られているのを初めて見かけた。
いちおう現役であったらしい、と、その後何度か忍び寄ってみたが、品書き1枚では心もとない。まだまだ非現役感が勝っているのだ。

このルートは清瀬に行く抜け道の一つ。
パン屋「あいらんど」に行く途中に通りかかったら、「いしい」に暖簾がかかっている。しかも店内がにぎやか。
しばし逡巡… そして、思い切って入ってみた。

お客さんはなし。にぎやかなのは、テレビの八代亜紀と五木ひろしであった。
ただし、4人予約が入っている、とおかみさん。だからテレビが付いてるのね。
真ん中に4人用の予約席が設けられていて、僕らはその手前、入ってすぐ左の小上がり席へ。

しょうが焼定食800円(相方)とやきとり丼600円(僕)を注文。

「いつもやってるんですか?」と聞いてみた。「よく前を通るんですが、暖簾が出てるの初めて見ました(笑)」
「1人でやっているので、開けていたりいなかったり」とおかみさん。「ちょっとした用事で出かけるときも閉めちゃいますしね」

店のつくりというか席の配置がユニーク。
もともと右にカウンター、左に小上がりというつくりだが、その真ん中に畳ベンチが置いてある。
これはカウンターにも小上がりにもイスの役目をして、掘りごたつ感覚で使えるようになっている。うまいこと考えられているのだ。

入ってすぐ右手が焼き場になっていて、いまはふさいであるが表側に焼き鳥などの販売窓口が付いていたようにみえる。
僕の焼き鳥のために焼き場に火が入る。

カウンターの中の調理場の壁には、あゆ塩焼き、新さんまといった現役バリバリ感のある札が下がっている。
そして、看板のうなぎや天ぷらは各種メニューに載っていて、1人で切り盛りしているというおかみさん、うなぎまでやるのか…? と、意外に謎は奥深いのであった。
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しょうが焼きは厚めの肉4枚。甘めのたれに焦げ目が付いて香ばしく、ご飯によく合う。
つけだれにショウガ、ニンニクのほか、タマネギのすりおろしを使っているのか、肉が軟らかい。
![]() | ![]() |
やきとり丼は、とり、かわ、つくねという感じ。火の通りが絶妙で、ふっくらとしてジューシー。
照りのあるしょうゆだれがごはんに染みて、これまたおいしい。

みそ汁はしっかりかつおだしがとられて豆腐、三つ葉と上品なところに、うなぎ・天ぷらのDNAを感じる。

予約のおばちゃん4人組は、天丼3、天ぷら定食1という予約内容。この天ぷらが実においしそうなのだ。
4人分盛り付けの最中に、おばちゃん連中から「慌てなくていいのよ、ゆっくりね」と声がかかる。
今日は異質な客(わしら)がいて、おかみさんもいつものペースでないのかも…。

帰りしなに、どれくらいやっているのか聞いてみた。
「40年!」とおかみさん。ドッと笑いが起こる。
「外観、滅びてるから(笑)」と、おかみさんは余裕の自虐ネタをかます。

[DATA]
うなぎ・天ぷら いしい
東京都東村山市青葉町3-13-65
[Today's recommendation]
https://youtu.be/rEY64fNG_3g


老舗喫茶店で“モーニング” 【フジカフェ】
2017.11.11
田無に買い物に行く。
田無にしか売っていないから、というか、売っているところをほかに知らないからわざわざ田無まで買いに行くんだが、まあつまりLIVIN田無店のペットショップに猫のシャカシャカを買いに、と。

猫のシャカシャカ、正式名称「カシャカシャぶんぶん」をうちの猫は大好きでよく遊ぶが、どういうわけかすぐひもをかみ切る。結んで使ってもまたかじるからどんどんひもが短くなって、定期的に買い替えなきゃいけない。で、ほかの猫用品を買っている西友久米川店とかで探したりしても、類似品はあってもこのものは見つからない。

出かける前、休日に珍しく家にいる長女に「ごはん食べに行く?」と声をかけてみる。田無なら定期券が使えるから一緒に行くと。
通勤定期を持つ長女と妻が電車で、プラプラしてる自分は自転車で向かって、現地で落ち合うことに。

昼ごはんにはじめ考えていた店は休みだったので、「喫茶店カレーとサンドイッチ、どっちがいい?」という二択を経て、トースト・サンドイッチメニューの豊富そうな老舗喫茶店「フジカフェ」を選択。
食べログ情報によると“西武新宿線東伏見にて1963年創業、1974年田無駅前(北口)に移転、1995年田無駅北口再開発のため現店舗に移転”とのこと。

意外なことに、かなり客の入りがいい。3人座れる席は埋まっていてカウンターしか空いていない、とバイト風おねえさん。どうしようかと迷っていると、ベテランおばちゃん店員がお出ましになり、喫煙席なら用意できる、と。
実は入ったときからタバコの煙が気になっていたんだが、入り口付近はそれでも禁煙スペースらしく、つまり分煙もクソもない。だったらたいして変わらないだろうと、奥の席に案内してもらう。
でもやっぱり大気汚染濃度が違ってました(笑)。

テーブル横の衝立にメニュー表が張ってある。
トースト、ピザトースト、焼きサンド、グラタン&ドリア… と、懐かしの喫茶店メニューがずらっと。たちまちうれしくなる。
特に気になるのが、A・B 2種類あるモーニングセット。“終日OK”とある。
いまは昼の1時すぎだが、モーニングOKなのである。夜に食べても、モーニング(19:30閉店)。
Aモーニングがトースト、Bモーニングが焼きサンドで、どちらもゆでたまご付き。その他、①スープかサラダをお選びください、②おかわり自由ドリンクの中からドリンクをお選びください、③Bモーニングは焼きサンド5種類の中から1組お選びください。
長女はトマトとナスのペンネグラタンのお得なセット(ドリンク・スープ・サラダ付)880円で、ドリンクは紅茶。
妻はダブル焼きサンドのドリンクセット700円で、焼きサンドはチキンカレーとハンバーグ、ドリンクはブレンド。
僕はBモーニングセット630円で、①サラダ、②ブレンド、③ハムチーズエッグに。

内装・調度はもろレトロ調で、僕の席からは『My Little Chickadee』や『チャップリンの冒険』のポスター、アンティークの電話機なんかが見える。
長女はこの雰囲気が気に入ったらしく、「会社の帰りに寄ってみようかな」とか「喫茶店好きの友だちに教えてあげる」とか言って、10種類もあるパフェ・ゼリー系メニューの写真を撮ったりしている。

モーニング一式の載るプレートは、ゆで卵用のくぼみも付いてグッドデザイン。
僕のハムチーズエッグの片方を妻のチキンカレーとチェンジ。

カレーってどういうんだろう、とパクリ。
「ああ! カレーパン(笑)」
妻はハンバーグにあるイメージを抱きつつ、パクリ。
「うん! やっぱりマル〇ンハンバーグ(笑)」
断わっておくが、けなしているわけではない。喜んでいるのだ。

コーヒーサーバーを持って回ってきたおねえさんにコーヒーのおかわりをもらい、なぜかサラダにのっているパイナップル一切れをデザート代わりにフィニッシュ。
店内は若者からお年寄りまで幅広い年齢層で埋まっている。われわれから上の世代には懐かしく、娘世代には新鮮な、どちらにとっても素敵な時間を過ごせる店である。

[DATA]
フジカフェ
東京都西東京市田無町4-4-15
[Today's recommendation]

https://youtu.be/17Aq9RRVguk


◆ 猫写真はこちら ◆
田無に買い物に行く。
田無にしか売っていないから、というか、売っているところをほかに知らないからわざわざ田無まで買いに行くんだが、まあつまりLIVIN田無店のペットショップに猫のシャカシャカを買いに、と。

猫のシャカシャカ、正式名称「カシャカシャぶんぶん」をうちの猫は大好きでよく遊ぶが、どういうわけかすぐひもをかみ切る。結んで使ってもまたかじるからどんどんひもが短くなって、定期的に買い替えなきゃいけない。で、ほかの猫用品を買っている西友久米川店とかで探したりしても、類似品はあってもこのものは見つからない。

出かける前、休日に珍しく家にいる長女に「ごはん食べに行く?」と声をかけてみる。田無なら定期券が使えるから一緒に行くと。
通勤定期を持つ長女と妻が電車で、プラプラしてる自分は自転車で向かって、現地で落ち合うことに。

昼ごはんにはじめ考えていた店は休みだったので、「喫茶店カレーとサンドイッチ、どっちがいい?」という二択を経て、トースト・サンドイッチメニューの豊富そうな老舗喫茶店「フジカフェ」を選択。
食べログ情報によると“西武新宿線東伏見にて1963年創業、1974年田無駅前(北口)に移転、1995年田無駅北口再開発のため現店舗に移転”とのこと。

意外なことに、かなり客の入りがいい。3人座れる席は埋まっていてカウンターしか空いていない、とバイト風おねえさん。どうしようかと迷っていると、ベテランおばちゃん店員がお出ましになり、喫煙席なら用意できる、と。
実は入ったときからタバコの煙が気になっていたんだが、入り口付近はそれでも禁煙スペースらしく、つまり分煙もクソもない。だったらたいして変わらないだろうと、奥の席に案内してもらう。
でもやっぱり大気汚染濃度が違ってました(笑)。

テーブル横の衝立にメニュー表が張ってある。
トースト、ピザトースト、焼きサンド、グラタン&ドリア… と、懐かしの喫茶店メニューがずらっと。たちまちうれしくなる。
特に気になるのが、A・B 2種類あるモーニングセット。“終日OK”とある。
いまは昼の1時すぎだが、モーニングOKなのである。夜に食べても、モーニング(19:30閉店)。
Aモーニングがトースト、Bモーニングが焼きサンドで、どちらもゆでたまご付き。その他、①スープかサラダをお選びください、②おかわり自由ドリンクの中からドリンクをお選びください、③Bモーニングは焼きサンド5種類の中から1組お選びください。
![]() | ![]() |
長女はトマトとナスのペンネグラタンのお得なセット(ドリンク・スープ・サラダ付)880円で、ドリンクは紅茶。
妻はダブル焼きサンドのドリンクセット700円で、焼きサンドはチキンカレーとハンバーグ、ドリンクはブレンド。
僕はBモーニングセット630円で、①サラダ、②ブレンド、③ハムチーズエッグに。

内装・調度はもろレトロ調で、僕の席からは『My Little Chickadee』や『チャップリンの冒険』のポスター、アンティークの電話機なんかが見える。
長女はこの雰囲気が気に入ったらしく、「会社の帰りに寄ってみようかな」とか「喫茶店好きの友だちに教えてあげる」とか言って、10種類もあるパフェ・ゼリー系メニューの写真を撮ったりしている。

モーニング一式の載るプレートは、ゆで卵用のくぼみも付いてグッドデザイン。
僕のハムチーズエッグの片方を妻のチキンカレーとチェンジ。

カレーってどういうんだろう、とパクリ。
「ああ! カレーパン(笑)」
妻はハンバーグにあるイメージを抱きつつ、パクリ。
「うん! やっぱりマル〇ンハンバーグ(笑)」
断わっておくが、けなしているわけではない。喜んでいるのだ。

コーヒーサーバーを持って回ってきたおねえさんにコーヒーのおかわりをもらい、なぜかサラダにのっているパイナップル一切れをデザート代わりにフィニッシュ。
店内は若者からお年寄りまで幅広い年齢層で埋まっている。われわれから上の世代には懐かしく、娘世代には新鮮な、どちらにとっても素敵な時間を過ごせる店である。

[DATA]
フジカフェ
東京都西東京市田無町4-4-15
[Today's recommendation]

https://youtu.be/17Aq9RRVguk


◆ 猫写真はこちら ◆