そば屋のモーニン? 【長寿庵】
2022.11.06
前記事の続きで、荻窪昼ごはん編。
杉並区あたりでお店を決めるのは容易でない。
三多摩のおのぼりさんじゃないが、せっかく来てるんだからオシャレな店に… と思ってしまう。
できもしないこと考えるから話がまとまらなくなる。
いや、荻窪といえばラーメンだ。
オシャレ路線は困難としてもラーメン路線ならたやすい。
が、荻窪のラーメン屋はどこも行列…。

荻窪のラーメン風景
そうやって追い込まれていくのが常である。
まあ、タイトル👆を見て、だいたいのところは想像がつくという方もいらっしゃるとは思うが。

追い込まれて「長寿庵」💦
荻窪きってのおしゃれエリア“教会通り”のど真ん中というあたり、苦闘の跡が見て取れよう。

が、一歩踏み込めば、ぐっと懐かしさがこみ上げる。
昔の早稲田かいわいのそば屋などが思い出され、こういうお店こそ好きだったのだと、まだまだ先入観やブランドにとらわれている自分を反省。

20km以上自転車に乗ったあと街なかをさまよって13時すぎ。
かなり腹が減っている。
セットもの×2かなぁ。
相方はかつ丼セットか牛丼セット(ともに1230円)で迷っていたが、グランドメニュー以外の“おすすめそば・うどん”という品書きに“開花丼とそば・うどんセット1000円”というものを発見。
断然オトクそうなこちらに決定。
僕は温かいそばが食べたかったので、たぬきそばセット。

どちらのセットも“そば”と“セット”が別々のお盆で時間差で提供。
👇こういう順番で出てきた。

(開花丼セットの)開花丼とサラダ・香の物

(たぬきそばセットの)かやくごはん・サラダ・香の物

(開花丼セットの)そば・冷

(たぬきそばセットの)たぬきそば
品書きには書いてなかったが、開花丼セットはサラダ・香の物付きで、レギュラーセットと同じ内容。ますますオトク感が強い。

もりそばは、そばはパツッと、つゆはキリッと。
意外といったらアレだが、江戸の粋を感じさせるおいしいそばだ。

ある程度予想していたが、ボリューム満点。
特に開花丼はこれだけで普通の一人前はありそうで、あとで半分ほどワタシに回ってくるのはいつもどおり。

隣の席の年配の男女は僕らが入ったときすでに食べ終わっているふうだったが、僕らが食べ終わるころもまだおしゃべりしてる。
広い店じゃないし、なんだかなぁ… と見ていたが、奥の席のグループが帰るとき声をかけた。
「お先にー♪ また来週」
長居の迷惑な客どころか、毎週来ている上客のようなのだ。
「お父さんによろしく」と店の人にあいさつしている人もいる。
2代目か3代目の店主といったところか。
ここは町内会の寄合所機能を担っているらしい。

店を出て外観写真を撮ったりしていると、若そうなお店の人が出てきた。
どんぶりの載ったお盆を片手で肩の上に掲げるという、懐かしの出前スタイル。

HPにYouTube動画が張ってあり、やはり出前の様子が映っている。
「高齢の方には、食卓まで、運びます」のキャプション。
やっぱり人情タウンな荻窪なのだった。

[DATA]
長寿庵
東京都杉並区天沼3-27-7
https://www.kyokai-dori.com/shop/0333916004.html
[Today's recommendation]



https://youtu.be/fsJ3JjpZyoA
前記事の続きで、荻窪昼ごはん編。
杉並区あたりでお店を決めるのは容易でない。
三多摩のおのぼりさんじゃないが、せっかく来てるんだからオシャレな店に… と思ってしまう。
できもしないこと考えるから話がまとまらなくなる。
いや、荻窪といえばラーメンだ。
オシャレ路線は困難としてもラーメン路線ならたやすい。
が、荻窪のラーメン屋はどこも行列…。

荻窪のラーメン風景
そうやって追い込まれていくのが常である。
まあ、タイトル👆を見て、だいたいのところは想像がつくという方もいらっしゃるとは思うが。

追い込まれて「長寿庵」💦
荻窪きってのおしゃれエリア“教会通り”のど真ん中というあたり、苦闘の跡が見て取れよう。

が、一歩踏み込めば、ぐっと懐かしさがこみ上げる。
昔の早稲田かいわいのそば屋などが思い出され、こういうお店こそ好きだったのだと、まだまだ先入観やブランドにとらわれている自分を反省。

20km以上自転車に乗ったあと街なかをさまよって13時すぎ。
かなり腹が減っている。
セットもの×2かなぁ。
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相方はかつ丼セットか牛丼セット(ともに1230円)で迷っていたが、グランドメニュー以外の“おすすめそば・うどん”という品書きに“開花丼とそば・うどんセット1000円”というものを発見。
断然オトクそうなこちらに決定。
僕は温かいそばが食べたかったので、たぬきそばセット。

どちらのセットも“そば”と“セット”が別々のお盆で時間差で提供。
👇こういう順番で出てきた。

(開花丼セットの)開花丼とサラダ・香の物

(たぬきそばセットの)かやくごはん・サラダ・香の物

(開花丼セットの)そば・冷

(たぬきそばセットの)たぬきそば
品書きには書いてなかったが、開花丼セットはサラダ・香の物付きで、レギュラーセットと同じ内容。ますますオトク感が強い。

もりそばは、そばはパツッと、つゆはキリッと。
意外といったらアレだが、江戸の粋を感じさせるおいしいそばだ。

ある程度予想していたが、ボリューム満点。
特に開花丼はこれだけで普通の一人前はありそうで、あとで半分ほどワタシに回ってくるのはいつもどおり。

隣の席の年配の男女は僕らが入ったときすでに食べ終わっているふうだったが、僕らが食べ終わるころもまだおしゃべりしてる。
広い店じゃないし、なんだかなぁ… と見ていたが、奥の席のグループが帰るとき声をかけた。
「お先にー♪ また来週」
長居の迷惑な客どころか、毎週来ている上客のようなのだ。
「お父さんによろしく」と店の人にあいさつしている人もいる。
2代目か3代目の店主といったところか。
ここは町内会の寄合所機能を担っているらしい。

店を出て外観写真を撮ったりしていると、若そうなお店の人が出てきた。
どんぶりの載ったお盆を片手で肩の上に掲げるという、懐かしの出前スタイル。

HPにYouTube動画が張ってあり、やはり出前の様子が映っている。
「高齢の方には、食卓まで、運びます」のキャプション。
やっぱり人情タウンな荻窪なのだった。

[DATA]
長寿庵
東京都杉並区天沼3-27-7

[Today's recommendation]



https://youtu.be/fsJ3JjpZyoA
五郎さんセット“改”? 【みゆき食堂】
2017.06.24
西武線沿線で最も有名な食堂「みゆき食堂」。言わずと知れた『孤独のグルメ』登場店である(Season 4 第1話)。
去年、初めてここを訪れたとき、11時30分開店というネット情報をもとにそれに合わせて来たのだが、開いていない。同居する焼き鳥「佐賀屋」を同じ店と勘違いして焼き鳥を焼いているおじさんに「今日やってるんですか?」と尋ねると、「日曜は休みだよ」という返事。「今日、土曜なんですけど…」「あ、そうか。じゃあもうすぐ開くんじゃない?」というやりとりでようやく、違う店なんだ… と気づいた。
本日も情報修正をせずにやって来て11時32分に到着。シャッターが下りている。「定食」のプレートには11:45~10:30と書かれた黄色い張り紙。あとで調べたのだが、グルメサイトなんかの情報では開店時間が11:00、11:30、12:00とまちまちだ。現時点では11:45が正解。

2017年6月24日撮影… とは思えない絵柄
古めかしい日産サニートラックが横付けされていて、時間軸がグラグラする。
隣の電気屋の配送車のようだ。

写真を撮ったりしている間に行列ができ始めており、慌てて並ぶ。
前から3番目。開店5分前。

ほぼ定時に開店。

10あるテーブル席のうち9つまでがあっという間に埋まる。
ただし、そのうち6つは単独客だ。そういう席はまもなく相席を求められ、店内はどんどんギューギューになっていく。

今回も土曜日だが、おそらくは休日の特徴である“観光客(わしらも含め)”の多さは前回と同様である。
客層はほかに、常連風酒飲み、常連風年寄り、常連風酒飲みの年寄り、といった感じ。相席が始まった時点で12組中7組が飲んでいる。
テレビ2台はNHK(奥)とフジ(手前)。
こちらの人気メニューが「五郎さんセット」。
五郎さんとは、言わずと知れた井之頭五郎さんである。番組で五郎さんが食べたものをセットにした定食メニューで、内容はもやしと肉のピリ辛炒め(もやしピリ辛)、ジャンボぎょうざハーフ(3ヶ)、味噌にんにく(青唐辛子入り)、ライス(汁付)で900円。
前回、妻と2人で、この五郎さんセットととんかつ定食を頼んだ。もやしピリ辛は好きな味付けだが、餃子は惣菜系で好みとはいえず、味噌にんにくはおいしいが2人で食べるにしても量が多すぎるのでこのセットはどうかな…? というのがあって、その後僕はひそかに構想を練っていた。もやしピリ辛と違うものを組み合わせたら五郎さんがグレードアップするんじゃないだろうか?
そして導き出された答えが本日のオーダー、もやしピリ辛300円+ウインナーエッグ250円+ライス(汁付)250円。「五郎さんセット 改」の誕生である。
もう1食は前回と同じとんかつ定食。これは「タイムサービス 750円→600えん」のプレートがいつも店頭に掛けてあるサービスメニューだ。

まず、ウインナーエッグとライスとみそ汁が出される。
それをぼちぼち食べ始めるが、なんだか小学生の朝ごはんみたいだ。こう来るとは思わなかったなぁ…(笑)。
いきなり「改」の弱点が露呈した形。

続いてとんかつ定食。
前回も感じたのだが、肉が分厚い、衣もぼってりで、このものはものすごく食べでがある。
面白いのがポテトサラダが別皿なこと。普通、とんかつに添えられたキャベツの横にポテサラやトマトを盛り付けると思うが。そしてこのポテサラもボリューミーだ。

最後にもやしピリ辛の大皿が、厨房のおばちゃん自らの手で運ばれてきた。ドーンという感じで。
前に食べたとき、こんなに量多かったか…?

ここに至って、僕はようやく気づかされた。井之頭五郎は並外れた大食漢なのである。そして、人気メニューとネットで紹介されているにもかかわらず、前回も今回もそのセットを頼んでいる客は(前回のわしら以外)1人もいないのである。前回普通に食べられたのは、よっぽど腹が減っていたからに違いない。
焦りました…。

焦って早食いになる。ゆっくり食べていたらすぐに満腹感に追いつかれそうな気がするからだ。もう誰がどのおかずとかは関係なく、片っ端から(わしが)減らしていくしかない。
自分のご飯を9割がた食べたところで、妻がおもむろにご飯茶わんをチェンジしやがった。そっちは1割くらいしか減っていない。
「こんなに食べられない」
「残せばいいじゃない」
絶望的な気持ちになる。

味についても少し触れておく。
もやしピリ辛は、もやしをメインにニンジンとニラ、それにかなり多めの豚コマという構成。しょうゆベースのしょっぱめの味付けに、ニンニクとごま油の香りづけがされている。
ちなみに妻が「もやしピリ辛」と称する料理に凝っていて、材料や味付けはそのつど違うが、共通するのがゴマペーストを使うこととものすごく辛いこと。それに比べれば本家もやしピリ辛は全然辛くない。
さて、ものすごくきつかったが、残すのは嫌なのでなんとか完食。僕が食べたのは、とんかつ3切れとご飯デフォの1.8倍! あとはよくわからない。
もしかしたら1年ですっかり食が細くなったということだろうか? いずれにしろ、こんな無理が利くぎりぎりの年齢ではある。っていうか、無理しちゃいけない年齢だってば(笑)。

[DATA]
みゆき食堂
東京都清瀬市松山1-9-18
[Today's recommendation]



https://youtu.be/Uinob0vq3MA
西武線沿線で最も有名な食堂「みゆき食堂」。言わずと知れた『孤独のグルメ』登場店である(Season 4 第1話)。
去年、初めてここを訪れたとき、11時30分開店というネット情報をもとにそれに合わせて来たのだが、開いていない。同居する焼き鳥「佐賀屋」を同じ店と勘違いして焼き鳥を焼いているおじさんに「今日やってるんですか?」と尋ねると、「日曜は休みだよ」という返事。「今日、土曜なんですけど…」「あ、そうか。じゃあもうすぐ開くんじゃない?」というやりとりでようやく、違う店なんだ… と気づいた。
本日も情報修正をせずにやって来て11時32分に到着。シャッターが下りている。「定食」のプレートには11:45~10:30と書かれた黄色い張り紙。あとで調べたのだが、グルメサイトなんかの情報では開店時間が11:00、11:30、12:00とまちまちだ。現時点では11:45が正解。

2017年6月24日撮影… とは思えない絵柄
古めかしい日産サニートラックが横付けされていて、時間軸がグラグラする。
隣の電気屋の配送車のようだ。

写真を撮ったりしている間に行列ができ始めており、慌てて並ぶ。
前から3番目。開店5分前。

ほぼ定時に開店。

10あるテーブル席のうち9つまでがあっという間に埋まる。
ただし、そのうち6つは単独客だ。そういう席はまもなく相席を求められ、店内はどんどんギューギューになっていく。

今回も土曜日だが、おそらくは休日の特徴である“観光客(わしらも含め)”の多さは前回と同様である。
客層はほかに、常連風酒飲み、常連風年寄り、常連風酒飲みの年寄り、といった感じ。相席が始まった時点で12組中7組が飲んでいる。
テレビ2台はNHK(奥)とフジ(手前)。
![]() | ![]() | ![]() |
こちらの人気メニューが「五郎さんセット」。
五郎さんとは、言わずと知れた井之頭五郎さんである。番組で五郎さんが食べたものをセットにした定食メニューで、内容はもやしと肉のピリ辛炒め(もやしピリ辛)、ジャンボぎょうざハーフ(3ヶ)、味噌にんにく(青唐辛子入り)、ライス(汁付)で900円。
前回、妻と2人で、この五郎さんセットととんかつ定食を頼んだ。もやしピリ辛は好きな味付けだが、餃子は惣菜系で好みとはいえず、味噌にんにくはおいしいが2人で食べるにしても量が多すぎるのでこのセットはどうかな…? というのがあって、その後僕はひそかに構想を練っていた。もやしピリ辛と違うものを組み合わせたら五郎さんがグレードアップするんじゃないだろうか?
そして導き出された答えが本日のオーダー、もやしピリ辛300円+ウインナーエッグ250円+ライス(汁付)250円。「五郎さんセット 改」の誕生である。
もう1食は前回と同じとんかつ定食。これは「タイムサービス 750円→600えん」のプレートがいつも店頭に掛けてあるサービスメニューだ。

まず、ウインナーエッグとライスとみそ汁が出される。
それをぼちぼち食べ始めるが、なんだか小学生の朝ごはんみたいだ。こう来るとは思わなかったなぁ…(笑)。
いきなり「改」の弱点が露呈した形。

続いてとんかつ定食。
前回も感じたのだが、肉が分厚い、衣もぼってりで、このものはものすごく食べでがある。
面白いのがポテトサラダが別皿なこと。普通、とんかつに添えられたキャベツの横にポテサラやトマトを盛り付けると思うが。そしてこのポテサラもボリューミーだ。

最後にもやしピリ辛の大皿が、厨房のおばちゃん自らの手で運ばれてきた。ドーンという感じで。
前に食べたとき、こんなに量多かったか…?

ここに至って、僕はようやく気づかされた。井之頭五郎は並外れた大食漢なのである。そして、人気メニューとネットで紹介されているにもかかわらず、前回も今回もそのセットを頼んでいる客は(前回のわしら以外)1人もいないのである。前回普通に食べられたのは、よっぽど腹が減っていたからに違いない。
焦りました…。

焦って早食いになる。ゆっくり食べていたらすぐに満腹感に追いつかれそうな気がするからだ。もう誰がどのおかずとかは関係なく、片っ端から(わしが)減らしていくしかない。
自分のご飯を9割がた食べたところで、妻がおもむろにご飯茶わんをチェンジしやがった。そっちは1割くらいしか減っていない。
「こんなに食べられない」
「残せばいいじゃない」
絶望的な気持ちになる。

味についても少し触れておく。
もやしピリ辛は、もやしをメインにニンジンとニラ、それにかなり多めの豚コマという構成。しょうゆベースのしょっぱめの味付けに、ニンニクとごま油の香りづけがされている。
ちなみに妻が「もやしピリ辛」と称する料理に凝っていて、材料や味付けはそのつど違うが、共通するのがゴマペーストを使うこととものすごく辛いこと。それに比べれば本家もやしピリ辛は全然辛くない。
さて、ものすごくきつかったが、残すのは嫌なのでなんとか完食。僕が食べたのは、とんかつ3切れとご飯デフォの1.8倍! あとはよくわからない。
もしかしたら1年ですっかり食が細くなったということだろうか? いずれにしろ、こんな無理が利くぎりぎりの年齢ではある。っていうか、無理しちゃいけない年齢だってば(笑)。

[DATA]
みゆき食堂
東京都清瀬市松山1-9-18
[Today's recommendation]



https://youtu.be/Uinob0vq3MA