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一杯のチキンラーメン ――日の出山

2023.07.02

 前記事の最後の写真の位置でもう一枚シャッターを押したら、人が写り込んで驚いた。
柿平園地の分岐以降、(ヤマドリ以外の)ヒトなどの生き物にまったく遭遇していなかったからだ。

日の出山というところがチェックポイントらしいということに途中で気づき、標識に沿ってその方面へ進んだのが前記事の行程である。


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上りきると突然視界が開け、明るく広く平らな尾根道に出る。


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ここまでの陰鬱な杉林とのコントラストに目がくらむ。
ちょっと休んでいる間にも何人か通り過ぎていき、その点も大違いで、どうやらマイナールートからメジャールートに合流したらしい。
見晴らしも抜群によい。


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真ん中らへんの白く光っているのは西武ドームかもしれない。その右後方のひょろっとしているのは東京スカイツリーかもしれない

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麻生山

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キチジョウソウ


実は1枚目の写真👆 の明るく開けた感じから、日の出山頂上…!? と喜んだが、まだ上るらしい。
さらに別ルートからの合流のある要衝ポイントから、いよいよ本格的に上るらしい。


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合流点

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いよいよ上る

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さらに分岐・合流を越え…

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まだまだ上る

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もっと上る

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オオバノトンボソウ、オオバジャノヒゲ

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そしてとうとう…

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日の出山山頂!


日の出山山頂はきれいに整備されていて驚かされた。
ヘンな表現だが、立派なあずま屋も備える。
人の多さは三頭山山頂に近いものがある。


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時刻はちょうど正午を回ったところ。
ルート的にはこのあと武蔵御嶽神社を経由するので門前の茶屋で昼ごはんとも考えていたが、そこまで持ちそうにない。


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そんなこともあろうかと、ちゃんと用意してきました c( ̄▽ ̄)


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ここまで汗だくで上ってきただけに、シンプルにしょっぱいのがしみじみおいしい。


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(2人で)一杯のチキンラーメンで、この先に進む元気が得られたのでありました。

(つづく)


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[DATA]
日の出山
東京都西多摩郡日の出町大久野





[Today's recommendation]


日の出 Sonnenaufgang https://youtu.be/h6iHUbk2fkE



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次号予告


実演、アルプス交響曲! 【NHKホール】

2023.04.16

 この2週間めちゃめちゃ忙しく、特に先週はひどい状況だった。
よく毎日ブログ記事上げてたなぁ… と自分でも感心する。
ブログ記事を作ることそのものがストレス発散… みたいな?
そういった事情で、記事の精度がアラっぽいことを看過いただきたい。

いろいろ重なった仕事の中で最後の最後は17日(月)期日のやつだが、それを土曜日いっぱいで終わらせた。
日曜日にコンサートを聴きに行くことになっており、憂いなく臨めるように。


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第1980回NHK交響楽団定期公演Aプログラム、パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団の演奏で、リヒャルト・シュトラウス 『アルプス交響曲』ほか。
先月テレビで案内していて、「パーヴォのアルプス交響曲? それは何としてでも!」と、そのままネットでチケットを手配してあった。


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ということで、会場の「NHKホール」のある渋谷へ。


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うわさには聞いていたが渋谷スクランブル交差点、スクラップアンドビルドでわけわからん。
人出もものすごい。
それをかいくぐって公園通りを上るのが最大の難関のような気がする。


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N響は一昨年のヘルベルト・ブロムシュテット指揮の所沢ミューズ以来。
NHKホールとなると、直近は2012年9月、アンドレ・プレヴィン指揮マーラー交響曲第9番。パーヴォ・ヤルヴィ(現 名誉指揮者)の首席就任が2015-16シーズンだから、文字どおり一昔前のこと。


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※都度都度撮影可否を確認のうえ撮影


――『アルプス交響曲』(Eine Alpensinfonie)作品64は、リヒャルト・シュトラウスが作曲し、1915年に完成した単一楽章の交響曲である。(中略)シュトラウスが14歳(15歳との説あり)の時に、ドイツ・アルプスのツークシュピッツェに向けて登山をしたときの体験が、この曲の元となっている。『アルプス交響曲』Wikipediaより、最終更新2022年10月29日04:27)

以下、聴きどころの抜粋。
ちなみに最初の動画の指揮者ネーメ・ヤルヴィはパーヴォのお父さんだ。



夜 Nacht ~ 日の出 Sonnenaufgang https://youtu.be/Z7KS8b5qeLU


頂上にて Auf dem Gipfel https://youtu.be/Zj3Tbca7XHo


雷雨と嵐、下山 Gewitter und Sturm, Abstieg https://youtu.be/eNIJLMEwYo4


~ 終末 Ausklang ~ 夜 Nacht https://youtu.be/QXmTHs0nrIk


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※N響定期公演はカーテンコールの撮影OK


リヒャルト・シュトラウスはあまり好きではないが、アルプス交響曲は別。
有無を言わせぬ圧倒的音の力、ヌケのよさ。
いやが上にも気持ちが高ぶる。

ハッハッ、見ろ! (スクランブル交差点あたりで蠢いてる)人がゴミのようだ!!


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[DATA]
NHKホール
東京都渋谷区神南2-2-1
https://www.nhk-fdn.or.jp/nhk_hall/





[Today's recommendation]


現 NHK交響楽団首席指揮者ファビオ・ルイージのアルプス交響曲 https://youtu.be/7ZW9lJZKP4g



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思いがけず本格登山 ――三頭山

2023.04.09

 テレビはあまり見ないが吉田類の『にっぽん百低山』をなぜか毎週のように視聴しているのは、水曜日は家で昼ごはんを食べることが多いから。仕事の合間の昼ごはんをニュースを見ながら… からの流れで。
1272mの鍋割山とかぜんぜん低山じゃないだろ! とかツッコミながら見ているわけだが、高所恐怖症の自分的には標高89.4mの八国山より高い山に登れる気がしない。
それが今回、なんと1531mに挑むハメに。

コロナ禍で目覚めた近場観光、昔の足跡をたどるシリーズ。
東京都のほぼ西端、三頭山の山麓に造成された「檜原都民の森」へ。
公園というより三頭山登山のルート整備がメインで、ベース位置にいくつかの施設があるほかによけいなものがないのは好ましい。


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先月の高尾山と同じく6時に起きて7時半出発。
高尾山はそれでは遅く高い駐車料金を払わされる目に遭ったわけだが、高尾山と違ってそんな混むことはないだろう… というヨミは大外れで、10時前にして駐車場入り口に“満車”の看板。高尾山と違って山奥で代替がないので本気でアセッた。


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駐車場入り口のおじさんに聞くと800m上に臨時駐車場があるとのことで事なきを得たが、まったく懲りないというのも問題だと思った。


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あらためて、都民の森。
1990年5月オープンで、以前僕らが来たのは94年4月。


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1994年4月14日

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駐車場横に「とちの実」という売店があり、そこから少し登ると「森林館」という施設がある。


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そこはけっこう覚えていて、ミソサザイなどの野鳥の巣が展示してあったところだ。
森林館には帰りに寄るとして、その裏の登山ルート“大滝の路(森林セラピーロード)”を歩き始める。


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森林館裏(写真右端の矢印)が登山ルートの起点

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道幅が広く路面に木材チップが敷かれた歩きやすいルートである。
木材チップはよく覚えているので、前もここを通っているはずだ。


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三頭大滝まで緩やかな上りで、ウォーミングアップにぴったし。


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やがて前方に木のベンチを備えたチェックポイント。
三頭大滝である。


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滝を見るためだけのつり橋が架かっており、行きがかり上そこを渡らなければならない。
高所恐怖症的には第一の関門である。


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不思議なのは、以前このルートを通ったとして、滝を見た記憶がないのと写真も残っていないこと。
まったくのナゾである。


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同じ檜原村の“日本の滝100選”払沢の滝より姿的に美しいかも… と思った。


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滝の上の浅い沢沿いを少し登ると分かれ道になる。


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左は石山・深山の道 至三頭山、右はブナの路 至三頭山。
地形的に左が山肌をめぐるルートで右が沢筋を上るルートという印象で、右を選択。


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以前もこのあたりまで登ったと思う。4月14日で雪が残っていた


これが大正解で、半涸れの沢に沿ったルートでは花も多く、ミソサザイのさえずりがずっと後ろをついてきた。


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しかしこの沢沿いのルートもしだいに傾斜がきつくなり、しかもどこまでも終わる気配がない。
ふだん平らなところしか歩いていない身体にはそろそろ限界っぽいので、さっきの分かれ道に標識のあった野鳥観察小屋まで行って帰ろうかと下でもらってきた地図を見ると、どうもそこに気づかずだいぶ先まで来ているようなのだ。


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そうなると次のポイントはムシカリ峠で、頑張ってそこまで行ってみるかぁ。
…が、その先、まもなく沢筋を離れ山肌を登るジグザグの急登ルートに。
常に片側が開けて切り立っていて怖いのなんの。
なので、この間の写真ありません (〃 ̄ω ̄〃ゞ ウーム


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やがて前方が開けてきて、ようやく峠。


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標識には“三頭山15分”と書いてある。
ここまで来て頂上に登らない手はないでしょう。


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実際、そこから山頂までは楽なコースである。
振り向くと、木立ちの間に富士山が見える。
登るにつれ眺望が開け…。


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ついに三頭山山頂!

(つづく)


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[DATA]
三頭山
東京都西多摩郡檜原村数馬





[Today's recommendation]


https://youtu.be/FGpemyrqGZg



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次号予告


薬王院境内の茶屋 【喫茶小坊 一福】

2023.03.21

 前記事の薬王院お参りは、裏(奥の院)からの逆向きの順路でわかりにくかったと思うので、表(山門)からの順路をあらためて説明すると――

山門をくぐると、右に天狗像、左に北島三郎歌碑💦
さらに進むと右にお守授与所、左にお護摩受付所で、右手の階段を上って仁王門をくぐれば御本堂である。


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山門(境内より)

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天狗像

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お護摩受付所


この山門と仁王門の間が世俗的空間で、お札授与所とお護摩受付所では“薬王院限定品 高尾山かりんとう”も販売。
お護摩受付所の隣にはプレハブの「喫茶小坊 一福」。
ソフトクリームとおだんごが売られている。


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さっきから「だんご、だんご…」とやかましい人間がいたが(←わし)、何か思い出すところがあったかもしれない。


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こちらのだんごは十種の具を使った“十穀力団子”というもの。
十種の具で十(テン)(グ)と、高尾山の天狗をもじった。
大麦、黒米、もちきび、もちあわ、黒豆、緑豆、小豆、黒ごま、アマランサス、上新粉…。


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炭火であぶって、くるみ田楽みそを塗る。
大ぶりのだんごでモチモチと弾力がすごく、一串でも食べでがある。


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肉体疲労時に炭水化物は理にかなっている。
しかも炭水化物、10種類も。
甘いクルミみそも、いいね。


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写真撮る前に一玉かじった人がいる💦


山門を出てそのまま下山ルートへ。
このように、下りは決まって1号路。


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ケーブル駅まで随所に茶屋があり、どこも同じような大玉のだんごを売っている。
あとで写真を見ると、「一福」の看板には“ここのお団子が一番おいしいって言う人もいる”というキャッチコピー。
わしら、鼻が利く(笑)。

(つづく)


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[DATA]
喫茶小坊 一福
東京都八王子市高尾町2177 高尾山薬王院境内





[Today's recommendation]


https://youtu.be/KnX8bWFcujM



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次号予告





 高尾山の早春の花(1号路・6号路)

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ハナネコノメ、ヨゴレネコノメ、エイザンスミレ、ニリンソウ、ミヤマカタバミ、ナガバノスミレサイシン、ヤブレガサ、ヤマルリソウ


植物にも、ストーリー 【牧野記念庭園】

2022.06.23

――高知県出身の植物学者、牧野富太郎の生誕160年を記念して、高知県立牧野植物園は、牧野が育てたヒメアジサイを、かつて自宅があった東京の牧野記念庭園に半世紀ぶりに里帰りさせることにしました。NHK NEWS WEB 2022/05/10

というニュースを見て、その庭園はどこにあるんだろう… と調べてみたら、たまたま数日前に自転車で通ったところだった。初めて通った場所だけに、シンクロニシティを感じた。

1カ月後に続報。


――日本の植物学の父とも言われ、来年春からのNHKの連続テレビ小説『らんまん』の主人公のモデルにもなっている牧野富太郎が育てた「ヒメアジサイ」が、生前の自宅があった東京 練馬区の庭園で見ごろを迎えています。NHK NEWS WEB 2022/06/15

これはぜひ行ってみなければ。


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「牧野記念庭園」は西武池袋線 大泉学園駅からほど近い閑静な住宅街にある。
今回は買い物の都合等で「リヴィン オズ大泉店」に車を止め、そこから歩いて庭園へ。


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大泉学園駅南口ロータリー

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学芸大通り 牧野庭園前交差点を右へ

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閑静な住宅街に「牧野記念庭園」がある


牧野富太郎は“日本の植物学の父”と称される近代植物分類学の権威で、植物標本50万点、命名植物1500種類という偉業を残した。


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キンモクセイ、ケヤキ、ヤマザクラ、オオイヌノフグリ、ハルジオン… と、命名植物は身近にもたくさんある。
『牧野日本植物図鑑』をはじめ図書館で“牧野”と付く図鑑を手に取ったことのある人も多いのではないだろうか。

詳しくは、来年春スタートのNHK朝ドラで(笑)。


20220623 makino-memorial-15講習室では企画展に合わせた講演会や講座などが行われる


面白いのが書屋展示室で、建物内部に牧野博士の書斎と書庫の一部が保存されている。
つまりこの建物は“鞘堂”であり、書屋は国宝・中尊寺金色堂のごとく手厚い保護のもとにある。


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書屋展示室


今回の目的はアジサイ。
もとは個人宅で広い庭園ではないが、さまざまなアジサイが花を咲かせていた。


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ニュースで報じられていたヒメアジサイ


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ナデシコガクアジサイ(左) ウズアジサイ(右)

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左はベニガクアジサイ、右はプレートがないので不明


ところで、僕は牧野富太郎博士に関するエピソードを一つ、個人的に知っている。
30数年前に勤めていた神田の化学系出版社で、企業引退後フリーライターとして関わっておられたMSさん(故人)に聞いた話。

――MSさんが東北大学の学生時代の戦後まもなく、友人4人で吾妻山登山をしたときのこと、泊まる予定の山小屋が混んでいて3人分しかスペースがない。山小屋の主人が言うには、偉い先生が個室に泊まっていて、1人だけなら同室させてもよいとおっしゃっている。で、ジャンケンに負けたMSさんが個室行きに。その偉い先生というのが、吾妻山でフィールドワークをしていた牧野富太郎博士だった。

化学畑のMSさんはその名前にさほど価値を見いだしていない話しぶりだったが、植物好きの僕はたいそう驚かされたのだった。


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記念館

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博士がフィールドワークで使った収集道具や描写道具などが展示されている


朝ドラ『らんまん』にそんなエピソードが出てこないかと、ひそかに期待している。
出てこないだろうな… (6 ̄  ̄)

さて昼ごはん、駅のほうに戻って探すとしますか…。

(つづく)


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[DATA]
牧野記念庭園
東京都練馬区東大泉6-34-4
http://www.makinoteien.jp/
https://www.instagram.com/makinomemorialgarden/





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/djgsOrrqzLE


https://youtu.be/b5FTQVdEsKA


https://youtu.be/5qrIKoRrhgI


https://youtu.be/Zj3Tbca7XHo


1週間遅れの… 【アンシャンテ】

2021.03.19

 娘が週末に泊まりに来るというので、急いで用意しなければならない。
何をって、いわゆる“お返し”を。
まさかそれ目的に泊まりに来るってわけでもないだろうけど(笑)。


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こういうのはちゃんとしたものにすることにしていて、地元の洋菓子店で検討。


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以前、富士見町の喫茶庵「うたたね」に落語を聴きに行ったとき、手土産に「アンシャンテ」のクッキーを買っていったことを思い出した。
お返しにぴったりだと思った。


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「欧風菓子 アンシャンテ」は野火止通りの野火止広場脇のビル1階。ケーキ屋さんとして人気だが、家からはけっこう遠く、なかなかケーキは買いづらい。印象として焼き菓子のウェイトが高くなるのである。
ちなみに隣の雑貨屋さんは相方の知り合いの方がオーナーで、ちょくちょく利用していたが、残念ながら閉店してしまった。


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クッキーの詰め合わせを買う。


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お店のインスタをチェックしてみると、今年も去年もホワイトデー前にクッキーの写真が投稿されている。
自分の選択は正しかったと。
1週間遅れだけど… (〃 ̄ω ̄〃ゞ


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自宅用ではないので実食しておいしさをお伝えできず残念です。

で、お返しに限らず、クッキーとは贈ったものを食べたことがないケースの多い食品である。
それって、どうなのよ… ( ̄  ̄;) ウーン


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[DATA]
アンシャンテ
東京都東村山市栄町3-14-7
https://enchanter.on.omisenomikata.jp/
https://twitter.com/enchantercheese
https://www.instagram.com/enchantercheese/





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/Rmbrkipv3Qo
https://youtu.be/dOoX6pdlqxU



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カタクリ / 野寺カタクリ山(閉鎖中)


たぶん繰り返されるであろう… 【日乃出精肉店】

2021.01.08

 “コロナの功罪”という文字をよく目にする。
そんなものに“功”があるのか? とお感じの方も少なからずおられることと思うが、個人的には得るところも少なくないと感じている。
たとえば#東村山エール飯
困っている飲食店を応援したいという気持ちを一個人が表明できるという仕組みが素晴らしい。連帯感や互助的な空気が醸成された点は、間違いなく“功”の部分だと思う。

緊急事態宣言発出の記者会見で、首相は「限定的、集中的」と述べた。「東京の経路不明の感染の多くは飲食が原因であると指摘されている」としたうえで、飲食店に20時までの時間短縮を要請。すなわち、ほぼ飲食店限定の緊急事態宣言である。

エール飯の理念に共鳴する感覚は時間とともに薄らいでいったが、いま、原点に立ち返るときだと思う。


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エール飯の恩恵は客の立場でも感じていて、その一つが地元意識が強まったこと。
多摩地区では自治体ごとにエール飯プロジェクトが展開されていて、せっかく投稿するなら自分の住む自治体のお店で買って… となるのが人情。僕はわざわざマップで市の境界線をたどったりしたものだ。
そうやって知らなかったお店を見つけるという副産物もエール飯はもたらしてくれる。


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斜向かいのシャッターの物件は東大和市


その一つが富士見町の「日乃出精肉店」。
東大和市の東京街道団地に隣接する古く衰退した商店街のお肉屋さんである。


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小さい商店街の真ん中を境界線が通る。
去年6月に買いに行ったとき、いちおう確認しました。

「ここ、富士見町ですよね?」
「はい」と、お店のおばさま。
「あっちは?」と、お向かいを指さす。
「東大和(笑)」


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そのとき買ったコロッケがすごくおいしかった。
全体にものすごく安い。
使い勝手のよさに驚いた。


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本日、夜はカレーだというので、カツでも買いにと訪れた。
新春っぽいめでたい店名でもあることだし。
が、正月明けが裏目に出て品薄だったのが残念。

チキンカツとメンチカツ各1枚、コロッケ2個。
これで360円!


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左から、チキンカツ、メンチカツ、肉コロッケ。ひたすら茶色い(笑)


自家製カレーのベースはスパイスと野菜から作る。
添加物なし、ルーやソースのたぐいも一切使わない。


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なんか豪華なコロッケチキンカツカレーに


再びエール飯活動に注力… といっても、前の宣言のときとは比べものにならないくらい行動に慎重さが求められるのは言うまでもない、現在の感染拡大ペース。


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[DATA]
日乃出精肉店
東京都東村山市富士見町2-2-64





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/h6iHUbk2fkE



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ロウバイ / 東村山中央公園


茶屋の非日常性とは? 【御休み処】

2020.12.13

 谷保天満宮は入り口と社殿の間に段差がある“下り宮”で、それはこの神社が立川崖線という河岸段丘の斜面につくられていることを示している。
多摩川流域には崖線がいくつも走っていて、土地の言葉で“ハケ”や“ママ”と呼ばれるそのような地形には湧水が多く、崖下には水路が形成され、流れに沿って小道が通っている。

ということで前記事の続き。


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谷保天満宮の車祓所脇から下ってハケの道に入り、府中方面へ。


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先取り初詣“幸先詣(さいさきもうで)”をハシゴしようともくろんでいる。
向かうのは大國魂神社。武蔵国の総社にして、東京五社の一つ。


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2つの神社はともに(旧)甲州街道に面し、途中ゆるやかに折れるほぼ直線道路で結ばれている。距離にして3.4km。
車の多い甲州街道は避けて、平行するハケの道へ。清流沿いの小道のほうが気持ちいいに決まってる。新府中街道を過ぎて御猟場道、分梅駐在所交差点より鎌倉街道と歩き、こちらのコースは4.5km。


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府中本町駅前を通って新西参道より境内へ。


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大國魂神社は初詣参拝者数、東京で4位、全国でも30位前後を誇る。


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日曜ということもあってか、さすがに人出が少なくはないが、広い境内で密な感じはまったくない。
拝殿の列はやはり4~5組程度だ。


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メジャーどころを余裕で掛け持ちできることが実証されたと思う。
もう初詣は毎年これでいいか…
…というとそうでもなさそうなところも一方では見えてくるのであって…。


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欠けているものがあるとすれば、それは非日常性だ。
お正月というハレの日に“人出”は欠かせない要素のようで。


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西参道から入ってお参りをして、表参道から帰る。


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大鳥居を出て左手、稲荷神社の隣に茶屋がある。
時刻は12時20分、ちょうど昼めし時…。


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どうです、この非日常感…!
という強引な展開 ( ;; ̄3 ̄)

「Go To 茶屋」または「そうだ 茶屋、行こう。」キャンペーンは、このような形に帰結するのであった(笑)。


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「御休み処」は府中市社会福祉協議会が運営する、ハンディのある人たちが働く小さな甘味処。
2週間前に「うどんやさん」という名前のうどん屋さんに入っているが、こちらは「御休み処」という名前のお休み処だ。


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甘味、ドリンク、軽食とメニューが豊富。
きつねうどん、やきそば、おでんを注文。


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外でも食べられるとのことで、床几台風ベンチに座っていると、店員さんが小さなテーブルを出してくれた。


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屋台の焼きそばのような懐かし味の焼きそばは、こういうシチュエーションにピッタリ👍


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お稲荷さんの赤鳥居の下できつねうどんをいただくという、だまし絵感。
違う世界に飛ばされそうだ。


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このあと国分寺まで歩いて、総距離11.3km。
格の高い神社2社に茶屋2軒、武蔵野のハケの道という充実の散策コースである。


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© OpenStreetMap contributors


[DATA]
御休み処
東京都府中市宮町3-1大國魂神社境内(大鳥居手前右側)
http://www.fsyakyo.or.jp/center/harmony.html





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/huZfAWkCeTY



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国分寺


失われた時を求めて…? 【ベルン 立川高島屋S.C.店】

2020.01.17

 今週日曜日、「西武所沢S.C.」で買い物をした帰り道、東住吉交差点を南へ。
西武池袋線のガードをくぐると、甘い匂いがする。
「何の匂いだと思う?」
「キャラメル… かな?」と相方。

これはそのときたまたま気づいたものではなく、何十回あるいは100回以上? と通っているこの道のこの場所で、必ずこの匂いが感知されるのである。
おそろしく懐かしい、ピンポイントにある食べ物の記憶につながっているようなのだが、その食べ物が思い出せない。キャラメルにも近いが、僕は練乳に強烈な印象を抱いていたはずでそっち方面から探ってみたりしても、あと少しのところで脳裏に確かな像を結ばない。
匂いが漂っていることについては、洋菓子の製造工場でもあるんだろうということは誰でも想像がつくこと。ずっとそこで止まったまま。

気になることを放置しない。老い先短いので(笑)。
まあ、いまはGoogleマップという強力なツールを使える時代でもあるわけだし、帰ってさっそく調べてみると、問題の場所付近に「㈱ベルン所沢工場」という表示。“㈱ベルン”をググる。「株式会社ベルンのミルフィユ 美味しいミルフィーユ」というサイトに行き着いた。
――あの全国的に有名なベルンのミルフィーユ(ミルフィユ)を製造、販売している会社です。


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ミルフィーユだったか…。
全国的に有名なミルフィーユも知らずに、ボーっと生きてんじゃねーよ!
上記サイトで販売店を調べ、最寄りの「立川高島屋S.C.」へ。


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ベルンは1948年創業。65年に日本で最初に3層パイ生地にクリームをサンドしてチョコレートでコーティングしたミルフィユを創製。


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※許可をいただいて撮影


ミルフィユは、スイートチョコレート、ヘーゼルナッツチョコレート、ミルクチョコレートの3種類。
各1個(計3個)入りからパッケージされていて、302円(280円+税22円)とお手ごろ価格。お試しにはピッタリ。


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手土産スイーツのバリエーションとしてお試しを… と考えたわけだが、一足(二足)早い情報として、これでホワイトデーのお返しはバッチリ。


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ところで、例の匂いは…
おそらく製造工程で副次的に発生するのであって、完成品にそのフレーバーは感じられない。
僕の記憶は失われたまま。


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ベルン所沢工場(左)


[DATA]
ベルン(BeRNE)立川高島屋S.C.店
東京都立川市曙町2-39-3 立川髙島屋S.C. B1F





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/VOfKZ7dOLm0


きまぐれ松島観光 ――中編 【円通院】

2019.09.21

 (前記事のつづき)

 円通院

 ネットで昼ごはんのお店を探していてたまたま見つけたのが伊達政宗の孫・光宗の霊廟「円通院」。
秋には紅葉ライトアップが行われるという庭がきれいそうだ。


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円通院山門(切妻造茅葺の薬医門)。本堂とともに松島町の文化財に指定されている


瑞巌寺参道を拝観受付の手前で左に折れると松島海岸駅への近道となるが、円通院はその途中にある。
拝観料300円を収めて山門より入る。
山門をくぐってすぐ左手に“縁結び観音”があり、こちらは縁結びの寺として有名らしい。


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縁結び観音(上)。ペンで願いや名前を書き込み祈願奉納された縁結びこけしが並んでいる


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石庭“雲外天地の庭”。松島湾に実在する七福神の島を仏の庭として表したもの


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東屋・石畳


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三慧殿に続く道


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伊達光宗の霊廟三慧殿

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三慧殿は国の重要文化財。厨子には支倉常長が西洋から持ち帰ったと伝わるバラの絵が描かれている

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三慧殿裏の洞窟遺跡


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本堂・大悲亭


――圓通院は、正保2年(1645)に江戸で死去した伊達政宗の嫡孫光宗の廟所で、正保4年(1647)瑞巌寺第100世洞水(どうすい)和尚によって開山されました。本堂は、光宗が江戸で納涼の亭として使用していた建物を海路で運び、この地に移築されたもので、圓通院本堂大悲亭と名づけられています。屋根は寄棟造、萱葺平屋の二間造りで、右室の奥に本尊「聖観世音菩薩坐像」(松島町指定文化財)を安置しています。ぞうは、檜材寄木造り、漆箔で像高は63cmsです。境内奥にある光宗の霊廟「三慧殿」は、昭和60年に国重要文化財に指定されています。(案内板より)

(つづく)


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[DATA]
〈円通院〉
 宮城県宮城郡松島町松島字町内67  http://entuuin.or.jp/index.html





[Today's recommendation]

※旅の間ネコ不在のため猫写真はお休みします




https://youtu.be/0z3vl4SNRlo




 一子相伝の伝統菓子
2019.09.21 紅蓮屋 心月庵/宮城県宮城郡松島町松島字町内82 http://matsushimakouren.com/

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国道45号の鉤の手の奥、円通院の南東に位置する「紅蓮屋 心月庵」は、創業1327(嘉暦2)年の老舗。
“松島こうれん”は、口の中でスッと溶けほのかな甘味が広がるごく軽い食感のせんべいで、1枚1枚手焼きで焼き上げる松島名物。

――嘉暦二年(1327年)以来680余年、松島の紅蓮尼が参拝の人々がお供えした米を粉にして煎餅を焼き、村の人々に施したと言われる「松島こうれん」を、一子相伝にて23代にわたりその製法を伝え続けて参りました。ササニシキを原料に一枚一枚心を込めて手焼きにて焼き上げた、無添加の銘菓で御座います。(HPより)


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松島こうれんは、上白糖入り、和三盆糖入り、還元麦芽糖入りの3種類。
上白糖バラ(119円)3袋と、お徳用ワレ(125円)1袋を購入。


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