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関東有数の本格山城 【唐澤山神社】

2023.07.23

 栃木県佐野市と聞いて即思い浮かぶのはラーメンとサービスエリアと厄除け大師だが、今回の目的はそのどれでもない。

先日、インスタ投稿かテレビニュースかで見た風鈴飾りが、鋳物の風鈴で佐野市の神社というので、引っかかるものがあった。
個人的に風鈴といえば南部鉄器なので鋳物には違いないが、こちらの鋳物はもっと上品で繊細な感じがする。

相方に話すと、「そう。佐野の鋳物って、ブラタモリでやってたじゃん」と言う(NHK『ブラタモリ』2023/07/08放送回)
言われてみれば、引っかかりはそれか…? という気もするが、夜はだいたい酔っぱらっているので昨日のこともあまり覚えていない。

佐野には出流原弁天池というずっと行ってみたいと思っていた場所があって、地図で確かめるとその神社と湧水池はわりと近く、出かける動機が一気に高まった感じはある。


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朝7:40発で、所沢IC―鶴ヶ島JCT―久喜白岡JCT―佐野藤岡IC… というルートで現地「唐澤山神社」9:10着。
ちなみにナビ推奨はその先の佐野IC(佐野SA)だが、うちのクルマはいまどき珍しいETC不搭載車なのでスマートICは利用できないのであった ( ̄- ̄;) ンー


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そんなこんなで「唐澤山神社」。
山の上に広い駐車場があって驚かされる。


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駐車場奥の「唐沢山城跡」の石柱がお参りコース入り口っぽい。
神社に来たつもりが城跡とあって多少混乱したが、案内板によれば山城跡に建立された神社らしい。
所沢の滝の城跡の城山神社のようなもの… とナットク(それよりはるかにスケールが大きいことに徐々に気づかされることになる)


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右手におじさんが座っていて、写真撮るのにじゃまくさいな(失礼💦)… と思って様子をうかがっていると、「まだ時間前なんだけどね…」と話しかけてきた。
どうやらボランティアのガイドさんで、勤務時間前で入り口に待機していたらしい。

「ブラタモリを見て?」とガイドのおじさん。
「あ、そうそう」と相方さん。

ん? “鋳物の佐野”という切り口はなんとなく思い出したが、この神社もブラタモだったの…?


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ガイドのおじさんにいただいたマップ


勤務時間外でありながら、こんなイイカゲンな観光客に対しても実に丁寧に説明してくださり、ガイドのおじさん本当にありがとう。
お出掛けすると何かしら出会いがある。
ヤマドリとか (* ̄∇ ̄)

以下、おじさんの説明(とマップ)に沿って、境内というか城内をめぐる。


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唐沢山城入り口“くい違い虎口(枡形)”

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天狗岩上り口。『ブラタモリ』ロケ地点らしいが悪路とのことで、おじさん非推奨

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神橋手前の鳥居。左手に「大炊の井」がある


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神橋。「四つ目堀」に架かる

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直径9m・深さ8mの大井(大炊の井)

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城を東西に分断する四つ目堀。幅5間・深さ2間

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帯曲輪の東をゆるゆる上る“風鈴参道”

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二つ目堀の先の石段を上って…

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左に折れると、神社正面の石段

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ガイドのおじさんのおすすめは、表参道的なこの石段ではなく、その左手を二の丸に向かうルート。
途中、目玉スポットの高石垣を見上げられるからという。
うん、たしかブラタモリでやってたな(笑)。


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左の道を二の丸へ

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高石垣

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石垣の切れ目が二の丸入り口

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振り返って見た高石垣

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二の丸より本丸(本殿)を望む

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上の写真の石段右手をズーム。正面に鏡石が見える。ちなみに左手の鏡石は石垣養生中でブルーシートに覆われている


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ブラタモリでやっていた鏡石。うん、すっかり思い出した😅


二の丸から石段を上ると「唐沢山城」本丸であり、現在「唐澤山神社」本殿が鎮座する。


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二の丸経由のルートは拝殿左手からのアプローチとなる

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本丸広場

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拝殿

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拝殿奥に本殿


唐沢山城は927(延長5)年、藤原秀郷によって築城された。
平将門の乱を鎮圧したことで知られる忠皇の臣・秀郷を祀る神社として唐澤山神社が創建されたのは1890(明治23)年のことという。


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南曲(引曲)

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南曲から山門を振り返る


お参りのあと、山門をくぐって先の石段を下る。
その先の南城が絶景ポイントとのことだが、夏休みのボーイスカウトのよいこ軍団に占拠されていたので、そのまま駐車場方面へ。

(つづく)


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鳥居の向こうが先の正面石段、石段を下って左手に南城


[DATA]
唐澤山神社
栃木県佐野市富士町1409
http://karasawayama.com/
https://www.instagram.com/karasawayama_shrine/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/8y-GlUgTvx8



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次号予告


豊穣の海と白銀の山と 【ぼん天】

2019.06.01

 午前中に秋津駅周辺を散歩し、昼ごはんは中華料理「ぼん天」へ。
ここの料理はものすごく量が多いので、コンディションやシチュエーションによってはやや慎重な対応が求められる。


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つまりこういうこと。
「ぼん天」のラーメンやチャーハンの量が標準の1.5倍だとして、1食で1.5人分、2食で3.0人分の量になる。1人のとき、1.5人分はまあなんとか食べられる。しかし2人で入り同行者が小食で0.7人分くらいしか食べられないとなると、3.0-0.7で、2.3人分を僕がこなさなければならない計算になる。
わかりやすいように1.5倍としたが、1.2倍でも僕のノルマは1.7人分にもなるのだ。


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ということで、小食の相方さんと入るときは体調を見定めつつ、みたいな感じになるが、今日は久しぶりに散歩したこともあってばっちりリフレッシュでき、空腹全開である。2.3人分でも3.0人分でもぜんぜんオッケーな気がする。


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「ぼん天」に入るとどうしても焼きそばが食べたくなるが、ふだん何々が食べたいということの少ない(何でも食べる)相方が珍しく「海老あんかけ焼そばが食べたい」と主張。なので僕はご飯ものに。
海老あんかけ系がたしか塩味なので、たしかしょうゆ味だった五目あんかけ系から五目中華丼をチョイス。


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海老あんかけ焼そばはぷりぷりエビがごろごろ、五目中華丼はエビは1個だが豚肉がどっさりで、材料の主な違いはそこだ。味付けは、海老あんかけはネギ油の効いた塩味、五目は甘辛しょうゆ味。


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この2品のアタマが入れ替わったメニューがある(五目あんかけ焼そば・海老中華丼)。
五目タンメン・海老タンメンというものもある。


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五目あんかけシリーズ・海老あんかけシリーズはメニュー表各部門のトップ2に君臨するお店の看板メニューであり、僕はこのあんかけのBermuda海域を長く抜け出せずにいる。


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いつもなら途中で箸を止め、僕が食べ終わるのを待って器をチェンジする相方だが、今日はなかなか止まらない。そしてとうとう推定1.5人分の焼きそばを完食してしまった。


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あとで聞いたら「中華丼のご飯の量がものすごかったから」と。


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たしかにすごい量だとは思ったが、相方の席すなわち背後から眺めたほうが、餡がかかっていない分ご飯が裾野を長く引いて山体が全貌をあらわにし、その威容に圧倒されていたと。
そしてそのこんもりとしたサマが、お父さん(わし)の腹部を思わせるものがあったと。
ヤバイ…! この焼きそばは私がなんとかしなければ… と、相当無理をしたらしい。


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裏口側の駐車場には懐かしい名称が…


それは相方さんには気の毒をした。
でも2.3人分食べる気満々だっただけに、ちょっと物足りないものがあった。
…とか言ってたら、いずれひどい目に遭うんだろうな。


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[DATA]
ぼん天
東京都東村山市久米川町1-37-30





[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/JcDzRjMIDvo


天丼の絶妙な箸休め 【小諸】

2017.05.08

 引き戸を開けるとカウンターの右端でお店のおかさんがご飯を食べていた。
一瞬、躊躇したが、「どうぞどうぞ」と勧められるままにカウンターの左端に座る。
お茶を入れようとするから思わず「ゆっくり食べてください」と言いそうになるが、そういうわけにもいかんわな。

最近こういう間が悪いのが多い。まだ1時15分なんだが…。
天丼700円を注文。


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カウンターの中では板さんがナスを切ったりみそ汁を温めたりと天丼の準備を始める。僕のところからは見えない左奥に揚げ場があって、別の板さんが動いている気配が伝わってくる。おかあさんがお茶をつぎ足してくれる。
3人がかりで世話を焼かれているという気恥ずかしさ…。やっぱり間が悪い。

前に来たときはご夫婦と跡取り息子(天ぷら担当)と思ったのだが、目の前の板さん、年齢不詳でけっこう若そうにも見える。母親と息子2人という構成かもしれない。


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おかあさんがスポーツ新聞を勧める。新聞でも読んでいてもらえれば少しは落ち着いてご飯を食べられるという意図と察知し、普段読むことのないスポーツ紙を読むふりをする。右の板さんも柱の陰でご飯食べてる。
そういえば今日は新聞休刊日だ。…ってオレ、mini toto-B当たってんじゃね? ありがとう、モンテディオ山形!


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天丼はふた付き重箱で登場。お椀もふた付き。
お椀のふたを開けるのにちょっと手間取ったらおかあさんが教えてくれる。
「こうやってギュッと」
「こう、ギュッとですね?」


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以前ここの天丼を食べたとき、天ぷら自体はおいしいが天丼としてはどうなんだろう? と考えてしまった。衣が薄く上品な仕上がりだった。そもそも丼物は上品な食べ物ではないし、天丼の天ぷらは衣ぼってりめ、つゆどっぷりめのほうが親しみがもてる。
本日の天ぷらは、ぼってりではないが薄すぎもせずちょうどよい感じ。


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700円でエビ3本はうれしい。ほかにナスとピーマン。ごま油が香り、甘さ抑え目のつゆとも相まって食が進む。
ワカメのみそ汁はだしが濃く味わい深い。
そして大根ときゅうりのぬか漬けがおいしい。それもそのはずで、丸のままの漬物からいま切り出したものだ。天ぷらの箸休めとしてのぬか漬けの効能は『美味しんぼ』にも取り上げられているほどだが、先日の「葉月」といい、その相性のよさを実感させられる。
おかあさんが3度目のお茶つぎ。


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食べ終えて帰り支度をしていると、おかあさんがティッシュボックスを差し出してくれる。顔に飯粒でも付いてたんだろうか? オレのことだからやりかねないな…。
最後まで世話を焼かれっ放しのおっさんなのだった。


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[DATA]
小諸
東京都小平市学園西町2-28-4





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/FfnGDZG8gSI


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