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門前の茶屋で大地の恵みを 【観音茶屋】

2020.11.22

 前記事のつづきでお昼ごはん編。

西武球場前駅近くには大きな寺院が2寺ある。
アグリツーリズモと寺社巡りは切り離せない関係にある。とはいえ…。

狭山湖ダムから下るのに狭山不動尊の境内を通った。重文の門3棟をはじめずいぶん立派なお寺さんだな… と思って調べてみると、1975(昭和50)年建立とある。堤義明氏による、と。78年起工の西武球場などとセットで西武グループの開発事業に関係していそうなニュアンスで、うーむ…。


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狭山不動尊。上から第一多宝塔 、御成門、勅額門


一方、山口観音(金乗院)は創建弘仁年間(810-824年)と伝えられる古刹。
古くから観音信仰の霊場として知られる、と。


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山口観音本堂


こういうのはあとで知った情報で、ルート的には狭山不動尊の勅額門を出ればもう目の前は駅なのでそのまま帰ってもおかしくなかったわけだが、もしそうしていたら情けない気持ちになっていただろう。自分がすっかり物心ついてるころに建てられたお寺だけお参りして1200年の歴史のあるお寺を素通りしたと。


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そうしなかったのは、食い意地のなせるワザか、猫の導きか…。


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2週間前に狭山湖・多摩湖を一周したとき、歩き始めに山口観音の参道を上り、いい感じの茶屋があって気になっていた。


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今日はそこで昼ごはんと決めていたので、いったん勅額門まで下りたが、再び坂道を上る。


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門前の茶屋というものに強くひかれる。
「観音茶屋」というテンプレートなネーミングが素晴らしい。


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茶屋にひかれるのは観光とセットという非日常的要素が大きいのであって、お店としては簡易型飲食サービスに分類されるであろうから、食べ物への期待感はさほどない。
ところが、ここのうどんはすごかった。


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簡易サービスではカレーかラーメンかそばが食べたくなるのでそうしようと思っていたが、壁の短冊の文言には捨ておけないものが。
“うどんは嬶さんの打つ地粉、自家製手打ちうどんです”


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ここは付汁肉うどん以外に選択肢があるだろうか?
気さくで優しそうなおかみさんで、嬶(かかあ)という感じでもないが(笑)。


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うどんは見た目に灰色がかって不ぞろいで、地粉の香りが強く、強烈なコシ。


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いわゆる武蔵野うどんのお手本のようなうどんで、有名店にも引けをとらない本格派である。


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麺が2本くっついてビロビロになっていたりというワイルドさにはまさに嬶という表現がぴったりで、武蔵野の畑作地帯で農作業の合間に食べられてきた郷土料理そのものという感じがする。
知られざるうどんの名店といえよう。


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アグリツーリズモ的田舎めぐりの締めにふさわしい食事にありつけたのは、観音様のご利益か、はたまた猫の導きか。


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[DATA]
観音茶屋
埼玉県所沢市上山口2203





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忘れえぬ夕べの味玉 【阿佐谷ホープ軒】

2019.11.29

 知る限りでホープ軒というラーメン屋は、千駄ヶ谷の「ホープ軒」、吉祥寺の「ホープ軒本舗」とその分家「阿佐谷ホープ軒」、支店の「ホープ軒本舗 大塚店」、村山団地近くの「村山ホープ軒 本店」とその支店「村山ホープ軒 東大和店」とあるが、大塚という土地には縁がなさそうなのでとりあえず除外するとして、入ったことがないのは「阿佐谷ホープ軒」だけだった。


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ところで、杉並にはもう1軒ホープ軒があった。
環七通り高円寺陸橋たもとの「ホープ軒本舗 杉並店」は営業時間18:00~翌6:00という典型的なドライバー相手のラーメン屋だったが、20代のころ住んでいた新中野(住所は杉並区和田)の家から徒歩圏だったので、ときどき食べに行っていた。
若いころいちばん多く通ったホープ軒は、吉祥寺ではなく高円寺だったのだ(2017年12月閉店)


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そして同じ杉並ということもあって、お店の前を通ると高円寺のホープ軒が思い出され、入ったこともないのに懐かしさがこみ上げるという特異な存在が「阿佐谷ホープ軒」なのである。


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いろいろ重なっていたイレギュラーの仕事が11時半までに片付き、満を持して阿佐谷まで遠征することに。


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「阿佐谷ホープ軒」の場所は、阿佐ヶ谷駅東口から中杉通りを渡り、中央線すぐ南の線路沿いの路地を入って50m。
店頭に次のような張り紙がしてある。

――当店は1938年創業の元祖ホープ軒本舗の分家で、創設者 難波二三夫の末娘が営業させていただいております。

スタッフは、その店主かな? 思ったより若い女性を中心に、エキゾチックな容貌の若い女性店員2名を加えた3人体制。


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注文は、中華そば700円と味付け玉子50円。
普段、味玉を頼むことはあまりないが、高円寺のホープ軒となるとなぜか味玉が思い出される。デフォだったとか?
前金制(ラーメンと引き換え)は吉祥寺と同じ。


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提供までに3分ほどと超スピード。細縮れ麺は吉祥寺と一緒にしか見えないが、ゆで時間が大きく異なるのは謎である。


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味はあっさりめでとんこつ臭もきつくない。うま味は強いが吉祥寺に比べニンニクなどだしの香味野菜の効き具合がアッサリな気がする。
チャーシューの部位も違うようで、こちらはバラかな?


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分家だけに味のベースはよく似ているが、このようにいろいろ違いがあっておもしろい。工業製品じゃないんだから、それでいいのだ。


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現在形では吉祥寺との比較になるが、硬ゆでの味付け玉子をほお張れば、高円寺陸橋のお店と和田帝釈天通りの夕景が思い浮かぶようだ。


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[DATA]
阿佐谷ホープ軒
東京都杉並区阿佐谷南2-17-5





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2つの顔を持つ… 【とんかつ かつ秀】

2019.05.25

 気温、さらに上昇。
東京都心の最高気温は今年初の真夏日となった昨日をさらに上回る31.9℃。

自転車で走りながら、昨日の続きで夏のはじめに食べたくなる汗かきメニューを頭の中で列挙。
タンメン、担々麺、あんかけ焼きそば、カレー、焼き肉、冷麺、冷やし中華、冷やしたぬきそば…。
あまりの暑さにどこかで逸脱したもよう (`A` ; ; アジアジ

よし、カレーいってみよう。
多摩湖自転車歩行者道から五日市街道→伏見通りへ。


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伏見通り終点から都道・県道24号練馬所沢線を東に500mほど行ったところに不思議なお店がある。


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店が2軒並んでいるように見えるが、店名はどちらも「かつ秀」。
ならば外装の都合により2軒に見えるだけで実は横に広い一つの店舗なのかというと、近づいてみるとやはり入り口は2つで、それぞれ「とんかつ かつ秀」「レストラン かつ秀」と別個の看板が掛かっている。


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ここはかなり目立つ形でカツカレーののぼりが出ているので、カレーが食べたくなったときに思い浮かぶお店の一つ。
カツカレーってくらいだからこっちだろうな… と、「とんかつ かつ秀」の暖簾をくぐる。


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店内は外観上「とんかつ かつ秀」部分に相当するだけの広さ。もしかしたら…? と考えていた、中でつながっているということはなかった。
右手にカウンター5席、左に2人掛けテーブル3卓と、こぢんまりしている。


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品書きはカウンターの上のきれいな筆文字の張り紙のみで、カレー関係はじゃんぼかつカレーというものしか見当たらず、ちょっと焦る。
水を運んできたご主人におそるおそる「カツカレーというものは…?」と尋ねると、「はい、あれ(じゃんぼ)の下のがございます」とのことで、そちらをお願いする。


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いかにも人のよさそうなご主人は、蛭子能収というかマギー司郎というか山本益博というか竹中平蔵というか、そっち系で、そのどれよりも人相をよくした感じ。接客係のおかみさんは、常連客や非常連の僕にもしきりに話しかけてくる。


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カレーは陶器のソースポットにて提供。
陶器でもステンレスでもこの形状の器を見るとテンションが上がるのはわれわれ世代の特徴だろうか。


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カツは小ぶりに見えるが厚みがあり、衣はサクサク、脂身の少ないロース肉はやわらかで香りよく揚がっている。
カレーは肉も野菜も煮崩れているが、香りからしてビーフかな。
サラダとお新香付き。
この陽気のなか、福神漬より自家製のキュウリのぬか漬けがうれしい。
どこにも表示はないが、お支払いは980円(税込み)。


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厨房内に暖簾がかかっていて、そこでつながっているように見える。
「向こうは焼き肉屋さん?」と聞いてみた。
すると、向こうは焼き肉屋仕様でテーブル席が4人用、6人用と大きいとのお答え。夜しかやっていないのかと思ったらそういうわけでもないらしい。厨房は共通。


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「両方やってるんじゃ大変ですね」
「そう、仕込みがねぇ」
そういえば、僕の後ろに客はないのに、ご主人は厨房でずっと手を動かしている。
今度、昼に「レストラン かつ秀」に入ってみようかな。


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[DATA]
とんかつ かつ秀
東京都練馬区西大泉6-14-5





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自然酒の一献は…? 【シャルキュトゥリー モエ】

2019.03.20

 東村山市本町の自然食品店「そら屋」で買った純米自然酒「香取」を飲んでいたら、東久留米のハム・ソーセージ店「シャルキュトゥリー モエ」の白かびのサラミが無性に食べたくなった。


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個人的見解だが、この2品はきわめて相性がよい。
たべものの世界でいうところの“であいもの”と呼ぶにふさわしい。


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そこいらへんの科学的根拠は次のような文献にも認められる… かというと、自分のブロク記事のコピペにすぎないので、科学的でも文献でもなんでもなかったりする。


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――日本酒の原料・麹をつくるコウジカビAspergillusと、カマンベールチーズやこのサラミに付けられている白カビ(アオカビPenicilliumの一種)は、ともに子嚢菌門(Ascomycota)ユーロチウム菌綱(Eurotiomycetes)ユーロチウム目(Eurotiales)マユハキタケ科(Trichocomaceae)に属する近縁種。相性が悪いはずはない。


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チーズをもっとちゃんと取りそろえたいところが、地元では難しい。
時間に余裕ができたら神楽坂の「アルパージュ」に行こうと思っている。


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あとはソラマメがあれば、この季節的には満足するかな…。


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[DATA]
シャルキュトゥリー モエ
東京都東久留米市滝山7-17-24-103
http://www.charcuterie-moet.jp/
 https://www.facebook.com/charcuteriemoet/





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学生街の昭和中華の二面性? 【中華料理 二葉】

2018.11.17

 石神井公園駅から上石神井駅へ向かうルートで、新青梅街道の上石神井交差点から斜めに入り、途中ふと左に折れてみた。
そこは通ったことのない商店街で、北口東通りというらしい。
居酒屋、新しそうなパン屋、古い肉屋、ビストロ… と、衰退と再生のはざまのフェーズにある昔の商店街といった趣。
こういうスポットには比較的高い確率で古い中華料理店が残っている。


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通りの中ほどに、ありました。
中華屋さんにしては看板の色合いがおとなしいが、店構えにどっしり感がある「中華料理 二葉」。


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初めて通る道なので当然、知らないお店である。でもちょうど“なんてことない”普通のラーメンが食べたい気分だったので、あまり抵抗感を覚えることもなく入店。


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店内ではカウンター席の松葉杖のおじいさんとお店のおとうさん・おかあさんが談笑中。
その話の輪からいちばん遠い左隅のテーブル席に着く。
席数は4人掛けテーブル3脚、カウンター6席と、物置状態の小上がり席もある。
表でセットメニューがそろっていることを確認しているが、その中からやはり基本のセット、半チャーハン・ラーメン850円を注文。


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ちょっと意外だったのは、チャーハン担当がおかあさんだったこと。ガコガコと小気味よい音を立て、じっくり炒めている。
おとうさんは麺の面倒を見てるのかな。
5分後にやって来たお盆は、見るからにボリューミーであった。


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“なんてことない”ラーメンといっても、香味野菜や鶏油の風味を無意識のうちに求めているものだと思うから、このラーメンはひと口目はちょっと物足りない。うま味は強いがキレがないというか。中太やや縮れの麺も鈍重な印象。


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ただ、見た通りボリュームがあって、チャーシューの厚みもなかなかだったりする。
食べ進むうちに、こんなクセのない感じも悪くないのかも… と少しナットクの味とでもいうか。


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チャーハンは、基本のチャーシュー、卵、ネギ、ナルトのほか、ピーマンが入る。
僕はチャーハンの具は基本3~4種以外が入るのに少し抵抗があって、この場合アクの強いピーマンだけに、はじめ違和感が強く感じられた。
でもこれは徐々にクセがなじんでいく味。このピーマンチャーハンの力強い味わい、はっきり言ってアリです。


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途中、おとうさんが「早稲田大学行ってくる」と言って出ていった。出前の食器の回収だ。
そうだ、ここは早大高等学院に近い。これはお店を出たあと知らない道を通って気づいたことだが、高等学院裏手には早大ゴルフ部の練習場というものもあった。
ということは、このお店は東伏見の「上海菜館」みたいな早大生御用達な存在なのかもしれない。だから量がものすごいのかな… (; ̄ー ̄A アセアセ…


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先客のおじいさんは客(わし)が来たのを潮時と出ていって、しばらく自分1人だったが、食べ終わるころに若い女性2人組、男子高校生2人組、女子大生(たぶん)2人組と、1時半近くにして立て続けに来客。
たちまち昔の学生街の食堂のような活気に包まれ、その鮮やかな場面転換に驚かされたのだった。


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[DATA]
中華料理 二葉
東京都練馬区上石神井2-21-10





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https://youtu.be/QrWfWNK2bjs



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蔦の下の扉をくぐる 【ほんやら洞】

2017.07.22

 「ほんやら洞」は個性派の多い国分寺にあってなお異彩を放つ。
殿ヶ谷戸庭園の北の坂道の途中。坂の途中にあるから1階と地階を判別しにくい、カフェやアンティークショップが入るマンションの隣。隣のように見えて実はマンションとつながっており、地下の一部が歩道際まではみ出している不思議な構造。


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そのはみ出したでっぱりが、ほんやら洞。
お店は蔓植物にすっぽり覆われ、完璧に気配を消している。普通の人間には廃屋にしか見えず、魔法使いだけが扉を開けることができる。


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店内は木とレンガ主体の重厚なつくり。
あちこちに同じギタリストの写真が貼ってある。あの構図はジミー・ペイジだっけ、それともブライアン・メイ…?
と、よく見たら中山ラビと書いてある。なるほど。


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われわれの隣では50前後の男性2人が映画論を戦わせている。映画だと思っていたら、演劇、絵画、歴史、宗教…、と議論は果てしなく広がり、お互いに一歩も引かない構え。
カウンター席には女子高校生の姿。隣に座る母親が青春時代を過ごしたお店なのだろうか。
ほかに読書をする男性が2人。


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僕らがいちばん普通。
どうやって入り口を見つけたのか、と怪訝そうな表情で、カウンターの端で洋書を読んでいる男性がちらちら僕に視線を向ける。
カレーの匂いに誘われて、と僕は答える。


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スパイシィチキンカレー(ラッシー付)850円。
スパイスの効いたインドカレータイプ。ただし、甘みはない。タマネギの分量などの工夫で、素材の自然なうま味やコクを引き出そうというもの。大きなチキンの塊がのる。


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ボロネーゼ(サラダ付)900円。
かなり細めのパスタを使用。バゲット2枚付き。


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ソースはよく煮込まれているが野菜の形状を残している。
セロリとピーマンの香りが前面に出る。


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店の前で立ち止まって様子をうかがう人がちらほら。
以前は内と外は別世界で、窓から外を見ると、通行人は何事もなかったように通り過ぎ、店は魔法にかかったままだった。


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途中、僕ら以上に普通っぽい若いカップルが立て続けに来店。
こうした動向は、調理場の冷蔵庫にも張り紙がしてあるように、ちょうど1週間前に放送されたアド街の効果にほかならない。
僕らも間違いなくそういう客だと思われている。いや、だいたいそういうことで遠からず、だけど。


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[DATA]
ほんやら洞
東京都国分寺市南町2-18-3





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📘
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パトリシア・A. マキリップ(原島文世 訳)
『オドの魔法学校』、創元推理文庫





https://youtu.be/z1TVZALGLrw



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ゆったりくつろげる田舎うどん 【田舎うどん 古奈家】

2017.05.23

 この店は新青梅街道に面し、車利用の客が多い。いつも店の前に3~4台止まっており、それが2トントラックだったり電気工事用ワンボックスだったりするから、なぜか気後れして素通りしたことが何度かあった。
ちょっと前に来たときは、自転車を止めていたらお店のおとうさんが出てきて、「すいません、麺終わっちゃいました」


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去年入ったときは2時直前にしてかなりの混み具合。
いろいろ間が悪いようで、どんなもんかなとおそるおそるのぞいてみる。本日は1時前でもすいていそうな気配。
かなり気楽に入店。


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店内はけっこう広く、ゆったりした席の配置で、カウンター5席と6人テーブル2卓、小上がりに4人テーブル2卓。
6人テーブルの端に座って田舎うどん(冷たい汁)650円を注文。


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こちらは家族経営のようだ。おとうさんは元気がよく愛想もよい。おかあさんは物静かで優しそう。若い人は息子さんだろうか。
おとうさんはうどんのゆで担当、おかあさんは天ぷら担当、若い人は薬味その他担当と分業制が敷かれている。


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うどんは白っぽく、小麦粉は無漂白ではないようだ。でもよじれ具合や食感は武蔵野の系統。
自分の好みからすると若干コシが強すぎのゆで加減だが、不ぞろいだが基本的に麺は太すぎずピロピロに細いのもけっこう混じっているので、ちょうどよい感じになる。耳ものっている。


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つゆはかつおだしが効いていて、甘すぎもしない。
天ぷらはインゲンとジャガイモ。このジャガイモが面白く、ペーストにして揚げているようなのだが、ポテトチップの香りがする。ほかにサービスっぽい揚げ玉が付く。
糧・薬味は青菜、大根おろし、おろししょうが、ネギ。卓上のごますり器を使うのを忘れたことをいま悔やんでいる。


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窓が全開で通り抜ける風が気持ちいい。新青梅街道を車がビュンビュン走っているが、植え込みが目隠しとなって気にならない。
今日のような暑い日にこの雰囲気で食べるこのうどんはとてもおいしい。
ものすごくビールが飲みたくなった。って、仕事の途中なんですけど(笑)。


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[DATA]
田舎うどん 古奈家
東京都東大和市清水4-1107





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https://youtu.be/ruvBg0J5f04


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