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栄華と滅亡の物語 【石神井氷川神社】

2024.03.10

 今年は春先の活動度が上がらないが、3月に入っての低温傾向が影響している。
寒いのが苦手。
吹き返しの北風が嫌い。

日曜朝。
「今日どうする?」
「うーん…。石神井公園でも行ってみる?」
というくらい、活動度が低い。
まあ直線距離で13km近くあるので、自転車に乗りつけない人にとってそこそこ遠出感はあると思うが。


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石神井公園ということで、まず氷川神社にお参り。


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※境内は許可をいただいて撮影


氷川神社(石神井氷川神社)は応永年間(1394-1428)、当地に勢力の大きかった豊島氏が居城の石神井城の城内に、大宮氷川神社から分霊を勧請して創建。


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太田道灌によって石神井城が落城した後も氷川神社に対する村民の尊崇の念は篤く、石神井郷の総鎮守として現在に至る。
石神井郷とは、現在の練馬区石神井町・石神井台・上石神井・下石神井・上石神井南町のいわゆる石神井地区および周辺の立野町までを含む広大な地域を指す。


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手水舎

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神楽殿(昭和12年建立)

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豊島氏奉納の石燈籠(練馬区指定文化財)


たしかに格式を感じる神社で、過去にもお参りしたことがある。
あとこちらは骨董市(毎月第4日曜日開催)が有名で、それも何度か。


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裏手の森の中を下れば、そこは三宝寺池。
石神井公園の西エリアで、石神井城址がある。


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豊島氏の領地の中心は現在の池袋から「としまえん」(現・ワーナー ブラザース…)のあたりであったと伝えられており(豊島区という地名は豊島氏に由来)、石神井城はその西方を守る砦であった。
1477(文明9)年、太田道灌により石神井城が攻略され、城主・豊島泰経とその息女・照姫は三宝寺池に身を投げ自害。 


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ここにも栄華と滅亡の物語があり、石神井城落城の悲劇はいまも“金の乗鞍と照姫”として語り継がれているという。

(つづく)


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[DATA]
石神井氷川神社
東京都練馬区石神井台1-18-24
https://www.ne.jp/asahi/hikawajinja/hikawahp/
https://www.facebook.com/ShakujiiHikawaJinja





[Today's recommendation]


https://youtu.be/o6lOObdTX14?si=cs3DcbYYBfBdS0gM



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次号予告


2024 元日🎍 【日枝神社 水天宮】

2024.01.01

 新年1本目の記事は、例年どおりわが家の元日風景&初詣。


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定点観測じゃないが、おせち料理やお屠蘇は絵柄的に毎年代わり映えしない。
器が若干増えているかな。


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お屠蘇のあとはお酒。
お雑煮を食べてからお参りに。


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ほぼ空ですけど…

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今年は隣町・清瀬の「日枝神社 水天宮」まで歩いて行ってみることに。

清瀬市中清戸の志木街道沿い、樹齢400年の杉の古木が根を張る氏神の森に、日枝神社と水天宮が隣り合って祀られている。清瀬10景の一つ。


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日枝神社は1579(天正7)年、中嶋筑後守信尚が社殿を造営したとあるが、日本武尊が東征の際、境内のヒイラギの木陰で涼をとったとの言い伝えが残っている。

――景行天皇の御代に日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際、柊の根本に憩い「清キ土ナリ」とのたまいけるとて、爾来この村を清土(きよど)と称したるも何時の頃よりか、清戸と改められたとあり、故に当時の柊は枯れその根株より蘖(ひこばえ)を生じ今日に至る云々とあり、依って日本武尊が祭祀せられたといい伝えられている。神社HPより)


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こちらの存在は北多摩に移り住んだ当初から認識していたが、ちゃんとお参りするのはたぶん初めて。
まず水天宮へ。


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境内の人出の多さのわりにそれほど並ばずに済んでホッとしたものの…
隣の日枝神社の参拝の列は志木街道に面した鳥居まで延び…


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どころか、通りに出てみると、列ははるか向こうまで続いているではないか w( ̄▽ ̄;)w


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あとでGoogleマップで測距してみると、鳥居までの列の長さ150m。
いやー、驚いた。

これに並ぶ根性は持ち合わせていないので、そのまま退散。
でも水天宮だけでもお参りできてよかった。


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行きに6.5km・帰りに7.3kmの合わせて約14km。
図らずも本格ウォーキング並みの初詣(初歩き)。


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[DATA]
日枝神社 水天宮
東京都清瀬市中清戸2-616
https://hiejinja.jp/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/i-6WSGX5aMg?si=s4O6WK8LlqO9QXnG



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お年賀というか、お土産


タヌキふたたび 【ファンフル洋菓子店】

2023.12.15

 めでたいことがあってお祝いがてら出かけた相方がもう一つめでたい話を持って帰ってきた。
どれくらいめでたいかというと、このときと同じくらい。


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さっそくお祝いのケーキを買いに国分寺「ファンフル洋菓子店」へ。
こちらは多摩地域でも数少ない“たぬきケーキ”を扱っているお店。


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たぬきケーキとは文字どおりタヌキをかたどったケーキで、スポンジの土台にバタークリームでつくったタヌキの顔をのせ、全体をチョコレートでコーティングするというもの。


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1965(昭和40)年ころに誕生し、昭和40~50年代に全国的に流行したらしい。
生クリームの普及やスイーツ業界の世代交代などに伴い姿を消していったが、バタークリームを使ったレトロ感が逆に受け、扱い店の少ない希少性と相まって“昭和遺産ケーキ”などと呼ばれ一部で人気が再燃、それをテレビ番組で取り上げるなどしていまやレアアイテムとして人気沸騰。


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「写真いいですか?」
「どうぞどうぞ」
パチリ。
「そんな簡単に撮れちゃうの?」とお店のおとうさん。「こっちは2周遅れだからなぁ(笑)」

時代はぐるぐる回っているだけで、こうして並んで走っている。


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これまでもこのブログではときどきたぬきケーキ(派生型を含む)を取り上げてきた「サン・ローザ」「ファンフル」「ナイトー」「モンテリマール」「シャトー」「ナカタヤ」


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自転車圏のお店はすべてチェックしているつもりだが、ここ数年、ブームを受け復活させるお店も。
この調子で生息域をどんどん広げていってほしいものだ。


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自分自身、そこまで好きというより、やはりバタークリーム世代のノスタルジア。
森◯エンゼ◯パイを思い出させる説も、一部に。


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ところで、なぜお祝いにたぬきケーキか?
それはヒミツです。


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[DATA]
ファンフル洋菓子店
東京都国分寺市本多2-1-1





[Today's recommendation]


https://youtu.be/J1VNf0ELCPs?si=g4gD62Po3cXxF8EU



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「ナカタヤ」のたぬきケーキ(ミニ・ボレロ)


合掌造りで味わう 【そば処 白川郷】

2023.10.29

 前記事では詳しく触れていないが「日本民家園」はいくつかのブロックに分かれており、⑤水車小屋~⑩山下家住宅は“信越の村”というエリアになる。
展示民家6棟中4つが合掌造りであるから信越より飛騨・五箇山のほうがしっくりくるような気もするが、それはともかく、園内全体に丘陵の斜面を利用したつくりで山村の雰囲気漂うなか、このエリアは広場を囲むような古民家の配置になっている。
自然、人が集まる“村の中心ゾーン”の風情で、人の集まるところ市が立ち、茶屋が出る。


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正面が⑧山田家で、左が⑩山下家の裏手


そんな感じで広場の周りの建物の一つが茶屋(飲食店)になっている。


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「そば処 白川郷」として営業しているのは展示番号10の山下家住宅。
19世紀前期の岐阜県白川村の建築物で、かぎ座敷を持つ典型的な白川系合掌造りの民家である。


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近辺で飲食できるのは「岡本太郎美術館」のカフェくらいに思っていて、日本民家園内に食事処があることを来るまで知らなかった。


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■神奈川県指定重要文化財/■岐阜県大野郡白川村長瀬/■農家、合掌造/■切妻造、一重三階、茅葺、正面庇付、石置き板葺、桁行18.2m、梁行10.9m/■19世紀前期


着いたのが11時すぎで、だったら混む前に食べちゃおうか… ということで、実は真っ先にこちらで食事をし、そのあと前記事のように振り出しから見学し直している。
食べ終わって外に出ると順番待ちができていたので、いい状況判断だったわけだ。


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食事メニューはそばのみ。
品ぞろえはシンプルで、とろろ、山菜、たぬき、肉…。
山梨県忍野村の湧き水を使って製麺をしているとのこと。

注文は民家園そばと肉そば。


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食事処は1階の広い板の間で、キャパは大きそう。
2階は使われていない。


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1958年に川崎駅近くに移築され観光料亭として活用されていたものを70年こちらに再移築… という数奇な運命をたどった建物である。
大都会・川崎にこんなものがあったというのも高度経済成長の大らかな時代というか、それはそれで興味深い歴史のひとこま。


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隣の席は午前中からビールを聞こし召しておられる。
消防団の慰労会(←推察です)的なご老体グループで、これはこれで高度成長期をしのばせる大らかな光景というか。


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民家園そばとは、とろろ、山菜、たぬきのミックス。
こういうところでは必ずとろろそばと山菜そばで迷う… という僕のような人のニーズを的確に捉えた商品開発といえよう。


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肉そばの具は豚バラと長ネギで、こういうところでは必ず豚そばとねぎそばで… ( ̄- ̄;)


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ちょっと気になってネットの口コミなどを眺めてみると、雰囲気はいいがそばは普通… というのが多いようだが、その雰囲気というのがハンパなくよい。
それでもう自分的にはとんでもない高評価になるわけで。


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ゆったりした時の流れに身を委ねつつそばをすする贅沢。

(つづく)


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[DATA]
そば処 白川郷
神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1





[Today's recommendation]


https://youtu.be/l4KE6kx0K0E?si=tZP-wPe7CeyceIzX



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次号予告


東京のはずれの古民家で――その2 【古民家いろり】

2023.09.03

 前記事の続きで、青梅市小曽木の古民家カフェ「いろり」昼ごはん編。

五右衛門風呂の足湯は築70年と書いたが、喫茶・食事処となっている母屋は築160年、江戸期の建物を改築したものだそうだ。


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土間から右に上がって続きの2間とその奥左の1間が客間に使われている。
左上座の礼法が染み付いているため、この右向きのつくりに違和感を覚えるワタシ。

…というように、古民家というがわれわれの子ども時分こういう民家はごく普通で、日常感覚で接していた。
いうなれば古人間だな、わしら ( ̄- ̄;) ンー


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最初の部屋が畳の間で、次の部屋が板の間、左に折れた奥の間が洋室風。


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畳の間の掘りごたつの席に通される。


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食事メニューの幅が広い。
そば・うどん、天丼、うなぎ、川魚、豆腐料理…, and BBQ.


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迷った末、ちょっぴりぜいたくランチと野菜天そば(ざるそば+野菜天)に。


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野菜天はかぼちゃ、さつまいも、ピーマン、モロヘイヤ、しいたけ。
ほぼ自家栽培と思われる。
そばも太さが不ぞろいで、どことなく田舎風。


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ちょっぴりぜいたくランチのメインは豚肉みそ漬けソテー。
加えてまぐろ刺し身、さつまいもとなすの揚げ浸し、なめこと青菜のみぞれあえ、きゅうりとだいこん・赤ピーマンの酢の物。
それにひと口デザートとぶどうが付く。


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背後は霞丘陵七国峠。
昭和48年ころのツクツクボウシの声が聞こえた気がした、夏の終わり。

(つづく)


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[DATA]
古民家いろり
東京都青梅市小曽木1-135
https://kominkairori.owst.jp/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/NF23_W8wjEg?si=qMe5gm7Hb2YcG_-F



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次号予告


夏の名残を惜しむ 【御菓子司ふくしま】

2022.09.03

 先ごろ東大和「匠紀の国屋」の冷やし求肥ぜんざいなる菓子をいただいて、そういえば今年こういうの食べてないなぁ… となった。
“こういうの”とは、いわゆる四季折々の和菓子。

和菓子は、旬の素材を使うことはもちろん、菓子そのもので季節感や日本人の美意識をも表現する芸術作品といわれる。
夏には夏の風情を表す和菓子が作り出されてきた。

ところが今年のような夏に、そもそも“夏の風情”など見いだすことができるだろうか…?
生きるのにいっぱいいっぱいなくらい暑ければ、風情も何もあったものじゃない。
和菓子ぃ…? 持って帰る間に溶けるわ!!

それではあまりに寂しいので、秋モードに切り替わる前に夏の名残を惜しんでおきたい。


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東大和の古い商店街・富士見通りの古い和菓子店「御菓子司ふくしま」。


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いまや貴重な街の和菓子屋さんで、季節ごとに商品を入れ替えている印象だが、店頭の張り紙で夏の和菓子となると麩まんじゅうと若鮎くらい。
タイミング的に、かろうじて引っかかってる感じ。


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こういうことは“粋”という美意識の世界の話であり、“走り”は喜ばれるがわざわざ“名残”を求めようという人は多くないということ。


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ショーケースには水ようかん、白玉大福、麩まんじゅうと並んでいる。


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1個ずつ頼んだが水ようかんは売り切れ。
あと、どら焼きが看板っぽいので、栗どら焼を追加。


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実はこちらのどら焼き、以前、ウォークラリーの“ひがしやまとスイーツウォーキング”でいただいたことがある。
イベントの無料配布用に特製の小さいどら焼きを大量に用意してあり、いたく感心した… というようなことを話すと、お店のおかあさんはよく覚えていないと。


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調べてみるともう5年も前の話だ。
(ウォーキングイベントとしての)スイーツウォーキングはコロナ禍の2020年以降行われていない。


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生麩のもっちりした食感とさらっとしたこしあんがよく合う。
白玉大福の皮はつるりとしてのど越しがよく、くどさを感じない。
寒い冬の温かいあんこもいいが、暑い日のさらっとした冷たいあんこもまたいい。


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これでお月見団子も心置きなく食べられるというもの。


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[DATA]
御菓子司ふくしま
東京都東大和市南街6-4-2





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/vp_h649sZ9A



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第6回ひがしやまとスイーツウォーキング(2017年)の様子


往時の繁栄を伝える 【旧ヤマジュウ田村家住宅】

2022.05.28

 土曜日は基本的に動けないことになっているが、突然ポッカリ空いた。
貴重な機会なので有効に使いたい。
つまり日曜日にできないこと。


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JR福生駅


先々週日曜に羽村取水堰から拝島まで玉川上水沿いを歩いたとき、メインスポットと考えていた「田村酒造場」は日曜定休で入れなかった。
外から眺めるだけでも立派な蔵で、ぜひ見学したいが日曜定休では見通しが立たないなぁ… と思案していただけに、またとないチャンスである。


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宿橋通り。後述の絵図に記載のある「運動具店」「清水園」の看板が見える


暑くなる予報なので歩きより蔵優先で、最寄り駅の福生駅から「田村酒造場」に向かう。
新奥多摩街道を過ぎて右斜め、宿橋通りへ。
最短距離を選んだだけだが、ここは福生の歴史を伝える重要な通りだった。


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玉川上水の手前に古いお屋敷。
「国登録有形文化財 旧ヤマジュウ田村家住宅」とある。ここも田村だ。
一般に開放しているようなので、せっかくだから見学することに。


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ヤマジュウ(仐)田村家は「田村酒造場」を営む田村家の分家で、主屋は1902(明治35)年建造。


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逓信業(郵便事業)をなりわいとし、1911(明治44)年に福生で最初の郵便局「福生郵便局」を自宅敷地内に開設するなど、旧福生村の発展に尽力した。


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建物は平屋の六間取りで、周囲を廊下がめぐるなど江戸時代以来の建築様式に加え、風呂・手洗いが建物内に設置されるなど近代住宅に見られる特徴も備える。
明治期の様子を伝える貴重な建造物だそうだ。


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主屋後ろには2つの土蔵が並ぶ。


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東土蔵では「宿橋通り家並絵図」が展示されていた。


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通りの南側と北側の絵図がそれぞれ左右の展示ケースに収められている


絵図からは銀行、郵便局、百貨店、旅館、割烹、饅頭店…… と、閑静な住宅街といった現在の様子からは想像もつかないかつての街の繁栄ぶりがうかがえる。


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長い絵図で写真にはとても収まりきらないが、同じものが宿橋通りに観光案内板として掲示されていた。


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――宿橋通りの歴史は古く、江戸時代の福生村の絵図には下江戸街道を経て日光街道に通じる道として記載されています。明治時代に青梅鉄道が開通すると、宿橋通りは五日市方面から多摩川を福生の渡し場で渡って福生駅に向かう道筋となり、渡し場と駅を結ぶ重要な通りとして発展しました。(宿橋通り案内板より)


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右が旧田村家主屋、左は1916(大正5)年に新設された郵便局舎を利用した純福音福生教会


往時をしのびつつ、宿橋を渡り通りの南へ。

(つづく)


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宿橋から見る玉川上水


[DATA]
旧ヤマジュウ田村家住宅
東京都福生市福生1158
https://www.museum.fussa.tokyo.jp/yamaju





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/LX6VadePQDQ



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次号予告


丘陵野草図鑑 ――野山北・六道山公園

2022.04.07

 木曜日がいちばん動きやすいと書いている先週に続き、2週連続で車で出かけた。
花好きにはこの時期慌ただしい。


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行き先は武蔵村山の野山北・六道山公園で、自転車でも行ける距離だが、先日“自転車+マスク”で具合悪くした人がいるので今回は車。


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野山北公園はカタクリの自生地として知られる。
時期的にカタクリは過ぎていても、ほかにもいろいろな植物が見られるはずだ。


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カタクリ、ヤブレガサ


(市立)野山北公園の釣り池の南側斜面(北向き斜面)がカタクリ自生地で、一応そちらを確認しつつ北側へ回り込む形で尾根に登る。


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ほかの自生地もそうだがカタクリは北向きの傾斜地を好み、この谷地でも南に開けた北斜面にはまったく見られない。
谷地の南北の斜面ではかなり植生が違っている。


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左上から、ジロボウエンゴサク、センボンヤリ、マルバスミレ、シュンラン、カントウタンポポ、ジュウニヒトエ、オオバノトンボソウ、ベニバナイチヤクソウ、タチツボスミレ、チゴユリ、ヒトリシズカ


釣り池の北を登るこのルートはこれまで通ったことはないが、すぐになじみのある六地蔵の三ツ辻に出た。
ここを六道山公園方面へ。


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今回はエイザンスミレを見るというはっきりした目的がある。
去年5月に歩いたときに群生地を見つけていたもので、最近ほかの場所での開花情報がインスタ等にぼつぼつ上がるようになり、ちょっと焦っていた。


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“尾根道の広場”という休憩場所の手前あたりにエイザンスミレの群生地がある。
はじめ葉だけの株しか見当たらず花は終わったかと思ったが、歩くにつれて花もちらほらと。


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ぎりぎり間に合った感じで、今日来られてよかった。


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そこから六地蔵へ引き返し、そのまま十二所神社横へ下る。


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下り切る手前で谷を横切る形になっていて、足元にコゴミが生えている。
よく見ると、一帯はコゴミの群生地。


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クサソテツ(コゴミ)


好物の山菜だが、子どものころ田舎でそうしていたように、摘むというわけにもいかないし…。
腹が、減った……

(つづく)


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※参考画像:某中華店のヒトサラ


[DATA]
野山北・六道山公園 インフォメーションセンター
東京都武蔵村山市三ツ木4-2
https://www.sayamaparks.com/noyama/





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/h0UgDx3YqwI


ひな飾りと大正ロマン 【耕心館 喫茶ストーリア】

2022.02.27

 今年の冬はひときわ寒さが厳しかったように感じる。
年齢もあるのかなぁ… と妙に気弱になったりするが、実際に庭の花が咲くのもいつになく遅かった。鉢植えの梅も1月後半になってやっとつぼみがほころび、それから満開になるまで何日もかかった。

猫のひたい状の庭の隅っこに植えてあるクリスマスローズは、3年前に東久留米の商店会の福引でいただいたもの。
“つるしびな巡り”スタンプラリーの抽選会だった。

もらった年は葉っぱが何枚か出ただけ、次の年は花が付かず去年は1輪やっと咲いた。
それが今年はこの寒さの中でたくさん咲いている。
見応えあるなぁ… と眺めていると、あのときのつるしびなが思い出される。

ここ数年、つるしびなはすっかり定着しあちこちで見かけるようになった。


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瑞穂町の「耕心館」は、瑞穂町郷土資料館「けやき館」に隣接する場所にある社会教育施設。


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江戸時代末期に建てられた豪農の邸宅をいまに生かしてコンサートや展覧会など文化・芸術発信の場として使われている。


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ちょうど企画展“瑞穂のつるし飾り”をやっているというので見に行くことに。


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前にも一度訪れたことがあり、そのときは庭にホトトギスなど秋の花が咲いていた。
今回はセツブンソウやフクジュソウが見ごろ。
これらスプリングエフェメラルも今年は開花が遅く、この時期に見られたのはラッキーだったかも。


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母屋に入ると色とりどりのつるし飾りで埋め尽くされていて圧巻。


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年代物? のおひなさまは七段飾りで豪華絢爛。


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2階に上がるらせん階段をうまく使って飾られている。


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館内は白い壁と太い梁で日本家屋そのものだが、併設してある「喫茶ストーリア」はシャンデリアや丸テーブルで、大正ロマンか昭和モダンかといった趣。


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ランチメニューも充実しているので昼ごはんを食べることに。


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店内はカーペット敷きに洋風アンティーク家具。
BGMはモーツァルトなど。


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デミグラスミートソーススパゲティとトマトクリームシチューセットを注文。


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スパゲティは昭和そのもの。


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全体に甘めのソースでマッシュルームの水煮がごろっと。麺はもちろんゆで置き。
いわゆる喫茶店のスパゲティである。


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断然ミートソース派だったのでいまのナポリタンブームにはモヤッとするものがあるが、ゆで置き具合などかなり再現度高いミートスパだと思う。
いまでは得難い貴重な機会かも。


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トマトクリームシチューセットはスープ・ミニサラダ・ミニデザート付き。
パンorライスからパンを選ぶ。パンは白コッペとシュガートースト。


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シチューもスパゲティ同様、懐かしい味わい。


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昔味わったようなバターと玉ねぎの風味がなめらかなシチューに溶け込んでいて、昔のデパートの食堂を思い出した。


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ミニデザートはオレンジゼリー。


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もうすぐひな祭り。
“瑞穂のつるし飾り”は3月6日まで。


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蔵のひな飾り


[DATA]
耕心館 喫茶ストーリア
東京都西多摩郡瑞穂町大字駒形富士山317-1
http://www.koshinkan.jp/
https://www.facebook.com/miuzuhoactio/
https://www.instagram.com/koshinkan_actio/





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https://youtu.be/BROH3ILfm9E



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セツブンソウ


しっぽり飲みたい 【本むら庵】

2021.09.12

 昭和の終わりにラーメンブームの震源地として全国にその名をとどろかせた荻窪だが、同時に“そばの街”という位置づけでもあったらしい。
当時、荻窪のそば屋で入ったことがあるのはタウンセブンのテナントでデパート食堂然として入りやすかった「荻窪やぶ」くらいだが、もう1店、僕でも名前を知っていたという有名どころ「本むら庵」。創業1924(大正 13)年の老舗の風格が漂い、若造には近寄り難いものがあった。


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その「本むら庵」の暖簾分けのお店が所沢にある。これはぜひ入らなければ… と思いつつ、はや十数年。ちょっとしたなりゆきでようやくその機会が訪れたという話。


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ところで、「本むら庵」という名のそば屋に入るのは、これが初めてというわけじゃない。荻窪本店は六本木に支店を出しており(現「HONMURA AN」)、六本木の会社に勤めていたころ何度か入っている。
週休2日が標準となりつつあった時代、その会社の経営者は社員を休ませるのは損と考えるような吝嗇家で、土曜も出勤はもちろん半ドンですらなかった。で、社員の一部(わしとか)は昼ごはんに出るとき適当な行き先→NR(No Return)と書いて独自に半ドンとしていたんだが、そんなときにぴったりだったのが「本むら庵」。半ドンの土曜のお昼といえば、ビールでしょ ヾ(・ω・o) ォィォィ


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という美しい思い出(笑)から、興の赴くままに天ぷらにビールといきたいところだが、もちろん酒類提供NG。天ざるも2000円(+税)と、なりゆきで払うにはちと高い。
注文は、おろしそば980円と鴨せいろ1450円に。


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浦和所沢バイパス沿いということもあってロードサイド型ファミレスのようなつくりを想像していたが、古民家リノベ型の非常に趣のあるお店なのであった。
しっぽり飲むのにピッタリの条件だけに、いよいよ惜しい。


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そばはエッジの効いた細打ちで、パツパツの食感が心地よい。
香りもまあまあ立つ。


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ただ、細いだけに切れやすいのか短くなっているものも多く、後半になるとズズッというわけにいかずもやもやする。
ときどきそういうおそば屋さんがあるが、評価的にどうなのか気になっている。


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細い青ネギとたくさん入った厚切りの鴨肉で、意外とボリュームのある鴨せいろ。


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ぶっかけタイプのおろしそばは、細かいことを気にせず楽しめるのでよい。
たっぷりのおろし、花かつお、のり、ねぎと、本わさび。


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思い出探しは脳の若返りにつながるらしいので。


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[DATA]
本むら庵
埼玉県所沢市宮本町1-17-26





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https://youtu.be/ljvTwbxrylc



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すごいすじ雲


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