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チャーシューメン、大盛り! 【松屋】

2021.06.07

 自転車コースのラーメン屋🍜シリーズ第4弾(4記事前の「峰英軒」を含め)

前報で“知る人ぞ知る名店”と書いているだけに最新情報を載せておかないと… というわけでもないが、箱根ヶ崎の「松屋」。
アップデート最新情報は… ずっとないだろうなぁ。って、それがいいんだけど c( ̄▽ ̄)

でかい地図を張っておきながら使っているのは左下の隅っこだけで、“自転車コースの”というより“瑞穂町の”なんでないの? と言われそうだが、いやいや、これからですから (・`ω´・)


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ピンクの線が今回走ったコース © OpenStreetMap contributors


入り口は網戸の夏仕様で、開放感と昭和感にいざなわれる。
1時前で先客がないことを確かめて入店。


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食堂の横の部屋が厨房でその奥が茶の間というつくり。
茶の間でおばちゃん3人組が談笑中のところ申し訳ないが、厨房越しに「こんにちわー、チャーシューメン」と申告して席に着く。


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店主のおかあさんがおっとりやって来て「チャーシューメンは麺の量は?」と。
要するに僕のような“若い人”は大盛りが標準らしく、毎回これを聞かれる。
3回聞かれて断るのは失礼… と『美味しんぼ』で読んだのを思い出し(笑)、「じゃ、大盛りで」


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外に車が止まり、入ってきた明らかに僕より一回りは上というご夫婦が「チャーシューメン大盛り2つ」と。
見るからに常連さんで、ワタシらいつもそれ、という自然体な振る舞い。やっぱりこの店では大盛りがスタンダードなのだ。


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おヒヤを持ってきたお手伝い風のおばちゃんにそのご夫婦が前払いで1500円出そうとすると、「え? チャーシューメン大盛りってそんなにするの?」と壁の品書きを確認するお手伝いおばちゃん。
いやいや、ふつうチャーシューメン大盛りはその値段では食べられませんから。


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平打ちのピロピロ麺は著しく不ぞろいで、大盛りにするとわかるが、太さによってゆで加減にムラが出る。
って、当たり前か ヾ(・ω・o)


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縁の赤いチャーシューが懐かしい。
スープのかえしはチャーシューの煮汁主体とも思えるあっさりやさしい味。
油脂成分が少ないことが高齢者でも大盛りいける要因かも。


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軽くひと回りは上と思われる店主さんもお手伝いもお客も、みんな元気。
若い人的には、大盛りくらい軽く食べてみせないと。


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[DATA]
松屋
東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎258





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/MIimZRVaJbs




ここにも希少植物
2021.06.07 さいたま緑の森博物館/埼玉県入間市宮寺889-1

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最近、腐生ランなど珍しい植物に出会う流れにあるように感じていて、普段通らない狭山湖周回コースを走ってみた。
途中、周回路から大谷戸湿地の谷を下る。
さいたま緑の森博物館案内所の前で、ふと道端に目をやるとヒメザゼンソウのものとおぼしき枯れかかった葉が。根元を見ると花がある。

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ヒメザゼンソウは春先の花と思い込んでいて、とっくに咲き終わっちゃってるものと思っていた。ラッキー♪
ヒメザゼンソウは埼玉県ほか多くの地域で絶滅危惧種に指定されている。


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ウラギンシジミとヒカゲチョウ


コロナで、うどん 【ますも庵】

2020.12.01

 11月は“うどん強化月間”となった。右サイドのArchiveを見ると、11月の記事13本中7本がうどんと、5割超えである。
強化月間は計画したわけではなく、結果的にそうなった。
コロナ禍と無関係ではないかもしれない。

もちろんGo Toで京都に行きたいとは思うが、やはりというかそういう状況ではなくなっている。
でも地元のよさをいろいろ再発見できているところはコロナの功罪の功というpositive thinking。

ちょっと前の記事でアグリツーリズモという言葉を使っているが、密の心配なく小旅行気分が味わえる田舎道歩きにハマっている。
狭山の丘を越え武蔵野の里の逍遥の果てにたどり着く旅の宿が、うどん屋である。
コロナ禍で、うどん \(o ̄∇ ̄o)


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ときどき書いているように、うどんはこのあたりの郷土料理である。
このあたりとは狭山丘陵のぐるりを指し、最近入ったお店でいえば、所沢、入間、(うどんじゃないが)瑞穂、武蔵村山、東大和。
地元・東村山は丘陵の東麓に位置し、有名うどん店も少なくない。
が、今回入ったのはうどん専門店ではなく、そば屋。


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「ますも庵」は十割そばを標榜する人気店。
で、もう一つの売りが武蔵野地粉うどんである。


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この間、一度テイクアウトしているが、店内で食べるのは10カ月ぶり。
注文は、鉄鍋うどんとたぬきそば。


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こういうお店でたぬきそばとはちょっと変わった注文かもしれないが、僕も驚いた (:: ̄ェ ̄)


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いつもたぬきうどんを頼んでいる相方だが、このところうどん続きでグルテンが気になると。でもここのタヌキは捨て難いものがあり、結果、たぬきそば。


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普通、天かすをのせるのがタヌキだが、こちらのトッピングは具(ネギ)たっぶりの揚げ玉で、“種抜き(たぬき)”ならぬタヌキなのだ。
ヌクイことで十割そばの香りも立つ。


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鉄鍋うどんの具は、海老天、かまぼこ、卵、干し椎茸、舞茸、ネギ、ニンジン、カイワレ、揚げ餅。


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鉄鍋で煮込んであるのに、うどんにはしっかりした歯応えが残っているところがすごい。弾力というよりみっしり詰まったような硬さ。地粉の香りも強い。
太いうえに強くよじれているのでズズッというわけにはいかず、モソモソ食べるのが武蔵野流。


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うどんどころにあって、ここのうどんがいちばんおいしいんじゃないかと、ときどき思ったりする。


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[DATA]
ますも庵
東京都東村山市本町2-16-30





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/RfAa7eMWGzk



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玉川上水緑道


製法も造形もおおらかな… 【生そば 大むら】

2020.03.01

 さすがに繁華街の人混みに立ち入る気にはならず、郊外を散歩する日々。
東大和市役所から東大和市駅へ南下するルートで、途中通った南街2丁目~5丁目にはまったく人けがない。それでも住宅街ではまだ違和感は少ないが、駅に近づいてもひっそり静まり返ったまま。ちょうどホームセンターに用事があって駅前の「ヤサカ」に行ってみたら、いつの間にか閉店していて、がらんどう…。

“ある日目覚めたら街から人が消えていた”という1970年代のNHK少年ドラマシリーズが思い出されるようなSFな設定に、背筋が寒くなる。

というのはもちろん大げさに表現してみました的な前フリで、不気味なほど人けがないのは事実だが、よく見れば洋菓子店はおばちゃん客で賑わっているし、昼営業の居酒屋はきっちり昼飲みおやじで埋まっている。
選べる程度には飲食店は営業している。当たり前だけど。


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青梅街道が左折分岐する股のところにある古びた店構えのそば屋「大むら」へ。
“古びた”と書いたが3階建てのビル自体が古いわけではなく、いまふうのレンガ調の外壁に、古い木の柵やら瓦の庇やら銘木看板やらが組み付けてある。


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この南街四丁目交差点は2009年にハミングロードが開通する際に新設されたもので、青梅街道が分岐する形に経路変更された。
つまり道路整備事業に伴う立ち退きでビル化したおそば屋が昔の店舗の面影を残そうとしたのでは…? と思わせるような外観である。昔のお店への愛情にあふれている… ように見える。
あくまでも推測だが。


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店内も同様に年季を感じさせる。
カウンターは天然木無垢一枚板、僕らが座った小上がりの席も炉端テーブルのような古く重厚な調度品だ。


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注文は、おかめそば730円と天おろしそば1150円。

おかめそばというものを、たまーに食べたくなる。
どれくらいたまーにかというと、15年に一度… と以前書いておきながらそれから3年たっておらず言行不一致も甚だしいが、それは年齢による嗜好の変化で、いつまでも高校生みたいにラーメン大盛りじゃないよ… という成長の証しと捉えたい。


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おかめとは、お多福である。
こちらのおかめ、ぱっと見、造形精度が粗い。“おもしろい顔つくった者勝ち”ルールの福笑いのごとき雑な盛り付け。


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各パーツは目から順に、麩、紅白かまぼこ、薄焼き卵、鶏肉、干し椎茸、小松菜、竹の子。
写真には写っていないが鳴門巻きが沈んでおり、これは“ほお高”を表現する重要なパーツだけに残念である。


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天おろしそばとは、ぶっかけタイプの冷たい天ぷらそば。
突然笑いだす相方。
「この天ぷら…(笑)」
赤っぽいのでタコぶつかと思って食べたら、梅干しだったと。梅干しの天ぷらとは初耳。
種も入ったままで、知らずにかぶりついたら歯が欠けかねないという(笑)。


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ほかにも、輪切りのにんじんの3枚重ね揚げだったり、同じくさつまいもの2枚重ねだったりと、大ざっぱというかおおらかな天ぷらである。
それだけにボリューム満点、ネタもほかに椎茸、ししとう、ねぎのかき揚げ、えびと豊富。
えび天はかなり大きかったらしく、外見でそうは見えないので、コロモによるかさ増しなしの質実剛健タイプのようだ。


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たまーにしか食べないが、おかめそばを思うとホッコリした気持ちになる。
こんなお店で食べるのがぴったり。


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[DATA]
生そば 大むら
東京都東大和市南街4-16-10





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/j8e0fBlvEMQ



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新店、まもなくオープン(東村山市野口町4-27-1)


江戸前&京風、二枚看板のおすし屋さん 【ささき寿司】

2019.12.29

 国分寺から武蔵小金井経由で花小金井まで歩く予定だったが、僕は買ったばかりのスニーカーでアキレス腱が痛くなり、相方は仕事で痛めた腰痛が悪化して、途中棄権。
昼ごはんを食べて武蔵小金井から電車で引き返すことにした。
とにかく休みたいので、迷わずズバッとお店を決めたいところ。


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前原坂上の交差点から質屋坂通りに入ったところに興味深いすし屋がある。
「ささき寿司」は、江戸前 & 京風を掲げる二枚看板のおすし屋さんだ。


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基本、持ち帰りずしのお店だと思うが、店内飲食コーナーのようなテーブルが表からも確認でき、いつか入ってみたいと思っていた。


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優しそうな年配のご夫婦のお店である。
「お店で食べられますか?」と一応確認。入って正面がショーケースになっていて、そこで注文してから席に着くシステムのもよう。


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ショーケースには握り寿司、押し寿司、助六、大阪寿司、京寿司、細巻き各種… とズラッと並んでいて、「まるでおすしのオールスターゲームやぁ!」


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ここはやはり江戸前と京風の両方をいただきたい。
江戸前のほうはにぎり(並)1000円にすんなり決まったが、京風のほうは大いに迷う。とにかく押し寿司や棒寿司が大好きで、バッテラ、穴子、えび、えび玉… 全部食べたい。


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すると“お好み”という文字が…。
サンプルでは押し寿司2個ずつ3種類で630円。


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「えーと、このお好みというのは…?」
「どの組み合わせでも大丈夫ですよ」とご主人。
これはうれしいセットだ。王道的にバッテラ、穴子、えびでお願いする。


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先入観で押し寿司は作り置きかと思っていたが、このお店は注文を受けてから作る。にぎりももちろんその場でにぎるので、当然時間がかかる。
その間、おかみさんはお茶を入れたり、器の用意をしたり、ワケギを刻んだり。
入れたての緑茶がおいしい。


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すしは約10分で一緒に出される。
にぎりはとにかくネタが大きい。マグロもイカも分厚いカットで、エビもでかい。アジなんか、トビウオか…? と本気で思ったほど。
シャリが甘くないのが江戸前的である。


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と思ったら、押し寿司のシャリも甘さ控えめだ。
というか、バッテラのサバも穴子のツメもぎりぎり絶妙の甘さで、押し方もふわっと優しく、実に上品な押し寿司である。これならいくらでも食べられそう。


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お茶のサービスとお椀も付いて持ち帰りと同じ値段と、このイートインはお得である。
でも、持ち帰りという気軽なスタイルでレベルの高い押し寿司をいただくことができるというのは貴重だ。
これはいいお店を見つけた。


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[DATA]
ささき寿司
東京都小金井市前原町3-40-22





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/7SQY60Ta8gE


咲き乱れる桜と、どら焼きと… 【お食事処 なごみ】

2019.03.31

「どら焼き、やきにいく」と相方。

多磨全生園で、どら焼き体験のイベントが行われるという。
全生園でどら焼き――そう聞いただけでピンとくる人も多いと思うが、河瀨直美監督作品『あん』にちなんだイベントである。

――映画『あん』に登場する千太郎のどら焼きを自分でつくってみませんか? ホットプレートで皮を焼いてあんこをはさんだら“どら春”のどら焼きが完成します。徳江さんのレシピを再現した極上つぶあんをご用意してお待ちしています。(どら焼きミニminiフェスティバル パンフレットより)


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ほぼ映画を見ない自分にはうまく説明できないと思うので、そこいらへんの設定関係は映画『あん』公式HPおよび映画「あん」私設宣伝部を参照していただきたい。


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「どら焼きミニminiフェスティバル」は、全生園内の食堂「なごみ」主催のイベント。
「なごみ」は気になる存在なので、この際、昼ごはんとセットで利用してみようと。

会場は「なごみ」隣のスペース。なんかホットプレートの電源が落ちたとかで(笑)、どら焼き体験の待ち時間は見通しが立たないというので、料金(1人300円×2)を払って整理券をもらったうえで園内を散策。


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国立ハンセン病資料館裏手は公園風に整備され、意外なことにその先の一角には大勢の花見客。20年ほど前、何も知らずに桜の季節に全生園を訪れ、見事な桜とは対照的に静まり返った独特の空気感がいまだに忘れられない。人にそのことを話すと、ハンセン病ってらい病じゃないの、と驚かれた。仕事柄、病名はいろいろ見聞きするが、そのことを知らなかった。というか、らいが差別の対象であったことをそのとき初めて知った。


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和菓子「清水屋」の販売コーナーも。銘菓“東村山塩どら”は、映画『あん』のレシピを再現したものとか


会場に戻り、いよいよどら焼き体験スタート。

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材料は、生地、あん、桜の花の塩漬け。
ざっと説明があり、あとは放任主義 (; ^ ー^) …


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このへんまでは一見順調。
しかーし…


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見事に破綻 Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン


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まあ、形はどうあれ味は変わらないって係のおねえさんも言ってたし(笑)。
おいしいどら焼きができました。


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さて、気を取り直してというか、隣の「なごみ」で昼ごはん。


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「なごみ」は『あん』の撮影舞台に使われたお店。


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店内は意外に広く、座敷を含め60人ほど収容可能。
本日のおすすめプルコギ丼700円とかつカレー700円を注文。


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カウンターで注文すると前払いと言われたが、見ているとテーブルで注文している人もいれば食べ終わって帰りしなに払っている人もいればと、ばらばら。
売り上げが合っているとはとても思えない。


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店内には、去年亡くなった樹木希林さんが着た衣裳やサイン入り写真が飾られた『あん』特設コーナーもある。


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かつカレーは学食のカレーが思い出される味。


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そこからプルコギ丼提供まで20分空く。
桜の季節で混雑していてお店サイドの対応が追いつかなかった感じ。


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プルコギ丼はボリュームがあって野菜たっぷりとバランスがよい。
それにしても、気になるのは“森の釜めし”…。


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全生園の桜は20年前もいまも変わらずきれいだ。
たぶんもっとずっと前から。


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[DATA]
お食事処 なごみ
東京都東村山市青葉町4-1-1





[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/K0zPfvvSi0c


貴重な現存カレースタンド 【モンスナック】

2019.03.04

 新宿紀伊國屋書店といえばいまだに庄司薫の『ぼくの大好きな青髭』が思い出される。地方の高校生だった自分はこういう小説を読んでは東京での学生生活へのあこがれを募らせ、それが大学受験の大きなモチベーションとなった。困ったことに僕の読むこのテの小説は、たいてい主人公が東大生(作者が東大卒)であり、東京大学に籍を置いてこそそれらの体験が特別なものに映るのではないかと懐疑的に思うところなきにしもあらずだったが、おかげで高い目標意識につながったことは確かである。まるで自分が東大をめざしたかのような書き方だが(笑)。


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先日、久々に紀伊國屋を外から眺めて驚いた。
両脇のビルが取り壊され、紀伊國屋だけぽつんと取り残された感が漂っているのだ。

紀伊國屋ビルディングは2017年、東京都選定歴史的建造物に選定されている。これは東京都景観条例に基づき知事が選定するもので、規制ではないが“ゆるやかな保存”を基本とする。
一方、このほど発表された“旧耐震基準”に準拠して建設された建造物の耐震性調査結果によると、震度6強~7程度の揺れで倒壊する危険性が高いものは都内で156棟に上り、紀伊國屋ビルもそれに該当する。
景観上の重要性と建物の安全性をはかりにかければ、後者が優先されるべきは明らか。左右が空虚であると、ひとりぽつんと立つ姿はいかにも心もとない。


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紀伊國屋ビルは、書店はもとよりレコード・CDショップ、小劇場演劇のメッカ「紀伊國屋ホール」などを有し、若者の学問・文化・芸術活動を支えた。
そして忘れてならないのが地下飲食店街。

紀伊國屋は地下といわずビル全体、周囲の路地にまでカレーの匂いが漂っている。
地下飲食店街には昔から、(自分の知る限り)カレーショップが2店あり、匂いのもとと目されていた。そのうち「ニューながい」は2011年秋に閉店、あとには「クローブ」というやはりカレーショップが入ったが、昔ながらのカレーを提供するのは「モンスナック」1店のみとなった。


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そのへんの事情に関し、興味深い書き込みを見つけた。
込み入ったことにコメントする立場にないが、一連のツイートによれば、紀伊國屋ビルでいまも残る個人経営の飲食店は「モンスナック」のみ。
お店ホームページによれば「モンスナック」の創業は昭和39年と、紀伊國屋ビル竣工と同年である。


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店内はU字カウンターのみ(13席)。いまやめったに見られないカレースタンドの往年のスタイルを残す。
13時30分で半分ほどの客入り。


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注文は“本日のサービスメニュー”カツカレー900円→800円。
中国系? のおねえさんが「カツー」と、投げやり感たっぷりに奥の厨房に伝達。そしてそのカツカレーが3分ほどで出てくるところがすごい。


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こちらのカレーは“変わらぬ製法にこだわった元祖サラサラカレー”(HP)。
サラサラまたはシャバシャバと表現されるスープのようなカレーだが、いっときはやったスープカレーとは、なんか違う。シャバシャバしてるけどボディ感があるというか。


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甘味に加えて酸味が強いのが特徴。あの時代、カレーといえばポークカレーであり、トロトロの脂身はシャバカレー以上に懐かしい。
カツは厚みがあってスプーンではカットしづらいほど。サクサクの衣がシャバシャバの海を漂ううちにしっとりカレーを吸い取って、いい感じ。


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昭和の食堂めぐりは、年齢を重ねるごとにどこかに置き去りにしてきた大切なものを拾い集める旅のようなもの、かも…。


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――1969年7月20日の午前10時少し過ぎ、開店直後の新宿紀伊国屋のエスカレーター昇り口のわきのところで、ぼくは一体自分が第三者の目にはどんな若者にうつっているのかを初めはちょっと相当に気にしながら、激しい夏の陽ざしの中に突っ立っていた。というのもぼくは、洗いざらしの淡いブルーのダンガリーの上下に薄茶の細縁のサングラスをかけ(これは問題ないわけだ)、この春植木屋が縁の下に置き忘れていった古い麦わら帽子をかぶって素足に木のサンダルをつっかけ、薄鼠色になった古い昆虫網を小脇にかかえて、さらに(ここが重要なのだが)鼻の下にかなり立派な八の字型の髭をつけてあたりを睥睨(へいげい)していたのだ。(庄司薫『ぼくの大好きな青髭』より)


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[DATA]
モンスナック
東京都新宿区新宿3-17-7 紀伊國屋ビルB1F
http://www.monsnack.com/





[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://youtu.be/drvehnpp-94


地域密着 “和食の殿堂” 【堀天】

2019.03.03

 午後3時ころの降りだしという予報だったが、9時ころには降り始めた。
なりゆきで参加した東久留米の「つるしびな巡り」スタンプラリー参照1参照2の抽選会は今日が最終日で、せっかく巡っておいて尻切れとんぼじゃなんだから、車で行くことにした。


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東久留米市役所向かいのイトーヨーカドーの駐車場に止めて晩ごはんの買い物をして、会場の市民プラザ屋内ひろばへ。
2人で3回ずつ引いて、僕が緑の玉を出した。その瞬間、パッと場が盛り上がり、雨模様で出足が鈍く所在なげにしている商工会女性部の皆さんのなぐさみにはなったかも。“商店賞”でクリスマスローズの鉢をいただいた。


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昼ごはんには、こんな機会でもなければ入らないだろうというお店を選んだ。
自転車ではやや遠く、それでも自分1人ならなんてことない距離ではあるが、1人では入らんやろ… という系統。


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新座の産業道路沿いの“和食の殿堂”“和食の王様”「寿司割烹 堀天」。
地元では有名なお店で、法事や祝事、宴会・接待などの需要を一手に担ってきたようだ。


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通りに面したホールだけでもかなり広く、長い通路の左がテーブル席、右の窓際が小上がりで、6~8人席が5列ほど。
中ほどから垂直に奥に向かうもう一本の通路があり、果てしなく奥行きがある… ように見える。その両サイドが大小の座敷席になっていると思われる。パンフレットには80名まで対応可と書いてある。


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ホール正面は長い寿司カウンターで、職人が4人も。
なんかヒマそう、というか楽しそうにおしゃべりしていたが、僕らのあとに入った8人組のオーダーが通った途端、きりきりと働きだす。
飾りじゃなかったのね… とひと安心(←飾ってどうする ヾ(- -;)…


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注文を決めるのに大いに迷ってしまった。メニュー表のたぐいがやたら多いのと、もう一つ難点が…。
もしかしたら平日ランチ的な情報をどこかで見ていたのかもしれない。想定していたよりどれもみな高いのだ。


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熟考の末、熟成とんかつ御膳950円と、天ぷら付ごぼううどん1250円に。
値段を(下から)熟考… という見方も σ( ̄、 ̄=) ンー…

ちなみに“ごぼううどん”は、同じくこの店のメニューにある“にんじんうどん”とともに、“新座ブランド認定事業”の第1回認定品


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そのごぼううどん、まるでそばのような第一印象で、しかしながらゴボウと言われればたちまち得心のいく容姿をしている。そして香りがゴボウそのもの。


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武蔵野系のうどんにはゴボウの天ぷらが最高に合うと考えているが、これはうどんのみでそのコンビネーションを実現… というのはちょっと違う気もするが(笑)、ともあれこの新座ブランドはおいしい。


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天ぷらは、にんじん、なす、さつまいも、ふきのとう。


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とんかつ御膳は小鉢、お新香、フルーツ付きという内容を見ればむしろ安いといってもよく、この品だけ価格設定基準が合っていないのは謎。


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分厚いがやわらかく、おいしいとんかつである。


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今回はその表面をなぞっただけであり、通路の先の奥座敷をのぞいてみたいという好奇心に駆られるのである。


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[DATA]
堀天
埼玉県新座市堀ノ内1-1-11



[Today's recommendation]

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◆ 猫写真はこちら その1 その2 その3




https://www.youtube.com/watch?v=r16cOsvuoFE


あの日の午後4時がループする団地商店街 【かつ亭】

2017.12.05

 団地について調べていたら、団地R不動産 というおもしろいサイトを見つけた。
「全国に290万戸とも言われる団地の中から、魅力的な空間を私たちなりの視点で探して紹介するサイトです」とある。


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――団地は1960~70年代、いかに合理的に、そして快適に住空間を供給できるかという視点でつくられた。それを眺めると、多少のノスタルジーを感じつつも、同時に今の時代にあった使い方を想像してしまう。豊かな緑が育っていたり、敷地内に公園や保育園、小さな商店街などがあったり、そこには、いかにしてシンプルに、快適に住むかという試行錯誤がにじみ出ている。(「団地R不動産とは」より要約)


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立川幸町団地は、主要交通ルートから外れ、背後を玉川上水に断たれるため陸の孤島感が漂う。旧商店街~鷹の道は抜け道・裏道として使われることもなく、ほとんど人けがない。

――周りには緑地や畑。敷地内も樹々が多く、聞こえて来るのは風の音や鳥のさえずり。自然を身近に感じる、穏やかな団地です。(団地R不動産 ≻ 立川幸町団地)


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団地の南と東の入り口に商店街のモニュメントが残っていて、比較的大きい団地商店街が形成されていた痕跡がある。
南の入り口から入ると郵便局のあたり、シャッターの閉ざされた古い建物が昔をしのばせるが、東からの通りは軒並み普通の戸建て住宅に変わっている。


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2つの道が交わるところに現役のバスロータリー。
ノスタルジックかつ陸の孤島感を強めている。


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西に進むと賃貸マンション1階に突然店舗が出現。


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デリカテッセン「ゼーホフ工房 立川店」と、とんかつ「かつ亭」。
幸町商店街で生き残っている飲食関係はこの2店だけかもしれない。


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「かつ亭」は地元客の生態に合わせたフレキシブルな(ルーズな)運営が行われているもようで、臨時休業、ランチ時間終了(13:20にして…)と、このところ立て続けにフラれていた。三度目の正直。


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店内は4人掛けテーブル2脚とカウンター6席。

奥は座敷になっていて4人用の座卓がゆったり4つ配置してある。


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意外といったら失礼だが、お客さんの入りがいい。
カウンターに工員的な男女3人組、テーブルに高齢男性2人組、座敷にもう1人。


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カウンター席に座る。メニュー表がない。
うろ覚えの店頭のランチメニューから、「えーと… ミックス?」と注文。


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店主のおとうさんは意外に若く60代くらい。ほかに女性店員1人、店主との関係は不明な感じ。


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壁にたくさんの賞状が掛かっていて、料理コンクール? と思ったら、全部ソフトバレーボールのもの。
チーム名“かつ亭フィレ”って(笑)。そういえば久米川に“玉乃鮨ガリーズ”ってフットサルチームあったな。


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ミックスフライ(ヒレ、海老、魚)950円。
中央の大ぶりの海老が主役然と構え、ヒレと魚(アジ)を従える。
魚介にはタルタルソース、それからすり鉢とゴマ。


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ゴマすりは「さぼてん」や「浜勝」と同じスタイルだが、どうするのが正しいのかわからないからいつもモヤモヤする。『美味しんぼ』でも究極と至高で見解が分かれるらしい。しかもどっちも自分のやり方と違うらしい。
いつものとおり、ゴマをすり、そこにソースを入れ、カツをつけて食べる。
ボリュームはまあまあ。油揚げとミツバのみそ汁もおいしく、かなり満足できる内容。


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2017年9月5日(左)・12月5日(右)


商店街のモニュメントの時計は止まったまま。
9月に撮った写真が残っていたので見てみると、やっぱり4時を指している。
何年前の 4:00 なんだろう…?


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違う入り口の時計は違う時刻で止まっている


[DATA]
かつ亭
東京都立川市幸町4-59-4





[Today's recommendation]


https://youtu.be/0-i5S4uXlNg



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心穏やかに、みそラーメン 【狩勝】

2017.10.24

 年季の入った飲食店が何となく好きだというのは昔からだが、特に中華・ラーメン屋はそういう傾向が強かったようで、何軒も行きつけの古い店があった。それをはっきり意識して行動するようになったのは10年ほど前だろうか、「最低四半世紀続いている店でないと信用できない」とか言っていた気がする。10年前で四半世紀だから創業は昭和ということ。

しかしそういう店は後継者難や陳旧化に伴う客離れなどもあって年々数を減らし、気がつけば行きつけは、近場では2~3軒を残すのみとなっていた。
焦った僕は遅ればせながらお店開拓を始めたのである。
古いお店を新規開拓、というひねりの効いた行動パターンは、そのころ始まっている。


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当時の発掘第1号が、西武新宿線久米川駅に近いラーメン店「狩勝」。
サッポロラーメンをうたっているからには、と最初に入ったときみそラーメンを食べ、これは通うことになるな、と思った。いまどきなかなか出会えない穏やかな味わいのみそラーメンだった。
なぜもっと早く入らなかったのか、と後悔した。たしかによく通る場所で、存在自体は知っていたが、入りにくいオーラが…。
その最初のハードルが高かったおかげか、それからはけっこう難易度の高い店でも入れるようになっている。


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はじめのころ、一緒に入った次女が「北海道ラーメンと同じにおいがする」と言う。においとは、そのものずばり店内の臭気のこと。かび臭いような線香くさいような、郷愁を誘うにおい。
2013年3月、八坂にあった伝説のラーメン店「北海道ラーメン」が閉店。それは僕の行動の大きな契機となっていた。その店が続いていたらこんなことはしていなかったかもしれないから、不思議な巡り合わせを感じたものだ。


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昨日、たまたまそろって休みだった子どもたちは、昼に2人で狩勝に食べに行ったという。お店のおかあさんに何事か褒められたとのことで、うれしそうにしている。何を褒められたかは書けないが、若いのに見た目にとらわれずにこういうお店に入れるわが娘たちを僕も褒めてあげたい。
その話を聞いて、そういえばご無沙汰だったと、自分も狩勝のラーメンが食べたくなったという次第。


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店頭のショーケースにカボチャの飾りがあることからもわかるように、店は古いが設備や備品のメンテナンスを小まめにきっちり行う店なんだと思う。テーブルなど、拭き掃除はいつも行き届いている。
セットメニューの内容もけっこう変わり、サービス品は定期的にローテーションしている。
順番的にはみそラーメンと思って入ったが、たまたまサービス品で550円→500円。


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本日はおかあさん1人態勢のようなので、僕の直後に入った人の注文が同じみそラーメンでなぜかホッとする。
待っている間、壁のお品書きを眺めていて重大なことに気づいた。それは未確認情報なので次回への課題。


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みそラーメンはいつも変わらぬ味… かというとそうでもなく、毎回どこか微妙に違う。
今日は少し味濃いめ。具にはないはずのネギが一片こぼれてのっていたりする。工業製品じゃないんだから、それぐらいのほうがむしろ安心感があると思っている。
でもしみじみと穏やかな味わいは、いつも変わらない。


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[DATA]
狩勝(かりかち)
東京都東村山市栄町2-7-1





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https://youtu.be/4xeAsc6m35w



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悠久のにんにくかつ 【とんかつ 和光】

2017.05.16

 清瀬の「枡壱」が閉店してしまってとんかつ分野に隙間感が漂っているので、なんとか補充したい。そこで、ずっと気になっていながらもう一歩の勇気が出ず入りそびれていた「とんかつ和光」に意を決して挑む。

「たのもう!!」
右の引き戸を開けると、雑誌や書類がうず高く積まれたいすに進路を阻まれる。あらためて左から入店。
出だしからずっこけてる。

「遅いですね」と、藪から棒にお店のおかあさん。
「はい?」
「1時過ぎてるね」
ああ、そういうことか。
なんだかいきなりペースを握られてる感じ。


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このおかあさんはとにかく話し好きのようで、次々にいろんなことを言ってくるから腰を下ろす隙がない。テレビのチャンネルを切り替えながら、不明の自衛隊機についてややこしい話をしようとしている。
「さっきまでやってたんですけどねぇ…」と残念そうにして、コロッと話が変わる。「今日はお休みですか?」
「いや、仕事の合間で」
「忙しいですね。おなか減ったでしょう」

それでやっとカウンター席に座る。


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どうせすいてるんだから、と小上がりに誘導される。
思っていたより小さい店で、カウンター実質4席と、小上がりに4人用テーブル2脚。通路が狭いから、たしかにカウンター席に誰か座ったら後ろを通れそうにない。

調理場におとうさん。晩年の夢路いとし師匠に似てはる。
なんだかのんびりしていて、注文を聞こうってそぶりがまったくみられない。


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おかあさんにお勧めを聞くと、人それぞれだからとのこと。そりゃそうだ。
ちょっと迷って、にんにくかつ定食1000円を注文。

客1人なのにここまで5分はかかった。
そしてこの間のやりとりに、僕はすっかりなごんでしまった。


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壁に格言やらおもしろ川柳やらが掲示してある。
写真を撮らせてもらっていると、おとうさんが笑いながら、
「おもしろい? 若い人には珍しいかもねー」
「お父さん、こういうの書くの好きだよね」とおかあさん。

その横には大黒頭巾にちゃんちゃんこ姿のお二人の写真。お孫さんやお子さんとおぼしきたくさんの人たちに囲まれている。
「おじいちゃん、傘寿。おばあちゃん、喜寿」と書いてある。
いつの写真かわからないが、少なくともその年齢はいっているということ。おそれいりました。


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にんにくかつ定食ができあがる。
「タレ、あるからね」とおとうさん。かつを横の皿のタレにつけて食べるということ。
このタレがにんにく風味だから、にんにくかつなのであった。

チキンの一口かつタイプで、ごろっと重量感のある塊が4つ。低温でじっくり揚げた感じで、衣さっくり、中はやわらか。
やはり料理名にしているくらいだからタレがおいしい。にんにく風味に加えて強い酸味が食欲をそそる。このタレによってチキンかつがワンランク昇格した感じ。
ただし、想定外にキムチが付いてきてダブルにんにくになってしまい、食べ終えて相当におっているのが自覚できるほど。それには注意が必要だ。
ちなみにご飯の茶わんの形が変わっていて、平底だから見た目よりも量は多い。


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ひと仕事終えたおとうさんは小上がりの端に腰かけてテレビを見ながら14日の北朝鮮のミサイル発射問題をおかあさんに解説している。アメリカに向けて発射したが中国のそばに落ちてしまい中国が怒っている、といろいろ情報が錯綜している。
新聞のテレビ欄をみて「あれ? 『ひよっこ』終わっちゃったのか?」って、もう1時半なんですけど。
情報化社会において厳密であるべきもろもろが、ここではいたって自由なのであった。

食べ終えて支度をしていると、「急いでるんですか?」とおかあさん。
「はい?」
「いや、食べるの速いから」
「そ、そうですか?」

たしかに自分は結局のところ現代社会のスピード感で生きてるんだもんな、と気づかされる。
こういう人たちにはかなわない。


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[DATA]
とんかつ 和光
東京都小平市花小金井7-1-45





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https://youtu.be/3OeZMEgo5QA


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