プロローグ ――関東ふれあいの道~奥武蔵の古刹を訪ねるみち
2023.04.23
高尾山に続いて1500m峰三頭山の登頂も果たし、調子に乗って「奥多摩三山ぐらい登っておかなきゃね」とか大それたことを口走ってる人がいる。
奥多摩三山とは、大岳山(1267m)、御前山(1405m)、三頭山(1531m)のこと。
山のレベルでいえば低山の部類だが、山登りのレベルが低級なわしらからすればオオゴトで、登山上級者の3000m級にも匹敵する。
ノリやイキオイで実行できるものでもないのでその件は白紙としても、山登りの楽しさに目覚めつつあることは確か。

三頭山に登った2週間前、当初予定していたのは別の山で、奥武蔵の竹寺~子ノ権現コース。
竹寺まで車で行き、そこから子ノ権現までを歩いて往復するという非登山的計画だった。
しかしGoogle ストリートビューで車ルートを確認すると延々狭い山道でストレスがキツそうで、計画はいったんペンディングに。
竹寺まで麓から歩けばいいんじゃないの…? と、ふと思った。
その線で計画を組み直してみると、麓(名栗)―竹寺―子ノ権現… のあと、名栗に戻ってくるより山向こう(吾野)に下ったほうが楽そうだ。
となると名栗に車を置いておくわけにはいかないので電車・バスということになる。
電車・バスを乗り継いでの山登り。
なんか本格的なことになってきた ♪(* ̄∇ ̄)/

西武鉄道 飯能駅
飯能駅北口3番のりば
西武新宿線東村山駅08:14発―所沢乗り換え―西武池袋線飯能駅08:49着―飯能駅北口3番のりば 国際興業バス「飯01-2 ノーラ名栗・さわらびの湯経由湯の沢ゆき」09:13発―小殿バス停09:57着

小殿バス停(飯能市上名栗)下車。
このバス停は入間川河川敷の名栗ふれあい公園駐車場に隣接し、公衆トイレもあって便利。

コースは関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の埼玉県コース②「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」にあたる。

――関東地方、一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1,800kmです。東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。(『首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)』環境省「国立公園に、行ってみよう!」より)

バス停の150m先に竹寺登山口がある。

県道ぎわの取り付きからいきなり急な上り。
そのままジグザグにひたすら上る。

登り口に備え付けてある“なぐりづえ”。殴打用のつえ… という意味ではない、たぶん
一帯は飯能市特産品「西川材」のスギ・ヒノキ林。
上りはキツいが、フィトンチッドによる森林浴効果は高そうである。

15分ほど上ると、送電線に沿って樹木が伐採されている場所に出る。

視界が開けて眼下に入間川沿いの集落が見渡せ、上ってきた高さを実感できる。

その先、しだいに傾斜がゆるくなってつづら折りは少なくなるが、ひたすら上ることに変わりはない。

上り始めから40分ほどで峠に至る。


峠の先は下り… って、当たり前か。

最初のポイントの竹寺と次の子ノ権現の標高差は約150mで基本上りなわけで、ここで下るのはせっかく稼いだ高さがもったいない。
それでも容赦なく下る。
そういえばどこかのサイトで竹寺へのアプローチとして屋根を見下ろすアングルの写真を見たことを思い出した。

やがて眼下にお堂の屋根が。
(つづく)

[DATA]
関東ふれあいの道 竹寺登山口
埼玉県飯能市上名栗
[Today's recommendation]

https://youtu.be/48s3iG5uR8E




次号予告
高尾山に続いて1500m峰三頭山の登頂も果たし、調子に乗って「奥多摩三山ぐらい登っておかなきゃね」とか大それたことを口走ってる人がいる。
奥多摩三山とは、大岳山(1267m)、御前山(1405m)、三頭山(1531m)のこと。
山のレベルでいえば低山の部類だが、山登りのレベルが低級なわしらからすればオオゴトで、登山上級者の3000m級にも匹敵する。
ノリやイキオイで実行できるものでもないのでその件は白紙としても、山登りの楽しさに目覚めつつあることは確か。

三頭山に登った2週間前、当初予定していたのは別の山で、奥武蔵の竹寺~子ノ権現コース。
竹寺まで車で行き、そこから子ノ権現までを歩いて往復するという非登山的計画だった。
しかしGoogle ストリートビューで車ルートを確認すると延々狭い山道でストレスがキツそうで、計画はいったんペンディングに。
竹寺まで麓から歩けばいいんじゃないの…? と、ふと思った。
その線で計画を組み直してみると、麓(名栗)―竹寺―子ノ権現… のあと、名栗に戻ってくるより山向こう(吾野)に下ったほうが楽そうだ。
となると名栗に車を置いておくわけにはいかないので電車・バスということになる。
電車・バスを乗り継いでの山登り。
なんか本格的なことになってきた ♪(* ̄∇ ̄)/

西武鉄道 飯能駅
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西武新宿線東村山駅08:14発―所沢乗り換え―西武池袋線飯能駅08:49着―飯能駅北口3番のりば 国際興業バス「飯01-2 ノーラ名栗・さわらびの湯経由湯の沢ゆき」09:13発―小殿バス停09:57着

小殿バス停(飯能市上名栗)下車。
このバス停は入間川河川敷の名栗ふれあい公園駐車場に隣接し、公衆トイレもあって便利。

コースは関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)の埼玉県コース②「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」にあたる。

――関東地方、一都六県をぐるりと一周する長距離自然歩道で、総延長は約1,800kmです。東京都八王子梅の木平を起終点に、高尾山、奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢などを結んでいます。美しい自然を楽しむばかりでなく田園風景、歴史や文化遺産にふれあうことのできる道です。より多くの人々が利用できるよう10km前後に区切った日帰りコースを160コース設定し、それぞれの起終点が鉄道やバス等と連絡できるようになっています。(『首都圏自然歩道(関東ふれあいの道)』環境省「国立公園に、行ってみよう!」より)

バス停の150m先に竹寺登山口がある。

県道ぎわの取り付きからいきなり急な上り。
そのままジグザグにひたすら上る。

登り口に備え付けてある“なぐりづえ”。殴打用のつえ… という意味ではない、たぶん
一帯は飯能市特産品「西川材」のスギ・ヒノキ林。
上りはキツいが、フィトンチッドによる森林浴効果は高そうである。

15分ほど上ると、送電線に沿って樹木が伐採されている場所に出る。

視界が開けて眼下に入間川沿いの集落が見渡せ、上ってきた高さを実感できる。

その先、しだいに傾斜がゆるくなってつづら折りは少なくなるが、ひたすら上ることに変わりはない。

上り始めから40分ほどで峠に至る。


峠の先は下り… って、当たり前か。

最初のポイントの竹寺と次の子ノ権現の標高差は約150mで基本上りなわけで、ここで下るのはせっかく稼いだ高さがもったいない。
それでも容赦なく下る。
そういえばどこかのサイトで竹寺へのアプローチとして屋根を見下ろすアングルの写真を見たことを思い出した。

やがて眼下にお堂の屋根が。
(つづく)

[DATA]
関東ふれあいの道 竹寺登山口
埼玉県飯能市上名栗
[Today's recommendation]

https://youtu.be/48s3iG5uR8E




次号予告
記憶をめぐる旅 ――大山見晴台コース
2022.10.23
前記事の続きで、「大山茶屋処 さくらや」を出ると、すぐ横に“二重社二重瀧 見晴台ハイキングコース入口”の看板。
これが前に来たときに歩いたコースである。

階段を下ってから平らで広い道を歩き始めてすぐ、大山阿夫利神社の摂社・大新稲荷神社が現れる。
昔撮った写真で、てくてく歩く娘の背後に赤い鳥居が写っている。

そんな感じだから、山腹をぐるっと巡るのどかなコースと記憶していたが、すぐに様相は一変。
道の片側は深く切り立ち滑落すればタダでは済まなそうだし、山側からの落石で足元の悪い箇所、グレーチング等で補強されている箇所… と、ちっとものどかじゃない。
数枚の写真しか残っておらず、それに沿って記憶が書き換えられているようなのだ。
それにしても、臆病な自分がこんなところを2歳の娘を連れて歩いたというのが、どうしても納得いかない。
でも見晴台の写真も残っている。謎だ。

二重社

二重瀧
コース中ほどにあるのが二重社と二重瀧。
何と読むのか、ネット上には二様あって(にじゅうしゃ・にじゅうのたき / ふたえしゃ・ふたえのたき)、結局わかっていない。
説明看板――“二重社について”“二重の瀧について”“呪いの杉について”
ぜひお読みいただきたい🙀

説明看板にある“二本の杉”の一本はこれかな…?
この先はつづら折りもあり、道はいっそう険しくなるのだった。

見晴台から眺める大山山頂の光景はさすがに覚えているが、それも写真によるものか…。


ただし、写真は撮っていないが、そのへんの草陰に立派なマムシがとぐろを巻いていたのははっきり覚えている。
記憶とはそういうもので、シナプスにおける樹状突起スパイン増大に伴う情報の重みづけとかに関係するんだね、これが。

見晴台からの眺め。相模原・町田方面
帰路は慣れも入って怖さも減った。
これもニューラルネットワークにおける短期記憶のナンチャラだ。
シラヤマギク、キッコウハグマ、カントウミヤマカタバミ、カンアオイ
おかげで花を見る余裕もできたわけで。
(つづく)

[DATA]
大山見晴台
神奈川県伊勢原市大山
[Today's recommendation]



https://youtu.be/BYRvpJZpfXk


大山参り2日後の今日(2022.10.25)、富士山が真っ白に。大山(左端)も見るからに寒々しく、季節は一気に進んでいる
前記事の続きで、「大山茶屋処 さくらや」を出ると、すぐ横に“二重社二重瀧 見晴台ハイキングコース入口”の看板。
これが前に来たときに歩いたコースである。

階段を下ってから平らで広い道を歩き始めてすぐ、大山阿夫利神社の摂社・大新稲荷神社が現れる。
昔撮った写真で、てくてく歩く娘の背後に赤い鳥居が写っている。

そんな感じだから、山腹をぐるっと巡るのどかなコースと記憶していたが、すぐに様相は一変。
道の片側は深く切り立ち滑落すればタダでは済まなそうだし、山側からの落石で足元の悪い箇所、グレーチング等で補強されている箇所… と、ちっとものどかじゃない。
数枚の写真しか残っておらず、それに沿って記憶が書き換えられているようなのだ。
それにしても、臆病な自分がこんなところを2歳の娘を連れて歩いたというのが、どうしても納得いかない。
でも見晴台の写真も残っている。謎だ。

二重社

二重瀧
コース中ほどにあるのが二重社と二重瀧。
何と読むのか、ネット上には二様あって(にじゅうしゃ・にじゅうのたき / ふたえしゃ・ふたえのたき)、結局わかっていない。
![]() | ![]() | ![]() |
説明看板――“二重社について”“二重の瀧について”“呪いの杉について”
ぜひお読みいただきたい🙀

説明看板にある“二本の杉”の一本はこれかな…?
この先はつづら折りもあり、道はいっそう険しくなるのだった。

見晴台から眺める大山山頂の光景はさすがに覚えているが、それも写真によるものか…。


ただし、写真は撮っていないが、そのへんの草陰に立派なマムシがとぐろを巻いていたのははっきり覚えている。
記憶とはそういうもので、シナプスにおける樹状突起スパイン増大に伴う情報の重みづけとかに関係するんだね、これが。

見晴台からの眺め。相模原・町田方面
帰路は慣れも入って怖さも減った。
これもニューラルネットワークにおける短期記憶のナンチャラだ。
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![]() | ![]() |
おかげで花を見る余裕もできたわけで。
(つづく)

[DATA]
大山見晴台
神奈川県伊勢原市大山
[Today's recommendation]



https://youtu.be/BYRvpJZpfXk


大山参り2日後の今日(2022.10.25)、富士山が真っ白に。大山(左端)も見るからに寒々しく、季節は一気に進んでいる