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旅情かき立てるレトロな街並み ――奥多摩町氷川

2023.07.09

 日曜日は雨予報で、山行などを考えていなかった。
朝起きてみると、“一日を通してまとまった雨”から“ところにより”“降ったりやんだり”に予報がトーンダウンしていた。
アメッシュやXRAINで雨雲の動きを確認すると、関東山地の東はほぼ降らないパターンを示していた。

降りやすいことには違いないが、それほど問題でもない… というときのお出かけ先として、どういうところが考えられるか。


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Googleマップ上にカーソルを走らせていると、奥多摩駅近くに🅿マークを発見。
奥多摩駅はJR青梅線終点で、地図で見る限り沿線他駅に比べ駅周辺の街機能が発達していそうに思われ気になっていたが、駐車場情報が少ない。
駅周辺の繁華街(というかはビミョーだが)とはちょっと離れた多摩川を越えた先にある町営駐車場は、マップ上では盲点だった。

駐車場から駅まで5分。
その間には“渓谷”もある。
コンパクトにまとまり降られたら逃げ場所も多そうな、梅雨どきにもよさげなスポットに思われた。


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町営氷川駐車場は、青梅街道の奥多摩駅入口交差点を左折、昭和橋を渡ってすぐのところにある。
氷川キャンプ場との共同管理で、受付はおっちゃん2~3人常駐体制である(700円/日)


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駐車場の向かいは愛宕山公園の一角で、遊歩道や登山道の起点になっているもよう。
愛宕神社にお参りしておこうか… と上り始めたが、バタバタと出発してきたため2人とも足元がサンダルだったという (;^_^A


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昭和橋からの眺め。多摩川と日原川の合流点


山歩きは断念し橋を渡って街に向かう。


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まずは交差点にある「奥多摩ビジターセンター」に寄って情報収集。
職員のおねえさんが親切にいろいろ教えてくれる。
ランチ情報、周辺の散策路、町の歴史、気になっていた日原鍾乳洞情報(シーズンには渋滞地獄)、等々。


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ビジターセンター前で見つけた路面プレート。先週からヤマドリづいている🐦


スマホでアメッシュを見ると一つ雨雲が迫っているので、はじめに昼ごはんにすることに。
駅舎2階はカレーが食べられるカフェになっているとのことで、そのまま駅に向かう。


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教えてもらったお店をざっと見て回ってから決めることにして、駅前ロータリー隅の渋い路地、その名も“柳小路”に入る。


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ビアカフェやセルフ的飲食処を確かめて路地を抜けると、駅入口交差点のすぐ横。


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氷川大橋からの眺め。眼下は日原川の渓谷


そのまま青梅街道・氷川大橋を渡って右に曲がると日原街道。


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左手の赤い壁の旅館に“ランチやってます”の幟。
右手の谷に下る位置にある焼き鳥屋さんの“どて煮定食”も気になる。


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青梅街道に戻り、その先のアーケード撤去? 商店街には“薪窯PIZZA”の旅館、“こだわりそば”の創業百八十年の割烹旅館、年季の入ったロッジ風カフェ…。


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緑深い奥多摩の山々が迫り谷の瀬音に包まれた古びた街並みはノスタルジックな風情にあふれ、大いに旅情をかき立てられる。


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で、昼ごはんはどうなった…!? ということだが、思っていたより食べるところがたくさんあって、なかなか決められず…。

(つづく)


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[DATA]
奥多摩ビジターセンター
東京都西多摩郡奥多摩町氷川171-1
https://www.ces-net.jp/okutamavc/





[Today's recommendation]


https://youtu.be/dbsxDOgVzFI



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次号予告


水エネルギーのパワースポット 【玉川水神社(水神宮)】

2023.04.29

 先日、三頭山山頂で昼ごはんをとったとき、携行したガスバーナーが(20年も使っていなかったため)ガス漏れを起こし、用意していたチキンラーメンを食べられなかった。
昔、キャンプなどをしていたころ、コンパクトなシングルバーナー2口を煮炊きに使っており、帰宅してすぐもう1基のほうをテストしてみると、なんとか使える。
早急にリベンジしなければ。


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アウトドアクッキングは場所を選ぶ。僕は“浮く”ことを極端に嫌う。
山でもある程度深さがないと、風景に溶け込まない。
いちばん収まりがいいのが河原だが、この時期、秋川や飯能といったメジャーどころはBBQ客であふれ、浮かないにしても気持ち的になじめない。

山登りの必要がなく人混みを避けられ風景になじむロケーションといえば、川でも中流の河原でなく上流の渓谷である。


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鳩ノ巣駐車場はJR青梅線 鳩ノ巣駅のすぐ下


青梅街道を多摩川沿いに遡上し、川に下りられそうなところを探そうという大ざっぱな計画。


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途中、スマホでググると鳩ノ巣駐車場というのがある。
行ってみると、驚くことにほぼ満車で、1台分だけ空いていた車いすマークのスペースに係のおじさんの判断で止めさせてもらう。
かなり運がよかった。


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駐車場入り口の観光案内図に“鳩ノ巣渓谷”と書いてある。
(僕は)初めて聞いた。

地図に従い多摩川に下りてみることに。


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青梅街道を渡り脇道に入ってすぐ“←双竜の滝”の道案内板。

写真ではわかりづらいが、双竜の滝には不思議な負のパワーが感じられ、その理由が滝見から一連の通路が鉄の階段やコンクリート道路といった人工物にすべて囲まれていることにあるように思う。


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双竜の滝


通路を下っていくと両側にかなり立派な建物群が現れる。
旅館だったと思われる遺構である。
調べてみると、1970年代から2000年ころまで営業していた「鳩和荘」という旅館の跡らしい。


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水神の滝


建物の前には双竜の滝からの水流を利用した庭園らしき遺構も残され、あたり一帯の構造物すべてがこの廃旅館に付随しているようだ。
一種重苦しい気の根源であろう。


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鳩和荘は『名探偵コナン 七年後の目撃証言』(アニメオリジナル)の舞台“鳩笛荘”のモデルというネタがいっぱい上がっていて、昼めし用に買ってあったカレーパンがたまたまそのキャラクターパンだったという偶然の一致に、あとでちょっとビビった。


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庭園跡の前に大きな岩。
説明看板によると、この岩こそ“鳩ノ巣”の名前の由来である。


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――明暦の大火のあと、江戸の街の復興と江戸城の一部の修理のための用材が多摩川上流一帯で切り出され、川の流水を利用して運搬された。河岸各地には人夫を泊める飯場小屋が建てられたが、当地の飯場に祭った水神社の森には2羽の鳩が営巣し朝夕餌を運ぶありさまが睦まじく人々はこれを霊鳥として愛護したことから、いつしかこの飯場は“鳩の巣飯場”と呼ばれるようになった。


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“鳩ノ巣”にはいかにも日本らしいほっこりする故事来歴があった。


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岩には木の鳥居が立ち、高いところに祠が見える。
玉川水神社(水神宮)である。


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――昔時より多摩川筋に、多摩川守護と称する神社は、当社を古社とし、玉川上水完成によって、羽村取水堰に水神社が祀られ、……

と説明看板にあるように、羽村取水堰にある玉川水神社の古社とされる。


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水の持つ陽の気に満ちたパワースポット。

(つづく)


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[DATA]
玉川水神社(水神宮)
東京都西多摩郡奥多摩町棚沢
https://www.ohtama.or.jp/sightseeing/350.html





[Today's recommendation]


https://youtu.be/wosfXuL1St4



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次号予告


新緑がまぶしい 【奥多摩湖レストセンター 丸井亭】

2021.05.02

 県境をまたぐ移動の自粛が呼び掛けられているが、そう一律に言われてもなぁ… と。
相方の出身県だったり、所沢なんか普通に歩いて行けたりで、埼玉県には地元意識があるし。
「出ないでください」と言われても、こっちには出ているという意識はなく、戸惑いを隠せない緊急事態宣言下のGW。

またがなければいいのね?
ということで、東京都内を水平移動。
青梅街道をひたすら西へ。


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目的地は東京の水がめ、小河内ダム。
わしらの庭さきゃ多摩湖だけれど、こっちは奥多摩湖。字ヅラからも遠くへ来た感が漂う。
でも、出なければいいのね? σ( ̄、 ̄=) ンー


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雄大な光景が広がり、ひと気も少ない。
文字どおり胸が開くようであり、コロナ禍でいかに窮屈な暮らしを強いられているか思い知らされる。


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目的地は小河内ダムと書いたが、正しくはというか、やっぱりというか、食べ物屋さん目的である。
昔、丹波山村や小菅村のキャンプ場に向かうときに通って、このルートには土産物屋併設の食堂、いわゆるドライブインがいくつか残っていたことを覚えている。それが最近、妙に思い出され、機会をみて確かめておきたかったというのがある。


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出発前にグーグルマップで当たりをつけた第一候補の開店時間のだいぶ前に着きそうだったので、ダム見学してみましたと。


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小河内ダムをあとに、そのお店に向かったが、お休み。
次の候補が「奥多摩湖レストセンター 丸井亭」。


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ロケーションやお店の外観に既視感があり、探しものが見つかったようで興奮。
やっているかどうかわからないけど、広い駐車場は開いているのでとりあえず入ってみようと車を入れている最中に幟が立った。


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最初の客ですいているというのもあったが、意外といったら失礼だが感染対策は僕らの地元より徹底していて、そもそも余裕のある配置のテーブルを最大3人までと制限してある。


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ドーンと釜めしな店構えで、やっぱり釜めしは外せない。
なに釜めしにしようかと品書きを見ると、釜めしは山菜のみ。まぁ迷わなくて済む。


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こういうドライブインでは絶対そばが食べたくなる。
いつもであれば安直に山菜そばを選んでしまうところ、釜めしが山菜なだけにちょっと慎重に検討。


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木札の品書きの列に唯一上書きしてある手書きの短冊を目ざとく発見。
その“奥多摩原木しいたけ あんかけそば”に決める。


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待っている間、次々後客が入り、あっという間に満席になった。
先手必勝的な動きが、今回光った。
満席といっても各席2~3人なのでスカスカではあるが。


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あんかけそばは、スライスされたしいたけがたっぷり。
驚くほど肉厚である。


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ホームページに“奥多摩 原木しいたけ「たまのこ」”の説明。

――旬の時期だけ味わえる標高1200m育ちの無農薬・無施肥で山の恵みだけで育つ原木しいたけは、肉厚でプリプリな食感と旨みが美味しいとリピーターも続出!


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具にしいたけと少しの青ネギのみという潔いシンプルさ。
長ネギの青い部分だけを極細に切り、彩りと香りを添えてある。
鈍重になりがちな甘辛あんかけが、添えられた本ワサビでキリッとなる。


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釜めしといえば、因縁というか、2年前の10連休の旅行のときに食べて以来だと思う。


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具は、タケノコ、ワラビ、マイタケ、ニンジン、ウズラに、やはり肉厚しいたけの甘辛煮。
あっさりした味付けで食が進む。


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切り干し大根、ナスの煮浸し、ダイコンの甘酢漬けと、副菜も手づくり感いっぱい。


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片道2時間足らずでいけるリフレッシュポイント。
狙い目はこのように観光地すぎないところかな。


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[DATA]
奥多摩湖レストセンター 丸井亭
東京都西多摩郡奥多摩町川野289
http://maruitei.com/





[Today's recommendation]

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https://youtu.be/2bDHzugiOvA




 奥多摩名物
2021.05.02 へそまんじゅう総本舗/東京都青梅市日向和田3-863

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おへそ形のまんじゅう。蒸したてフワフワをいただける。
北海道産小豆100%にこだわった自家製粒あんがおいしい。


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