3年ぶりに恒例七福神めぐり ――雑司が谷七福神
2023.01.03
コロナ前、正月の恒例だった七福神めぐりを3年ぶりに挙行。
七福神めぐりは寺社観光と街歩きが組み合わさった、江戸時代の物見遊山気分を手軽に味わえる優れたイベントである。
十数年前に始めて、これまで回ったのが日本橋七福神、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、雑司が谷七福神、谷中七福神、下谷七福神、浅草名所七福神、江戸最初・山手七福神。
今年は2016年と同じ雑司が谷へ。

豊島区観光協会「雑司が谷七福神めぐり」より
雑司が谷七福神めぐりは2011年にスタートした新しいイベントだが、雑司ヶ谷霊園を含む歴史ある街並みをめぐるコンパクトなコース設定が秀逸。曲がりくねって適度にアップダウンもあり、大都会・池袋に隣接するとは思えない非日常感がある。
前回は鬼子母神堂スタート~仙行寺ゴールと歩いたが、今回はその逆回りとした。
理由は2020年の記事に書いた次の一節。
――七福神めぐりの醍醐味をあえて表現するとすれば、それは仙境から俗界への旅。水は低きに流れ、人は易きに流れる。水の神であり音楽の神である弁財天をゴールに、おのずと巡り順を考えるのだ。日本橋の水天宮、谷中の不忍池辯天堂、武蔵野の井の頭弁財天… と、それは最もにぎやかな場所でもある。
前回、池袋の街なかゴールというのは“にぎやか”要素からだが、寺社そのものがにぎやかなのは鬼子母神なのだった。
地形的にも低くなっており、七福神の弁財天を祀る観静院は、鬼子母神堂の本院・法明寺の塔頭である。

ということで、池袋駅東口をスタート。
南池袋公園の横を通ってシアターグリーン通りへ。

はじめの2つはビルディングで、布袋尊に至っては寺社ですらない。
ゴールとしては物足りないと前回感じたゆえんである。
○華の福禄壽/仙行寺
豊島区南池袋2-20-4
http://www.sengyoji.jp/



“境内”の駄菓子屋には惹かれるものが…
○布袋尊/中野ビル
豊島区南池袋2-12-5


「中野ビル」前の東通りをそのまま東へ。
約450mで都電荒川線にぶつかる。
この界隈は都電沿線で、それもコースにレトロな趣を添えている。

踏切の向こうは雑司ヶ谷霊園。
――ジョン万次郎、小泉八雲、夏目漱石、島村抱月、竹久夢二、泉鏡花、東條英機、永井荷風、サトウハチロー、東郷青児、大川橋蔵など著名人の墓が多くあり、夏目漱石の小説『こゝろ』の舞台にもなっている。(「雑司ヶ谷霊園」Wikipediaより、最終更新2023年1月5日20:45)
お墓の台石でゴロゴロする猫
霊園を抜けると閑静な住宅街。
あたりには寺社が多くあるため緑豊かで情緒ある街並みが形成されている。

弦巻通り
道は次第に下り坂に。
かつてこの先には弦巻川という川が流れていたという。
次に回る清土鬼子母神堂だけコースからそれる形となっているが、法明寺鬼子母神堂を中心に構成された雑司が谷七福神めぐりで、こちらは外すことのできない存在である。
鬼子母神像は1561(永禄4)年、雑司の役にあった柳下若挟守の家臣山村丹右衛門が当地(清土)にて掘り出し、星の井という三角形の井戸で清め、東陽坊(現在の法明寺鬼子母神堂)に祀ったのが始まりとされる。
そのため当地は“雑司が谷鬼子母神出現所”“清土出現所”などと呼ばれる。
なお、吉祥天が七福神に数えられるのは珍しく、ここでは一般的な七福神の寿老人の代替ということになっている。
○吉祥天/清土鬼子母神堂
文京区目白台2-14-9


星の井(左)と吉祥天


守り人のごとく星の井に鎮座するカラス。鬼子母神の使いか?
弦巻通りを西へ。
かつて星の井のそばを流れていた弦巻川は暗渠となり、弦巻通りがそれに当たる。
趣ある商店街の名残を見ることができる。
弦巻通りを右にそれ、清立院へ。
HPには、寛喜年間(1229~1232年)、真言宗三嶽山清龍寺として創立され、1259年ころ法華宗(日蓮宗)に改宗とある。
斜面を利用してつくられた境内からは周囲を一望できる。
背後は雑司ヶ谷霊園。
○毘沙門天/清立院
豊島区南池袋4-25-6
http://seiryuin.or.jp/




弦巻通りに戻って先に進むと、再び都電と交差する。

踏切を渡ってすぐのところに、雑司が谷七福神唯一の神社である大鳥神社。
1712(正徳2)年に創建され、もともとは法明寺の境内にあったが、明治時代の神仏分離政策により独立し現在地に移転したとのこと。
○恵比壽神/大鳥神社
豊島区雑司が谷3-20-14
https://www.facebook.com/ootorijinja/




次の観静院は前述のように法明寺の塔頭。
鬼子母神表参道から法明寺参道へと続く広大な寺院領域にある。
音楽の神・弁財天にまつわるかのごとく、背後には日本最古の私立音楽学校・東京音楽大学池袋キャンパス。
○弁財天/観静院
豊島区南池袋3-5-7
https://temple.nichiren.or.jp/0021031-kanjoin/



法明寺参道を戻り、鬼子母神堂へ。

お堂の右手にはいい感じの茶屋が。
お参りのあと寄ってみよう♪

本堂にお参りしたあと最後の大黒天を探すも、見つからず。
「やっぱり幟のあるところだよね」
しかし“大黒天”の幟の誘導する先には、先の茶屋しか見当たらない。
茶屋の看板をよく見ると、“大黒堂”。
「やっぱここかぁ!」
○大黒天/鬼子母神堂
豊島区雑司が谷3-15-20
https://www.kishimojin.jp/



茶屋の中に大黒天像というか、大黒堂の中のおだんご売り場というか
茶屋でお団子ほおばりつつ七福神最後の大黒天参拝。
なんとも粋な趣向じゃありませんか。
(つづく)

[DATA]
雑司が谷七福神めぐり
https://www.kanko-toshima.jp/?p=we-page-entry&spot=261038&nav=none
http://www.toshima-mirai.jp/zoshigaya/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/uFbKIW_A_3s




次号予告
コロナ前、正月の恒例だった七福神めぐりを3年ぶりに挙行。
七福神めぐりは寺社観光と街歩きが組み合わさった、江戸時代の物見遊山気分を手軽に味わえる優れたイベントである。
十数年前に始めて、これまで回ったのが日本橋七福神、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、雑司が谷七福神、谷中七福神、下谷七福神、浅草名所七福神、江戸最初・山手七福神。
今年は2016年と同じ雑司が谷へ。

豊島区観光協会「雑司が谷七福神めぐり」より
雑司が谷七福神めぐりは2011年にスタートした新しいイベントだが、雑司ヶ谷霊園を含む歴史ある街並みをめぐるコンパクトなコース設定が秀逸。曲がりくねって適度にアップダウンもあり、大都会・池袋に隣接するとは思えない非日常感がある。
前回は鬼子母神堂スタート~仙行寺ゴールと歩いたが、今回はその逆回りとした。
理由は2020年の記事に書いた次の一節。
――七福神めぐりの醍醐味をあえて表現するとすれば、それは仙境から俗界への旅。水は低きに流れ、人は易きに流れる。水の神であり音楽の神である弁財天をゴールに、おのずと巡り順を考えるのだ。日本橋の水天宮、谷中の不忍池辯天堂、武蔵野の井の頭弁財天… と、それは最もにぎやかな場所でもある。
前回、池袋の街なかゴールというのは“にぎやか”要素からだが、寺社そのものがにぎやかなのは鬼子母神なのだった。
地形的にも低くなっており、七福神の弁財天を祀る観静院は、鬼子母神堂の本院・法明寺の塔頭である。

ということで、池袋駅東口をスタート。
南池袋公園の横を通ってシアターグリーン通りへ。

はじめの2つはビルディングで、布袋尊に至っては寺社ですらない。
ゴールとしては物足りないと前回感じたゆえんである。
○華の福禄壽/仙行寺
豊島区南池袋2-20-4




“境内”の駄菓子屋には惹かれるものが…
○布袋尊/中野ビル
豊島区南池袋2-12-5


「中野ビル」前の東通りをそのまま東へ。
約450mで都電荒川線にぶつかる。
この界隈は都電沿線で、それもコースにレトロな趣を添えている。

踏切の向こうは雑司ヶ谷霊園。
――ジョン万次郎、小泉八雲、夏目漱石、島村抱月、竹久夢二、泉鏡花、東條英機、永井荷風、サトウハチロー、東郷青児、大川橋蔵など著名人の墓が多くあり、夏目漱石の小説『こゝろ』の舞台にもなっている。(「雑司ヶ谷霊園」Wikipediaより、最終更新2023年1月5日20:45)
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霊園を抜けると閑静な住宅街。
あたりには寺社が多くあるため緑豊かで情緒ある街並みが形成されている。

弦巻通り
道は次第に下り坂に。
かつてこの先には弦巻川という川が流れていたという。
次に回る清土鬼子母神堂だけコースからそれる形となっているが、法明寺鬼子母神堂を中心に構成された雑司が谷七福神めぐりで、こちらは外すことのできない存在である。
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鬼子母神像は1561(永禄4)年、雑司の役にあった柳下若挟守の家臣山村丹右衛門が当地(清土)にて掘り出し、星の井という三角形の井戸で清め、東陽坊(現在の法明寺鬼子母神堂)に祀ったのが始まりとされる。
そのため当地は“雑司が谷鬼子母神出現所”“清土出現所”などと呼ばれる。
なお、吉祥天が七福神に数えられるのは珍しく、ここでは一般的な七福神の寿老人の代替ということになっている。
○吉祥天/清土鬼子母神堂
文京区目白台2-14-9


星の井(左)と吉祥天


守り人のごとく星の井に鎮座するカラス。鬼子母神の使いか?
弦巻通りを西へ。
かつて星の井のそばを流れていた弦巻川は暗渠となり、弦巻通りがそれに当たる。
趣ある商店街の名残を見ることができる。
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弦巻通りを右にそれ、清立院へ。
HPには、寛喜年間(1229~1232年)、真言宗三嶽山清龍寺として創立され、1259年ころ法華宗(日蓮宗)に改宗とある。
斜面を利用してつくられた境内からは周囲を一望できる。
背後は雑司ヶ谷霊園。
○毘沙門天/清立院
豊島区南池袋4-25-6





弦巻通りに戻って先に進むと、再び都電と交差する。

踏切を渡ってすぐのところに、雑司が谷七福神唯一の神社である大鳥神社。
1712(正徳2)年に創建され、もともとは法明寺の境内にあったが、明治時代の神仏分離政策により独立し現在地に移転したとのこと。
○恵比壽神/大鳥神社
豊島区雑司が谷3-20-14





次の観静院は前述のように法明寺の塔頭。
鬼子母神表参道から法明寺参道へと続く広大な寺院領域にある。
音楽の神・弁財天にまつわるかのごとく、背後には日本最古の私立音楽学校・東京音楽大学池袋キャンパス。
○弁財天/観静院
豊島区南池袋3-5-7




法明寺参道を戻り、鬼子母神堂へ。

お堂の右手にはいい感じの茶屋が。
お参りのあと寄ってみよう♪

本堂にお参りしたあと最後の大黒天を探すも、見つからず。
「やっぱり幟のあるところだよね」
しかし“大黒天”の幟の誘導する先には、先の茶屋しか見当たらない。
茶屋の看板をよく見ると、“大黒堂”。
「やっぱここかぁ!」
○大黒天/鬼子母神堂
豊島区雑司が谷3-15-20




茶屋の中に大黒天像というか、大黒堂の中のおだんご売り場というか
茶屋でお団子ほおばりつつ七福神最後の大黒天参拝。
なんとも粋な趣向じゃありませんか。
(つづく)

[DATA]
雑司が谷七福神めぐり


[Today's recommendation]

https://youtu.be/uFbKIW_A_3s




次号予告
正月恒例七福神めぐり ――江戸最初・山手七福神
2020.01.03
このところ正月3日の恒例イベントとなっている七福神めぐり。
日本橋七福神、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、雑司が谷七福神、谷中七福神、下谷七福神、浅草名所七福神とめぐり、今回選んだコースはこれまででいちばん南、目黒区と港区にまたがる「山手七福神」。
上記「新宿山手七福神」との混同を避けるためネット上などでは「元祖山手七福神」と呼ばれることが多いが、参詣のしおりでは「江戸最初・山手七福神」とされている。

普段、自分の感じていることを正確な言葉で記述する習慣がないので急にそれをやろうというのも無理な話だが、七福神めぐりの醍醐味をあえて表現するとすれば、それは仙境から俗界への旅。水は低きに流れ、人は易きに流れる。水の神であり音楽の神である弁財天をゴールに、おのずと巡り順を考えるのだ。日本橋の水天宮、谷中の不忍池辯天堂、武蔵野の井の頭弁財天… と、それは最もにぎやかな場所でもある。

今回、思うところあっていつものパターンとは逆のコース取りとなった。
参詣のしおりにはご利益別の巡り順の案内が載っていて、それによれば今回のコースは“商売繁盛祈願”ということになるが、そういう理由ではなく、知らない街を歩くのが好きなので単純にこっちのほうがゴールのワクワク感を味わえそうに思えたと。
その選択はどのような結果をもたらすだろうか…。

目黒駅から行人坂を下って目黒不動に向かう途中に七福神ののぼりを見つけ、予定を変更して大圓寺からスタート。
○大黒天/大圓寺
東京都目黒区下目黒1-8-5
http://www.tendaitokyo.jp/jiinmei/6daienji/
○恵比寿神/瀧泉寺(目黒不動尊)
東京都目黒区下目黒3-20-26
http://www.tendaitokyo.jp/jiinmei/6ryusenji/
恵比寿神は仁王門の外の三福堂に祀られている
○弁財天/蟠龍寺
東京都目黒区下目黒3-4-4
https://www.facebook.com/vanryuji344/
○福禄寿尊・寿老人尊/妙円寺
東京都港区白金台3-17-5
○布袋尊/紫雲山 瑞聖寺
東京都港区白金台3-2-19
http://www.zuisho-ji.or.jp/info.htm
○毘沙門天/覚林寺(清正公)
東京都港区白金台1-1-47
目黒駅を11:32にスタート、巡り終えて14:12。
歩き始めの目黒区内には開いている飲食店がたくさんあったが、行程が進むにつれて商業地域から遠ざかっていく状況は明らか。ゴールの覚林寺周辺に飲食店らしきものは見当たらない。
昼ごはんのことを考えたらコース設定をミスったか… ( ̄∇ ̄;) ガチョーン
ランチ難民という言葉が脳裏をよぎる。
どうなる、わしら…!?
(つづく)

[DATA]
江戸最初・山手七福神
http://sitifukujin-meguro.fudasyo.net/
[Today's recommendation]


https://youtu.be/nfCNxBKauE8
このところ正月3日の恒例イベントとなっている七福神めぐり。
日本橋七福神、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、雑司が谷七福神、谷中七福神、下谷七福神、浅草名所七福神とめぐり、今回選んだコースはこれまででいちばん南、目黒区と港区にまたがる「山手七福神」。
上記「新宿山手七福神」との混同を避けるためネット上などでは「元祖山手七福神」と呼ばれることが多いが、参詣のしおりでは「江戸最初・山手七福神」とされている。

普段、自分の感じていることを正確な言葉で記述する習慣がないので急にそれをやろうというのも無理な話だが、七福神めぐりの醍醐味をあえて表現するとすれば、それは仙境から俗界への旅。水は低きに流れ、人は易きに流れる。水の神であり音楽の神である弁財天をゴールに、おのずと巡り順を考えるのだ。日本橋の水天宮、谷中の不忍池辯天堂、武蔵野の井の頭弁財天… と、それは最もにぎやかな場所でもある。

今回、思うところあっていつものパターンとは逆のコース取りとなった。
参詣のしおりにはご利益別の巡り順の案内が載っていて、それによれば今回のコースは“商売繁盛祈願”ということになるが、そういう理由ではなく、知らない街を歩くのが好きなので単純にこっちのほうがゴールのワクワク感を味わえそうに思えたと。
その選択はどのような結果をもたらすだろうか…。

目黒駅から行人坂を下って目黒不動に向かう途中に七福神ののぼりを見つけ、予定を変更して大圓寺からスタート。
○大黒天/大圓寺
東京都目黒区下目黒1-8-5
http://www.tendaitokyo.jp/jiinmei/6daienji/
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○恵比寿神/瀧泉寺(目黒不動尊)
東京都目黒区下目黒3-20-26
http://www.tendaitokyo.jp/jiinmei/6ryusenji/
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○弁財天/蟠龍寺
東京都目黒区下目黒3-4-4

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○福禄寿尊・寿老人尊/妙円寺
東京都港区白金台3-17-5
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![]() |
○布袋尊/紫雲山 瑞聖寺
東京都港区白金台3-2-19
http://www.zuisho-ji.or.jp/info.htm
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○毘沙門天/覚林寺(清正公)
東京都港区白金台1-1-47
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目黒駅を11:32にスタート、巡り終えて14:12。
歩き始めの目黒区内には開いている飲食店がたくさんあったが、行程が進むにつれて商業地域から遠ざかっていく状況は明らか。ゴールの覚林寺周辺に飲食店らしきものは見当たらない。
昼ごはんのことを考えたらコース設定をミスったか… ( ̄∇ ̄;) ガチョーン
ランチ難民という言葉が脳裏をよぎる。
どうなる、わしら…!?
(つづく)

[DATA]
江戸最初・山手七福神

[Today's recommendation]



https://youtu.be/nfCNxBKauE8
正月恒例七福神巡り 【大黒家天麩羅】
2019.01.03
正月の七福神巡りが毎年恒例となっている。
最初に行ったのが日本橋七福神で、以降、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、谷中七福神、雑司ヶ谷七福神、下谷七福神、と巡ってきた。

浅草名所七福神HPより
今年は浅草名所七福神。
前々から計画していたわけではなく当日朝に行き先を決めるという、だいたいそれがうちの行動パターンだが、今日なんかいったん亀戸七福神に決めて、出る直前にこっちに変わった。
予備知識なしに動くのが好き。その場その場で見聞きし、感じて、味わって…。

とはいえ、このコースは“名所(などころ)”と冠しているとおり浅草寺や鷲神社といった超メジャーどころが名を連ねる。
世間に疎い自分が知らないだけで世の中的には常識… という事柄もたくさんあると思う。
矢先稲荷神社を起点に、時計回りに巡って浅草寺/浅草神社をゴールとするルートを設定。
上野駅から歩いてスタート地点に向かう(寺社番号は今回の巡り順で、浅草名所七福神公式のものではありません)。
1. 福禄寿/矢先稲荷神社
東京都台東区松が谷2-14-1

この間、かっぱ橋商店街がある。
今回のテーマの一つが写真撮りすぎないこと。去年、コース途中でiPhoneのバッテリーが落ちたから。
しかしスカイツリーが見えたらシャッター押すわ、食品サンプル見て舞い上がるわ… すっかりおのぼりさん状態で、1つ回っただけでフル充電からバッテリー残量75%までダウン。
このコース、手ごわい… o( ̄ー ̄;)ゞ ウーム…

福の神の仲間入りをさせてあげたい、かっぱ河太郎
2. 寿老人/鷲神社
東京都台東区千束3-18-7 http://www.otorisama.or.jp/

3. 弁財天/吉原神社
東京都台東区千束3-20-2

弁天様は普段、神社より130mほど南の新吉原花園池跡の吉原弁財天本宮にいらっしゃる
4. 布袋尊/橋場寺不動尊
東京都台東区橋場2-14-19 http://www.fudoin.jp/

5. 寿老神/石浜神社
東京都荒川区南千住3-28-58 http://www.ishihamajinja.jp/

6. 福禄寿/今戸神社
東京都台東区今戸1-5-22 https://imadojinja1063.crayonsite.net/

7. 毘沙門天/待乳山聖天
東京都台東区浅草7-4-1 http://www.matsuchiyama.jp/

時刻は15時10分。ようやく浅草中心部に入ってきた。
公式HPマップには“全行程約7km、2時間半ほどのコース”と書いてあるが、矢先稲荷神社を出発してちょうど3時間。参拝時間を入れれば想定どおりの所要時間といえる。
ここまででは鷲神社の約30分、今戸神社の約15分を除けばほぼ行列時間なしに参拝でき、のんびり回れるいいコースだ。
ただし、残り2つのうちの1つが浅草寺。全国初詣人出ランキングでベスト5に入る激混みスポットである。

雷門とDJポリス
七福神からの… 大黒天丼
残り2つのお参りの前に腹ごしらえをすることにした。
コース途中にも食事処はたくさんあったが、巡っているうちに食べたいものが決まってしまっていた。
これはサブリミナル効果を利用して巧妙に張り巡らされたワナである。
七福神巡りであるから、いたるところで“大黒”という文字を目にする。
浅草で大黒といえば…

初詣の通行規制で伝法院通りでは仲見世を横断できず、雷門通りに出てぐるっと回り込んで、目的の店「大黒家天麩羅」へ。

予想してはいたが、すごい行列。入店までに20分強を要する。

入り口すぐ左の6人掛けテーブルに向かい合わせに座るよう指示される。もちろん相席させるため。
しかしいつまでも横のいすは開いたままで、ほかにも奥の座敷やら2階やらと、通そうと思えば通せる席はいくつもあるようなのだ。なぜ20分待たされたのか、ナゾ。

僕らのテーブルの内側の間仕切り壁際の4人テーブルはずっと空いたままで、後ろのお客さんに「あそこじゃ寒いでしょ?」とおばちゃんが言っているので親切のつもりなんだろうけど、外で突っ立ってるほうが何倍も寒いですから ヾ(- -;)

注文は天丼(えび1・きす1・かき揚げ1)1550円×2。

内容は、表記3品のほかシシトウが付く。かき揚げは小ぶりのエビが多数。
ゴマ油のみ使用、つゆのしょうゆ色も濃い江戸前といわれる天丼。

大黒家の天丼なんて、うまいもんじゃないよ、という声があることは承知しているが、僕はうまいのまずいのより縁起モノや観光地ノリといったイベント性を優先させることがある。
うまいもんじゃないったって、そこいらのチェーン店の3倍もしてるんだから、それよりまずいってことはあるまい。
で、実食。
えー… ノーコメント(笑)。

30数年前に食べたときは、普通においしかったと思うが…
(↑30数年前の相方さん)
提供までに約4分… というシステムを採用しているもよう。
注文からの手続き等を考えたら… そんな速く天ぷら揚がらんやろ ( ̄ー ̄; ウーム…

お新香の赤く色づけされたショウガが、口をさっぱりさせてくれおいしいと思った(笑)。

「大黒家天麩羅 別館」
気をとり直して、七福神巡りの続きを。
8. 大黒天/浅草寺
東京都台東区浅草2-3-1 http://www.senso-ji.jp/

9. 恵比須神/浅草神社
東京都台東区浅草2-3-1 https://www.asakusajinja.jp/

ということで、終了時間16時42分。
最後の浅草寺の大行列で体が冷えきってしまった。

総括として、おおむね楽しいコースだが、一部“大黒”方面に難渋する七福神巡りであった。

[DATA]
大黒家天婦羅
東京都台東区浅草1-38-10
http://www.tempura.co.jp/index.html
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=H0lYj_UIOLI
正月の七福神巡りが毎年恒例となっている。
最初に行ったのが日本橋七福神で、以降、東久留米七福神、新宿山手七福神、武蔵野吉祥七福神、谷中七福神、雑司ヶ谷七福神、下谷七福神、と巡ってきた。

浅草名所七福神HPより
今年は浅草名所七福神。
前々から計画していたわけではなく当日朝に行き先を決めるという、だいたいそれがうちの行動パターンだが、今日なんかいったん亀戸七福神に決めて、出る直前にこっちに変わった。
予備知識なしに動くのが好き。その場その場で見聞きし、感じて、味わって…。

とはいえ、このコースは“名所(などころ)”と冠しているとおり浅草寺や鷲神社といった超メジャーどころが名を連ねる。
世間に疎い自分が知らないだけで世の中的には常識… という事柄もたくさんあると思う。
矢先稲荷神社を起点に、時計回りに巡って浅草寺/浅草神社をゴールとするルートを設定。
上野駅から歩いてスタート地点に向かう(寺社番号は今回の巡り順で、浅草名所七福神公式のものではありません)。
1. 福禄寿/矢先稲荷神社
東京都台東区松が谷2-14-1

この間、かっぱ橋商店街がある。
今回のテーマの一つが写真撮りすぎないこと。去年、コース途中でiPhoneのバッテリーが落ちたから。
しかしスカイツリーが見えたらシャッター押すわ、食品サンプル見て舞い上がるわ… すっかりおのぼりさん状態で、1つ回っただけでフル充電からバッテリー残量75%までダウン。
このコース、手ごわい… o( ̄ー ̄;)ゞ ウーム…

福の神の仲間入りをさせてあげたい、かっぱ河太郎
2. 寿老人/鷲神社
東京都台東区千束3-18-7 http://www.otorisama.or.jp/

3. 弁財天/吉原神社
東京都台東区千束3-20-2

弁天様は普段、神社より130mほど南の新吉原花園池跡の吉原弁財天本宮にいらっしゃる
4. 布袋尊/橋場寺不動尊
東京都台東区橋場2-14-19 http://www.fudoin.jp/

5. 寿老神/石浜神社
東京都荒川区南千住3-28-58 http://www.ishihamajinja.jp/

6. 福禄寿/今戸神社
東京都台東区今戸1-5-22 https://imadojinja1063.crayonsite.net/

7. 毘沙門天/待乳山聖天
東京都台東区浅草7-4-1 http://www.matsuchiyama.jp/

時刻は15時10分。ようやく浅草中心部に入ってきた。
公式HPマップには“全行程約7km、2時間半ほどのコース”と書いてあるが、矢先稲荷神社を出発してちょうど3時間。参拝時間を入れれば想定どおりの所要時間といえる。
ここまででは鷲神社の約30分、今戸神社の約15分を除けばほぼ行列時間なしに参拝でき、のんびり回れるいいコースだ。
ただし、残り2つのうちの1つが浅草寺。全国初詣人出ランキングでベスト5に入る激混みスポットである。

雷門とDJポリス

残り2つのお参りの前に腹ごしらえをすることにした。
コース途中にも食事処はたくさんあったが、巡っているうちに食べたいものが決まってしまっていた。
これはサブリミナル効果を利用して巧妙に張り巡らされたワナである。
七福神巡りであるから、いたるところで“大黒”という文字を目にする。
浅草で大黒といえば…

初詣の通行規制で伝法院通りでは仲見世を横断できず、雷門通りに出てぐるっと回り込んで、目的の店「大黒家天麩羅」へ。

予想してはいたが、すごい行列。入店までに20分強を要する。

入り口すぐ左の6人掛けテーブルに向かい合わせに座るよう指示される。もちろん相席させるため。
しかしいつまでも横のいすは開いたままで、ほかにも奥の座敷やら2階やらと、通そうと思えば通せる席はいくつもあるようなのだ。なぜ20分待たされたのか、ナゾ。

僕らのテーブルの内側の間仕切り壁際の4人テーブルはずっと空いたままで、後ろのお客さんに「あそこじゃ寒いでしょ?」とおばちゃんが言っているので親切のつもりなんだろうけど、外で突っ立ってるほうが何倍も寒いですから ヾ(- -;)

注文は天丼(えび1・きす1・かき揚げ1)1550円×2。

内容は、表記3品のほかシシトウが付く。かき揚げは小ぶりのエビが多数。
ゴマ油のみ使用、つゆのしょうゆ色も濃い江戸前といわれる天丼。

大黒家の天丼なんて、うまいもんじゃないよ、という声があることは承知しているが、僕はうまいのまずいのより縁起モノや観光地ノリといったイベント性を優先させることがある。
うまいもんじゃないったって、そこいらのチェーン店の3倍もしてるんだから、それよりまずいってことはあるまい。
で、実食。
えー… ノーコメント(笑)。

30数年前に食べたときは、普通においしかったと思うが…
(↑30数年前の相方さん)
提供までに約4分… というシステムを採用しているもよう。
注文からの手続き等を考えたら… そんな速く天ぷら揚がらんやろ ( ̄ー ̄; ウーム…

お新香の赤く色づけされたショウガが、口をさっぱりさせてくれおいしいと思った(笑)。

「大黒家天麩羅 別館」
気をとり直して、七福神巡りの続きを。
8. 大黒天/浅草寺
東京都台東区浅草2-3-1 http://www.senso-ji.jp/

9. 恵比須神/浅草神社
東京都台東区浅草2-3-1 https://www.asakusajinja.jp/

ということで、終了時間16時42分。
最後の浅草寺の大行列で体が冷えきってしまった。

総括として、おおむね楽しいコースだが、一部“大黒”方面に難渋する七福神巡りであった。

[DATA]
大黒家天婦羅
東京都台東区浅草1-38-10
http://www.tempura.co.jp/index.html
[Today's recommendation]



https://www.youtube.com/watch?v=H0lYj_UIOLI
七福神巡りから老舗とんかつへ 【とんかつ武蔵野】
2018.01.03
江戸時代に盛んに行われたといわれる七福神巡りがいまブームだ。
たとえば東京都内でもさまざまなウォーキングコースが設定され、初詣の一つの形として定着しつつある。
ちなみに七福神とは、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋尊。
七福神巡りは、この七柱の神が祭られた寺社を巡るというもの。
うちでも数年前に日本橋七福神を巡って以来、ほぼ毎年違うコースを歩いている。
これまで巡ったのは、日本橋、東久留米、武蔵野吉祥、新宿山手、雑司ヶ谷、谷中。
今年は去年の谷中七福神と背中合わせのようなコース設定になっている下谷七福神に。

スタート地点を地下鉄日比谷線の三ノ輪駅に設定。うちからだと日比谷線はアクセスがよくないので、山手線の日暮里駅から三ノ輪まで歩く。
その日暮里~三ノ輪間にはほとんど人けがなく、七福神の七の字もない。
それにものすごく寒い。よろめくほどの北寄りの強風が吹きつけている。
少々不安がよぎるスタートとなった。
駅をめざしたのは、コース案内のチラシが置いてあるだろうという読みから。つまり下調べをしていない。僕らはいつも行き当たりばったり。
でも考えてみたら1カ所お寺さんを探り当てればそこにチラシがあるはずだ。
ということでネットで調べ(七福神巡りガイドのサイト、いっぱいあります)、最寄りの寿永寺を探す。
国際通り東の裏道に入って、ようやくそれっぽい人の流れができてきた。

11時30分、布袋尊の寿永寺から下谷七福神巡りをスタート。
布袋尊:清廉度量の神
寿永寺/東京都台東区三ノ輪1-22-15
きく恵比寿:敬愛富財の神
飛不動尊正宝院/東京都台東区竜泉3-11-11
朝日弁財天:芸道富有の神
弁天院/東京都台東区竜泉1-15-9
毘沙門天:勇気授福の神
法昌寺/東京都台東区下谷2-10-6
三面大黒天:有福蓄財の神
英信寺/東京都台東区下谷2-5-14
福禄寿:人望福徳の神
入谷鬼子母神/東京都台東区下谷1-12-16
寿老人:延命長寿の神
元三島神社/東京都台東区根岸1-7-11
以上、全部回り終えて13時ちょうど。1時間半という軽めのコースだ。
アップダウンの多い山の手の入谷コースと違って、こちらは下町のフラットな地形。歩きやすいが物足りなくもある。
でも江戸を感じさせる家並みは、街歩き好きには魅力いっぱい。

腹が、減った…。
ゴール地点は山手線鶯谷駅付近。まったく土地勘がないのでものすごいホテル街に迷い込みつつもなんとか上野の街に出る。上野なら3が日でも開いている店が多そうという判断から。
しかしアメ横に入ったのが失敗で、たしかに開いている店は多いが人出もすごい。
人並みにはじき出されるように中央通りを越えると、ぱったり混雑が収まった。

裏道にいい感じのとんかつ屋さんを発見。

入り口に“ランチメニューは1月4日から”との掲示があって、本日のメニューを見ると1300円から。
寒いし、腹減ったし、正月だし…。
ま、いーか。

階段を上り、トンカツ屋感ゼロのスナックの入り口のようなドアを開ける。
1時45分にして順番待ち1組。なかなかの人気店のようだ。
「とんかつ武蔵野」は、ホームページによると1948年創業。知らずに入ったが、ものすごい老舗。
昨年9月に同じビルの1階から2階に移転したとのこと。テーブルのみ32席。

注文は、ロースかつ定食1300円と、かきフライ(3粒)定食1300円。

ホールの店員さんは、お店のおばちゃん的なおばちゃん1名と、バイトのように見える若い女性2名。
ドタバタ感があって、全然老舗っぽっくない。

店員教育というかマニュアルが定まっておらず、それぞれ個々の能力の範囲において対応している感じ。昔の飲食店はみんなそんな感じだったから、個人的にこういうのは悪印象とはならない。

雰囲気的にボリュームは期待していなかったが、ロースかつは大きめで分厚い。
カキフライも2口でも食べられない、というくらいにデカい。
デカいだけでなく、味が濃い。カキも豚肉も。

ナメコの赤だし、ご飯もおいしい。
味・量とも満足度は高く、1300円も高くない、と思った。

[DATA]
とんかつ武蔵野
東京都台東区上野2-8-1
https://tonkatsu-musashino.tokyo/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/T-AEJ-fIEu4


風邪がよくなってきて暴れるニャゴ
江戸時代に盛んに行われたといわれる七福神巡りがいまブームだ。
たとえば東京都内でもさまざまなウォーキングコースが設定され、初詣の一つの形として定着しつつある。
ちなみに七福神とは、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋尊。
七福神巡りは、この七柱の神が祭られた寺社を巡るというもの。
うちでも数年前に日本橋七福神を巡って以来、ほぼ毎年違うコースを歩いている。
これまで巡ったのは、日本橋、東久留米、武蔵野吉祥、新宿山手、雑司ヶ谷、谷中。
今年は去年の谷中七福神と背中合わせのようなコース設定になっている下谷七福神に。

スタート地点を地下鉄日比谷線の三ノ輪駅に設定。うちからだと日比谷線はアクセスがよくないので、山手線の日暮里駅から三ノ輪まで歩く。
その日暮里~三ノ輪間にはほとんど人けがなく、七福神の七の字もない。
それにものすごく寒い。よろめくほどの北寄りの強風が吹きつけている。
少々不安がよぎるスタートとなった。
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駅をめざしたのは、コース案内のチラシが置いてあるだろうという読みから。つまり下調べをしていない。僕らはいつも行き当たりばったり。
でも考えてみたら1カ所お寺さんを探り当てればそこにチラシがあるはずだ。
ということでネットで調べ(七福神巡りガイドのサイト、いっぱいあります)、最寄りの寿永寺を探す。
国際通り東の裏道に入って、ようやくそれっぽい人の流れができてきた。

11時30分、布袋尊の寿永寺から下谷七福神巡りをスタート。
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寿永寺/東京都台東区三ノ輪1-22-15
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飛不動尊正宝院/東京都台東区竜泉3-11-11
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弁天院/東京都台東区竜泉1-15-9
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法昌寺/東京都台東区下谷2-10-6
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英信寺/東京都台東区下谷2-5-14
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入谷鬼子母神/東京都台東区下谷1-12-16
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元三島神社/東京都台東区根岸1-7-11
以上、全部回り終えて13時ちょうど。1時間半という軽めのコースだ。
アップダウンの多い山の手の入谷コースと違って、こちらは下町のフラットな地形。歩きやすいが物足りなくもある。
でも江戸を感じさせる家並みは、街歩き好きには魅力いっぱい。

腹が、減った…。
ゴール地点は山手線鶯谷駅付近。まったく土地勘がないのでものすごいホテル街に迷い込みつつもなんとか上野の街に出る。上野なら3が日でも開いている店が多そうという判断から。
しかしアメ横に入ったのが失敗で、たしかに開いている店は多いが人出もすごい。
人並みにはじき出されるように中央通りを越えると、ぱったり混雑が収まった。

裏道にいい感じのとんかつ屋さんを発見。

入り口に“ランチメニューは1月4日から”との掲示があって、本日のメニューを見ると1300円から。
寒いし、腹減ったし、正月だし…。
ま、いーか。

階段を上り、トンカツ屋感ゼロのスナックの入り口のようなドアを開ける。
1時45分にして順番待ち1組。なかなかの人気店のようだ。
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「とんかつ武蔵野」は、ホームページによると1948年創業。知らずに入ったが、ものすごい老舗。
昨年9月に同じビルの1階から2階に移転したとのこと。テーブルのみ32席。

注文は、ロースかつ定食1300円と、かきフライ(3粒)定食1300円。

ホールの店員さんは、お店のおばちゃん的なおばちゃん1名と、バイトのように見える若い女性2名。
ドタバタ感があって、全然老舗っぽっくない。

店員教育というかマニュアルが定まっておらず、それぞれ個々の能力の範囲において対応している感じ。昔の飲食店はみんなそんな感じだったから、個人的にこういうのは悪印象とはならない。

雰囲気的にボリュームは期待していなかったが、ロースかつは大きめで分厚い。
カキフライも2口でも食べられない、というくらいにデカい。
デカいだけでなく、味が濃い。カキも豚肉も。

ナメコの赤だし、ご飯もおいしい。
味・量とも満足度は高く、1300円も高くない、と思った。

[DATA]
とんかつ武蔵野
東京都台東区上野2-8-1
https://tonkatsu-musashino.tokyo/
[Today's recommendation]

https://youtu.be/T-AEJ-fIEu4


風邪がよくなってきて暴れるニャゴ